「泣けたけど…う〜ん…???」花まんま まみぃさんの映画レビュー(感想・評価)
泣けたけど…う〜ん…???
フミ子の人格や記憶と喜代美の記憶は共存していたのに、結婚式を境に、喜代美の記憶に加えて、その周辺の記憶までごっそりなくなってしまったのは何故なんだろう。
といった設定面での疑問を踏まえた上で…
繁田家の家族は、フミ子とはじめて出会った時から、フミ子が喜代美とは別の人物、人格であり、フミ子としての人生を歩んでいくことを充分に理解していたと思う。
そのうえで、フミ子と、フミ子の中の喜代美とを大切にし、時に自分たちが生きる寄す処としていたのだろう。
フミ子からの結婚式の招待を断り、温泉旅行に出掛けようとしていたのは、おそらくフミ子とのつながりが終わることを予想して、別れの寂しさを紛らわすためだったのでは?
そして、そんな繁田家の家族の思いを理解していたからこそフミ子は、「(喜代美とともに在った自分を)覚えていて欲しい」から、これまで送った自分の写真を「繁田家で持っていて欲しい」と言ったのだ。
それなのに、「兄ちゃんからの大きなプレゼントだ」と言って、静かな別れを選んだ家族を結婚式に連れてきてしまった俊樹…。
披露宴のお見送りのシーンで、繁田家のことを忘れてしまったフミ子に「どちらからいらしたのですか?」と尋ねられた時の、繁田家の家族の表情…俊樹はあのあと、後悔の念に苛まれたりしなかっただろうか、と心配になってしまった。
原作を読んだら、私が感じたのとは違う心理描写があって、別の感想を抱いたのかなあ。
他にも、ウェディングドレスを選ぶ日程、ギリギリ過ぎじゃない?とか、いきなり3人も列席者が増えて、披露宴の食事、足りたのかな?とか、CGが安っぽかったりとか、過去パートの描写(通行人とか小道具とか)の時代設定が甘いとか、突っ込みどころも満載。
ともあれ、役者さんの演技はすばらしかったです(誓いのキスを見るまいと目を逸らした鈴木亮平さん、心の動きを表情で見事に表現していた坂向芳さん、さすがです!)
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