「共感できる映画。」誰よりもつよく抱きしめて くさんの映画レビュー(感想・評価)
共感できる映画。
ネタバレ含みます。
本当に素晴らしい作品でしたね。
すごく考えさせられるし、共感できる作品でした。
久保史緒里さん、三山凌輝さん、チャンソンさんの3人の演技がとても素晴らしかった。
久保さんの演技は本当にアイドルの範疇を超えている。表情での演技が本当に素晴らしく、月ちゃんが感情を表に出すシーンも圧巻の演技だったと思いました。
三山さんの演技は特にオーナーが家に来た時の怯えてたシーン。パニックなってしまう感じとかとても上手く表現されていて素晴らしかった。
強迫性障害と潔癖症の方の生活がとてもリアルに表現されていて驚きました。
チャンソンさんは本当に日本語がうますぎて凄い。笑
3人とも本業アーティストやりながらこの演技ができるの素晴らしいです。
内田監督が舞台挨拶で「この作品に出てくる全員、別にいいやつじゃない」って言ってたのがすごく印象的なんですよね。確かにその通りだと思いました。
久保さんが言ってたみたいに、登場人物にみんな人間臭いところがあって共感できる。
良くんは月ちゃんと住んでるのに同じ強迫性障害の千春さんを家に入れちゃうのもそうだし、月ちゃんは良くんがいるのにジェホンさんに結局会ってしまう。
ジェホンさんがなぜここまで月ちゃんに執着したのかはずっと気になっていたけど最後で回収されて納得した。
とても素敵なきっかけでした。モジャの本良い話だ。欲しい。
このような登場人物の行動ってはっきり彼氏彼女いるのに別の男と女と過ごしてるのであんまり良くないことなのかもしれないけど、身近な人にでも言えない気持ちは人間誰にでもあると思うんです。
お互いの弱さ、寂しさを埋めるためには必要な事だったのかもしれません。2人はお互い別の拠り所が欲しかったのかも知れません。
だからそのような行動にも少しばかり共感できるし、感情移入ができる。
特に良くんと月ちゃんはお互い触れられないという難しい関係だからこそのすれ違いがあるから
すごく切なかった。
別れたまま終わってしまうのかなと少し不安でしたが雨の中良くんが月ちゃんの靴を拾うシーンからお互いが大きく変わる。
良くんはモジャの続きを書き上げ、強迫性障害を乗り越える。
月ちゃんはケニアに飛びボランティアを始め、髪を切った。
最後に夢の扉でお互い強くなった姿でが再会して抱きしめるラストシーンは本当に感動しました。
お互いが自分の弱い所を乗り越えて再会する人間の成長を描いた作品だと感じました。
2人が成長できたのは数年経っても月ちゃんと良くんはお互いのことを想っていたからだと思います。
BE:FIRSTさんの主題歌、「誰よりも」も本当に映画に合ってました。この曲も含めて映画ですね。
良い曲すぎてエンドロールめっちゃ泣いたなぁ、
本当に素敵な作品に出会わせてくれてありがとうございました。