ゼンブ・オブ・トーキョーのレビュー・感想・評価
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これぞ職人技的かアイドル映画の最適解
とか言いながら公開早々に観にいくとは思わなかった。そもそも日向坂など知らないし、まして4期生も知らないけれど、唯一これを「監督熊切和嘉」と書いてあってびっくりしたからだった。そして脚本にシベリア少女鉄道の土谷亮一の名前もある。もう何がどうなってるのかと思ったら予告編観たらかなりアイドル映画に真っ当にアプローチしているように思ったらそうだった。
制約しかない撮影条件の中、東京ったって、その魅力は普通には撮影許可が降りなかったりするであろう昨今、アイドルを街中に放り出して、そしてアイドルの魅力も東京の魅力も描きだし、バラバラになったところで芝居力というよりも彼女たちの個性を見せてそれを再集合させてひとつのミッションを実行させるというプロットのうまさ。ちゃんと走り出すエモーションまで入っていて最後は人工浜の波打ち際ショットまで絡めての着地。韓国アイドルと違って日本のアイドルの庶民度をうまく活かした作品でもある。熊切監督にこのようなポップな側面があるのに本気でびっくりした。そしておそらくちゃんとファンも、日向座も知らない人(自分)も楽しめて、そしてちゃんとキャラを認識して帰れるという優秀さ
ファンタジーと等身大のストーリーを両立
同年代の女性11人がメインキャストのため見分けが付きにくいと感じるかもしれませんが、髪型や着こなしに幅を持たせてあるので、彼女達を知らなくても問題ありません。
ストーリーの大筋は高校生の学生生活、特に修学旅行を軸にしたものですが、いくつか王道から外した展開があり、典型的過ぎずとても楽しめるストーリーになっていると感じました。伏線も複数張られており、かつ設定と絡めて上手く回収されています。
コミカルでファンタジーな要素が大きいですが、一方で東京を舞台とした、現実の話として見た時に無理がありすぎないように作られており、感情移入しながら楽しめるようになっていました。
特に、主役の子(池園優里香/正源司陽子さん)に主観を置いて、現実離れしたキャラクターと、その中に見える等身大の人間の感情を追いかけて欲しいです。
また、東京という街の撮り方にも注目が集まっているとのことで、私は映像に関して素人なので言及できないですが、撮影技法も意識して鑑賞して頂けると嬉しいです。
以下はファンとしての感想です。
全員期待以上の演技でしたが、特に主役の子(池園優里香/正源司陽子さん)・帽子を被った子(辻坂美緒/竹内希来里さん)・インナーカラーの子(桝谷綾乃/小西夏菜実さん)には光るものがあると感じました。
また、出身も年齢も違う中、約2年にわたって共に活動してきたメンバー達が同級生として振る舞う姿には胸に迫るものがありました。
彼女たちは普段から年齢差がないかのように接してはいますが、役の中で同じ学校の同学年として接するとなるとまた別の見方になります。
俳優の普段の姿と役とを重ねることに抵抗がない方は、そういったグループアイドル特有の背景も想像しつつ、また誰が一番普段の様子と離れた役なのかなども想像しながら鑑賞して欲しいです。
アイドル映画としては☆1ですが
前提として、私はアイドル文化は好ましく感じているが、この作品の方々含め特定のアイドルの興味は薄いといった人間です。以下、失礼な部分あればすいません、ただし☆の通り、私はこの映画大好きです。
題記の通り、アイドル映画としては知らない人間から見ると、普通の可愛い若い子達だなあくらいで、アイドルとしての魅力やキャラクターとして個々に興味を持つほど感じるものはありませんでした。(過去のアイドル映画と比較して) もちろんファンの方々には記録的作品としていい出来だったのではと考えます。
ただし、もともと私がこの映画を観たいと思ったきっかけが、「東京の今の色んな場所を素直に撮っている」という部分であり、そういう一般映画観点として☆5以上でした。終始明るい映像で、いい意味でストーリーや演者さんに集中したりノイズを感じる瞬間もなかったため、感動を覚えるほどでした。安っぽく見えてしまいそうなタイトルまで含め完璧でした。
見方としてはかなり亜種という自覚はありますが、最近の映画っていいシーンやメッセージを詰め込み過ぎなのかなあと考えてしまいます。自分にとって大切だと要素と出会うため、これからも色々な映画を見たいです。制作陣やファンの方に対しては、かなり大きな規模で公開されたことでこの作品に出会えたことを感謝したいです。
街〜運命の交差点〜が好きな人は好き
青春
王道アイドル映画
11人をちゃんと識別できるところが凄い!
出だしは、パラレルワールドやマルチバースをネタにしたファンタジーなのかと思ったが、蓋を開けてみれば、5つのグループに別れた11人が東京で過ごす1日を描く群像劇だった。
11人と言えば、結構な人数だが、各グループのエピソードが整理されている上に、登場人物の全員に見せ場が用意されていて、それぞれのキャラがちゃんと立っているところは、良く出来ていると思う。
物語としても、憧れの男子にフラれたり、オタクだったことがバレたりといった予想通りの展開だけでなく、クレーンゲームでお目当てのTシャツか取れなかったり、オーディションに間に合わなかったりといった予想を裏切る展開も、青春のほろ苦さが感じられて良かった。
出演者達の演技の拙さも「御愛嬌」で、30歳近くの俳優が高校生を演じることも珍しくないご時世で、この年代の少女にしか醸し出せない雰囲気をドキュメンタリーのように切り取っているところには、かえって好感が持てる。
ラストで、せっかく11人全員が集結したのに、先生からスマホを奪還する作戦に、実質5人しか参加していなかったのは残念としか言いようがないが、「旅で大切なのは、どこへ行くかではなく、誰と行き、何をするかだ」というメッセージは、シンプルながら心に響いた。
期待度○観賞後の満足度◎ 最初は令和版お上り映画という感じだったが、オジさんでも素直に楽しめる爽やかで可愛いガールズムービー・青春映画でした。然し、2日連続で「船虫」オバサンを観ようとは!
①題材には殆ど関心はなく監督で観に行った次第。私のなかでは『私の男』の印象が強かったので、こういう映画も撮れるんだという驚きもあるが、ちゃんとした青春映画になっているのはやはり演出力があるからでしょうね。
②このレビューを投稿をするのに↑を読んで「日向坂ナントカ」の映画だと知った次第。それくらいアイドルには関心ありません。
道理で可愛い新人女優さんばかりだな(一部除く、趣味の問題でしょうけど)と思った訳か。
③スマホを持っているか持っていないかくらいの違いで、思春期の女の子は基本今も私の中高生の頃も変わらないな、という感想。
ただ今の子って金持ちだなっ、とは思った。やはり日本は豊かになったのかな。あと、子供たちだけで自由行動なんてやはり日本は安全になったんでしょうね。
④それと、高校(?)の修学旅行が東京なんて結構地方の学校だと思うけれど(私の高校も修学旅行は東京でした)、女の子達はみんな標準語だったのは少し不自然でしたね(アイドルグループの映画だと分かったら或る意味腑に落ちましたが)。
⑤若い子に混じって二人の大人の登場人物の片方として登場の真飛聖さん。うわっ、「船虫」オバサン再び!(だって昨日『八犬伝』観たばかりだったもの)、と最初思ったくらいやさぐれた登場でしたけど今回は最後は良い人でしたね。
然し、宝塚の娘役のトップだった人がこんなにやさぐれた雰囲気を醸す女優になるとは面白い。未だに娘役の雰囲気を纏っている(固執している?)黒木瞳や大地真央とは違うね。
素の4期生と青春群像劇
板橋で舞台挨拶チケットが取れたので、観に行きました。作品の感想としては、日向坂という看板ではない素のJKとしての4期生による青春群像劇でした。
皆でお昼を食べようにもお店選びで揉めているシーンは、不覚にも自分が高校でいった沖縄の修学旅行を思い出してしまいました(笑)
陽子が演じる役どころは最初は少し可哀想な気もしましたが、後半になるにつれてアイドルを目指すりなしを中心に団結していくのがアオハルだな〜って感じがしてキラキラ眩しい光景でした。
そして、個人的に一番の見どころは下北沢で小西夏菜実の役どころでボロが色々出てオタバレしていくところですw。それとひらほーの少し天然なところは素の彼女の姿なんだろうなって、ほんわかしました。
あと、かほりんときらりんの掛け合いコントは結構面白いので下北沢につぐ見どころですw。
板橋の舞台挨拶では、かほりんときらりんと熊切監督の3人でした。7列目の中央ぐらいでしたが、近くで見る生のかほりんは丸顔のポニテであ〜王道のアイドルだなぁって可愛い感じで最上級の福眼でした。もちろん、きらりんと監督も素敵でした。というか、きらりんが前日に広島の舞台挨拶で見たお客さんがいるって言ってて会場がざわついていましたw。
熊切監督も映画後半から後ろで見てたらしく、観客が楽しんでいる姿をみられて嬉しかったと言っていました。今回たまたま板橋の舞台挨拶しか取れなかったのですが、監督の裏話や感想が聞けたので、振り返れば板橋の会場が取れて良かったと思いました。
池園が最初ウザかったが途中から良い子だなぁと思った
修学旅行で東京を訪れた高校生の池園は、東京の名所を全て巡る完璧なスケジュールを組み立て、班長として同じ班のメンバーたちと行動を共にする予定だった。しかし、自由行動の日、昼食を予定していた店が長蛇の列で別の店に行こうとするが、皆んなの意見がまとまらず、各々好きなものを食べて、またどこかで合流することになった。池園はひとりで計画した東京観光に出かけたが、実は班のメンバーたちはそれぞれの東京でやりたいことが有り、それを池園に言えないでいたのだった。そんな話。
日向坂46のファンでもないし、メンバーを知ってるわけでもない状態で鑑賞した。
正源司陽子が池園役だったが、彼女は最初、ちょっとウザいなと思っていたけど、後半は良い子だなぁ、と見直した。
その他、日向坂46の4期生11人が全員出演してて、各々個性があって良かったと思う。
ま、東京の名所を1日で全部見ようなんて所詮無理だし、好みも各人違うだろうから、東京の全部、なんてタイトルからして変だと思った。
東京から富士山を正面に見て右手の方向を指さしたから群馬とか長野くらいから来た設定だったのかな?特に方言は無かった感じだけど。
先生役の八嶋智人はあんな理由でスマホ取り上げるか?とは思った。
日向坂46のファン向けだろう。
役ではなくて
初めに結論から言うと、良かったです。
日向坂46はあまり知りませんし、個々のメンバーのこととなるとほとんど知らないのですがそれでも今回の映画をきっかけに以前よりも日向坂46というグループに興味を持ちました。
お話的にはまあそういう感じになるのだろうなと言う感じでしたが、良かったと思います。
アイドルの方が出る映画というと今回の映画とは別にキャラクターをわりと作り込んでいく方向性もあるとは思いますが、今回の映画はいわば日向坂46の「4期生ムービー」という側面があるので、これで良かったと思います。
特に大きな出来事は起きないけど、全体的に流れる青春という「エモさ」が素敵。ああ自分はやっぱりこういう「青春系」の映画って好きなんだなと思いました。(笑)
個人的に熱すぎなくて、切なさが全体的にあるのでそこも好きでした。
またあまりキャラクターを作り込まないで自然に演技されているのでそこもとても見やすいと思いました。特に主演の正源寺陽子さんの演技がとても素敵で、用意された台本の言葉を自然に発しているように見えました。
「正源司陽子が主演」
修学旅行の思ひ出
修学旅行の自由行動の日に、班で学校に提出したスケジュール通り行動しなければならない中、全員バラバラになったJKたちの話。
班長が作った東京の行きたいところを全部回るというムチャクチャなスケジュールをこなす中、昼食をとる予定の店が大行列で、他に食べたいもので意見がわかれ、それぞれ昼ご飯を食べてまちあわせということにしたら、誰もそこに現れず…となり巻き起こっていく。
どこの地方の高校生かわからないけれど、みんなしっかり標準語で、そんなに東京は遠いところ?なんて感じもするし、そもそも班長が自分が行きたいところを勝手に決めただけ?なんて思っていたら、1人を除きそれぞれ思惑が、となるけれど、なんかこのムチャクチャだしペラペラな感じは…まあ、それがアオハルといえばそうだけれど。(´・ω・`)
一応最後はみんなで頑張る感じになっているけれど、それにしたってその職業なら別に喫煙の写真撮られたって困らないだろうし、そんなんで修学旅行中にスマホ没収?更にはポケット漁ってなんだコレ?って…(´・ω・`)
トーキョーだけじゃなく、アオハル要素も詰め込んじゃいましたかね?
グダグダなプロットの割りにはそこそこ観られたけれど、キャストのファンという訳ではない自分には、刺さるものはないザ・アイドル映画だった。
群像劇が収束していくのが気持ちいい
日向坂46四期生の11人がそれぞれの思惑を叶えるために、4つのグループに分かれて行動する群像劇から始まる。途中からそれぞれの人物の特徴や行動が別のグループに影響を与えていき、それが最後に桐井智紗(渡辺莉奈)の目的を叶えるために全員集まって協力する、という青春ストーリー。
序盤に「この人はこういう人でこんな目的を持っているんだな」という説明的パートで得られた情報が中盤〜終盤にかけて「この子の行動がここにつながってくるのか!」「この子の特徴がここで生きてくるのか!」とグループ同士のクロスオーバーがパズルがハマっていくようで見ていて非常に気持ちが良かったです。
特に満武夢華(平岡海月)が「プライズクイーン」と呼ばれるほどのクレーンゲームの腕前であることが物語のキーの一つであるように思いました。予告の画像で説田詩央里(石塚瑶季)がクレーンゲームに挑戦している画像があったこと、満武のスタンプラリーポスターが説田と一緒に池袋に掲出されているのがどうにも謎だったのですが、本編を見て謎が解けました。満武がクレーンゲームの腕前を披露するために取った景品も終盤の重要なキーアイテムとなり「ここでそれを活かしてくるか!」と感心しました。
演技においては辻坂美緒(竹内希来里)と羽川恵(藤嶌果歩)のパートが一番自然に感じられました。言い争っている場面のお互いを煽るシーンなどが特に表情もよく、役をモノにしているなと思いました。
笑えたというところでいうと花里深雪(平尾帆夏)、枡谷綾乃(小西夏菜実)、満武夢華(平岡海月)の下北沢のシーンでしょうか。オタクであったことを隠してクールな1軍を演じているのが下北沢にきてどんどんボロが出てしまい、視聴者目線からは「絶対来たことないだろ」というのがバレバレなのですが、花里はピュアすぎるが故に枡谷が自白するまで全く気づかないズレっぷりが下手な展開ながら非常に面白く、このパートはあちこちから笑い声が萌えれいました(トイレのシーンなど特に笑)。
Conton Candyの「急行券とリズム」も映画に素晴らしい花を添えてくれています。全体としてノスタルジーを感じさせる音作りの中で、サビのリズムが青春の疾走感を思い起こさせこの映画にとてもマッチしていると思いました。
ラストでおそらく修学旅行から1年ほど経って卒業式のシーンに移ります。笑いながら楽しく見てきましたが、池園優里香(正源司陽子)のモノローグで自分の学生時代を思い出して思わず泣いてしまいました。ファン向けの映画であるとは思いますが、学園もの・青春ものが好きな人は楽しめると思います。
別に東京であるかどうかは重要なことかというと微妙?
今年389本目(合計1,481本目/今月(2024年10月度)40本目)。
※ (前期)今年237本目(合計1,329本目/今月(2024年6月度)37本目)。
ただタイトルの「東京であるかどうかは~」の部分は、この映画の「成り立ち」まできちんと考えないと難しい部分はありますね。
東京に修学旅行に来た子が、なぜかタイムスリップを起こしてしまい、本来は班ごとの自由活動のはずだったものが個人行動にチェンジせざるをえなくなってしまった、そんな修学旅行を扱う映画です。
確かに全部ではないかもしれないけれども、東京で一般的に1日で回りうる「代表的なケース」を考えればそれでよいのかもしれません。その意味で考えれば、この映画が東京である必要は「特段」見つからず、極論、そこが大阪でも名古屋でも京都でもいいようには思えます。ただ、東京は日本の首都であるという事情、大阪などと比べてどうしても修学旅行で選ばれがちといった部分もありますが、「この映画の成り立ち」にも大きくかかわっています(一応はネタバレ防止にはしますが)。
どうでしょうか…。どちらかというと、「特定のクラブ、ファンクラブに入っていることが前提?」な展開になってしまう点がちょっと厳しかったかなと思ったところです。また、東京に修学旅行に行く設定で実際にいくつかは訪れますが、それはあくまで「おまけ」扱いとみたほうがよさそうです(この映画の想定される視聴者層から考えて)。
今週は評価高めの作品がいろいろあるので、ちょっと埋もれてしまうかもしれませんね…。
ただ、こういうタイプの映画も否定はしないし、映画として成り立つ限り(理解可能な限り)評価はできるので私は大丈夫です。
採点に関しては以下まで考慮しました。
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(減点0.3/スマホの占有権と占有訴権)
・ スマホの占有権を「あの行為」で得られるかというと得られません。有効な取引関係がなく民法192条の条件を満たさないからです。
このあとのスマホの扱いは、一応は映画通りですが、解釈の取り方によっては解釈がおかしくなりそうな気がします(ただ、明らかに「ネタ」映画である本作品で厳密な解釈まで確認して六法引いて判例調べて…とやっていると終わりませんので、ある程度のところでクローズしています)。
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ゼンブ・オブ・トーキョー
ドキドキハラハラワクワクな修学旅行を一緒に楽しめる作品
日向坂46四期生の映画ということで、アイドルの子たちの映画でしょ、って思うかもしれません。ですが、ドキドキハラハラワクワクで、ニコニコケタケタ笑いながら、エンディングを迎えたときにはきっと幸せな気分になれる青春映画です!
学生のみなさんはもちろん、学生生活から何年も経ってしまったみなさんも、修学旅行した時を思い出しながら、一緒に修学旅行をしているような気分になれます。
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