「祝祭都市トーキョーでの幸福感溢れる物語」ゼンブ・オブ・トーキョー あんちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
祝祭都市トーキョーでの幸福感溢れる物語
横浜に住んでいる。多摩川を超えて東京に行くことは滅多にないが、機会があると桁違いの人の密度と、コンテンツが多彩で新しいものが多いことに驚き、ワクワクする。
だから東京への修学旅行というのは意味合いが違う。北海道へ、沖縄へ、あるいは韓国へ、修学旅行の行き先は多様になっているようだが、それらの先での行動は地球の歩き方的情報である程度一元化されている一方、東京でやりたいことは人によって本当に異なるのだろう。「ゼンブ・オブ・トーキョー」は個々様々なのである。
だからこの映画は主人公たちがそれぞれの東京で接する祝祭的時間と空間を映し出し実に幸福な空気感を漂わせている。リーダーである池園さんにしても班の全員一緒に名所を巡ることが「ゼンブ・オブ・トーキョー」だったわけで、でもそれぞれが東京を満喫したことによって目的は果たせたのである。
それにしても、ほぼ全ての舞台となる街を走破した池園さんのフットワークとタフネスぶりは凄いということになる。浅草、東京スカイツリー、上野、月島、築地、原宿、新宿、池袋、下北沢、お台場。実際の修学旅行生もこれぐらいは動き回っているのかもしれないけどね。
池園さんのみならずメンバーそれぞれがキビキビ動き、スピード感のあるところに好感。実に楽しい映画だった。
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