「大奥に潜む業火」劇場版モノノ怪 第二章 火鼠 bexさんの映画レビュー(感想・評価)
大奥に潜む業火
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女社会の嫉妬の炎、ではなく権力と政治で子を諦めた事への自罰の炎。
すずさんは良い子の顔をして、何よりも大事な自分の子を諦めた事を深く後悔していた。
優しさが呪いになるという言葉の通り、人ひとり殺した罰は常人よりも激しいものになったのだろう。
その心情が吐露されるところで思わず泣いてしまった。
大事な我が子を殺してしまったけど周りや大奥を責めることはできない、なぜなら自分で望んで殺したのだから。
自ら火に巻かれるくらいの後悔をする度に、それを上回る自罰の意識で戒める。
そんな歪さに加え、産んであげたかっただろうなという母として当たり前の気持ちを思うと涙が出てきた。
なんだか凄く刺さった物語だった。
そんなすずさんの無念はおふきさんと牡丹さんが浄化してくれたな。
おふきさんはすずさんの様に良い子でいられないほどハングリー精神が強かったし、牡丹さんは若くして大組織をまとめる立場で気を張っていただけの人格者。
この後世継ぎ問題で頭を抱えて悩むだろうとわかっていながらそれでも当然子供が大事と言い切れる強い人。
すずさんも安心してお産の守り神としておふきさんを見守ってくれるでしょう。
第三章は蛇神。
水といえば蛇だなぁ当然。
今年は蛇年だしな。
エンディングで塔と柱を繋ぐ縄が2本切れて残り1本になったけれど、次回で蛇神が切られたら大奥はどうなってしまうのだろう。
瓦解してしまうのか、それともしがらみから解放されてまた続いていくのか。
1本目の柱の傘をさした女性、2本目の天女と比べて3本目は仁王みたいな絵だったから手強そうではある。
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