「タイトルなし」アイム・スティル・ヒア えみりさんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルなし
実話ということもあり、悲しかった。5人子どもがいる大家族とか日本ではもうレア。最後に実物写真が出てくるが、元政治家の父親はそっくり。母親は実物のほうがもう少し美人で穏やかな感。でも女優はうまかった。
子どもたちの世界を守る気丈な母親。
いつ父が逮捕されたと分かったか、後に子どもたちは話し合う。家を移ったとき、父の服を売ったとき。
原作となった母の手記には、家の思い出が書かれていたのだろう。
本当に仲のいい素敵な家族だった。ユーモアと知性があった。そして時代の空気。まだケータイの時代ではないし、レコードである。音楽と8ミリがある。親も子も左翼の世代。
出来事は歴史のトラウマだけれど、この意味でその悲しみを乗り越えていく家族は明るく、特に母は力強い。
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