オーダーのレビュー・感想・評価
全12件を表示
ターナーの日記
2024年製作ですが、Amazonプライムで2025/2/6より配信されたようです。
実話に基づく映画なこともあり、わりと淡々と進んでいきます。KKK団は有名ですが、アーリアン・ネイションズ、オーダーなどはよくわからず、あとで調べたらどれも本当の名称でした。オーダーとは過激派分派のテロリスト集団のこと。
最近のジュード・ロウ、かなりのイケオジでした。年季を積んだFBI捜査官を熱演。でも、銃を持って走る姿はちょってダブついてました。失礼!
テリー・ハスクに対抗するはボブ・マシューズ(ニコラス・ホルト)、オーダーのリーダー。奥まで光った青い目が人々を虜にし、カリスマオーラがすごいです。最後まで、戦争宣言だと言ってタイプライターを打つところが印象的でした。
ターナーの日記、怖しいですね。
映画の最後のテロップにあるように、白人至上主義のテロリストたちに影響を与えた書物。今も愛読して行動を起こそうとしている人々もいるかもしれないと思うと、ボブの言った通り、命なくなっても思想は絶えず、ということになります。
備忘録
『ターナー日記』は極右団体「国民同盟」の創設者のウィリアム・ピアスが書き下ろした小説。合衆国での白人至上主義を確立するため、徹底した人種戦争を開始するストーリー。いまや、極右運動のバイブルとなっている。
白人至上主義が続く世の中
ジュードロウの名演技
ん~なるほど~ そうだったのか…
実話ベースの作品
この作品に描かれた当時の思想
今の現状の悪さは「誰か」の所為と考えることで一致団結できる。
そもそも日本製品に対する不買運動が起きたのは1980年代のシカゴだった気がする。
この作品の時代背景と同じだ。
日本車を徹底して破壊し燃やすこの連中の集会行動は、やがて中国と韓国に飛び火したのではないかと思う。
マネしかできない連中の、下らないアメリカ人の行為を真似た低俗さには呆れてしまうが、その発祥だったアメリカの「誰か」が悪いという思想そのものはとても強固で恐ろしい。
誰かを敵になければ成り立たないのは、「トップガン・マーベリック」にも描かれている通り、そもそも彼ら白人種が潜在的に持っている「狂信的な信仰」があるんじゃないかと思えてしまうほどだ。
ターナー日記というテロの手引書
カルト協会から上院議員を出すという目的
アメリカのすべてを変えたい思い。
しかし、
彼らの嫌ったユダヤ人の思考はもっともっと上を行く。
ロビー活動による政治改革
「通貨発行権を我に与えよ そうすれば誰が大統領になってもかまわない」
その真似をする中国
彼らの真似文化は想像を超えてくる。
中国に対するネガティブな報道内容のすべてがアメリカの真似ではないのかとさえ思う。
彼らは同時にユダヤの真似もする。
ロビー活動
アメリカの共産化
オバマの政府官僚の90%を民主党員に置き換えたこと。
バイデンになってから、7000円だった喘息の吸引器が45000円に跳ね上がった。
それらを改革し始めたトランプ大統領
いま日本でも様々な情報が飛び交っている。
真実が何かは、もう自分で情報を取る時代に変わってしまっている。
当時のアメリカ 移民政策と移民蔑視
「我らの先祖が開拓した我らの土地は我らで守る」
しかし、ネイティブから最初に奪ったのはお前らだろうと思ってしまう。
そもそも最初から誰かと仲良くなろうなどとは一切考えないのだろう。
何かを奪われた過去に対する恨みだけは未来永劫持ち続けている。
カルテル マフィア カルト…
すべて似た思想が根源にありそうだ。
さて、
この物語に描かれている「狩り」にはどんな意味があるのだろうか?
白人至上主義団体
この「狩り」のシーンは、団体のメンバーが自分たちの信念を証明するために行った過激な行動を象徴しているのだろう。
メンバーが狩猟旅行を装って標的を森に誘い出し、そこで殺害するシーン
彼らの冷酷さや無慈悲さを強調し、観客に彼らの危険性を強く印象付ける役割があるのだろう。
主人公テリーもエルクに照準を合わせるが撃たない。
ここに彼らとの差、つまり冷酷無慈悲と警官との差を表現したのだろう。
彼は最後にボブを追い詰めたが射殺しなかった。
最後の狩りのシーンにも銃声は響かない。
暴力という意味で似たテロと警察
その差を強調したのだろう。
アメリカ人の持ち思想概念の根幹を垣間見たように思った。
仕事や女性、犠牲たち
ジュード・ロウvsニコラス・ホルト!2人の種類の異なる魅力カリスマ性と己の正義がぶつかり合う!! テロの危険性がある白人至上主義アーリアン・ネイションズ分離派過激組織との戦いを描いた、鬼才ジャスティン・カーゼル監督の実話モノ犯罪スリラー。その中で、貫禄のジュード・ロウが苦悩しながらも厳しく正義の人を体現し、目が離せない勢いのニコラス・ホルトが悪魔のように魅力的だ。
そして、今回は厳密には違うかもしれないがワーカホリックで家庭が壊れている捜査官モノは鉄板だし、ベテラン刑事&新人刑事相棒モノの変化球とも取れる。そんな、"新人刑事"枠なタイ・シェリダンは若く熱く家族を愛しながらも家庭の話題まで仕事に毒されてきた正義に燃える保安官代理。今まで事なかれ主義っぽい保安官の下で恐らく目も瞑りながら働いていた彼にとっても自分の町にFBI捜査官が赴任してくれたのは嬉しく心強かったに違いなく、だからこそ最初は現場慣れしていない感じも出てしまうが、徐々に感化されては内に秘めたるアツさ(=正義感)を前面に押し出していくようになる。
からの、あるタイミングで主人公ハスクにとって彼の存在がオーバーラップするような、NY時代の『汚名』方式で潜入捜査させた家政婦のつらく悲しいエピソード。作中では触れられていないし、現実がどうだったかはさておき、ハスクの家族が来ていないところも含めて勘ぐれば、恋仲っぽくなっていたというような裏設定も考えられそう?
よって、他人の血が拭えないほどべったりついて汚れた彼の手。大義のためと言っても結局は自分のため、つまりある意味で隠れ家(=隠れ蓑?)。狩りという象徴的な行為、獲物を確実に仕留められる瞬間を忍耐強く待つ要領で家族が来てくれることを待つ。
P.S. 関係ないけどジャスティン・カーゼルと俳優のジム・カヴィーゼル、名前ややこしい。
勝手に関連作品『ミシシッピー・バーニング』『ケリー・ザ・ギャング』『ヒート』『ブラック・クランズマン』
正義VS悪、から正義VS〈正義〉
AMAZON MGM作品
FBIと白人至上主義者集団との闘いを描く作品でありながら、
その様相は単純な正義と悪の対立に留まらない現実として観る者に迫る。
本作は、銀行強盗や若者の暴走といったレベルの題材ではなく、
FBI、アーリアンネーションズといった国家レベルの組織犯罪を扱う作品である。
その規模感は、
例えばマリア・シュラーダーやトム・マッカーシーといった社会派作品を手がける監督たちが扱うテーマと匹敵し、
かつてのスコセッシ、イーストウッドといった巨匠たちが挑んでも不思議ではない意欲作と言えるだろう。
劇中で白人至上主義者が子供たちに「ターナー日記」を読み聞かせる、
子供向けに印刷・販売されているコミュニティの存在が示される。
この事実は、人種差別という問題の根深さ、
解決の難しさを暗示し、
観る者に絶望感を与える。
しかも、これが実話であるという事、
トランプ支持者たちにも通じている側面もあるという事実に、
その衝撃をさらに増幅させる。
「スーパーマン」のレックス・ルーサー役に抜擢されたニコラス・ホルトが、本作では差別主義者のリーダーを演じる。
このキャスティングは、
米国内の現実として単なる正義と悪の対立では捉えられない、
複雑なテーマを暗示しているといえなくもない。
ジュード・ロウ扮するFBI捜査官は、
強盗グループの行動に何か〈規律〉のような気配を感じ取る。
この事実は、彼らが単なる犯罪者集団ではなく、
何らかの信念に基づいて行動していることを示唆する。
正義対悪の闘いが、
正義対〈正義〉の闘いに変質していく。
過激派の理想は永遠に実現しない
今作に登場するネオナチや、そこから分派したテロリストといった過激派の理想が実現する日は、永遠に来ないだろう。
世の中を動かすには多数派の心を掴まなければいけない。そして多くの真っ当な人々は、ネオナチのような極端な言動を繰り返すグループをまともでは無いと考える。賛同する部分があったとしても全面的な支持をしないはずだ。理想を実現したいのならば、多数派の心を掴めるように、自分達の主張が受け入れられるよう言動に配慮しなければいけない。そういった配慮に欠けるネオナチやテロリストは、多数派の心を掴むことができない。したがって彼らの理想が実現する日も来ないだろう。
仮に国家転覆計画が成功したとして、そのあとどうするのか。独裁政権でも樹立するのか。樹立したとして、どうやって政権を維持していくのか等、疑問点だらけだ。その辺に彼らの視野の狭さや長期的な視点の欠如を感じられる。そんなことを考えさせれる映画だった。
ストーリーはリアリティがあり、テロリストの言動も興味深かったが、淡々としていて盛り上がりに欠けた。そのため☆3。
全12件を表示