劇場公開日 2025年9月5日

「3部作の中で一番性に合った「愛」すべき逸品」LOVE sugar breadさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 3部作の中で一番性に合った「愛」すべき逸品

2025年10月7日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

医師のマリアンヌは患者に対しての寄り添いが足りないと同僚看護師のトールに指摘されてしまう。友人に紹介されたオーレにはなんとなく惹かれるものの、彼の子供や前妻との関係に煩わしさを覚え、躊躇してしまう。他人に誠実でありたいと考えながらも一歩踏み出せないマリアンヌ。
そんな現実的な彼女が、オーレの依存症の前妻と心を通わせていくシーンには、驚き(日本ではあり得ない)とともに、好感を覚えた。この新たな化学変化をきっかけに、オーレとの関係もうまくいきそうな予感が。

一方でトールは、気ままな恋愛を楽しんできたようだが、年配の患者ビョルンへの献身的な愛に目覚めていく。職業意識を逸脱しているようにも見えるが、他人にとても優しいトールの生来の性格は、誰にも否定できない。

依存症の前妻は音楽療養士、ビョルンは精神科医の設定で、いづれも他人を癒す立場なのに、いざ自分事となるとうまく対処できていないのが面白い。

そしてエンディング。
マリアンヌとトールそして仕事の悩みが吹っ切れた自治体職員のハイディを含めたシーン。「自分らしさの呪縛」を突き抜けた、自然体の3人の希望に満ちた情景に、ほっこりと暖かな気持ちにさせられた。

フェリーから見る夜景がとにかく素晴らしい。街は光に溢れ、船着場もおしゃれ。そして船上から見る月を突然写すこの美的感覚!
フェリーがマッチングアプリの出会いの場みたいになっているのはどうかと思ったが、こんなにロマンティックな雰囲気なら、人恋しくなるのも分かる気がした。

さらにエモーショナルな音楽が作品全体のムードを最高に盛り上げている。作曲のPEDER CAPJON KJELLSBY(すみません、読み方わかりません)の功績がとても大きい。

sugar bread
talismanさんのコメント
2025年10月7日

コメントありがとうございます。sugarさん書かれているように、みんな大人で会話して、羨ましくなりました。私もそのようにしたい・しているつもりでも、相手がどういう人か、をとても考えてしまいます。だから本当は言いたいことの半分どころか、どれだけ言えてるのか、という状態です。だから今回のこの映画3作見て、いいなあ、大変だけどいいなあと思いました

talisman
talismanさんのコメント
2025年10月7日

LOVE、よかったです。大人の女性と大人の男性が中心でこころ落ち着けて見ることができました。二人とも素敵な人!

talisman