劇場公開日 2025年2月21日

ブルータリストのレビュー・感想・評価

全186件中、121~140件目を表示

4.0クソクライアント二モマケズ

2025年2月24日
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上映時間にビビってる人もいるかもですがインターミッション効果もあり、「キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン」や「ボーはおそれている」よりも全然ラクに観れました。
ただ正直、面白い映画ではありません。
ホロコーストを生き延びた主人公が新天地でも苦労の連続です。クライアントは親子でゲスいし、プロジェクトは度々頓挫します。当然、酒やドラッグに溺れます。
でもどんなに弱ってもプロジェクトに関しては絶対に信念を曲げないんですよね。彼はそこまでして何をつくろうとしているのか?というのがこの映画のキモだと思います。

自宅で食事中にちょっと険悪な雰囲気になるシーンがあるんですが、そこで「ごめん言い過ぎた」「いや私の方が悪かった」「僕もすまん」みたいなやりとりがあって、みんなちゃんとあやまっててえらい!という気持ちになりました。

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michimomichi

3.0前半は良かったんだけどなぁ

2025年2月24日
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ホロコーストを生き延びた移民として、アメリカに渡り、ハングリー精神で才能を武器に成功していく様は良かったんだけど・・・

後半が残念すぎて・・・

なんだか、不完全燃焼です。

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Mariko

3.0腐った国

2025年2月24日
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悲しい

幸せ

ダッハウ強制収容所で生き延びたハンガリー出身の建築家ラースロー・トートの渡米後の話。

ニューヨークに上陸し、フィラデルフィアでカスタムメイドの家具屋を営む従兄弟の世話になっていたラースローが、実業家ハリソン・ヴァン・ビューレンの息子に、父親の書斎の改装を頼まれて…まさかのそんな展開!?からの従兄弟とその嫁からのキツイ仕打ち。
そしてそこからまたもやまさかの流れでハリソンと再会となり展開して行く。

インターミッションを含んで計215分という長〜い作品だけれど、もったいつけたり無駄に引っ張ったりという感じがないから見応えありまくりで、冗長さは感じず。
エピローグ前のラストは結構衝撃的だし、寧ろ駆け足でそこからどうなったか端折られていて物足りなく感じるし。

その世界では有名なのかも知れないけれど、全然知らない人の伝記で、ホロコーストがなんちゃらをみせる訳でもないのになかなか面白かった。

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Bacchus

3.5建築家と差別する資本家

2025年2月24日
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実話だと思ってみてきたのですが、皆さんのレビューを読んでびっくり。騙された感が膨らんだワタシです。想像か!!

トートさんの建築デザインは斬新でインパクト大。
凡人はつい経費を計算するし、デザインをイメージできない。建築家は施主を満足させる話術だったり、共に働く人と協調性がないと完成にこぎ着けない。

収容所から解放されてようやくアメリカに来たのに、ユダヤ人だからと差別されるのは、本当に苦労の日々だっただろうと思う。
トートが金融マンだったら、ここまで苦労することはないかったのではないか?
結局、アーティストである建築家は、人のお金で建物を建てるので、今も昔も変わらず雄弁でないと生き残れないのではないか?

ラストに収容所をイメージして建てた教会と説明してたけれど、脈々と負の連鎖を残しているのではないかと不安になった。反面教師と言う教えなのかなぁ?

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jiemom

3.0何かありそうで何もない

2025年2月24日
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ヘルスポーン

2.5名作なのか???

2025年2月23日
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知的

まず、観る前に驚いたのは上映時間の長さ。
「え、4時間近い!?」
最近は映画観ながらウトウトしてしまうことが珍しくなくなったので、それがまず心配に。半分ビビりながら、いざ観始めるとなんと最初に「INTERMISSIONが有ります」の案内画面。INTERMISSIONは俺的には「午前十時の映画祭」で観た“風と共に去りぬ”以来。最近ではほとんどないので驚いた。

結局100分+休憩15分+100分ということが分り、ちょっとホッとした。映画2本続けて観る感じ。これなら俺には珍しくない(笑)

【物語】
ハンガリー系ユダヤ人建築家ラースロー・トート(エイドリアン・ブロディ)と妻のエルジェーベト(フェリシティ・ジョーンズ)、姪のジョーフィア(ラフィー・キャシディ)は第2次世界大戦下にナチにより引き離され、別々の強制収容所に収容される。3人ともなんとか生き延び、ラースローは別れ際に妻に言われたとおり、アメリカに渡り、従妹を頼りにフィラデルフィアで生活を始める。

アメリカでも建築家としての才能を生かそうと、最初の仕事を独断で仕事を進めるが、オーナーである大実業家・ハリソン(ガイ・ピアース)に罵倒されクビになる。しかし、オースローの建築家としての実績、世間的評価に後になって気付いたハリソンはオースローを呼び戻し、彼の野心的プロジェクトである町の象徴となる巨大建造物の設計・建築をオースローに依頼する。

またとないチャンスとして全身全霊でその仕事に取り組むオースロー、またハリソンの人脈により難航していた妻と姪の渡米も実現する。オースローは人生が好転して来たと喜ぶが、価値観の異なるアメリカ人たちとの仕事や異国での生活は苦難が待ち受けていた。

【感想】
観賞後に知ったことだが、本作はヴェネチア映画祭やゴールデングローブ賞の受賞作品とのことで、映画のプロの間では高く評価されているらしい。が、残念ながら素人の俺には全然響かなかった。俺にはまだまだ映画観賞眼が無いことを突き付けられたようなものだが、良く思えなかったのだから仕方ない。

まず、とにかく重苦しい。特に音響効果が、重々しい曲が多い。また、作品展開的にも、ホロコーストの苦難から始まり、新天地アメリカでの苦労までは重くて仕方ないのだが、ハリソンに見出されて明るい未来が見えて来来たところでINTERMISSION。 なんか気が晴れた感じで休憩を過ごし、後半が楽しみになった。 なのに、後半またまた重苦しい展開に。
作品の長さも有り、最後はすっかり疲れてしまった。

作品の作りから(特にエンディング)、ラースローはてっきり実在の人物だと思ていたが、観賞後に調べたらフィクション。それにもビックリ。実在の人物と思って観ていたので、「最後にもっと作品紹介や偉業の紹介を入れればいいのに」と思ったが、その謎は解消。

しかしフィクションだとすると、終盤に展開されるラースローの妻がハリソン邸に乗り込むシーンも「実際に何かいざこざが有ったのか」と思って観ていたが、フィクションだとすると「あの展開必要だったのか?」と思うし、真相がどうだったのかハッキリさせないボンヤリした描写にも不満。

いずれにしても、万人が楽しめる作品ではないと思うし、3時間以上の長丁場なので、これから観る方は覚悟の上、ご鑑賞下さい!

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泣き虫オヤジ

3.0ケガされた到達点

2025年2月23日
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泣ける

ブルータリスト

バウハウスと言えば、
カンディンスキー
パウル クレーなどの絵画を浮かべる。

絵画は大した費用を要しないし、
彼等の作品は室内絵画なので安価な費用で済む。

でも建築になるととんでもない費用が必要なので、どんな高名な建築家でも、施主やパトロンが必要となり、彼等から何度も設計変更、意匠変更や素材変更など幾らでもやり直しされ、更に枕営業もあるだろうな。

これは、人種や民族、宗教などの差別ではなく、費用が高額で、施工期間が長いための惨劇が生じるのは当然のこと。

映画程度でも同じような悲劇が常態として生じてそんな裏話をよく耳にする。

そんなことを今更、3時間半も、あることを元ネタにして見せるような話ではないように思う。
知らんけど…

何が言いたいのかわかるけど、
まあ、中東のリビエラ建設だけはやめて欲しい。

でも、ハリウッドはそんな所らしい。
この映画がアカデミー10部門ノミネートなんだから、それこそ怪しいわ。謎です。

(^ω^)

ブルータリスト

「戦場のピアニスト」のエイドリアン・ブロディが主演を務め、ホロコーストを生き延びてアメリカへ渡ったハンガリー系ユダヤ人建築家の数奇な半生を描いたヒューマンドラマ。
2024年・第81回ベネチア国際映画祭で銀獅子賞(最優秀監督賞)を受賞し、
第97回アカデミー賞でも作品賞ほか計10部門にノミネートされた。

ハンガリー系ユダヤ人の建築家ラースロー・トートは第2次世界大戦下のホロコーストを生き延びるが、妻エルジェーベトや姪ジョーフィアと強制的に引き離されてしまう。

家族と新しい生活を始めるためアメリカのペンシルベニアに移住した彼は、著名な実業家ハリソンと出会う。

建築家ラースローのハンガリーでの輝かしい実績を知ったハリソンは、彼の家族の早期アメリカ移住と引き換えに、あらゆる設備を備えた礼拝堂の設計と建築を依頼。
しかし母国とは文化もルールも異なるアメリカでの設計作業には、多くの困難が立ちはだかる。

「博士と彼女のセオリー」のフェリシティ・ジョーンズが妻エルジェーベト、
「メメント」のガイ・ピアースが実業家ハリソンを演じた。
「ポップスター」のブラディ・コーベット監督がメガホンをとった。

ブルータリスト
劇場公開日:2025年2月21日 215分

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カール@山口三

4.0タイトルなし(ネタバレ)

2025年2月23日
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teraox

4.0新美の巨人たち?

2025年2月23日
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建築とホロコーストの組合せはとても斬新
戦後なのにあの書斎はえっ、とてもオシャレですよ?と思ったけど当初は通じなかったようで
ペンシルバニア州の繁栄やその後のユダヤ人の生活なんかも意外だった 信心深いからやっぱり馴染めない人達もいたわけで
夫婦間のことは助長に感じたけど、長い割にはその後のあの人はあらら?
とはいえ丘の上のコミュニティセンターが無機質な理由は成る程と思ったし、建築関係のストーリーは結構好みなのでもうちょっといろいろ建物出てきて欲しかったけど結構興味を引かれて見ることが出来た
追記:かなり濃い、緻密なお話で実在のモデルはいるらしいですが壮大なフィクションですって!

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ゆう

5.0美の核芯

2025年2月23日
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あの戦争からの光と影。圧倒的な体験は、観る側を打ちのめす。215分の情熱は、凄まじい。途中休憩は、「七人の侍」以来か。

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DnaH

3.5凝ったデザイン

2025年2月23日
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koji

4.5とても長い映画でしたが、面白い構図のシーンが連続し、曲のセンスも良...

2025年2月23日
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とても長い映画でしたが、面白い構図のシーンが連続し、曲のセンスも良いため"モダンな"映画を観ているような感じで面白かったです。

ちょうど作品内で描かれてる内容がイスラエル建国であったり、鉄鋼業が最盛期だった頃のペンシルバニアであったりと昨今のニュースとリンクしてる所があり、"過程"の途中なんだなぁと再認識させられますね

芸術性の高い類の面白さであるのと、あの時代への理解がないと楽しみきれないかも知れません

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ばた

4.0途中、15分の休憩が有り助かりました。 「シンドラーリフト」も長い...

2025年2月23日
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途中、15分の休憩が有り助かりました。
「シンドラーリフト」も長い映画でしたがこれも長尺の映画でしたが前後編に分かれていたの時間は気になりませんでした

アメリカに移住してからの話で直接の迫害のシーンが無かったのですが移住してからも少なからず差別を感じさせられました。有能な人々が迫害や差別によりこの世を去った事は残念でなりません。アメリカンドリームを掴み安堵した生活をおくれるかと思ったけど挫折との繰り返しそう簡単には行かない現実を感じた。
又、ユダヤ人は器用で有能な方が多いし、祖国を脱しても生まれ故郷は忘れられない思いが伝わりました。

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倭

1.0エロシーン多し、カップルで見に行ったら気まずくなる

2025年2月23日
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鑑賞方法:映画館

難しい

ユダヤ人のホロコーストを題材にした映画やドキュメンタリーはよく見ていて、この作品もその系列かと思ったら全く違っていた
(ホロコーストを生き延びた家族の再会までの、感動と涙のストーリーを期待していた)

冒頭、ニューヨークに向かう移民船の中の混乱から、船外に出て港の自由の女神像がアーティスティックに画面に映り込むシーンまでは、カメラアングルや、混乱の映像と台詞に主人公のバックグラウンドが盛り込まれていて斬新な映像でしたが、下船後?となった

新大陸での最初の夜、主人公はあどけない面差しの娼婦を買う。エイドリアン・ブロディの下半身がチラッと映り込む上、仕草もモロで際どいし、初めに身を寄せた従兄弟の家具店の妻も思わせぶり

インターミッション(15分)の映像がいいというレビューもあったし、別にトイレに行きたくもなかったので、そのまま座っていたが、主人公夫妻の結婚式の写真の真ん中に15分のタイマー表示があるだけ
【補足】満席に近いIMAXシアターで鑑賞、八割くらい席を外されたけど、皆さん再開までには戻って来てました。トイレタイム、是非取りましょう☆

後半主人公の妻を呼び寄せることに成功しますが、この二人の夜のシーンが生々しい。カップルで観に行っていたら、気まずいこと請け合い。他にも地上波放送するなら当然カットされそうなシーンがチラホラ、映倫はここはスルーなの…?ラスト間近にも夫婦でそういうシーンがまたあって、ホロコーストの経験者は性に障害が出るんだというテーマの映画なのかと、悶々とする

家族離合の話でもないし、現代建築を構築するアーティストの困難さを描く話でもないし、施主一家の話といってもバリューが割かれてないし、シオニズムがベースにあるけどあくまでもベースで、ストーリーにさほど影響は無し。画面の端をぬたぬた歩くエイドリアン・ブロディが立派な変態にしか見えない映画

ストーリー展開というほどのものも有るような無いようなで、前半ちょいちょい眠くなったことも付加します

「戦場のピアニスト」がとても好きな映画なだけに残念。戦火を生き延びたシュピルマンはボロボロの身なりで、飢えて痩せこけても、深夜ピアノの前でバラードを奏でる姿が誰も寄せつけないほど神々しかったのに…(泣)

補足:IMAXで鑑賞しましたが、「インターステラー」のような音や映像に特別のインパクトがある作品ではないので、追加料金払ってまでIMAXにこだわらなくても良いと思いました

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オパーリンブルー

4.0【”大切なのは到達地。旅路ではない。”今作は架空のハンガリー系ユダヤ人の建築家、ラースロー・トートの激動の半生を彼が作ったコミュニティセンター建設過程を軸に、アーティスティックに描いた作品である。】

2025年2月23日
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悲しい

知的

幸せ

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NOBU

1.5羊頭狗肉じゃね?

2025年2月23日
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期待しすぎたかな。肩透かしもいいとこ。
序曲に始まり、第1部、インターミッション、第2部、エピローグだって。大時代的というかこけ脅しというか、そんな大層な形式で語るほどの話か? ユダヤ移民のWASPへの恨み節を基調にしながら、EDやら倒錯やらヤク中やら不協和音をはさみつつ、主題が見えないまま結局なに? 芸術家として称揚されてめでたしなのか。
ドイツ構造主義っぽく前衛を気取っているが、映画の文法を無視(イマジナリーラインを越えてたぜ?)しておつに澄ました鼻持ちならない似非アートフィルムだ。

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くーにー62

4.0少し

2025年2月23日
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上映時間は長かったですが、展開は飽きないテンポの良さで、キャラも良かったです。あっ、上映の中程に休憩があります。一度、このコミュニティセンターの光の十字架を見てみたいです。

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ごっとん

5.0傑作2本分の怪作!等身大の夫婦愛に浸る。

2025年2月23日
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泣ける

知的

幸せ

ナチスの迫害から自由の国アメリカへ逃げ延びた天才建築家が辿る数奇な運命の話。

ユダヤ人迫害、人種差別、立場や状況によって豹変(悪い意味です)する人の心、薬物含めた快楽依存などなど・・・私の嫌いなアカデミー賞(笑)にも複数部門エントリーされているだけはあり、社会派のお堅いイメージだったんですが、それらは「建築素材」として使われているだけでした。

描かれている・・・いや、いろんな効果を考えて設計され基礎からがっちり組み上げられて「建てられた」のは、「濃厚な人間ドラマ」であり、「夫婦愛」だった訳です。

特に、15分のインターミッションの後に始まった後編は、奥様と姪の登場シーンからして印象的で、感激というよりも互いの異変を気遣い心底心配するような・・・感情をセーブしながらの演技が本当に素晴らしかったです。

車椅子生活の自分より、外見はまともなようでも精神的にぶっ壊れつつある夫のケアに余念がない妻の発言、行動は努めて献身的でした。しかしそれは肉欲にもリンクし同時に自身の快楽にも忠実であることが示されており、等身大で互いに自身の奥まで曝け出す様な愛の形が美しかったです。

あと、敵役?の成金似非インテリオヤジ、その馬鹿息子の配置や演技も見事で、物語に効果的な起伏を与えておりました。

主人公の夫が似非インテリオヤジに、自分の妻の経歴などを一切伝えてなかったのは、彼が無口なの以上に防衛戦略的には最善手(笑)でした。つづくテーブルを挟んだやり取りも夫として最高で、夫婦愛が暗喩された大好きなシーンのひとつです。

長い時間の映画ですが、演出、描写の丁寧さと、しかけのうまさで終始退屈することなく鑑賞できました。

傑作2本分だから星は10個差し上げたいくらいです笑

ぜひぜひご鑑賞ください!

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やまちょう

5.0タイトルなし

2025年2月23日
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 時間の長さを感じさせないドラマチックな展開だった。特にエピローグのからくりに度肝を抜かれる。ユダヤ人とアメリカ人のある種の関係性を象徴するストーリー。パトロンとの関係には美しいものだけではない、嫉妬や無理解や色々なものがあると思うが、醜悪だった。
 まさか全くの架空の話とは知らず、ブルータリストという建築の様式はあるそうだけど、その造形力に驚く。レベルが全く違う映画。

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えみり

3.53時間半の没入体験が残した“違和感”

2025年2月23日
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ある種の納得と、説明のつかないモヤモヤした感覚が残る映画だった。3時間半の長尺ながらも、十分に集中して観られる映画だった。
しかし、いざ振り返ってみると、登場人物たちの人間関係の変化や、繰り返されるトラブルの詳細が明確に語られることはなく、どこか霧の中を歩いているような印象が残る。

劇場で配られた「建築家ラースロー・トートの創造」というパンフレットをみると、あたかも実在の人物の伝記映画であるかのようである。
映画の最後には回顧展のシーンがあり、アーカイブ映像のような質感でもあり「この映画は実話を元にしている」と思い込んでしまう。しかし、調べてみるとトートは実在の建築家ではなくフィクションだった。この演出は意図的なものだろう。

『ブルータリスト』は、ホロコーストを生き延び、アメリカに渡ったユダヤ系建築家ラースロー・トートの半生を描く。しかし、映画の中で彼がどのようにブルータリズムの建築家になったのかは明確に語られない。さらに、彼の人生の中で起こる様々な問題——お金のトラブル、友人の妻との関係、浮気やセクハラの疑惑——これらは何度も繰り返されるが、すべてが曖昧なまま進んでいく。

通常の伝記映画であれば、「実際に何が起きたのか」という史実を説明する役割がある。しかし、この映画ではあえて「事実」を描かず、まるでトート本人の記憶の断片を追体験するような構成になっている。
彼の人生の出来事を、明確には理解できないまま眺めることになった。この手法は、実在の人物の伝記映画に見られる「すべてが説明されるわけではない」というリアリズムを再現しようとしたものなのかもしれない。

映画のラストシーン、回顧展の場でトートの姪が彼の言葉を代読する。「プロセスよりも、結果がすべて」というようなメッセージは、一見すると建築家としての合理的な哲学のようにも聞こえる。
しかし、彼の建築は個人的なメッセージ性の強い作品ばかりであり、むしろプロセスの中での思索こそが彼の作品を形作っているように見える。

この言葉は彼の本音なのか、それとも移民として「結果を出さなければ生き残れない」現実を受け入れた末の結論なのか。その答えは、映画の中では明示されない。映画の中で何度も描かれる「語られない出来事」と同じように、トートの哲学もまた、曖昧なまま提示されたように感じた。

本作は3時間35分という長尺だ。しかし、退屈する瞬間はほとんどなかった。視覚的にも魅力的なカメラワーク、テンポよく進む場面転換、そして何よりも「この人物の人生を追いたい」と思わせる不思議な吸引力がある。

この映画を、ストリーミングで観たら、多分、途中で集中力が切れてしまいそうだ。映画館という環境で一気に集中し、この世界に入り込むことこそが、本作を体験する上で最適な方法だと感じた。

こうして感想を書きながら、いろいろと思考を巡らせた。しかし、どうにも切れ味のある考察には至らない。それは、この映画自体が「明確な答えを出さない映画」だからなのか、それとも、僕がきちんと観れていなかったのか…。

実人生では、すべての出来事に明確な因果関係があるわけではなく、物事の真相が分からないまま終わることも多い。『ブルータリスト』は、まさにその「不可解さ」そのものを映画として体験させる作品だったのではないか。

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ノンタ