花嫁はどこへ?のレビュー・感想・評価
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愛の試練系のコメディ
2024年。キラン・ラオ監督。20年以上前のインドの農村。結婚したばかりの夫婦は混雑する電車に乗り込んで新郎の実家へ。その間新婦はベールで顔を隠したままだったが、実家についてみると、花嫁は入れ替わっていて、、、という話。花嫁の取り換えから起こる社会派コメディ。
女性蔑視がまかり通るインド農村の様子を「コメディ」に仕立てるのに20年かかったということか。愛の試練が試されるドラマ(夫婦はもとに戻れるか)を基本としつつ、ありとあらゆる女性差別(夫の名前を言わない、顔を見せない、外で働けない、大学に行けない)が描かれる。しかも、それが日常的に賄賂を受け取る警察の腐敗と同じ程度に笑いのネタとして消費されている。もちろん、それぞれの差別には差があって、「夫の名前を言わない」は笑い飛ばされている軽いネタだが、「女子は大学にいかない」はほとんど笑いの様子がない深刻なネタだ。
期待した群舞はなかったが、単純なキャラ造形とゆったりとしたわかりやすく泥臭い展開はインド映画らしい。
今より少し前のインドを舞台に二人の花嫁の取り違えを、人情味豊かに描いた人間ドラマの秀作です。インドでも、花嫁は夜汽車に乗って嫁いでいく♪ようです。
作品紹介を読んでいたらストーリーが良い感じ。・_・
インド映画といえば長時間作品が当たり前の中、この作品は
124分とお手頃♪ なこともあって鑑賞です。
鑑賞スタート。
今から約20年前のインドが舞台。都市部ではなく農村部。
鉄道は通っているが、その駅からバスに乗り換え、更にかなりの
距離を歩いてようやく辿り着く家の男が主役の一人。
見合い結婚なのだろうか。相手(嫁さん)の実家で披露宴。
その後、相手の実家に ” 祈りの期間 ” の2日間ほど滞在。
ようやく自分の村に戻ろうとする処からお話がスタート。
駅舎に着いて列車を待つ新婚の二人。
新婚の夫。名はティーパク。人柄は誠実そうだ。
新婚の妻。名はプール。まだ10代だろうか。若い。
ようやく列車に乗り込んだ二人。
プールは結婚式で身につける赤いベールを被っている。
嫁ぎ先に着くまではこのままなのだろう。顔も見えない。
列車の中は、ものすごい混雑。
何とかプールの座る場所を見つけて座らせるティーパク。
良くみると向かいの席にも赤いペールの女性がいた。
この女性の名はジャヤ。この時点では顔が見えない。 ・_・;
大安吉日には結婚式も多かったと見え、こちらも新婚のようだ。
その隣には男が座っている。夫か?
嫁の持参財(持参金のような財産らしいです)が多かった事の
自慢をしてきたりと、どうにもいけすかない。成金感あり。
途中の駅でも人の乗り降りは激しい。
ティーパクが買い物のため車内から外に出た時も、人が多く出入り
した。プールもジャヤも、座っていた場所を移動した。
そして戻ってきたティーパク。その事に気付かない。 …おーい。
やがて列車はティーパクの降りる駅に到着。
うとうとしていたティーパク、慌てて自分の席の近くにいる方の
赤いペールの女性の手を取り、その駅で下車して行く…。 …おーい。
そうと知らずに列車に乗り続けるプール。
終着駅(?)でティーパクが居ないことにようやく気付く。
途方に暮れるプール。その日は駅のトイレで一泊…。
次の日、列車が着く度ティーパクを探すのだが… いない。(涙)
どうしよう…。
困ったプールに救いの手が…
見かけよりずっと大人びた雰囲気の少年。そして
足が不自由で車輪のついた板で移動する男。
売店を経営し客を叱り飛ばす老婦人。
彼らが、プールを支えてくれた。
一方のティーパク。
連れ帰った妻がプールでは無いことが判明し家中が大騒ぎ。
プールを探さなければ。 …どこだ
間違って連れてきてしまった女性はジャヤという名前と分かった。
だが、どこから来て、どこに嫁ぐハズだったのかが分からない。
ジャヤを返さなければ。 …だから どこに?
このジャヤの正体は?
ジャヤが嫁ぐはずだった家からは、どうにもうさん臭い匂いが…。
持参金を持っての失踪かと、地元の警察も絡んできて…
さあ、花嫁プールは無事に夫の元に戻れるのか?
そして花嫁ジャヤに明るい未来は訪れるのか?
というお話。
◇
花嫁を取り違えて自分の家に連れ帰ってしまった男と間違えられた花嫁。
花婿に置き去られ離れた駅まで行ってしまい途方に暮れるもう一人の妻。
二人の妻をめぐる、間違われて行った先での出来事と、
嫁ぎ先の家の事情や実家の事情が折り込まれて、二人の人生の絵図が
次第に明らかになっていく、その描き方が素晴らしかったです。・_・ハイ
全く退屈することのない2時間と少々。
皆で踊る場面は無かったけれど (←これはどうでもいい)
満足のいく作品でした。
ハートフルなヒューマンドラマの秀作。
観て良かった。
※あの警部補、いつ改心したんでしょう… ?_? 謎
◇あれこれ
■タイトルについて
原題:Laapataa Ladies (ヒンディー語!)
邦題:花嫁はどこへ?
花嫁失踪事件みたいにも思えてしまうので、他にもっと
適切な邦題がつけられなかったかなとも思ったのですが
いざ考えてみるとこれが難しいです…
案1:攫われた花嫁と置き去られた花嫁 (…そのまんま)
案2:僕の嫁さんどこかへ行っちっち (いつのネタ…)
ネタばらしにならない邦題の付け方って難しいかも…
ちなみに原文を直訳すると、↓です。
翻訳:行方不明の女性 (by google翻訳先生)
これだと鑑賞意欲をそそらないかも…。というか尋ね人コーナー?
翻訳者の苦悩が分かります。
■プールが作ったお菓子(カラカンド)
プールが売店で出すメニューを考えて、作ったお菓子。
ミルクを煮詰めて固めたものだそうで、ドライフルーツをトッピング
すると、色合いも鮮やかでとても美味しそう。
売店のおばさんが、「サービスだよ」と、客に味見をさせたのはご愛嬌。
どんな味なのかな。 食べてみたくなりました。 ・-・
ババロアみたいな食感なのでしょうか?
◇最後に
ジャヤの結婚相手との決着をどう付けるのか心配しながら鑑賞していた
のですが、まさかの警部補ご乱心…の逆は何と言えば…?
まあ、痛快な展開だったので文句は無いです。 ・_・;
昔TVで観た警部マクロード。これの事件解決方法もこんな感じの展開
だった気がするのですが、どうだったか。(…遠い目)
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
待望のアーミル・カーン作 その巧さ
癖の強いボリウッド作品において、最も外国の人がとっつき易いのがアーミル・カーンの作品ではないでしょうか?登場人物は一般的な人が多く、急展開な恋愛やフラッシュモブのようなダンスがほとんどなく、そして何かしらのメッセージ性を持っているあたり、そんな気がしていて、本作も楽しみにしていました。
まず設定が面白いし巧いですよね。新生児の取り違いはまだなんなとなくわかるけれど(『そして、父になる』のように)、花嫁を取り違えるってどういうこと?と、思うのですが、映画に描かれている風景がインドの日常的な結婚の慣習であるのあれば、ありえなくはないのか、と納得してしまいます(映画の設定は20年ほど前の時代だったので、現在は全く異なるのかもしれません)。
そして登場するこれまたキャラの立つ人物たち。境遇や性格、思想などが異なり、それぞれに思い描く幸せの形が異なるのも興味深いです。ここには、その幸せを享受出来ない社会であるというメッセージも見て取れるのでしょう。
ラストには意外な人物の心温まる行動にニヤりともホロりともさせられ、見事でした。
顔のない花嫁たち
見た人誰もが幸せになれるような楽しいコメディー映画。いまだ残るインドの昔ながらの慣習なども学べて勉強になる。ところがこの慣習を調べてびっくり。これはコメディーどころかもはやホラーだ。いまだインドにおける女性を取り巻く酷い慣習には驚かされた。
筆舌に尽くしがたい陰惨な慣習と女性を襲う悲劇。出るわ出るわ女性たちの受難劇。これはコメディーの皮をかぶったホラー映画だ。
ヒンドゥー教やカースト制度の慣習がいまだ残るインドではいまだに女性の地位は低いまま。モディ首相の政策で女性の社会進出が進んではいるが、広大なインド、とりわけ貧しい地方などでは女性の暮らしは昔とあまり変わらない。
本作は今から二十年以上前のインドの田舎が舞台。持参金制度、児童婚など本作でも女性の受難を思わせるエピソードが描かれている。
主人公のディーパクはプールを見合い結婚で娶るが、見ての通りプールは幼い顔立ちで演じるのも十代の女優さん。これは明らかに児童婚を描いてる。
インドではいまだに持参金制度がまかり通り、嫁の側が婿側に持参金を用意しなければならない。たいていの家庭ではこの持参金負担が経済的に重くのしかかるため、胎児が女だとわかると堕胎してしまうという。そのため法律で出産前の性別検査を禁じたが、そのぶん生まれた女の嬰児の殺害が増加した。地域によっては男女の人口比で女性の割合が圧倒的に少ないのだという。
本編ではジャヤの夫が妊娠できない前妻を殺したと語られるけど、これは実際にインドで起きた持参金殺人を描いてる。嫁の持参金が少ないと夫やその親族から虐待を受けてひどい例では生きたまま焼き殺されるという事件も頻発した。年間でこの持参金殺人は8000件に及んだ時期もあった。
女性の受難はまだまだ続く。家父長制のインドでは女性は家事だけして家にいればいいので教育も受けさせてもらえない。プールのような子は知識も教養もないから夫の家でこき使われてもそれを当たり前のこととして疑問にも思わない。
教育を受けてないから稼ぐこともできず家事しかできない女は家ではお荷物扱い、だから早くに嫁に出される。いまだ処女崇拝がまかり通っているから嫁は幼いほど価値がありその分持参金は少なくて済む。児童婚が無くならない理由だ。これらは法律で禁じられていても現実に追いついていない。
ジャヤは独学で有機農業を学び、進学を希望したが親には逆らえず諦めて見合い結婚する。その時にあの花嫁取り違え事件が起きる。彼女にとっては結婚から逃れられるまたとないチャンスだった。そしてそれはプールにとっても。
世間知らずのプールは屋台のおばさんや仲間たちとの出会いで現実を知ることができた。屋台で商売も学んだ。結婚してもけして家庭におさまるつもりはない。彼女もこの事件をきっかけに自立心が芽生えた。
インドでの女性たちの受難は聞けば聞くほど悲惨で、以前世界を震撼させた集団レイプ殺人なんかも、その根底には家父長制を根源とする名誉殺人が関係してたり、男女比による未婚男性の増加、貧困によるストレスのはけ口として女性が犠牲になっていて、インド社会が抱える問題の根深さがうかがえる。
ただ女性たちもこれらの被害に甘んじてばかりではなく、女性同士結束して男社会の理不尽と戦っている。そういう女性たちの活動が国内いたるところで見られるという。
本編でもジャヤがディーパクの妹の絵の才能を生かして協力し合ってプールを探し出したり、ディーパクの母親とおばあちゃんの会話など女性同士のつながりが感じられるシーンがあって良かった。
出来れば女性警官のベラ君が最後悪党どもをコテンパンにしてジャヤを解放する展開に期待したんだけど、あの悪徳警官が意外にもいい奴でベラ君の活躍の機会を奪ってしまったのがちょっと残念。
女は男と目を合わさないようベールをかぶり目線は足元に。そんな古くからの女性を抑圧する慣習が原因で起きた取り違え事件が逆に抑圧された女性たちを解放するきっかけになるという何ともよくできたお話。
ベールに覆われて生きてきた顔のない女性たちはベールを取り去り、自らの顔(人格)をさらけ出して自分らしく生きられるようになった。それはきっと遠い未来のことではない。
インドの雰囲気を知る
ヒロイン二人が魅力的。インドの多面性も感じた。IT隆盛のイメージの一方、男尊女卑、貧富の差、伝統的家族主義に改めて驚く。知り合いの日本人がインドで働いているがこれは大変、、と実感した。謎の花嫁の方の謎行動が読めず、途中退屈なところがあったが、最後は畳みかける感じでさわやか。
インド人もびっくりの大岡裁き
2001年のインドの農村が舞台。
インドの結婚事情と鉄道事情。
乗りたくないですね〜あの列車。
いまや世界一の人口でIT大国のインド。
2024年制作。
あどけないプールちゃんとプシュアさん(ホントの名はジャヤ)はだいぶ年齢も離れてる。結婚詐欺師が疑われていた時には菜々緒タイプのメイクでスパイみたいだったのが、後半は蒔田彩珠似。メイクで変わるもんですね。美人さんは。
盗んだ?ケータイのSIMカードを焼いて捨てたり、お寺に行くと言って出かけて、金のブレスレットを売ったり。有機農業とか言ってたけど、ネカフェ活用なんかはIT系だったような。インドの農業はもともと化学肥料なんか使わなくて、牛さんのうんち(天然肥料)しか使わないんじゃないの?とか思っちゃいました。
要所、要所に牛さんの出番がありますし。
プールちゃんはまだ16才。
列車の窓から身を乗り出すシーンは「ハジュランギおじさんと小さな迷子」を思い出しました。
あの警部補。
写真機持ってジャヤを尾行する場面。佐藤二朗みたいな芸風。
駅のホームで屋台のファストフード商売をしているおばさんは貫禄あって、倍賞美津子みたいだった。映画「糸」の子供食堂の倍償美津子を思い出していました。チャツネを2度付けするおじさんを叱りつける場面なんか、串あげにソースを2度付けして怒られたような気分になってしまいました。
こういった女性の自立のお話は男もやさしく諭された気分で、素直に言う事聞いちゃいますねー
現時点で今年のベスト1
世界中の女性に送るエールに涙が止まらない
時代は2001年のインド、
田舎の村を繋ぐように走る列車に中には日本と同じ様に
お日柄の良い日にはあちこちに新婚カップルがいっぱい。
その他にも色んな乗客でほぼ満員。
日本の花嫁さんの綿帽子と同じように、インドの花嫁さんも
皆、頭から同じような色柄のベールを被って顔を隠したまま。
そんなだから、主人公の花婿さんが降りる予定の駅に着く頃、
ついウッカリうたた寝をしていて、ハッと気がついた時に
大慌てでベールの花嫁の手を掴んで列車を降りたのはいいのだけど
家に着いて、家族に挨拶する段になってやっとベールを外した花嫁を見て
〜〜〜君は、誰!!??
な、事あるかい!!(笑)
あり得ない素っ頓狂な出だしの映画ながら観ているうちに、
まだ幼さの残る花嫁さんが今まで全く知らなかった外の世界に出会い
新しい自分を発見してゆく姿と、
古い因習に押し潰されそうになっていた自分を、もう一度奮い立たせて
自分の生きたい道を突き進もうとするもう一人の花嫁さんの姿。
どちらも泣けるんだよ!!ぜひご覧ください。
で、月に8回ほど映画館で映画を観る
中途半端な映画好きとしては
制作に名を連ねるアーミル・カーン!
彼が関わる映画「きっと、うまくいく」や「きっと、強くなる」は
どれも笑いの中に深刻な社会問題が散りばめられて
楽しく笑いながらも世の中の不平等や不条理に
抗う力が湧き上がる作品になってます。
映画を通して全女性にエールを送る暖かく、力強い映画です。
絶対劇場で観てほしいです。
キレイな涙で、勇気を与えてくれること間違い無し!!
学び
もっと上映館増やして!
レビュー点数がめちゃ良かったので気になり、前日にチケットを取りましたが、既に残りわずかでした。宣伝してるわけでも話題になってるわけでもないし、上映館少ないのに何で? あまり期待し過ぎるとイマイチに思うパターンも多々ありますが、この作品に関しては本当に期待通りというか、それ以上の面白さでした。今年は例年以上にハズレのない鑑賞体験が多いのですが、まぎれもなくベスト5に入るくらいの良作でした。
お話の骨格は、いわば「吉本新喜劇」にあるパターンというか、「んな、アホな」とつっこみたくなる展開なのですが、出演者が皆適役で、誰一人知りませんけど、上手い・かわいい・美しい・おもろい。なにより、コメディ要素とミステリー要素をちりばめた脚本が素晴らしい。女性の権利や生き方について、主張している部分があるのですが、そこをメインに訴えるのではなく、ユーモアと暖かさでポジティブに表現しているうえ、どうなることやらと目が離せない展開が続き、最後は愛しい気持ちにあふれて涙が止まりませんでした。
インド映画は先日「ジガルタンダ ダブルX」を観て、意外な展開に驚き感動したばかりですが、ホントにひとくくりにはできない幅広さと奥行きがあると思いました。やたら集団ダンスシーンが出てくるとか、似非ハリウッドアクションとか、あまり良い印象を持ってない人はぜひこの映画を観てほしいです。2時間ちょっとでインド映画にしては短めですし。大阪では上映館が非常に少ないので、「RRR」みたいに口コミで増えてロングランしてほしいと願うばかり。でも、一方で自分だけのお気に入り作品にしておきたい気持ちにもなる、そんな「愛しい映画」です。
女性は強い
インド警察に捜査依頼すると有料なの?
嫁さんと電車に乗った旦那が、間違って別の女を連れて下車。確かに同じ服装で顔も見えなかったけど、2人いた事に気づいてなかったのかなぁ?何より怪しかったのが、知らない男に手を捕まれて立たされたジャヤが拒絶しなかった事。何も喋らないで、男の家族と知り合いになるなんてな。取り残されたプールも怪しいと思ってたら寝てたのね。納得。最初に出てきた新聞の花嫁詐欺の記事。詳細は良く分からなかったな。2001年の話なんだけど、古い建物や携帯電話や人間関係や似顔絵ポスターなど、もっと昔の時代じゃないかなって感じた。ま、インド映画を観るたびに同じ事を感じる自分だけどね。旦那達が居なくなった嫁さんを探し始めるんだけど、犯罪者はジャヤじゃなくて旦那の方だったのかな?でも嘘だらけのジャヤの方が怪しかったね。それにしても他人の妻を居させる2組の家族。それって親切なの?旦那の方に帰りたくないからって、厄介になる2人。罪悪感なかったの?だったら離婚すればいいじゃん!ずっとモヤモヤしていたら、警察がいろいろ解決してくれた。とても意外でした。最後はまさかのハッピーエンド。結構楽しかったです。
女性への優しさと厳しさがこもった応援と叱咤激励
キャラ造詣が全部秀逸で、特に贈収賄大好き悪徳警官の「最後の判断」が面白かった。
下敷きとなっているのが、インドにおける女性の人権のなさへの猛烈な批判。
また、そういった状況を受け入れて黙っていることの愚かさの指摘。
そんな、女性への応援と叱咤激励。
本作製作のアミール・カーンと、その元妻で本作監督のキラン・ラオ両名の、優しさと厳しさが感じられる佳作でした。
世界の「男女平等ランキング2024(ジェンダーギャップ指数)」では、インドは146カ国のうち127位とかなりの下位なわけで、まだまだ先進国と言えんよなぁ、と思いつつも。
実は、日本は118位(2023年は125位)と、世界から"こんなインドと変わらない"と判断されていることをとても恥ずかしく感じました。
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