劇場公開日 2024年10月4日

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花嫁はどこへ?のレビュー・感想・評価

全152件中、1~20件目を表示

4.0誰もが自分の人生を自分の意思で歩める世界になりますように

2024年12月1日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

知的

幸せ

2024年の朝ドラ前期「虎に翼」でも感じた、女性が自らの意思で自分の思い描く人生を描けない悔しさ、理不尽さ…それを今作でも感じた。

花嫁が取り違えられたことにより、運命が変わった2人。インドの女性への社会的地位の低さは知識としてあったものの、いまだにこんな環境なのかと、胸が苦しくなった。

ただそこはインド映画。どんなに苦しい展開になったとしても、どこか希望が見えて、最後は人の優しさを感じられるところが素敵。他のインド映画よりも時間も短めなのも見やすいポイントだった。

自分の見ている世界や、教えられた世界が全てで、常識で、違う世界へと続く道があることすら気づかない人はたくさんいる。
少し見方を変えるだけで、自分の常識は世界のほんの一部でしかなくて、世界はもっと広くて深いものだと知った時の、ふたりの花嫁の姿が印象的だった。

いつもこうだから
これが当たり前だから
どうせ無理だから

そうやって諦めてしまいそうになるときに、この映画を思い出したいと思う。

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AZU

5.0スッキリした! 最高だ!

2024年11月7日
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鑑賞方法:映画館
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猿田猿太郎

4.0大切なものは自分の中にすべてある、という物語

2024年10月31日
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村山章

4.5クセ強キャラの警部補と屋台女主人が物語のスパイスとなりより豊かな味わいに

2024年10月4日
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鑑賞方法:試写会

楽しい

幸せ

本作については当サイトの新作映画評論の枠に寄稿したので、ここでは補足的な事柄を記しておきたい。

評で紹介したように、名優アーミル・カーンが審査員を務めた脚本コンペで本作の原案を見出し、自ら映画化権を獲得して製作に名を連ねた。キラン・ラオ監督のインタビューによると、この原案を女性脚本家スネーハー・デサイに託し、デサイのアイデアからジャヤをめぐるミステリーの要素と、屋台の女主人マンジュおばさんやマノハル警部補といった印象的な脇のキャラクターが生まれたという。花嫁のプールとジャヤ、自分の嫁を取り違えてしまった花婿ディーパクというメインのキャラクターを演じた若手俳優3人のフレッシュな魅力はもちろん素晴らしいが、プールに屋台の手伝いをさせるマンジュおばさん(チャヤ・カダム)、ジャヤの秘密を探るマノハル警部補(ラヴィ・キシャン)というクセの強いキャラクターたちが関わってくることで、まるで香辛料が食材のうまみを引き出すかのように、物語に豊かで奥深い味わいが生まれているのだ。

アーミル・カーンのインタビューによると、マノハル警部補は開発段階で自ら演じることも検討したが、考え直して別の俳優を探し、ラヴィ・キシャンを起用したという。インド国内では実力派の中堅スターとして活躍しているそうだが、国外ではカーンに比べ相対的に知名度が低く、それゆえに物語における警部補の役割が予見しづらい効果が生まれている。先述のようにカーンは製作者として出資もしているので、“客寄せ”のため自ら出演していれば興行的には有利だったはずだが、興行より作品のクオリティーを優先するところに彼の映画人としての誠実さが表れている気がする。

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高森 郁哉

4.5シリアスで、コメディで、ミステリーでもあるエンターテイメント

2025年4月5日
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鑑賞方法:映画館

本作は事前に良い評判しか聞かなかったのだが、実際、噂に違わなかった。しかも本作はインド映画にしては珍しく上映時間が124分しかない!🤣

舞台は2001年のインドで、当時は携帯電話もあまり普及しておらず、あっても田舎の村ではほとんど電波が入らない。新婦のプールの家で結婚式を挙げ、遠く離れた自宅に列車とバスを乗り継いで花嫁を連れて帰るディーパック。この日はいわゆる大安吉日で、新婚カップルだらけの夜行列車内の新婦たちは揃って同じような赤いベールで顔を覆っている。車内でウトウトしていて気づいたら自分が降りる駅になっていて慌てて新婦を起こして彼女の手を引いて降りたディーパックだが、村に戻って新婦が顔を覆う赤いベールを外したら人違い。一方、生まれて初めて自分の村を出て、右も左も分からないプールも、どこだか見当もつかない駅で独りぼっちになる。ディーパックはプールを探し出しながら、連れてきてしまった花嫁を戻そうとするのだが、その花嫁のジャヤはどうやら戻りたくない様子で……。

幼い頃から家の手伝いはしていて家事はできるがろくに読み書きもできず、自分の実家の住所もぼんやりとしか分からず、嫁ぎ先も夫に黙ってついて行けばいいとよく知らないプール。色々な知識を持っていそうなのに、それを表に出すことを憚られる様子のジャヤ。何れにせよ、女は自分の意見など一切持たずに男の言うことを聞いておけばいい、という家父長制的伝統がまだ色濃く残っている。

しかし、プールは駅の食堂のおばちゃんの手伝いをして初めて自分の労働に対して対価が支払われることを経験し、ジャヤは周りの女性たちに対してなぜ?と疑問を投げかけることで少しずつ気付きと自信を与えていく。変わらないと思われた価値観も様々な人々との出会いによって少しずつ変わっていく。

前日に鑑賞した『この星は、私の星じゃない』 の主人公、田中美津さんは、本作の舞台の30年前の1970年に「男たちによって女の役割は自分たちの面倒を全て見てくれる《母》か、性欲の処理の対象である《便所》のどちらかに限定されてしまっている」と喝破し、その縛りからの解放を訴えていたが、21世紀初頭のインドではそれがまだまだ残っていたと言える。

それから四半世紀が過ぎ、どこまで現代のインド社会は変わってきているのであろうか?少なくとも、この問題をエンターテイメントの形に落とし込んだ本作がヒットするくらいまでには人々の意識は(少なくとも都市部では)変わりつつあるのであろう。

振り返って、田中美津さんの主張から半世紀以上を経ている我が国で、こんな現実を「対岸の火事」だと眺めていられるほど人々の考え方は進歩してきたのであろうか?誰よりも多額の裏金を不記載にして党公認を外されても、家父長制の堅持を強く主張する某宗教団体の全面的バックアップを受けた候補が選挙で当選しているような現実を目の当たりにすると、本邦の根本の部分はまったくアップデートできていないのではないかと暗澹たる気持ちになる。

話を本作に戻すと、シリアスな話題を扱っているにも関わらず、コメディであり、ミステリーであり、最後にはしっかりカタルシスを得られ、希望を抱いて劇場を後にできる作りになっている素晴らしいエンタメ作品だ。タイマー

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Tofu

”大人が自分の家の住所を知らない事” が変ではないインド社会の不思議さ。日本映画では有り得ない設定だが受け入れるしかない。

2025年3月26日
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マサヒロ

4.5これぞ映画!

2025年3月25日
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鑑賞方法:映画館

笑いあり涙あり、男尊女卑への戒めも軽快な音楽と共にリズミカルに進む。見終わった後、清々しい気持ちで劇場を出た。これが映画の良さだよな〜と噛み締めながら。

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寅

3.5日本でもっともっと売れて欲しいと思う

2025年3月24日
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泣ける

笑える

知的

私が今年になって劇場鑑賞した映画の中で、一番面白かったです。断トツで。

最初は軽いノリで進んで行くけれど、物語展開が複合的で多角度で、ぐいぐいと引き込まれていく。
難しい展開になりそうな伏線処理を、ひらりひらりと軽やかに収束させていく筋立てがお見事。
インド人俳優の顔の区別に私は苦労したけれど、各々、名演だったと思ぃす。
インド映画って、今、こんな感じでもあるのですね。

この映画、日本でもっともっと売れて欲しいと思う。大きな話題になって欲しいです。
キチンとした吹き替え版も上映したら良いのではないかな。

満足の一品でした。

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ねこたま

4.0面白い状況からホロっと…

2025年2月11日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

インドの映画はストーリーはシンプル。なんだけど、花嫁を取り違える奇想天外の始まりから、2人の花嫁が夫以外の色々な人達と出会いながら、自身の夢・希望・成長を成し遂げるところ、悪い奴を最後やっつけるところはどこの国も共通なのですね。
笑えるシーンがありながら、ホロっとして、スカッとできる作品でした。

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あにゃい

4.0良かった

2025年2月3日
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Nana Shinozaki

4.5この後はどうなんだろう?

2025年1月9日
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鑑賞方法:映画館

笑える

悲しい

楽しい

女性差別がひどい国ってのはまだまだあると、インドやバングラディシュや韓国、イランあたりの映画を観て知る。

本作は20年くらい前の話として作られているので、今はだいぶ違うのかな?

結婚とか花嫁とかいうけど、ほぼ人身売買じゃないかと感じるほどで、主人公カップルにしてもなんか長年ラブラブだった二人みたいに描かれているけど、実際は結婚することになってから出会って単に気が合ったってだけだから、花嫁として運が良かった、もう一人の花嫁は運が悪かったってだけだし。

この後、プールが「何か仕事を持ちたい」と言ったとき、ディーパクは「やってみなよ」と言えるのか、それを認めることのできる親族なのか。

おそらくはっきりと幸せに近づいたのはジャヤなのは間違いないと思う。

夫の好み以外で料理したことがないというおばさんの言葉にガーンと来ましたが、自分の奥さんは自分の好きなものばかり作るのでホッとするやら悲しいやら・・・(笑)

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バビ

5.0心から観て良かったと思えた!

2025年1月4日
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鑑賞方法:映画館

1/9が最終上映だったので滑り込みで観に行ってきた。年始からとても素敵な作品に出会えて本当に嬉しい!今日観に来れたことに感謝せずにないられない。

まずインド映画が初めてだったこと、インドの風習や文化など知識ゼロであったため全てが新鮮で、そこに触れられただけでも私にとってはとても大きな収穫。

インドや世界の社会問題を考えさせられると同時に、選択の自由がある自分にとっても"どう生きるか"を立ち止まり考えさせてくれる作品。

笑いあり、涙あり、歌も景色も素敵。
グッとくるシーンが何箇所もあったけど、プールが売店のおばさんに、稼いだお金を渡されるシーンが一番だったかも(泣)

パンフレット欲しかったのに完売してて残念。本当に本当に観て良かったなぁ。。

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ぴーまん

3.5盗んだのは人生のチャンス

2025年1月3日
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鑑賞方法:映画館

幸せ

レビューのよさと鑑賞した劇場が最終上映回だったせいかけっこう席が埋まっていた上、旧弊な社会での女性の解放と自立をテーマとした作品ということで、観客の女性比率がめっちゃ高かった。何かとセリフと劇伴で語ってくれるのでとてもわかりやすいのも高評価の要因かも。警察のイイ人への豹変で全部解決ってのは話としてどうなの?とは思ったが。

まあ、いいお話でした!と言えばそれまでなんだけど、それが今は当たり前の世界に我われが生きているからだろう。個人的には、大学に行きたかったが進学させてもらえなかったという戦前生まれの自分の母親に聞かされた大昔の話を思い出した。本作の設定は2001年ということだから、四半世紀が経って世界一の人口を抱えることになったインド社会もこの物語からはだいぶ変わったのだろうか。今の日本とどっちが進んでいるのだろうか。

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ジョンスペ

4.0宇垣美里さん、ありがとう

2024年12月30日
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ぜんぜんみる予定ではなかったのですが、アトロクの2024シネマランキングに宇垣美里さんがこの映画をいれていたのでなんとなくみにいったら、おそらく価値観の新陳代謝がはじまりつつある過渡期の文化でしかつくることができない、ものすごく絶妙なバランスのものすごくいい映画だった。

人生にはいろんな選択肢があって、選ぶのは自分だし、その選択に責任をもつのも自分だし、自分の選択をだいじにしながらも、他者の真摯な選択にも寛容でいたいね、ということを、こんな時代に(こんな社会に)こんなにもわかりやすく伝えてくれるので、おもいがけず泣いてしまった。

エネルギッシュな過渡期のパワーをまのあたりにして、私たちの文化や価値観はもちろんものすごく進化して選択肢も格段にふえたけれども、成熟しすぎてしまったがゆえに、ちょっとずつ膿んでいっているようなこわさもあるなあ、とか考えたりしました。

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kikisava

5.0インド映画とは思えない深さ!

2024年12月21日
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泣ける

楽しい

インド映画は好きで、ダンスと歌をいつも待ち構えている
しかし、この映画にはほとんどその要素はない
人情の機微を見事に描き出していて素晴らしい
詐欺と間違えられる女性が素晴らしくきれい
ヒロインは可愛い
難点はひげを生やしているインド人の区別が難しいことだけ

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HAL1953

4.5泣き跡を見られても恥ずかしくない、と思える映画でした。

2024年12月10日
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鉄猫

4.5名セリフのてんこ盛り

2024年12月6日
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泣ける

楽しい

知的

シネコン封切り後、見逃して
シルバー御用達ミニシアターにて鑑賞。

インドの文化・風俗・慣習に疎く
当初は???の連続ですが
物語が進んでいくうちに
次第に慣れる

時代設定が20年以上前と言え
賄賂横行、児童婚、
3歳幼女もレイプ被害、
児童労働、持参金殺人…
あたりまえにちりばめられている。

フェミニズムの視点でも
日本の農村地域ににも通ずる
家父長制 男尊女卑に対する
問題提起も。

脇を固める役者がホントに良い!

屋台の女将さん、
女性警官、印刷屋の友人、
芝居のきめ細かさが、
終盤の都合のよすぎる展開を
封じ込める。

フェミニズムの視点もあり
バッサバッサとなぎ倒し
ハッピーエンドに
寄り切る展開は お見事!

★後で知ったのだが、Netflixでも見れる
名ゼリフを復習&反芻するも良し★

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虎吉

4.5伝統とこれからの生き方両肯定 花嫁の振る舞いからインドの文化、学び...

2024年12月6日
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泣ける

幸せ

伝統とこれからの生き方両肯定
花嫁の振る舞いからインドの文化、学びの大切さ辺りから社会背景を盛り込みつつ、まさかの伏線回収でカタルシスが最高過ぎる
ディーパクのセリフもいい
物語が終わるってちゃんと気付きがあるって素晴らしい
警部補とマンジュおばさんがとても良い味出している

インド映画に出てくる食べ物エンドロールの続きもそうだったがマジ美味しそう
ジャヤの家族、チョトゥの友人の足あたりがちょっと疑問残ったけどどうでもいい感じ

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UPtwHmNNLjBjFuAF

4.5インド映画、こういうの、もっと見たいです

2024年11月30日
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幸せ

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本まぐろトロ子

5.0#23 今年見た中ではNo.1

2024年11月30日
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もう数ヶ月も前に知り合いが東京の試写会で観たのを知ったときは、どうせ富山じゃ観れないんだろうなあと諦めていたら、ようやく今週公開になりましたよ。
(JMAXシアター様、ありがとう)

携帯の形状から推測するに、多分20年以上前のインドが舞台?(それともまさかインドの田舎はいまだにガラケーじゃないよね?)

自分の家の住所もわからないけど家事だけできる女の子と、頭が良くて悪知恵も働く現代風な女の子が入れかわっっちゃうお話。
実家の住所も嫁ぎ先がどこかもわからない女性がこの世に存在することにびっくり。インドの田舎の女性はどれだけInnocentなの?

そして他人の家にズーズーしくも住み着いちゃう頭の良い子の私的事情もインドっぽい。

ちょっとサスペンスっぽくコメディ仕立てで、インド人の人情もきっちり描かれていて、今年観た映画の中では1番面白かった。

こんなに良い作品なのに、富山では観客がたったの6人ほど。

ホントに良い映画なので、偏見を持たずに沢山の人に観てほしい。

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chicarica