花嫁はどこへ?のレビュー・感想・評価
全121件中、1~20件目を表示
スッキリした! 最高だ!
インドの婚礼にまつわる映画ということで、いまだ根強く残っている文化や風習なのでしょうか。田舎の農村から花嫁をつれて何時間も電車で揺られる2人旅。その風情、国内だけのあるある話を内輪で披露するだけでなく、世界の誰でも理解出来るように作られていたのか、何も苦も無く、そのお国柄に馴染むことが出来ました。その風情は美しくもあり、不便でもあり。もはや成人であろう花嫁さんが迷子になったぐらいで数日もはぐれ続けるなんて、なかなか文明の進まないインドならではの事情でしょうか。だからこそ、この映画が成立したのか、衣装の美しさが仇となって嫁さんを取り違えるだなんて、インドならではなのか、インド人もビックリなのか。
そんなインド事情も進化してゆく。「あ、ケータイはあるんだ」って驚くのも束の間(いや、今じゃ何処の国もスマホぐらい使っていると思うけど)。数は少なくとも電話はあるしFAXだってあるし、(この世界観で)ネットカフェが運営されているのにも驚いた。冒頭から続くインドの田舎事情のお披露目は立派な伏線だったのでしょうか。取り違えられた(言い方は悪いけど)ニセ嫁の彼女が進歩的な農業を学び、やがて高度に文化・文明が進むことを漂わせる背景の流れが一貫していて素晴らしい。農村に広がる農地の風景は最初と最後では違って見えてくるのが不思議。
それでもインド風情の映像がワンカットごとに素晴らしい。独特の音楽もデジタル化することなく、そのまま世界に持って行けそう。ラストシーンの歌声が実に透明で美しかった。
登場する人達も良いですね。主役の家族や寝たきりのお爺さん。駅に住み着く少年。売店のおばさんが何より良い味してます。最後の引き出しに締まった花嫁さんの忘れ物を大切に預かるのは、また逢えるだろうという大事な絆。人を愛することを知っている本当に良い人だと思う。
そして「怖い怖い」と怖がられていた警部補の人。その怖さを遺憾なく発揮して(ニセ嫁の)彼女を見事に救出した下りは本当にスッキリさせてくれました。圧巻の迫力ですなあ。
全ての人が(悪そうな人達も含めて)然るべき幸せそうな結末に至る、本当にスッキリさせてくれた素晴らしい作品でした。
大切なものは自分の中にすべてある、という物語
アーミル・カーンのプロデュース作ということで、『シークレット・スーパースター』とも連なる「インド社会における女性の地位と権利」を描いており、エンタメの枠内でやってのけていて非常にまとまりがよい。主人公2人の成長物語であるものの、最初から最後までふたりの本質的な印象や人格が変わるわけではないし、周りの人間も大きく変わったりはしない。最初はクソ野郎に見えた警部補が実は、という展開もインド映画らしい上手さだが、彼自信が別人になったわけではない。つまりは社会をより良くするためには、いとりひとりが自己を大変革しなければならないのではなく、自分自身が秘めている善性や良識に気づくことが大切である、という物語のように思う。最初はテーマの掘り下げが入門編の教科書的で物足りなく思ったのだが、今思えば、この「変わらない」ことを信じるポジティティと性善説のアプローチは、フィクションとして結構難しいことをやってのけたのではないか、という気がしている。
クセ強キャラの警部補と屋台女主人が物語のスパイスとなりより豊かな味わいに
本作については当サイトの新作映画評論の枠に寄稿したので、ここでは補足的な事柄を記しておきたい。
評で紹介したように、名優アーミル・カーンが審査員を務めた脚本コンペで本作の原案を見出し、自ら映画化権を獲得して製作に名を連ねた。キラン・ラオ監督のインタビューによると、この原案を女性脚本家スネーハー・デサイに託し、デサイのアイデアからジャヤをめぐるミステリーの要素と、屋台の女主人マンジュおばさんやマノハル警部補といった印象的な脇のキャラクターが生まれたという。花嫁のプールとジャヤ、自分の嫁を取り違えてしまった花婿ディーパクというメインのキャラクターを演じた若手俳優3人のフレッシュな魅力はもちろん素晴らしいが、プールに屋台の手伝いをさせるマンジュおばさん(チャヤ・カダム)、ジャヤの秘密を探るマノハル警部補(ラヴィ・キシャン)というクセの強いキャラクターたちが関わってくることで、まるで香辛料が食材のうまみを引き出すかのように、物語に豊かで奥深い味わいが生まれているのだ。
アーミル・カーンのインタビューによると、マノハル警部補は開発段階で自ら演じることも検討したが、考え直して別の俳優を探し、ラヴィ・キシャンを起用したという。インド国内では実力派の中堅スターとして活躍しているそうだが、国外ではカーンに比べ相対的に知名度が低く、それゆえに物語における警部補の役割が予見しづらい効果が生まれている。先述のようにカーンは製作者として出資もしているので、“客寄せ”のため自ら出演していれば興行的には有利だったはずだが、興行より作品のクオリティーを優先するところに彼の映画人としての誠実さが表れている気がする。
署長ーー!
(涙)あんたって人は・・喋り方迄変わっちゃって、密かにあの娘推してたでしょ?
最初、登場人物が多くてちょっととっつき難かったけれど、ガールズムービーに振れたら俄然面白くなりました。残った方は美人系、迷子の方はカワイイ系、どっちもどんどんイキイキしてきましたね。
イラストのエンディング凄く良かったのに、結局インド風、残念!
時代設定が上手い
混雑したインド国鉄、列車内でベールを着けた花嫁を取り違えた花婿2人。喜劇かと思えば牧歌的ながら社会批判がありシリアス。
農村部の貧困、名誉殺人、女性の教育…。
いくらなんでも直ぐに花嫁が戻ると思えば、時代設定がスマホではなくガラケー初期なのでネット環境が未整備でまだIT先進国前なインド。
あれやこれやトラブル続き。ミステリー要素もあり。
汚職三昧で一見悪そうな警察署長が実は!?
主役の花嫁2人が正反対な美人&可愛いに秀才と純心と言うのも上手い!
スッキリ
よく出来たストーリーで鑑賞後にスッキリしますね。
日本の時代劇にも通じるような名裁き有り、人情話有り。
インドの結婚事情や風習はよく分かりませんが、2024年現在でもあり得ることなんでしょうか?
ラストが最高
インドで、結婚式を終えた2人の花嫁、プールとジャヤは、花婿の家へ向かう途中で、同じ列車に乗り合わせた。2人とも同じような赤いベールで顔を隠していて、プールの花婿がプールと間違えてジャヤを連れて列車から降り、家に連れて帰ってしまった。一方プールは9駅先の駅でジャヤの花婿に連れられ列車を降りたが、プールの花婿が居なくて連絡先もわからず、仕方なく駅で野宿をした。2人も嫁ぎ先に行くまでの間に色々経験し、新しい価値観と可能性に気づいていった。そして、プールもジャヤも、生まれて初めて自分自身の手で自らの人生を切りひらく、ということを知ることになり・・・さてどうなる、という話。
男に依存して生きてきたインド女性だけど、ジャヤは大学に行き農業を学びたいという意志が有ったのに無理やり結婚させられ、間違えられた事をチャンスとして活かそうと努力してたし、プールは嫁ぎ先で良い嫁になりたいと思っていたが自分の料理の腕でお金が稼げる事を学び、2人の女性の成長と価値観の変化が見所だった。
そして、本作でもインドの警官は賄賂をたかり悪いやつだなぁ、と観てて、でもハッピーエンドになるんだろうとは思っていたが、予想以上のラストが最高だった。
プール役のニターンシー・ゴーエルは幼いように見えたが、16か17だったみたい。彼女の仕草は可愛かった。
ジャヤ役のプラティバー・ランターも最初は詐欺師かと思っていたが、向学心旺盛な素晴らしい女性だった。
インド映画で良くある歌とダンスのうち、歌は有ったがダンスは観れずそこは残念だったかも。そんな作品じゃないんだろうけど。
しゃくれ警官が大好き
*
本来は花嫁ふたりにスポットを当てて
感想を書いたほうがよいのだろうけども
一番印象的で好きだな〜と感じた
しゃくれ警官について僕は残したいと思う
*
金に目ざとい警官だな、それでも警官か?
と、あまり良い印象を持てなかったのですが
観ていくうちに面白いキャラがクセになってきて
最後はヒーローみたいにかっこよくて
ギャップにやられた!全部持ってったやん!!と
胸の高鳴りがとんでもないことになりました
*
このしゃくれ警官との出会いがなかったら
花嫁(だった)の彼女はやりたいことを我慢して
ただただこき使われて終わる人生だったでしょう
彼は彼女を救ったといっても過言ではないのです
「しっかり学べ」この一言がもう〜痺れました…!
私は自分のやりたいことをやっていいんだ!
という彼女の気持ちとしゃくれ警官のかっこよさに
どわっと涙があふれて僕は号泣です
彼女が去ったあと
「あの子はどんどん行くぞ」とつぶやくと
部下が「そうですねあと800㎞くらいは…」
(そういうことじゃなくて…笑)と
心のなかで僕はつっこんでしまったのですが
しゃくれ警官が「〇〇よ…」と呆れながら
名前を呼んでふっ……と笑っていたので
(部下の名前を忘れてしまいました)
彼と同じことを思ったんだな…っていうのと
インドユーモアみたいなものを
感じ取れたことがなんだか嬉しかったです
彼はドリンクで例えていうならば
チャイにしっかり効かせたシナモンです
シナモンがないと味が締まらない
つまり彼がいないとこの作品は成り立ちません
しゃくれ警官ありがとう
*
花嫁の素性を探るための偵察のシーンで
あの怪しい彼女が気になる〜という歌詞の
インド音楽のリズムがすごく楽しくて
エンドロールでも流れてくれたのですが
自分の列の人のまばらさをいいことに
ついついノってしまいました
共に生きたい人のそばに帰れた花嫁
自分が生きたい人生を見つけた元・花嫁
電車のなかで夕焼けを背に
藤井風さんの「grace」を聴きながら
作品の余韻に浸りつつ帰路に着きました
*
総合評価★4だけど、見終わった満足感は今年一番
過激や過剰な演出はなく、心をふるわす感動の喜びや悲しみもない。迫力の映像もない、驚愕の大事件が起きる訳でもない。それでも見終わった満足感は今年一番かな。
映像 ★★★ 良い
音 ★★★ 良い
物語 ★★★★+0.5 とても良い
役者 ★★★★ よくぞ選んだという感じの主演女優さん2人がいい
他の女性脇役も素晴らしい
編集 ★★★★★
粗さ ★★★★ インドの人から見たらどうか? 私は問題なし
総合 ★★★★ 評価4だけど、見終わった満足感は今年一番
単館系といわれるジャンルのホッコリ作品を観たいならお勧めです。
この手の映画は、やっぱり映画館という空間で味わうのが良い。
メジャー系の迫力や刺激を求める方には不向きかも。
そうそう、冒頭で「驚愕の大事件が起きる訳でもない」と書いているが、実際には、驚愕の大事件クラスのありえない大騒動が起きている。でも、それを日常レベルの目線に落とし込んむ設定というか演出が秀逸なのかもしれない。いいね。
とってもとっても映画ぽい映画
この映画の舞台の頃の2000年位には、こういう映画結構あったような気がするな〜って思いました。
観終わって気持ちが『いい感じ』になれる、よく出来た、とてもいい映画だと思います。
最初『このコメディどうやって終わらすのだろう』って思ってて、最後『こういう感じか〜』ってなりました。裏切られ方が『ボンベイ』を思いださせてくれました。
インド映画やってくれます。
映画としてめっちゃシッカリと作られていてます。
特にキャラがいい。とても役者の表情がいい。うまい。
主人公の周りのキャラが立ってて、彼らがうまいと『ちょっと、わざとらしくもあるかな〜』って思える演出も、その程良い、丁度良さも相まって、とっても良くなる。
最後の畳み掛けにはウルッと来ました。
『侍タイム・トリッパー』もこの映画位に説明描写を抑えていればテンポももっと良くなったんじゃないかな~っても思いました。
シャッフル笑
❝花嫁はどこへ?❞
花嫁のプールとジャヤは、それぞれ夫の故郷へ向かう途中の電車の中で意図せぬまま入れ違ってしまう。ジャヤは自分の夫に促されたと思い、一緒に電車を降りたつもりだったが、それは自分の夫ではなくプールの夫ディーパクだった。途中で異変に気づくも言い出せず、ディーパクの故郷へ連れて行かれる。一方 プールも、ディーパクと思い込んだままジャヤの夫と電車を降りてしまい、夫のディーパクが居ないことに気づき、必死に探したがどこか分からない駅で迷子に。
まずはその花嫁の風習ですが、ベールで顔を隠さないといけないというのと、花嫁は皆同じ衣装なのですね。
花嫁を取り違えるってどうやって???と思いましたが、
なるほどなるほど〜笑
そら分からなくなります笑
私も
あれ?プールどこに座った?とプールがシャッフルされ、分からなくなりました笑
美しく聡明なジャヤと家庭的で可愛らしいプール。正反対な2人でしたが、見事な展開にあっぱれでした。
ジャヤの最初と最後の印象が180度変わり、最後は涙を誘いましたね。
すごく良かったです。
アーミル・カーン間違いないです。
因果応報とはまさにこの映画。面白くてあっという間の2時間。
インド映画は最高!!
花嫁の取り違いなんて日本では絶対起こり得ないのに、インドでは起きる。
いいことをすれば報われ、悪いことをすれば災難にあう。まさに因果応報。
見ていてスッキリしました。
インド映画のいいところは、話が分かりやすくしっかりしているところ。昨今の映像の綺麗さに頼りきって中身のないもしくは変に難しく見せかけている映画とは違う。
映像の綺麗さは横に置いても、話がきっちりしていたら、どんどん感情移入していく。日本の映画も見習って欲しい。
今のパチンコ代と一緒。映像や演出にこだわり過ぎて中身が薄い。こだわらないといけない所が間違えている。昔のゲームも同じ。ファミコン時代は土台がしっかり作られていて、単純な映像でも充分に楽しめる。しかも何度でも繰り返し遊べる。
この映画、エンディングに向かってどんどん面白くなっていく。最後は映画館で拍手が起きるくらいによく出来た作品。
見終わって振り返ると、出てきた人全てと仲良くなりたいくらい温かい人たち。
いい映画だなー。
インドじゃなきゃ成立しない話
2024年劇場鑑賞284本目。
耳がでかくて目が世界一鋭いアミール・カーン製作。監督はなんと元奥さんだそうです。気まずないんか。
花嫁を取り違えると聞いていたのでてっきり顔も知らない花嫁が単身婿のところにやってくる途中で入れ替わる話かと思いきや、ちゃんと顔見知りの上で間違います。このくだりはインドでなければ無理で、取り違える経緯はイスラム圏内でもギリギリできそうですが、その後の見つからさぶりは広大なインドでなければ成立しないと思います。その後の話もインドが長年抱えている問題に端を発しており、なるほどと膝を打つ結末でした。
見失って見つけたもの
行きつけの劇場で1か月遅れの公開となった本作。レビュー評価も上々で、時間もあったので鑑賞してきました。インド映画にしては、ダンスも荒唐無稽なアクションもなく、歌は控えめで尺も普通でしたが、インドらしさを満喫でき、内容も素敵な良作でした。
ストーリーは、嫁ぎ先に向かうために列車に乗った花嫁プールは、一緒に乗った花婿ディーパクが偶然隣席に座ったもう一人の花嫁ジャヤと取り違えて二人で降りてしまっため、見知らぬ駅に一人取り残されるはめになり、間違われてしまったジャヤもディーパクの家で世話になることになり、二人の花嫁は予期せぬ生活を強いられる中で自分の生き方を見つめ直すというもの。
インドの結婚にまつわる慣習を全く知りませんでしたが、私財をなげうってでも娘に持参財を持たせ、それによって妻の価値が値踏みされ、しかもそれが夫側の財産となることに、前時代的なものを感じます。設定が20年以上前のようなので、今ではどうかわかりませんが、日本もかつてはこんな感じだったように思います。名古屋の嫁入りは愛知では有名で「娘三人あれば身代(しんだい)潰れる」と言われていました。私の地元でも、子どもの頃は紅白幕で覆われた嫁入り道具満載のトラックを何度も見かけましたし、近所に嫁入りがあればお菓子が配られました。
本作は、そんな古い結婚観に疑問を投げかけ、女性の自立と解放を鮮やかに描く痛快作品です。古い慣習やしきたりに従順に従い、そこに疑問を抱かないプール。逆に、自分の生き方を捻じ曲げられることに納得がいかないが、抗う術のないジャヤ。この二人が、それぞれの価値観に一石投じる人々との出会いを通して、自分の生き方を見つめ直す姿が眩しいです。
そんな二人の姿に触れ、自分の固定観念を改める周囲の人物の描き方もなかなかのものです。中でも、嫌味な悪徳警官のマノハル警部補の鮮やかな逆襲に溜飲が下がります。ラストで、少し逞しくなったプールと、晴れて自分らしく生きる道を選んだジャヤが交わした、「あなたのおかげで見つけてもらえた」「あなたのおかげで自分を見つけた」という言葉が、とても印象的です。
主演は、ニターンシー・ゴーエルとプラティバー・ランターで、どちらも役柄ピッタリの演技に魅了されます。脇を固めるのは、スパルシュ・シュリーワースタウ、ラビ・キシャン、チャヤ・カダムら。
最高の鑑賞後感&多幸感
久しぶりのインド映画鑑賞でした。
ダンス&歌唱がなく、すべて挿入歌で物語るところが
インド映画としては珍しいし、だから短くまとまったの
だろうと思います。
まず、花嫁がどこへ?のどこへ行ったのかわからなくなる
仕掛けがうまいなと思いましたが、
そんなことってある?とも。
いくらベールで顔を覆っているとは言え、
間違えないだろ!と。
迷子になる二人の花嫁ですが、
夫の住所のみならず実家の住所もよくわからないのが
わからないというか、インドの田舎ではこれが普通?
ちょっと理解に苦しみましたね。
警察の腐敗感も実際どうなの?と。
という疑問は軽く感じながらも、
プールのかわいさ、一途さ、まじめさ、
ジャヤの志、芯の強さ、それてミステリアスさ、
ディーパクの純朴さ、
駅の出店のおばちゃんの優しさなど、
観ていて気持ちが良かったし、
それらの人々がみんな報われるかのような
ラストのマノハル警部補の大岡裁きならぬマノハル裁きが
実に爽快で、胸のすく思いでしたね。
一方、いまだに女性蔑視的な扱いを受ける女性がいる
ことも、インドという国の社会問題なのでしょう。
大きく成長している国とは言え、まだまだ発展途上なの
でしょうね。
それにしてもこんな鑑賞後感が気持ちの良い作品は
久しぶりです。
劇場が笑顔に溢れる素晴らしい作品でした。
※本作鑑賞日は、宮崎映画祭を開催しており、
ロビーで芋生悠さんと遭遇できて嬉しかったです。
インドと女性
プール役の方が可愛くて、一方でジャヤ役の方は凛とした美しさがあって、この2人のおかげで華やかな印象。
署長さんや、屋台のおばちゃんや、脇役もいい味だしてる。
ファンタジー映画として、微笑ましいインド映画として、視聴させていただきました。
そう、これはファンタジーです。
映画の中でも、できるだけマイルドに、花嫁が焼死とか、警察ほど怖いものはないとか、描かれてますが。
小生、数十年に亘りインドという国と縁を持ち、住んでたこともある身としては、あくまでも私見ですが、まあ、女性が決して一人で出歩いてはいけない国ですよ。
良い方も勿論沢山いますけどね!
それぞれの人生の旅
二人の花嫁が自分の人生を切り開いていく姿を描いた素晴らしいインド映画でした。
聡明で行動力があり自ら前に進み通す花嫁と、無知ながらも出会う人に恵まれて世の中を知り自分の人生と向き合う花嫁。対照的な二人のキャラクターが魅力的で、それぞれの成長がしっかりと描かれています。
物語を通じて、彼女たちは人生に訪れたチャンスをしっかり掴み、未来へと踏み出します。
お互いの別れのシーンは涙無しには見れません。
映画館でも多くの人が泣いていました。
最後にレジからお守りが出てくるシーンはみんなとの再会を意味しており、なんとも感動的です。
「マヌケは恥ずかしくない、マヌケを誇る事が恥ずかしい」などの名言も印象的で、心に響くセリフが多くありましたね。
あの悪者かと思われた警官のラストも爽快です。
相棒の警官のラストのセリフも面白すぎる。笑
人生の機会を自分で掴みにいく事や、人との出会いがいかに重要かを教えてくれる作品で、最後まで笑えて泣けて幸せになれる本当に素晴らしい映画でした。
久しぶりに良いインド映画に出会えた
個人的に大好きなアーミルカーンがプロデュースしたという作品
(アーミルカーンには役者で参加してくれると良かったんだけど)
話としてはそんなこと実際にあるの?何にも知らないってさすがに無理あるだろって序盤の突っ込みはあるが、話が進むにつれ、そこは気にならなくなる。
2人の花嫁のうち、1人は怪しい挙動を繰り返しており、犯人目線で話が進む。
彼女の暴露する話になるかと思いきや、途中の伏線を上手く回収しながら良い方向へ話を上手くまとめた感じ。あの警官役もいい味出してた。
アーミルカーンらしい、ハートフルな結末に納得。
久しぶりにインド映画で楽しむ作品に出会えてよかった。
お勧めです。
そんなインドの代表に叱られちゃったことがある(多分)日本のジェンダーギャップってどうなんでしょうね
たしか北京の女性会議でお叱りを受けたことがあるような記憶。
最近も、女性差別撤廃条約批准して以降ウン十年以上ほぼ放置されてる件がやっと動き出す……かのように思われてた日本は総選挙になって結局また棚上げ(?)だとか。
日本のジェンダーギャップのどこがどうマズイか、というとサヨク系メディアや活動家のイメージがあってなぜか叩かれがちだ。
が、それはどちらかと言うとJ事務所の、日本人ならみんなが知ってた性加害が外国メディアによって白日の下にさらされたときの国際企業の対応の方が近いものがある。
人権に疎い商売は国際通商の場で許されない。まぁライバル企業を蹴落とすための道具って側面もあるのかもしれず、踏み絵みたいなもんで、各々の伝統とか歴史とかあんまし関係ないんだろう。
例えばこの映画にあったような、インドでは夫の名前を口にしてはいけない、って外から見れば「はぁ?」だが気が付かないだけそんな風習は日本にもいっぱいありそうだ。
インドだってせめて女が自分ですることしないことを選択できるようにしておかないと国際社会の場での発言権が縮小していく(もちろん日本も)。
とは言え、インドの現在の現実がこの映画の結末みたいならまだいい。聞こえてくるニュースは著しい人権侵害やら暴力やら。
「人権」なんてどっかから借りてきた言葉がなくても健康と幸福が保証された世界であれば世話はない。
この映画はつまりはファンタジーなんでしょう。カーストどこ行った?
外からどう見られるかが相当意識されてる映画のように見受けられ、これ、インド国内での興行はどうなんだろう。
可愛らしい映画だけれど、カラフルな装いの裏がこんなもんで済むわきゃないんだろうな、とも想像できるのだ。
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