「良くも悪くもひたすら子ども向け」野生の島のロズ 桜春さんの映画レビュー(感想・評価)
良くも悪くもひたすら子ども向け
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いい点は画面が綺麗で子ども連れでも安心して見れる内容であること。
しかし、本作は今まで数多の映画が描いて来た種族が違っても友情は成り立つや家族になれるというのが物語のテーマのようだが、見せ方にワクワク感がなくずっと薄っペらいままの展開。メインキャラ達は様々な場面に遭遇しているようでいて危機が迫っているようなスリリングさがなく絶対みんな助かるだろうの雰囲気しかなかった。
1つにはロズがすぐ動物語を習得して動物とコミュニケーションが取れるようになり一体だけ残されたロボットの孤独感や疎外感はなく(一応モンスターとは呼ばれていたが能力が桁違いなのでそこは仕方ない)誰とも特段の行き違いは起こらない。ガン(鳥)の自立の為の葛藤も日常生活の範囲内なのでハラハラせずすぐ仲直り。
そのままでは起伏がないので最後はお定まりの人間を悪者にした勧善懲悪展開のアクションシーンを付け足している。人間側のロボットは悪そうな雰囲気で出て来るが、行方不明だったロボットの回収やそこで影響を受けたらしい鳥の捕獲は普通に行われる事で特段非難される事でもない。
全てが擦られ過ぎた題材を捻りもなく並べただけで感動を呼ぶ売れ線を過不足なく入れたと思っているようにしか見えなかった。
この手の物語を初めて見る小学生くらいなら物語の入門用としてはいいかもしれない。
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