「何度でも立ち上がるロボットってステキ」野生の島のロズ うっかさんの映画レビュー(感想・評価)
何度でも立ち上がるロボットってステキ
キャラクターが人間とロボットではなく、ロボットと動物という関係は、我々が否応なく意識させられる属性、例えば性差、年齢、人種などに囚われることなく、存分に縦横無尽のアニメーションで本当に楽しませてくれました。
ロズの自由闊達で超便利ロボアクションが心地よく、しかしサポート用ロボットなので、何かの役に立たなければならないプログラムを全うしようとする姿勢が健気、ただ自己決定の意思は持てない。
ここらがフリになって終盤の展開は熱量が増していくのは見事。動物たちを助ける、他動的意識はある事を伝えるため故郷を守ると考えると泣けてくる。あとこの部分は推測にすぎないけど、アベンジャーズアッセンブル的なカメラワークからの、左から失礼、のセリフは意図的だと思います。吹き替え版で鑑賞なので元はわかりませんが。ここも好き。
宮崎駿が大好きだ、という監督なのでどこかラピュタのロボット兵を彷彿させるデザインと動物たちの親和性も合間ってずっと楽しく観れました。物語が進むと機体にキズや汚れが着いてくるのも、もうすぐで終わるのだ、とわかる演出も見事。原作にはロズにクチがある様ですが、それを取っ払うことにより、眼で演技させることに成功しています。カメラの半開きで佇む姿が何とも言えない。全年齢対応の素晴らしいアニメでした
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