劇場公開日 2025年2月7日

「ロズを心から応援したくなる!」野生の島のロズ おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ロズを心から応援したくなる!

2025年2月9日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

楽しい

幸せ

予告を観てすぐに鑑賞を決め、公開を待っていた本作。初日は時間の都合が合わず、公開2回目に鑑賞してきました。休日の昼間とあって客入りは上々、初日のレビュー評価も上々で、今後のヒットが期待できそうです。

ストーリーは、輸送中に嵐に見舞われ、無人島に流れ着いて起動した最新型アシストロボットのロズが、島に暮らす動物たちから行動や言語を学んでいたある日、たまたま見つけた雁の卵から孵化したひな鳥に「キラリ」と名付け、無事に渡りの日を迎えられるようにすることをミッションと捉え、子育てに奮闘する日々の中で、しだいにプログラムを超えた変化が現れてくるというもの。

率直に言ってメッチャよかったです。前半は、偶然出会った雁のひなを渡りができるまでに育て上げるロズの姿に心を打たれます。島の中で異質な存在のロズが、動物たちから怪物扱いされようとも、なんとかうちとけようと奮闘する姿やキラリと名付けたひな鳥の世話を懸命に続ける姿に、熱いものがこみ上げてきます。圧巻なのは、最終ミッションと位置付けた飛行訓練。渡りの日が迫る中、キラリと二人三脚で励む様子が涙を誘います。それを息を飲むような映像美で見せる渡りのシーンは、ロズとキラリの心情と相まって本当にすばらしいです。

後半は、ボッチとなったロズが島の仲間と団結する姿が描かれ、こちらもまた熱いものを感じます。ロズの背景としては情報不足でわからない部分も多いのですが、キラリ、チャッカリー、他の動物たちとの交流を通して、ロズが心を手に入れていく様子が沁みます。吹替版で観たのですが、綾瀬はるかさんのやわらかな声もキャラにマッチしていて、しだいに人間らしさだけでなく、母性まで感じさせる演技に、心が温かくなります。

前半だけでも一つの作品として十分に成立する内容なのですが、後半にロズ自身の物語を描き、作品の奥行きを増し、見応えのある作品に仕上げています。ロズやキラリはもちろん、チャッカリーの変容も爽やかに描いています。また、他の動物たちの相互理解と協力の姿も描き、分断が加速する現実の世界に警鐘を鳴らすかのようです。

ロボットと動物の交流を、子どもにはわかりやすく、大人にとっても見応えのある、美しい映像と感動的なストーリーで描く本作。ぜひ多くの親子に鑑賞してほしいと思います。おすすめです。

吹替版キャストは、綾瀬はるかさん、柄本佑さん、鈴木福さん、いとうまい子さん、千葉繁さん、種崎敦美さんら。声優さん以外はご本人の顔がチラつく面もありますが、全体的には悪くなかったと思います。

おじゃる
ゆ~きちさんのコメント
2025年2月19日

残念ながら観たのが4ヶ月以上前で、あまりよく覚えてないのですが、皆様のレビューで反芻できて助かります。せっかくいい作品でしたが。

ゆ~きち
ゆ~きちさんのコメント
2025年2月13日

共感ありがとうございました。

ロボットもの、名作多いですよねー!

ゆ~きち