「後半、日本人からすると」破墓 パミョ nakadakanさんの映画レビュー(感想・評価)
後半、日本人からすると
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前半、日常を覆う禍々しい空気感、不穏感を高めまくる祈祷シーンなど、とても面白かったです。
クールな祈祷師コンビも、下町のおじさん感あふれる風水師葬儀屋コンビも、それぞれに好感が持てるキャラクターでした。
怨霊に憑かれた者の異様な描写、子供に危険が迫る展開もハラハラさせられました。
後半、クリーチャー的な鬼を倒すという展開は、不穏な禍々しさよりもアクション強めのような雰囲気で、ちょっとしっくりきませんでした。
日本の鬼で日本語を話すというのが、日本人からすると恐怖感が軽減されるのかもという気も。
とは言え、鬼火の場面などは異様な迫力がありましたし、韓国では日本語というのは歴史的に意味合いがあるのだろうと。
鬼のビジュアルは戦国時代の落ち武者ではありますが、本質的には植民地支配をしていた日本軍の呪い、負の遺産の象徴なのでしょうし、やはり戦争時の日本の加害性を考えさせられます。
日常に戻ったものの風水師の腰に滲む血の描写など、今でも朝鮮半島の分断など傷が残っていることを示しているのだろうかと。
ラストは主要キャラクターがそろって、このキャラクター達で続編とかできそうだなと思ってしまいました。
また、どこか不穏さが拭いきれないものの、呪いを断ち切り次世代の子供たちの平和を願うような、そういう気持ちも感じられました。
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