「自己中 vs 理不尽」ありきたりな言葉じゃなくて uzさんの映画レビュー(感想・評価)
自己中 vs 理不尽
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とりあえず、拓也が普通にヤバい。
「助産師」発言はまだしも、台本渡したり「そのつもりだったんでしょ」とか、その他諸々…
保身に走る気持ちは分からなくはないが、共感したら終わりだなぁ、と思いながら観ていた。
最後の最後まで、「何もしてなかったんでしょ」とか「俺、やってなかった」とか、そればっか。
京子先生の「捩じ切れるまで」を乱用するのも軽薄。
対するりえも相当な拗らせぶり。
いち受講者に脚本を貶されただけで夢を諦めたクセに、他人の人生を滅茶苦茶にする。
そして、そこまでの鬱屈を抱えた相手にあんなにはしゃいで見せられるのも凄い。女優か。
金を取った後に生徒で現れる神経の図太さも。
動機の補強のために毒親を出したのだろうが、最後いきなり普通になっててご都合臭を感じた。
可哀想なのは猪山で、利用され詐欺の片棒担がされた末に切り捨てられるという仕打ち。
こっちも客だったとかでもなく、元々本当に付き合っててこれなので、りえの執念が恐い。
京子先生も、見捨てたくないのに切らざるを得ない心情が、見事な演技でよく伝わってきた。
この2人をタクシーに放置して締めるのは解せない。
他人の気持ちを考えられない脚本家志望がトラブルを経て成長する、という筋自体は悪くない。
芝居も全体的によかった(特に内田慈)が、人物描写がいまひとつで、成長もあまり感じられなかった。
ワークショップの生徒をあんなに濃くした意味も不明。
キャバクラで本名出してると思ってた拓也くんは、いくらなんでも世間知らず過ぎ。
酒飲まないので分からないが、会話も行為も記憶にないのに顔だけはハッキリ覚えてるって、あり得るの?
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