劇場公開日 2025年1月10日

「込められた愛と温もり」劇映画 孤独のグルメ サプライズさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5込められた愛と温もり

2025年1月16日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

幸せ

大好きなドラマ「孤独のグルメ」がまさかの映画化!?しかも舞台は日本を飛び出してパリ!?しかもしかも、監督と脚本はまさかの松重さん!?!?制作発表された時はそれはそれは驚きましたよ。松重さんは普段少食らしく、食べるのがキツくてやめたいとインタビュー記事やらで何度も言っていたのに、まさかこんなことになるとは。。。
ただ、この作品は家のテレビで袋菓子なんか食べながらだらだらと見るのがいいのであって、2時間尺かつ映画館で見るってのは...どうなの?と正直思ってた。だが、蓋を開けてみると驚愕。制作発表された時よりもビックリした。何だこの映画は。素晴らしい、素晴らしすぎるぞ!!!!!!

いつものドラマと同じテンション感で来てくれるから、劇場版だからと身構える必要性は一切無し。始まり方が完璧すぎて、開始1分にして既に虜。映画館であることはこの時点ですっかり忘れちゃう。
お馴染みの雰囲気と新鮮な映像。日本を闊歩している井之頭五郎がまさかの海外へ。飛行機に搭乗しているだけで面白いのずるい笑笑 孤独のグルメらしかぬ大スケールに、孤独のグルメらしい笑い。いくら遠くへ行ったって、特有の温かさは変わらず。松重豊がこの作品にかける思いが始まってすぐ伝わってきた。主演として、そして今回は監督として。イヤイヤ言いながらも、やっぱり愛で溢れている。

新たな地へと足を踏み入れる度に腹が減るもんだから、食事のシーンが驚くほど多く、てっきりドラマパートメインだと思っていたから、想像を遥か上回る満足度でビックリ。しかし、あまりに多いし、松重さんもいちいち美味そうに食べるもんだから、ついでに空腹度も限界突破。昼ごはん食べずに鑑賞したもんだから、あまりの美味そうさにヨダレが止まらない。
でも、大正解。この映画を見る前、そして見ている最中はなにも口にしないことをオススメします。鑑賞後のご飯がまぁ美味しいこと。空腹は最高のスパイスとは言い得て妙。うわ、この後なに食べよう...と考えるのが最高に楽しいのです。

にしても、究極のスープ探しというストーリーがホント素晴らしい。この作品にピッタリなテーマだし、知らない土地で現地の人と食に出会っていく度にスープが喉を通る時のように、全身が温かく優しい気持ちでいっぱいになる。井之頭五郎に女性たちが韓国料理を振る舞うあのシーンがすごく好き。なんて幸せそうなんだ。食で笑顔になっていく人たちを見るのって、なんでこんなに嬉しくなるんだろう。
食べることは生きる目標になる。食の楽しさを伝えながら、食材のひとつひとつに感謝を忘れない優しさにすごく胸が打たれてしまう。色んな具材を合わせて出来るスープという料理だからこそ、その温かさは五臓六腑に染み渡る。

終盤は驚きの展開を迎えて大爆笑&大感動。最高にいいものを見せて貰った。スタンディングオベーションしたくなるほど、たまらなく良かった。。。この作品の集大成のような持っていき方だし、これは映画じゃなくちゃ意味が無い。ほんとにほんとに、ここまで作りあげてくれてありがとう。松重さん大好き🥰
要素が多く、ひとつひとつ純粋な気持ちで見てほしいから避けるためにかなり曖昧なレビューになってしまったけど、2025年ベストの有力候補とも言える最っ高の映画だった。今年の「おいしい給食」枠。グルメ映画は温かくていいなぁ。。。

よーしレビュー書き終わったぞ。
それにしても、腹が、減った。

ポン

ポン

ポンッ。

サプライズ