「大大大好き、超面白かった。」劇映画 孤独のグルメ まつこさんの映画レビュー(感想・評価)
大大大好き、超面白かった。
みんなに声を大にして言いたい。というかこれまでも散々大にして言いまくって来たけど、「面白い映画の条件」ベスト3に確実に入るのは「魅力的なキャラクターが登場すること」だと思ってる。ストーリーが凄い、映像美が凄い、スケールがでかい、とかじゃなくて…キャラクター魅力でしょう。
その点では確実に安心できる安定の五郎さん。テレビ見ない人でも見てきたであろう孤独のグルメの五郎さんが出てくるので、(これネタバレではないですが)映画版、何が起きても面白展開が待ってます…!
内容的には、総合的に言うとすっ…ごい良い映画。素敵×1000000....的な。五郎さんはグッジョブ過ぎ。いつもの巻き込み事故のような、風に身を任せて動いているように見えて、色々な調査の真相も解きつつ人間の心情や環境を動かしてるんだよなあ。あんなに淡々としているのに。
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随所随所で言うと、ドラマよりちとファンタジー展開多し。B級映画も大好物な私からしてみればそれが面白くてしゃあなくて…家で観てたら本編の音が聞こえなくなるぐらいでか声でつっこんでいたでしょう。五郎さんの行動力にしばし笑いが止まらない場面も。本当ならめちゃくちゃにぐしゃぐしゃになるぐらい笑いたかったけど、会場のノリ的にはクスクス…が多かったから、私も隣の人の気分を阻害しないよう、極力声を抑えクスクスした…。ここがアメリカだったらみんなで大声上げて笑うのになあ、と行った事ないアメリカの映画館を想像しながら思った。その、ファンタジー展開以外にも、「五郎冷静すぎ!」「五郎図太すぎ!」「五郎優しすぎ!」(でもそこがええねん)なシーンが多かったけど、それも五郎さんの人生経験と実績からくるそれなんだろうと一応納得しつつ、あ〜も〜面白過ぎる〜ずるい〜と笑わずには居られなかった。(あるおじさんがある理由で五郎を迎えに来た時の、食堂での五郎とおじさんの雰囲気とかもう大好きだった。あそこで一緒に爆笑出来る人は私としてはその人のこと永遠に好きでいられる人だと思う)
かと思えば…ヒューマンドラマ、かと思えばパロディ…色々全部乗せで…。大満足。だって私はミーハーな映画もサブカルな映画も、コメディもヒューマンドラマも感動系も好きだから、色々味わえてむちゃくちゃ良い映画鑑賞の時間だったよ。泣いたり笑ったりという小手先ワードでもくくれるけど、なんとなくそのワードでは括れない、作品の中に出てくるスープの味わいと同じくらい私にとっちゃ深い味わいの映画だった。各役者さんのキャスティングも絶妙で…、見たいものを、シーンを、とことん見せてくれたね。
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これもどれもすべて、五郎さんが主役だから。五郎さんのおかげで、妙なお涙頂戴作品にも、妙なセンス無ししらけるコメディ映画にも、妙に最近の流行りに迎合したグルメ映画にもならず…「ザ・五郎ムービー」に昇華されてて最高でした。観ようかな…と数秒でも思ったなら絶対観てほしい〜。ドラマの映画化史上だとベスト3に入る作品だと思ってる。(しかし叩かれるのを恐れてるから言うと、「人の好みそれぞれ」という言葉は胸に刻んでおいては欲しいです笑)
主題歌クロマニヨンズも胸熱過ぎてよう…また珉亭行こ…。松重豊を胴上げしたいぃぃぃぃぃいいい。胴上げするにはでかいけどさ。