「「続編」にした効果の有無」グラディエーターII 英雄を呼ぶ声 TWDeraさんの映画レビュー(感想・評価)
「続編」にした効果の有無
前作『グラディエーター』を観てからしばらく経っていたため、事前に自宅で復習してからの参戦。UNEXTのポイントを使い、TOHOシネマズ日比谷のSCREEN1(PREMIUM THEATER)で字幕通常版を鑑賞です。大きな劇場に客入りはあまり多くありませんでしたが、同時間帯に並行して字幕IMAX版、吹替版が掛かっているため、それぞれ好みの上映形式に分散されてのことだと思います。
で、観た感想ですが、流石のリドリー・スコット、一定レベルには楽しめる作品に仕上がっていると思います。ですが、現代(いま)になってわざわざ「続編」として作ったと言う意味ではイマイチかな、と。
なお、本作観終わってから(映画.comの)あらすじを確認したのですが、ここまで言っちゃってるんですね。本編では中盤まで「臭わせても明らかにはしない」展開ですし、一応、私は伏せながら続けます。そもそも、この「設定」は前作を観れば「0%とは言えない」かもしれないことですが、いざそう言われると「続編のために取ってつけたもの」と言う感じが強く、薄いエピソードを回想しながら「そうだった」と説明されても、主人公の動機づけと言うこと以外、それ自体が感動につながる「アゲ要素」にはなっていません。
次に、戦闘シーンについては、特にコロセウス(コロシアム)での第2戦は斬新なアイディアに興奮しました。第3戦ではすっかり元の状態に戻ってましたが別の会場だったのか?もし同じだったのなら、整備する人たちは相当大変だったことと思いますw ただその一方で、CGのアニマルは醒めますね。。前作のトラはめちゃくちゃ効果的だったのに、今作は一気にリアリティがなくなり、中でも序盤に出てきたサル(とイヌの掛け合わせ?)には「あちゃ~」と思いました。
そして、キャストについては、ポール・メスカルを筆頭に、双子皇帝役のジェセフ・クイン&フレッド・ヘッキンジャー等、「若手」の生き生きととした演技は見応えを感じましたし、「ベテラン」デンゼル・ワシントンも負けずに伸び伸び演じてて良かったです。そして、前作からの引き続いてルッシラを演じたコニー・ニールセン、今もなおお美しく素敵でした。
と言うことで、作品として悪くはないものの、この筋で続編作るならもっと丁寧に、何ならドラマシリーズにした方が良かったのかな、と。或いは、新キャラクターも魅力的だったので、世界観だけを引き継いで「アナザーストーリー」にすれば、もっとアガれたような気もします。ちょっと残念。