ウィキッド ふたりの魔女のレビュー・感想・評価
全587件中、81~100件目を表示
このモヤモヤ感がこの映画の真髄
前情報ほぼなく観たのでただのヴィラン映画かとおもったら全然違った!!
この映画にはずっとモヤモヤする感情が付きまといます。
西の魔女が死んだ!!と死をテーマにしているのに明るく高らかに歌い上げるシーンから始まり、
動物すら喋る世界で差別されるエルファバ
自由や無知への賛美を歌う中で本をいとも簡単に踏みつけるフィエロ、
エルファバがやると馬鹿にされるのにグリンダが共に踊り出した途端周りも盛り上がるスターダストのシーン、
グリンダの彼氏という存在になっているフィエロに恋してしまうエルファバ、
最終的にエルファバについて行かないことを選ぶグリンダ…
ずっとただ楽しい!とか感動!共感!ではなくて、「うん…?」と思う部分が付きまとうこのモヤモヤ感こそこの映画の面白いところだと私は感じました🥹
エルファバとグリンダの人間性もどちらも100%応援できる訳では無い部分が面白い!
ただの「ヴィランにも悲しい過去があったんですよ〜」って話じゃないのが、愛され続けてるポイントなのかなと!
次回作も楽しみです!!
悪から見れば、善は悪
冒頭、
「誰もウィキッドの死を悲しんだりしない」の大合唱が不気味。
チャウシェスクが銃殺刑になった時のルーマニア国民の心境?
どんだけ迫害されてたんだろうか。
だがそのエルファバによる「迫害」は、
この「パート1」では全く描かれない。
次に感じたのは、
エルファバ以外の人間たちが皆こぞって
サイテーであること。
ガリンダあらためグリンダに至っては、その頂点。
体裁を繕うことにだけ熱心。で、これが「善い魔女」になる。
その他の連中も、付和雷同著しく、
扇動によってあっさりなびく群衆でしかない。
アホな群衆の群舞は、
いかにもアメリカン・ミュージカルなんだけど、
その底の浅さが、見るに堪えない。
そういう描き方を、あえてしてるんだろう、きっと。
でも見てて気分悪い。
こうして、
この映画の主張が何なのか、たどり着いたのは、
「悪から見れば、善は悪」
つまり、
「人気」という価値基準で生きているグリンダとオズの世界では、
正しいかそうでないかを価値基準にするエルファバは「悪」になってしまう、ということ。
これはまさしく、
もともとの「オズ」と「ウィキッド」がどうであろうと、
現代批評にほかならない。
そしてその見識には、はげしく同意。
ただ、
周りが嫌なやつばっかりでエルファバが不憫だったのと、
嫌なやつばっかり見て気分が悪くなったのは事実。
とはいえ、
オズに裏切られても、グリンダがついて来なくても、
エルファバは、「重力に抗して」生きようとする。
その歌は、感動的でありました。
10代、家族向け
物語、歌ともにパーフェクト
歌は上手い
原作は読まない方がいい
劇団四季版を観て、映画を観て、原作を読みました。
原作の感想になっちゃうのかもしれませんが、原作は読まない方がよかったかもしれませんでした。かなりダークでした。
あぁあ、ここはカットされても(改編されも)当然だよね、って。
いわゆるヴィラン映画になるのでしょうか。
「西の悪い魔女」に名前を与えて、ただの悪役から信念を持ったヴィランにしちゃうとは。それだけ元の「オズの魔法使い」がアメリカで馴染みがもたれているのかということなのでしょうか。
「オズの魔法使い」と「ウィキッド」(原作)とは、出版された当時のアメリカの好調不調を表しているなどと書評もあるようですが、映画としても、オズの国は、SDGsを出すまでもなく、多様性のある価値感ではなく、むしろ共通の敵を作り上げることに傾いた(《動物》だったりエルファバだったり)同調的なものですから。
後半が、アメリカで今年の11月(日本だと来年同時期?)なので、劇団四季版と同じ展開になるのでしょうけれど、もう少し早く公開してもらえないかなぁって思います。
正義や善意に傷つけられる人もいる
3時間の映画だけれど圧巻のミュージカルと映像美で退屈せずに観ていられた。
けれど華やかで楽しげに歌い踊られるのは差別的な無許容の歌。悪い魔女の死に「悲しむものは誰もいない」。図書館で本を踏みつけて踊る行為。絢爛さの裏で感じさせる違和感や不快感を意図的に組み込んでいるような演出で、だからこそみんな「悪い魔女」を応援する。こういうのが本当の意味での「ポリコレ」なのじゃないかと思った。
みんなが言っているからという理由で正義や善意を正しいものと疑わないことの何と無神経なことなんだろう。そこから一歩踏み出して、正しさを疑いながらもしっかり自分の判断のもとに責任を持って行動していくことの美しさや尊さを考えさせてくれる映画だった。
長いしモヤっとがありすぎて
YOUTUBEで見たポピュラーがあまりに可愛くて見にいったのですが
ミュージカル舞台大好きな私でさえ長い。
グリンダの性格の悪さが執拗に描き出されていて
げんなり。
友情の物語だと思うのですが2人の友情らしきものが見えたのは
変なダンスを一緒に踊るシーンのみで。
そもそもシズ大学は何を教えている大学なのか?
しゃべれる動物を敵視してる割にはサルを自分の命を守る護衛にしているオズ。
人間の言葉を喋れなければ信用できるのか?
色んな場所でモヤっとが多かったです。
映像は美しかったです。
極上のファンタジーミュージカル
音楽、美術、映像、ハリウッドの技術の粋を極めた極上のファンタジーミュージカルだ。
たった2千円弱で2時間40分も映像エンタメ体験を過ごせるのだから老若男女が高い満足感を得られるだろう。
各国で上演され続けている名作ミュージカル「ウィキッド」の映画化。2部作の前編で、西の悪い魔女エルファバ(シンシア・エリヴォ)と東の良い魔女グリンダ(アリアナ・グランデ)の出会いを描く。
舞台となるのは動物と人間が共存する国、オズ。生まれた時から緑色の肌を持ち、幼い頃から孤独なエルファバとお嬢様で人気者のグリンダは大学の寮で同じ部屋になる。最初は仲違いをするが次第に心を通わせるようになる。
冒頭のエルファバが妹の付き添いで大学の入学式に来る時のミュージカルシーンがあからさまに差別的であったり、唐突に仲良くなったり別れたりとストーリーや人間描写は正直薄い。そこはあえてファンタジーミュージカルなのでツッコミを入れないのが正しい。
その分最上級の歌と踊り、映像世界に没入すればいい。それも映画の楽しみ方。
とにかく実力派シンシア・エリヴォの歌と踊りは飛び抜けて素晴らしいし、アリアナ・グランデはキュートでコメディシーンもはまっている。
前半は大学内のエピソードでストーリーがあまり動かなくスローテンポだが後半エルファバがエメラルドシティに招かれるあたりからは冒険活劇のように展開し、圧巻はクライマックス。エリヴォが歌い上げる「ディファイング・グラヴィティ」と疾走感あふれる映像で高揚感に包まれる。
前編の最後、後編への期待感を高める演出でここまで感動的な映画はなかったのではないか。歌と映像で感情が高まり涙が出た。
良し悪しがハッキリ分かれている作品
まず世界観の描写が素晴らしく、国の風景や可愛い衣装などかなり作り込んでいるのが良かったです。
ミュージカルもかなり多めで、短いものから長いものまで歌声も曲も良いので好きな人は全編楽しめる作りになっていると思いました。
逆にストーリー自体は単純でキャラの心理描写も浅めな印象。
特に恋の描写は中途半端なので、ない方が良かったと思いましたね。
心理描写はミュージカルの割を食っていると言うか、ミュージカルで押し切ってる感じがしました。
主人公の正義感が少し幼稚っぽく見えてしまったのもストーリーの単純さ、バックグラウンドの描写(例えば動物側の描写など)の少なさを感じました。
キャラの魅力はグリンダのキャラに大分助けられていた感じがしましたね。
ミュージカルに入りきれず失敗したかなと思いましたが、やはりラスト20分は見ごたえがあって少し持ち直しました。
冒頭でドン引き、でも終盤20分が超良かった
本当にストーリー何も知らず見た。
冒頭のウィキッド討伐の祝いのシーンで「私たちは善とは何か知っている」って歌詞が字幕に出て、自分の善に自信満々なのも超怖いし、彼らにとっての悪役の偶像を火炙りにして遊んでるのが野蛮すぎてドン引きするところから始まった。鳥肌止まらん。
元々ミュージカルあんまハマらない勢でもあり、時間潰せるようにLサイズのポップコーン持ち込んだくらい期待してなかったので、そっから終盤まで上手な歌を聞きながらボーッとしてた。
「結局エルファバも権力主義で偉い人に重用されたいだけなのかあ」とか、「王子様役が白人か黒人で、アジア人の前例がほぼないのって根深い人種差別だよなあ」とか、「王子(女側より富名声権力あるキャラ)に存在を認められたい何も持ってない女って昭和な価値観だよなあ」とか。
終盤、ウィザード(字幕なんて書いてあったか忘れた)の部屋の前の警護してる猿の表情が光栄な職っぽいのにも関わらず超不服そうだったのと、キモいデカいキッチュすぎる悪趣味なしゃべる顔面が登場したところから、「もしかして、冒頭から続く何とも言えない、視野狭くて偽善っぽいこのキモさ達をぶっ壊してくれるかも!!!」ってテンション爆上がりして、そっから終了までがクソ楽しかった。
観た時の感想を率直に
個人的にこの映画は苦痛だった。アリアナが出ることしか事前情報を持たずに観たが中々しんどかった。
苦痛といっても二つあって一つ目は冗長さ。後でミュージカルがもとだと知って納得したけど、場面転換するかなと思ったところから歌い出すから物語進行のテンポが悪い。事前に知っておけば準備できたけどもう歌要らんなぁとなってしまった。とは言え歌い踊るシーンは華やかで良かった。
もう一つは心にくるしんどさ。エリファバ可哀想がメインの精神的苦痛。冒頭からしんどかった。
自分は善悪の二元論は極論だと思うし、誰でも多面的だと思う人間だから、誰であれ死んであんなに喜ばれることがあってはいけないと思う。あの世界じゃ相当な完全悪だったんだろう、けど喜びすぎやろと。前述したけどミュージカルシーンが余りに華やかで嬉々とした空気がこれでもかと表現されている。それが自分の思いと乖離しすぎて気持ち悪かった。そう、この映画は僕には気持ち悪かった。
肌が緑だから虐められるのは分かる、外見で虐めちゃあダメっしょってのも分かる。あえて黒人の方をそこに配役したのは何かメッセージがあるのか。あるならキモいし無かったらこう勘繰る自分がキモい。どちらにせよキモい。前後キモい塞がりである。(後から調べたら全然実力だった。勘繰った自分がキモいだけだった。)
グリンダのアホらしい感じは周りで見てたら面白いけど、近すぎたら嫌なタイプ。行動力の飛び抜けたアホは困るなと。自分本位のくせに良いことしたって感じがキモい。
そもそも動物が言葉話して共生してるのがあたまえの世界で人類本位で動物を敵認定するのもキモい。知的レベル一緒やのに。
モリブルはんに関してはエリファバに対する態度が表向き一貫しないのがキモい。実際はオズと同じ意見が通底してるってのもキモい。
妄想だけど、エリファバが断固として他人に耳を貸さないのに苛立ったんかなオズやモリブルはん。まぁエリファバが黙り忍んできた過去を知らないと脈絡なくエリファバが我儘になったように感じるかも。脈絡が伝わらんのもキモい。伝わっても何も変わらなかったろうってのもキモい。八方キモい塞がりである。
エリファバも、突出して才能があったのと自分は熊に良くしてもらったから動物を助けようって思うんでしょ?なのに周りに何もしないままでいいのなんて言うのは、自分一人無理にでも救おうとするのは傲慢なんじゃあないかな。一人があたまえだったもんね。自分には特殊な背景があるもんね。皆んなに違う背景があるってことわ皆んなが理解してたらいいのに
そう僕は理想主義者なんですな。だからこの映画が気持ち悪くて観るのが苦痛だったんだろう。良い映画だった気はするけど。
最後に、本はだいじにしましょ、本好きとしてはスケボーにされるのはきつかった
ミュージカル映画が苦手な人に対しても配慮の行き届いた一作
同名の原作ミュージカルはすでに名作の評価も確立しているし、その映画化作品である本作も、興行収入、観客の評価ともに非常に好評とのことで、良い映画を観たい!という期待に応えてくれる作品であろうことは事前に予想ができます。
実際観てみると、「二部作の前半だから、後半観るまでは評価決まらないかもー」という斜に構えた思い込みを恥じ入るほど、単体作品としても素晴らしい映画でした。
ただミュージカル映画という独自の様式を伴った映画ジャンルが苦手な人もいれば、約2時間40分という上映時間に躊躇する人もいるはず。そういう人も楽しめるのかな?と問われれば、全く問題ない、とは断言できないものの、ジョン・M・チュウ監督の作劇は、それらの懸念に対してかなり演出面で配慮をしていますよ、と言うことはできそうです。
例えばドラマ部分とミュージカル部分の移行のさりげなさは、映画を鑑賞している意識のままミュージカルの世界に誘ってくれるし、グリンダ役のアリアナ・グランデのセルフパロディも交えた演技は、この二つの場面の良い橋渡しになっています。グランデは映画初主演とは思えないほどグリンダ像を活き活きと演じていることに加えて、まさにポップアイコンそのものである彼女じゃないと白けてしまうような仕草をちょいちょい入れ込んで、完全に「グランデのグリンダ」を確立していました。
本作では抑えた演技の多いエルファバ役のシンシア・エリボは、大きく二つある本作の山場で、静と動のエルファバ像を見事に使い分け、そのすごみを発揮しています。特に終盤のクライマックスの演技、配信されているメイキングを見たら驚愕の一言です。
主にシズ大学で展開するドラマは、目まぐるしさを感じさせるぎりぎりのラインで踏みとどまっており、人物関係を理解する余地を残しつつ、様々な場面転換で退屈させないという、非常に締まった作劇となっています。ここは贅をこらした映像と緩みのないドラマを両立させる、というチュウ監督の独壇場でした。唯一、グリンダの友人たちの、まさに取り巻きとしか言いようのない軽薄さを除けば…。
ミュージカルの『ウィキッド』は未見でも全く問題ないとは思うけど、本編の『オズの魔法使い』に触れたことのない人は、これを機会にあらすじだけでも頭に入れておくといいかも!
ミュージカルが苦手だからキツイのか?
久しぶりのミュージカル映画
公開からずいぶんと経ってしまいましたが観てきました。
オズの魔法使いも昔に読んでうろ覚えだしミュージカルもちょっと苦手だしということで二の足を踏んでいたが、シネコンの上映回数の半分以上がコナン映画という異常事態の中、ランキング上位をキープしているのは見所があるんだろうなという思いで。
見た目も性格もまったく違う2人が対立から始まり次第に友情を深めていく。
この2人の行動、言動を見る限りどちらも悪には見えない。
この2人が後に西の悪い魔女、北の善い魔女になるということだが、善い悪いって結局は権力者の都合によるんだよなということよく分かる。
part2では更に闇の部分が描かれそうな気がするが観てみたいとは思う。
まほー
食わず嫌いは良くないね。素晴らしい!
今までまともに真正面からガチンコにミュージカルに向き合って見て来なかった人生です。
ある大御所のグラサンの人が「なんで突然歌うの?」なんて言ってましたがやはり馴染みがないと言うかちょっと覚めてしまう自分がいるというか。しっくり来なかったのです。
しかし歳もとり色々と受け止められる人間性になったせいか、そして好きなアリアナ・グランデが挑戦しているのとかが重なって観ることにしました。
もう素晴らしいの一言に尽きる。
ストーリー的には典型的なアメリカンなスクールムービーから田舎から都会に飛び出してサクセスストーリーにと⋯⋯ベタやね。ベタ。ざっくりと書いてみた。
でも内容的には小さなお子さんでも理解は出来る感じかな。
そうそしてPART 1なんだよな。
ぜひぜひミュージカルムービーは⋯⋯て方はチャレンジしてみては?
そしてPART 2に引き寄せられてみては?
女の子が好きな魔女映画
全587件中、81~100件目を表示