ウィキッド ふたりの魔女のレビュー・感想・評価
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重力に抗う必然の超大作
満を持しての映画化は、素晴らしいキャストとスタッフによって目も耳も心も奪われる、今の時代にも十分刺さるテーマを問う映画の魔法だった。鑑賞後もまさしく重力のように引き戻されては抗うすべがなく心に棲みつくようで、本作のことを思い出すたびに思いがあふれてしまう
皆が皆同じとは限らない。自分達から注意を逸らして、一致団結させるために共通の敵を作って、責める標的が要る。特定の種族を迫害するよう差別を助長させる。そうやって、ナチスのホロコーストのように、過去は現在を映し出す鏡。つまり、歴史は繰り返すし、人間にはそれらを決して他人事とは割り切らずに顧みて学ぶべきことがある。それはフィクションやファンタジーも同じ。"普通"という枠にはめたがる大衆意識やそれを自らに都合よく利用する体制、権力や組織の腐敗に対して、間違っているものは間違っていると声を上げること!迫害などこの世にはびこる悪や不正と闘うこと。クライマックスがヤバかった…可能性は無限。
人気者と同情、号泣と鳥肌。自己肯定感高く、他人の痛みに鈍感で、「境遇を哀れんで手の差し伸べるワタシはなんて優しいの!素敵♡」みたいな自分自身に酔っている自己陶酔型タイプの自己愛たっぷり・自分大好きキャラな(グリンダじゃなく)ガリンダ。ナイスキャラ立ち!そんなノリノリなアリアナ・グランデが、抜群のコメディエンヌっぷりと、胸打つ変化によるドラマで輝いている。他人にどう見られても平気そう?平気なふりをしてるだけ…。今こうやって書きながら思い出しているだけで、鳥肌が立つスターダスト名シーンに、涙腺崩壊必至。周りから疎まれ虐められるエルファバ役のシンシア・エリヴォが時に苦悩を滲ませながらも、一本筋の通った行動規範や己の気持ちをもった演技で、本作の根幹を支える。
ジョン・M・チュウ監督の色とりどりな映像マジック(圧巻の美術、衣装!!)の中で大いに羽ばたき、緑とピンクみたいにピッタリなシンシア・エリヴォとアリアナ・グランデの熱演と抜群の化学反応ケミストリー、ブロードウェイのスターとポップスターという最強最高タッグの幸福な組み合わせ!! チュウ監督が本作を監督することはある種の"運命"だったとすら思う。ヴィルヌーヴにとっての念願の企画となったSF大作『DUNE デューン砂の惑星』シリーズのように、『クレイジー・リッチ!』がいわば『メッセージ ARRIVAL』で、『イン・ザ・ハイツ』(習作と言うにはあまりに秀作・名作!!)がいわば『ブレードランナー2049』みたいに全てはここに至るための道のりだったのではないかという必然性。
圧巻の第一章だった!本国では後編が今年の11月予定ということなので、本作と同じようなスケジュール感と思ったら、やっぱり1年後くらいだろうか…。そこを何とか早くしてもらえないですかね?本国より遅くていいので年内、クリスマスとかに。
P.S. 『オズの魔法使』はもちろん観たことあるけど、本タイトルは劇団四季版のウィキッドの印象がやはり強く、あとUSJのアトラクションで触れたことあるかな〜くらいだった。けど、「ここから始まるのか!」「こんな作品だったのか!」「ここで終わるのか!」…と胸を打たれ(っぱなしだっ)た。去年から超絶楽しみにしていたけど、そんな高すぎる期待に応えてくれたし、劇場出るなりすぐにイヤホンセットしてサントラ再生!Defying Gravityヘビロテで聴いている。最高!! 花オンチ(要は無知)なので桜か分からないけど、帰り道にピンクの花(実?)に緑の葉っぱが付いていて、ウィキッド・カラーだなと思ったりした。あ〜、舞台も観てみたいなぁ。
胸が高鳴った!
6本見たら1本無料のサービス期限が迫ってきていたタイミングで何も予定のない日曜日。
直前に見た映画コーナー的番組で、アリアナがこの役をやりたくてオーディションから受けたというのも聞いたので、なんとなくの軽い気持ちで鑑賞。
ミュージカルということも知らず、オズの魔法使いにつながっていることも知らず、ほぼ知識ゼロです。
映像がキレイ。
大勢のダンスシーンも見応えあり。
特に終盤、シンシアが歌うシーンは鳥肌が立ちました。
アリアナももちろん可愛い。振り切ったぶりっ子がとても似合ってる。
ストーリーは難しくないので、知識ゼロでも楽しめるし、自分が前のめりにワクワクしてるのがわかりました。純粋に楽しめて胸が高鳴る!と帰り道に思いました。
そしてこの作品、続編があるんですね。
続編が待ち遠しいと思うほどワクワクする映画は久しぶりなので私にはすごく合ってる映画だったようです🧙♀️
残念ながら私は髪が短いので髪の毛は振れませんが。
舞台版「ウィキッド」をご覧の方はこれで良いの?ハリウッド労組ストライキの影響をまともに受けた作品?
舞台ミュージカルの「ウィキッド」は未見ながら、複雑なキャラクターを持つ二人の女性の話しをシンシア・エリヴォ&アリアナ・グランデが歌い上げるという事、劇場予告編もまずまず良かったので劇場鑑賞(TCXドルビーアトモスチケット完売)。
しかし・・・一言で言うと長い
2時間40分あるのにPART 1!っていくら歌唱でもたせたって話しがだれて仕方ない。
まあ歌って踊ってのシーンがインド映画くらいはあるので、脚本もへったくれも無いという感じ。
それにしてもこの脚本、舞台版「ウィキッド」を観たお客さんは納得できるのだろうか?
そして、分業が進んだハリウッドの人材不足の深刻さを垣間見たかもしれない。
ミュージカル映画だから歌って踊っては勿論良いのだけど、こんな作品作ったらミュージカルアレルギーの人が増えちゃうだけでは?
「グレーテストショーマン」やディズニー「アラジン」の方が遥かに面白い。
美術・衣装はアカデミー賞を受賞しているだけあって、見応えはある。
特に衣装は素晴らしい!美しいフォルムを保ちながら、ミュージカルの動きにも映えるっていうのは本当に凄い!劇場エントランスにレプリカの衣装が飾ってあったが、あの衣装を着て歌を歌うっていうだけでも一見の価値はある(ので+0.5)。
美術も、セットの建て込みを予告編でも流しているが、エメラルドシティもシズ大学もディズニーランドばりの実物大セットを組んでいるので圧巻!
なのだが、せっかくリアルな街を贅沢に作り上げているのに、何か色々なところが残念でもある。
例えばVFXの出来栄えがいただけなかったり、ジェフ・ゴールドブラム演じるオズの魔法使いの部屋もちゃちいの一言、お城へ続くミニチュアシティ・街道のレンガの色をLED?で見せたり、紗幕裏のホリゾントに思いっきりシワが出ていたり、舞台だったら真っ先にNGとなるところを平気で映像として残している気遣いの無さが気になって仕方ない。
※ホリゾントのシワなんていくらでも編集で綺麗にできるのに、こう言った細かい部分に気が回らず派手な面だけに目が向いているハリウッド作品の問題点が現れている様にも感じた。
キャスティング、シンシア・エリヴォは期待通り歌も演技も素晴らしかった、アリアナ・グランデは良い意味で憎めない憎たらしさがチャーミング、ただネクストマライアと言われた歌唱力はやや影を潜めていたのか正直物足りなさを感じた(昔のアリアナグランデはマライアのハイトーンを軽々歌い上げていてるMVもあるが、そんな姿を期待していると正直肩透かし。実力と言えば実力なのかな)、その他キャスティングは正直微妙、多様性を全面に出すのも理解できるがチャイナマネープンプン配役が鼻につく。特に酷かったのがシズ大学の魔法学部長ミシェル・ヨー、せめて歌わなければだったが申し訳程度の歌唱がこれまた酷い。
やはりミュージカルは音楽が命だが、さすがにこれだけ引き伸ばすと音楽の魅力も薄れている気がする。素晴らしいミュージカルは舞台でも映画でも鳥肌立つほど感動するが、ドルビーアトモスの効果も虚しく終映。
ただ一つ思った事は、この作品の吹き替え版キャストがどんな風に歌い上げているのだろうか?最近のミュージカル映画はオリジナルと吹き替え二作品あると言っても良いほどなので、そこは楽しみ。
分業制が進みプロフェッショナルなスタッフが集まっているのがハリウッド!なんてのは今や幻想で、2023年の全米脚本家・俳優労組の相次ぐストライキがハリウッドに深刻な影響を与えているのは明白、このクラスの大作なら200〜300人のクルーが3ヶ月は拘束されるだろうが、そのクオリティを管理するだけでも大変だろうし、ましてや企画から撮影開始迄の間にコロナ禍となり、撮影期間中にストライキ迄あった事を考えると仕方がない面もあるが、少なからず影響があった事を感じさせる出来栄は残念。
余談:そもそもだけれど、多様性にフォーカスした世界観、熊の姥やヤギの教授が当たり前に存在する世界で、何故緑色の魔女があんなに蔑まれるのか合点がいかないのは私だけだろうか?
「重力に逆らって」で突き抜けた!
95年の原作、03年のブロードウェイミュージカルの映画化ということですが、今日的メッセージも含まれてますね。ルッキズム、不貞と非嫡出子、スクールカースト、正義とテロ、直近のDEI排除やフェイク情報の拡散など。
冒頭の魔女の人形を焼くシーンはウィキだけに、「ウィッカーマン」のラストを、エルファバ誕生のシーンは「イレイザー・ヘッド」を想起しましたが、穿ち過ぎでしょうか?
グ(ガ)リンダは自信家で自己中心的な鼻持ちならないお嬢様ですが、アリアナ・グランデの可愛さと悪意が表に出ないあざとさゆえに、完全にヒールという感じではないですね。エルファバとの友情が芽生えてはいますが、まだどっちつかずの立ち位置に感じます。後編ではその辺り大きな展開を見せるのではと期待しています。
エルファバ役のシンシア・エリヴォのラストの歌唱には
圧倒されました。これは後編を見ない訳にはいかない!公開は半年以上先らしいので、ストーリー忘れないようにしないと。
目と耳が楽しい〜!
ただ‼️❓見惚れていた‼️❓
「本を踏むな!」魅力的なアリアナ・グランデ、美術、衣装も素晴らしい オリジナル舞台の完成度の高さを思わせるミュージカル
まず、タイトルに臆面もなく「PART1」と出てびっくりした!
これまで「隠されていた」から騙された感じで印象が悪いスタート。
ミュージカルは嫌いじゃないので、歌にダンスはさすがです。
未見ですが、オリジナル舞台の完成度の高さを思わせます。
ミシェール・ヨーが歌い出した時はビックリしました。
そして、マイノリティがらみのネタの連発。
そもそも主人公の肌の色をキーにしている時点で意欲的ですが、そこに加えて障害やルッキズム?まで堂々と扱っているのもよくやったと言えます。本当に嫌な気分になります。
さらに、アカデミー賞を受賞した美術、衣装も本当に素晴らしい。
ただ、巨額な予算が適切に使われている結果ですが、結局、お金があってこその技術・能力であるところが何とも残念ではあります。
2部作にしたことで、製作費も節減できる部分が多かったのだろうとも推測できます。
また、個人的には「本を踏むな!」と言いたい。
その信条は日本人だけのものでしょうか。
よい子に真似されたくない。
回転式の図書館のセット(「2001年宇宙の旅」を思い出す。)は面白いけれど。
そして、とにかくグリンダ役のアリアナ・グランデが誰よりも輝いていた。
典型的な嫌な奴で能天気、普通ならただの「おばか」になりかねないのに、愛すべきキャラクターにしているのが見事です。
衣装にも助けられていますが、歌も素晴らしい。
アカデミー賞が取れなかったのが本当に残念。
160分という長さは全く感じさせませんでした。
話として、ポイントになるシーン、クライマックスまでほとんど予告編で観てしまっていて、想定通りの展開になったのが残念。
最近、予告編でネタバレすることが多くて問題です。
パート1であることを隠していたのと同じくらいに、もっと慎重にしてほしい。
「つづく」が必要以上にでっかく出るのも嫌味。
余談)ジェフ・ゴールドブラムは、ロバート・ダウニー・ジュニアかと思った。
サブタイトルに偽りあり(笑)
私は「オズの魔法使い」と、その前日譚となる「ウィキッド」のお話を全く知らないんです。なのでこの映画「ウィキッド」の冒頭で、「西の悪い魔女」の死から始まり、「北の善い魔女」の回想譚が話の本筋であることに驚いた次第です。タイトルに「サブタイトルに偽りあり」としたのは、「北の善い魔女」は確かに冒頭の数分(現在)では魔女ではあるものの、物語の9割以上が魔女ではないからです。どうせなら「ウィキッド パート1」「ウィキッド パート2」としたほうが潔いと思うのですが。
そうなんです、私はこの作品が前篇で後編があるということを観に行くまで知らなかったんですね。でもまぁ、正直に言えばめちゃ良かったし、感動したし、これは後編もぜひ!って思ったので80点の点数をつけました。
しかし・・・全く知らなかったとはいえ、あんなに主演と助演がはっきりしているとは思いませんでした。圧倒的にエルファバが主演でグリンダは助演でした。しかもグリンダは基本的にはとても嫌なヤツでしたね(笑)「ルッキズム」「人種差別」批判が物語の本質であり、多様性を認めることに主題があるように思えます。ただ私自身はこの多様性という言葉はあまり好きではありませんが。
重力ばかりでなく、才能にも抗えるファンタジーか?
gleeでカヴァーされた "Defying gravity" は10年来聴き馴染んた曲。調べてWickedの曲と認識はしたが、本編のミュージカルを観る機会は地方民にはなかった。本作の終盤、ヒロインが「重力」から解き放たれるクライマックスで歌唱される"Defying gravity (直訳: 重力に逆らう)"に心を奪われた。 呪文書を手にして、潜在能力を解き放つ演出は映像的にも圧巻。このクライマックスだけでも、映画館に足を運ぶ価値がある。
それまでの2時間超は、クライマックスへの前置きにも感じるが、諸々共感したり/できない部分もあり、5点に分けて詳述する。
🧙
1. 不倫の子→ネグレクト→脳の萎縮
ヒロイン(Elphaba)が緑色なのは、1939年の映画「オズの魔法使い」の設定に準拠しただけで、特別な意味はないのかもしれない。 ただWickedでは身籠る前に母が不倫した設定になっている。なので、Elphabaが緑色に産まれたのは不倫の子であり、Thropp総督にとっては血を受け継がない「義理の」娘である象徴にとれる。白人カップルに有色の子が産まれて不倫がバレた例はある。皮膚の色に限らず、顔の造形や特徴的な身体的特徴で不倫がばれる例もある。父子家庭で育てていた息子にそこはかない違和感を感じたO氏がDNA鑑定した結果、O氏と息子には血の繋がりがなく、前妻のK氏の不倫が発覚した騒動もあった。実際には、不倫で緑の子が生まれる訳はないが、Wickedでは父が妻の不倫に気付くキッカケとしての設定に思える。
ヒトを対象にした研究で、親は義理の子ども対して実子よりも、虐待したり喧嘩しやすく、教育資金も低額しか支援しない事が知られている。Thropp総督のElphabaに対する明らかなネグレクトは、好ましいものではないが、現実社会でも十分生じ得る状況。男児の場合はネグレクト、女児の場合は性的虐待が脳の一部の発達を阻害し、成長後も脳波異常、てんかん発作、統合失調症へのリスクが高まる。性的には虐待まではされていないElphabaに精神疾患の心配はなくとも、自己肯定感を高くは保てない生育環境だったの間違いない。
🧹
2. 図書館で暴れるな
退学を繰り返してきたFiyeroが、皆をナイトクラブに誘う為に図書館で乱舞するシーンがあったが、フィクションと分かっていても無性に腹立たしかった。登校に時間を要した自分にとって、大学の図書館は集中できる貴重な場所だった。Fiyero個人が、勉強なんて必要ないと思うのは自由だが、宿題やレポートに集中したい学生も居る図書館で暴れるな。本を乱雑に投げ飛ばすのも、開いた本を足で踏みつけるのも耐え難かった。
🦯
3. Glindaは本当に味方か?
「オズの魔法使い」迄には、南の「善き」魔女に成長してる筈のGlinda。しかし、Wickedの前編(本作)では、基本自己中で、自身の役に立たない相手には残酷でさえある。潜在魔力の高いElphabaへの嫉妬も隠さない。学園モノなら、自分が一番と疑わない一軍女子で「悪役」の立ち位置にみえる。
中盤で確かに「友」になる。Elphabaが「プレゼント」の御返し、Glindaも魔法ゼミに加えるようにMorrible魔法学部長を説得した事を知ったGlindaが、その「プレゼント」で陥ったElphabaの窮地を見過ごせず、唯一味方になって窮地を脱する。その後、白粉花のトラウマもElphabaに責任はないと励まし、「善人」にキャラ変したようにも見えるが、自分は未だ信じきれてない。Glindaは、Elphabaに嫉妬するよりも、味方につけた方が、Morribleから魔法を学びやすいと思っただけなのでは? Elphabaが役に立たない存在になれば、再度冷酷に切られそうな気もしなくない。
🧙
4. 黒幕が迂闊過ぎ
ゼミの成果で魔力を制御する能力が高まったElphabaは、オズの魔法使いに招かれる。師匠のMorribleに呪文書グリモリーを使う手助けをせよと命じられるが、Elphabaが助けたかった動物たちをMorribleが私益の為に苦しめている事を知り、Elphabaは反逆する。
MorribleがElphabaを利用しようとした目的上、呪文書に近寄らせない訳にいかなかったのは分かる。ただし、長い時間を伴にしたゼミで、Elphabaの潜在魔力ばかりでなく、彼女の物の考え方も理解できた筈。動物教師を拘束する事にも派手に反抗していたのだから、動物を悪用するにもElphabaを納得させるような理論武装を用意するべき。最悪、妹や親族を人質にしてElphabaを従わせるべきだった。まだ後編が残っているが、この時点で黒幕がうっかり過ぎる。
🧹
5. Lookism + Talentism
緑の体色で差別される描写は、Shrek (2001)でも明示されていたlookism批判。魔法が解けたFiona姫の姿にメッセージが集約されていた。白人社会での有色人種への偏見は少しずつだが改善されている気もする。一方、黒人社会でアルビノの殺害も深刻な問題として聞こえてくる。黄色人種だらけの日本で本当に緑色の子供が産まれてきたら、かなりのlookismに晒されるのは想像にかたくない。
魔法に対する描写には、才能主義(Talentism)も感じる。Morribleは特別な才能がある者が現れた時しか、魔法ゼミを開かないと断言する。実在しない魔法の設定は作者次第だが、仮に魔力が先天的に決定されるものなら、潜在魔力が0の学生を鍛錬する意味はないのかもしれない。量的遺伝学では、身長の遺伝率が80%とかいめいされている。身長がものをいうスポーツ競技の場合、両親がかなり低身長だったら、子供の内に諦めさせた方がいいのかもしれない。柔道やレスリング等、階級制の競技の方が望みがある。とは言え、172 cmと決して高身長でない河村勇輝選手がNBAで人気を博しているように、先天的な能力では測りきれない場合もある。
呪文も知らない内に魔力が迸っていたElphabaに才能があるのは事実だが、その気配がないGlindaも後編で「南の善き魔女」に成長するよう描かれるのなら、Talentismを懐疑する物語なのかもしれない。
ジュディ・ガーランドに観せたい‼️
今作はブロードウェイの大ヒット・ミュージカルの映画版という事ですけど、我々映画ファンにしてみれば、名作「オズの魔法使」の前日譚‼️何世代にもわたって世界中の子供たちを震え上がらせた "悪い魔女" と、逆に世界中の子供たちの憧れだった "善い魔女"‼️その緑色の肌ゆえ幼い頃から誤解と差別を受け、自分の本当の力を知らないエルファバと、やる気と特権と美しさを持ち、こちらもまだ自分の本当の力を知らないグリンダ‼️この二人が魔法と幻想の国オズの大学で知り合い、深い友情を築く。しかしオズの魔法使いがエルファバの力に目を付けたことから、二人の友情は岐路に立ち、別々の道を歩まざるをえなくなる・・・‼️と、ここまでが今作の物語‼️そうなんです、今作は「WICKED PART1」‼️今年の年末に「PART2」がアメリカ公開‼️日本公開は来年の今頃でしょうか⁉️結論から言うと今作はミュージカルとしても、ファンタジーとしても、前日譚映画としても最高の作品の一つですね‼️まず、舞台でなく映画だからこそ実現できた、その世界観とディティール‼️夢と希望に満ちたオズの国、シズ大学、絶対乗りたくなるゼンマイ仕掛けのエメラルドシティ急行、あまりにも美しいエメラルドシティ‼️ホントにジュディ・ガーランドに見せたい‼️そして名作「オズの魔法使」を現代にアップロードしたようなオシャレな衣装と小道具の数々‼️エルファバの黒い三角帽をはじめとするダークな衣装、対する魔法やファンタジーという言葉をそのまま形にしたようなグリンダの華やかな衣装‼️ホントにジュディ・ガーランドに見せたい‼️そして素晴らしき哉、ミュージカルナンバーの数々‼️どのナンバーやシーンもあまりにも素晴らしすぎるので、特に印象に残った二つのシーン‼️エルファバとグリンダが初めて心を通わせ、エルファバの滑稽なダンスに周囲が呆れ果て、それでもそれに合わせてグリンダが一緒に踊り出すシーンの美しさ‼️そしてクライマックス、箒に乗ったエルファバがエメラルドシティの窓を突き破って、オズの大空へ翔け上がり、それを翼の生えたモンキーたちが追う一大スペクタクルシーンで流れる「ディファイング・グラヴィティ」‼️そのあまりにも素晴らしいすぎるシーンの後の「to be continued」‼️もうホントに「PART2」が楽しみすぎてたまらない‼️もうホントにジュディ・ガーランドに見せたくてたまらない‼️エルファバを演じたシンシア・エリヴォの素晴らしさはもちろん、意外にグリンダを演じたアリアナ・グランデが良かった‼️「オズの魔法使」での天使のような、聖女のような "善い魔女" の若き日として、オシャレとハンサムな男子に夢中な現代っ子みたいなグリンダを、楽しそうに演じてて見直しました‼️髪の毛をフリフリさせる仕草もサイコー‼️そんな二人の肌の色や偏見といったものを超えた熱き友情に胸アツくなる、ホントに素晴らしい「PART1」でした‼️さて「PART2」なんですが、私は舞台版を見たことないので、物語を知らない分、楽しみで仕方ない‼️クライマックスでエルファバに去来した様々な過去の記憶を振り払い、そして信じていたマダム・モリブルやオズの魔法使いが本当の凶悪だった事実を踏まえると、エルファバはヒーローになりそうな雰囲気もあるんですが、そんな彼女がなぜダークサイドに堕ち、ダース・ベイダー、いや "悪い魔女" になったのか⁉️グリンダとの宿命の対決はあるのか⁉️今度はどんな素晴らしいミュージカル・ナンバーがあるのか⁉️果たしてドロシーやライオン、案山子、ブリキの人形は登場するのか⁉️名曲「オーバー・ザ・レインボウ」は聴けるのか⁉️映画史上最高の三部作は「ロード・オブ・ザ・リング」だけど、ひょっとしたら映画史上最高の二部作となるかもしれない「ウィキッド」‼️乞うご期待ですね‼️
圧巻の歌唱&ダンスパフォーマンス!!
エルファバ(シンシア・エリボ)と
グリンダ(アリアナ・グランデ)の歌唱が圧巻!!
そしてダンスパフォーマンスも相まって、
極上のミュージカル映画に昇華している。
衣装と美術はさすがアカデミー賞🏆受賞も納得。
グリンダによる昔語り的な導入であり、
エルファバとグリンダの深い関係性に至るまでの
描写とそれぞれが別の道を歩むことになりそうな
エンディングが秀逸。
エルファバは悪い魔女なんかではなく、
動物に優しいすごく良いヤツ。
一方、グリンダは野心家だが愛嬌があり憎めないし
エルファバとのコミュニケーションによって
少しずつ心の持ちように変化が現れるのが
実に良いキャラクター造形になっている。
PART1である本作はグリンダにフォーカスされている
場面が多く、アリアナ・グランデがとてもキュートで
愛嬌があり魅力的。もともとアーティストとして
好きだったが、本作でますます好きになった。
主演と助演がこの二人じゃないと成り立たない作品。
インタビューを読むと撮影中もお互いが支えになって
いたとのこと。
その雰囲気が映像にも現れているようだ。
実にいきいきと演技、歌唱&ダンスしている二人に
ずっと釘づけになった。
私としては、ミシェル・ヨーの存在感がハンパなく
作品が引き締まる素晴らしい演技だった。
鑑賞前にパンフレットも購入。
実にハリウッド大作らしい出来で好感が持てる。
おススメ。
161分の長尺だが、それほどの長さは感じない。
が、フィエロ(ジョナサン・ベイリー)の登場シーン
あたりでちょっと疲れが出た(笑)
PART2も観る覚悟をして鑑賞することをオススメ
するが、これぞエンターテインメントといった
大作なので、多くの方が楽しめると思う。
ミュージカル部分は良かった
ミュージカル部分は迫力があって素晴らしいと思う反面、ストーリーはよくわからなかった。
悪い魔女の出生秘話みたいな話がこの映画のストーリーだが、ところどころ説明が足りない箇所が多くて興味を引かれなかった。一体いつからそうだったっけ?というような気持ちが次々と押し寄せてきた。
良い部分を上げるとするならば、ミュージカル部分や世界の景観くらいか。アリアナ・グランデさんの歌唱も素晴らしいと思った。
多分辛い評価が多いと思うので続編は多いに改善されたものが作られるような気がするので次作も観に行こうと思う。
魂がふるえた
魂がふるえた。
シンシアとアリアナの素晴らしい歌声に。
緑の肌のせいで父に疎まれ、周囲からも恐れられ、蔑まれてきたエルファバ。
妹に付き添っていった大学で、理解ある教師と生涯の友を得る。
厭った力が、魔法だと、オズの陛下に望まれた力だと言われ、希望に燃えるエルファバ。
一方で動物達が迫害されていることを知り、心を痛める。
ついに招かれたオズの都エメラルドシティは、想像したものとは違っていたー。
自身の強大な力に気づき、
無二の友を得たエルファバ。
自分に限界はないんだと、力強く歌いあげる姿に涙が止まらなかった。
2部作で、多くの謎を残したまま続編を待つことになる。
なぜ“緑の魔女”が、あれほど厭われたのか、グリンダが“善き魔女”になったのか。
そして、動物達の行方はー。
オズの魔法使いは読まず、続編を待ちたい。
偽善でも何もしないより100倍マシ
『オズの魔法使い』の知識ゼロで鑑賞(「オズ」って人の名前だと思ってた…)。
青汁みたいなものを飲みながら性交したら、赤ちゃんが緑色になっちゃったという衝撃の幕開け。
序盤で描かれる差別を観ていて、現在、日本を含めた世界中に存在する移民難民差別を連想。
ヤギの教授が歴史の授業中に語る「差別が起こる原因」は、今まさに世界で起きている出来事そのもの。
その授業の中で過去から学ぶことの重要性を説いていて、「その通り!」と思った。
ところが、本作はその後、ヤギの教授が排除され、別の教授が「過去より未来を見ろ」と主張。
「関東大震災朝鮮人虐殺」を無かったことにしようとするどっかの都知事のことを思い出した。
勉学に熱心な主人公のエルファバは、差別を防ごうと行動するのに対し、勉強せずに遊んでばっかの学生ほど差別的な行動をとっていて、「差別=頭悪い」と個人的には思っているので、この展開は超納得。
他にも世界で起きている様々な出来事が物語の中にうまく組み込まれていて、脚本が上手いと思った。
「上の立場の人間は知性より人気が大事」
「人を取り込むには共通の敵を作る」
「デマを流して国民を煽動」
いまやお馴染みの光景ばかり。
ミュージカルシーンは圧巻の一言。
画面から溢れんばかりの大量の人が踊ってて、振り付けはコミカルなんだけど動きがキレッキレで、それが全員綺麗に揃っているのが気持ち良くて、観てて楽しかった。
特に、巨大な輪っか状の部屋が回転しながらその内部で行われるミュージカルは、今までそんな映像を観たことがなかったので凄すぎて度肝抜かれた。
一方、主人公のエルファバが心情を吐露する場面でのミュージカルは、大自然が背景に映っていて壮大ではあるが、さっきまで大人数が踊り狂っていたミュージカルシーンと比べ、哀愁が漂っていた。
彼女の、世界の中で孤立している感じがよく表現されていたと思う。
エルファバは正義感が強く、物事をはっきり言う性格。
その結果、周りから煙たがられて孤立。
この感じ、誰かに似てると思いながら鑑賞していたが、前回の都知事戦で3位になった人のことを思い出した。
後に「善き魔女」となるグリンダ。
彼女の「善」は、思いやりというよりは周りから善人と思われたいがために行ういわば「偽善」ではあるが、この映画だと彼女の「偽善」によって事態が好転して幸せになる人ばかり。
「偽善でも何もしないより100倍マシ」というメッセージを感じた。
中盤の「スターダスト」の場面は、映画史に残る名シーンだと思う。
この場面で泣いている人が多かった印象。
お互いを生理的に嫌っている二人が仲良くなることなんて、現実ではなかなか起こらないと思うが、この場面は演出が素晴らしく、「これならエルファバとグリンダに友情が芽生えるのも納得」と思わせる強力な説得力があった。
エルファバが本当はどう思っているかを語るグリンダのセリフにハッとさせられた。
これが終盤のマントを身につける話に繋がっていて、やっぱり脚本が上手い。
表記する星が足りません。伝説的名作になると大いなる期待が止まりません!!!!!!!!
★舞台観劇前提で話しているため、若干のネタバレありです。
作品への余すところないリスペクトを感じると共に、画面に永続的に広がるオズの国の世界が、『オズの魔法使い』も含めたファンとしては本当にたまりません。
音楽も、映像も、ちょっとしたでも重要なサプライズもあり、舞台が大好きでたまらない人には涙が止まらないのではないでしょうか。
私は映画が始まってから、エンドロールに至るまで、余計な味付けもなく、でもシンプルに素晴らしさの感じる、1ミリも外れのない世界観に浸ることが出来たことに感激の涙が3時間止まりませんでした。
次は是非、DOLBYで観たいと思います。
実はこの数年の(特に原作ありきの)映画には、個人的には失望する場面が非常に多くありました。
原作を無視したキャストの起用、オリジナルで追加をした蛇足ありまくりのストーリー展開、やりすぎなくらいのポリティカル・コレクトネス。
また、原作が無い作品では、暴力的であったりグロテスクなシーンも目立ち、映画に夢を抱けない日々が続いていました。
ある程度現実の世界と地続きであることは、表現物としては当然ではあると思いつつも、原作に大切な思い出がある人や、思い入れや愛情を持つ人もたくさんいます。
そんな人達は、純粋な原作の映像化を望んでいることも多いのではないかと思っており、今回のウィキッドではそれが本当に最高な形で叶ったのではないかと思っています。
例えば、エルフィーとグリンダのそれぞれのキャストをあげるとすれば、エルファバの片方に口許を寄せる表情が本当に素晴らしい(舞台版のポスターで見た!ってなると思います。笑)ですし、グリンダも.そもそも演者が実世界でもpopularなので、グリンダという役自体への説得力が桁違いだと感じていました。
また、舞台ではどうしても建物の奥行や、オズの国としての土地や風景、様々な人が生きがい生活する姿を描ききれない部分があるかと思いますが、映画ではシズ大学の全貌や、それ以外の道や土地も描かれ、舞台では見れなかったシーンが美しく補完されていて、ああ今すぐにでもオズの国に行きたいと、本気でうっとりしてしまいました。
本気でエメラルドシティを、シズ大学を、オズを再現しようと考えてくれた数多の映画関係者の方々に感謝しかありません。
私は本当に久しぶりに、嬉しい涙と感動と、映画への夢を見ることが出来ました。
続編と合わせて歴史に残る伝説的名作となることを期待して、何度もまずはpart1を沢山沢山、見に行こうと思います。
すべてにおいてもったいない ミュージカル映画の悪いところ。
「つづく」ってナニ?
後編あるなら 1本化にした方が良かったと思う。
ミュージカル映画の悪い所が 全面に出てしまってる。
体から湧き上がるようなビートや、乗れる曲が ひとつもない、
記憶に残るメロディもひとつもない。
残念さだけが残る。
差別と偏見をなくしましょう、という薄っぺらいメッセージが 随所にわかりやすくあって
なんだかなぁ。
お金、人 時間かけて作ってるのがわかるので 、もったいないだけ。
作曲にお金かけなかったって事か。
記憶に残らないような良くないものは良くない、という
思わずでた感想なんです。
3人くらい途中帰って行った。これが答えです。
私は途中ウトウトしてしまってた。
アリアナグランデ すごい高音がでる事はじめて知った。アリアを歌わせててみたい。
みんなの表情が愛おしい
字幕版と吹替版両方鑑賞。
実写映画の噂が出始めた頃から何年待ったのか…!
ようやく観られて幸せです。
知らない人は少なくともオズの魔法使いは予習して行った方が楽しめると思います。(ジュディガーランドのドロシー可愛いです。絵本でもいいのでストーリーをオズの国のビジュアルを把握してほしい)
シンシアは舞台のカラーパープルのイメージでパワフルな歌いぶりな印象だけがあったけれど、表情も歌い方も最高のエルファバだった。
アリアナもオリジナルキャストへの敬意を感じる愛おしすぎるグリンダだった。
舞台が映画化されて1番嬉しいのは、キャラクターの表情がよく見えること!!
一番実感したのは冒頭No one mourns the wickedの
グリンダの表情。舞台でも皆さん素敵な演技だけれど見えにくいこともあるし、明確にグリンダの表情を抜いてくれるのは嬉しい。アリアナが複雑なグリンダの気持ちを表現していて素敵だった…
popularの「ミスエルファバ、とても綺麗よ」の時のエルフィーの表情、嬉しくて胸がいっぱいになって泣きそうだから出て行ったんだよね。映画だとよりわかりやすく表現されているから本当に愛おしい。
ダンスホールのシーンもエルファバの孤独さ、弱さ、強さが伝わってきて涙。舞台版では割とエルファバ役の女優さんの演技が可愛くて笑っちゃうシーンだけどシリアスな演出にしたの最高。
あと黒板の落書きを見つけた時のディラモンド先生の表情。とてもショックを受けているヤギの顔、
こちらまで悲しくなった。
よく感想で見かけるけれど、舞台版を見てきた人が納得できないようなキャラ変更や設定変更はほぼ無くて、満足度が高い実写だった。
映画だからこそより良かったなと思ったのは
エルファバの乳母がダルシーベア?でクマだったという設定。動物を守りたいと強く思うエルファバの心情が理解しやすくなった。
フィエロとエルファバがお互いに惹かれる過程もよりわかりやすかったかなと思った。
ミュージカルナンバーはほぼ大満足だけれども、
やはりDefying Gravityは舞台の方が圧倒的に曲のパワーを感じられるなと思った。
映画版では途中で回想や他の登場人物の状況を移すから
見ている側としては盛り上がるきもちがトーンダウンした気がした。その回想も素敵だったけど…
あの曲だけばあの勢いのままシンシアの歌を聴きたかったな…
あとDancing Through Lifeめちゃくちゃかっこよいけどやっぱり本を踏みつけたりするのが気になりすぎてちょっと気が散る…フィエロの今後との対比のために必要な演出なんだろうけど、グリグリ踏まずに単に本を閉じさせるとか投げ捨てる、くらいで良かったのでは?
と思った。やってること美女と野獣のガストン。
吹替版は想像していたほどの違和感はなく見終えられた。海宝直人さんが吹替うますぎて最高。
劇団四季のお二人も素敵でした!
無限に楽しませてくれる世界
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