威風堂々 奨学金って言い方やめてもらっていいですか?のレビュー・感想・評価
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21歳も止まらない
『17歳は止まらない』でなかなか面白い演技をしてた池田朱那を見たくて鑑賞。
残念ながら纏まりに欠ける印象でした。
バカだけどいいヤツと思ってた彼氏が、早々にクズ男に。
このへんの流れは笑い半分イライラ半分で見ていたが、結果的に困窮のリアリティを損ねただけに思う。
母親の死はそれにすら関わらないし、水江のパートはほぼ独立してしまっている。
『君たちはまだ〜』と同じ主張をさせるのも、数日のインターバルで観たこともあり少し萎えた。
構成にも疑問を感じ、パパ活オヤジと面接で再会する流れを冒頭に入れた意味が分からない。
普通に時系列でやればよかったのでは。
レイや水江は結構好きだったし、兄貴のキャラと空との距離感は素晴らしかった。
池田朱那はやはりコメディエンヌとして素晴らしい。
分かりやすい変顔からナチュラルに扉に引っかかる動きまで、その振り幅も広いと思う。
悲運にのたうち回る感情の爆発もバッチリ上手い。
パパ活ファッションショーのキュートさとコミカルさのバランスも良かった。
何か解決策が示されるワケでもなく、主人公も成長というより開き直りからの暴走で、スッキリ感は薄い。
掘り下げとしても浅かったし、テーマとして扱うには奨学金は難しすぎたかな。
ズレたリアリティが惜しい。しかしすごい爆発力
こういうテーマをぜひ映画で取り上げて欲しいと思う。だからこそ、いろいろ現実認識がズレているのが惜しかった。
主人公は壁に「国公立合格」とかの張り紙をして受験勉強するようなタイプ。進学した大学では、パパ活で貯金する奨学生に衝撃を受ける。こういう平均的な価値観を持っているわりに、YouTuber志願の恋人と簡単に同棲を始めるなど、どういう子を想定して描いているのかよくわからない。「良い学校、良い就職」というレールに乗った人生と、破天荒な行動の両極端だ。
たとえば真面目に生きようとしているのに現実に裏切られて疲弊し転落していくか、逆にもともとネジの緩んだ愛すべきキャラクターなのか。そういう描き方をすれば主人公に共感できたと思う。
残り3人の大学生もYouTuber、パパ活女子、政治家志望などレールを外れた人ばかりで、大人が「若者の流行」を無理やり描いている感あり。しかし奨学金問題を描くなら、普通に学歴を必要としている学生の姿を描いたほうがいいのでは。現実には大学進学率が上がり、多くの人が学歴を必要としているのだから(つまり、それなりに合理的な評価システムだし、だからこそ進学費用を公的に負担すべきなのだ)。
しかし、何か「絶対訴えたいことがある」という信念が画面から伝わり、爆発力のある映画ではあった。とくに池田朱那さんは「17歳は止まらない」に続いて鬼気迫る演技。「ちょっと無理があるかな」という人物像に説得力を持たせてしまうところ、逆に演者としてのすごさを感じる。昭和のドラマから出てきたような少しキンキンした声、台詞の読み方が独特で魅力的。
大学進学をもう少し若者の視線で切実に伝える映画としては、「ぬけろ、メビウス!!」をお勧めしたい。
虚数単位
主人公の身に降り掛かるトラブルがいくら何でも盛りすぎでかえってリアリティを欠いているように見えるが、過剰に生々しくならないように、との配慮かもしれない。
同様に終盤、政治家を極端に戯画化しているのも作品としての政治色をうすめる工夫かもしれない。
主演女優は好演だったと思う。
それにしても、理解した上で借りておいて返す時に文句言うってどうなの?っていうのは意地悪かな?
奨学金ってスクールローン
私は大学には行っていませんので、奨学金には大変疎いのですが、ココ数年youtube見ているとよく目にする、米国の学生ローン残高が200兆円以上!っていうアレですね‥米国の学費は日本とは比べ物にならないくらい高いそうなので(自分では調べてません。とあるYouTubeチャンネル視聴による知識です)この巨額の残高をもって私が何か私見を述べられるわけではないのですが、それにしても現在学生ローンを抱えている学生さんや社会人の方たちは大変だなぁと思います。親としては今の自分が娘たちにできる事を最大限頑張るノミです。
内容やシーンは娘たちとも一緒に視聴できる内容でした(ラスト5分くらいはちょっとだけ微妙なシーンありましたが‥
奨学金のこと考えるきっっかけに
大学の授業料はだんだんとあがって約40年前に国立大を出た自分にとっては「そんなにかかるものなんだ。」と驚く額になっている2人の子どもがいるが学資保険と奨学金のお世話になって私立大学と私立の大学院を卒業できた。下の息子は奨学金返済中。2人とも家から通える地元の大学だったからよかったが、首都圏の大学に通うとなるともっともっとお金がかかったに違いない。また、通う学部によってもかかる額は全然ちがってくる自分の未来は「自分の責任で自由に選んでいいよ」と若い人たちに言ってやりたいが現実問題としては出せるお金の額によって選べる未来も限られているのかも知れない。
ネタバレにならないように内容にはできるだけ触れないように書こうとおもうが、主人公は首都圏の私立大学に通う唯野空という女性で池田朱那さんがリアルに演じておられます。主人公の友人の九頭竜レイ(すごい名前ですね)役の吉田凜音さんも存在感があってちょい悪みたいな役が似合ってるし、主人公の彼氏(蛭間拓人)役の簡秀吉さんも稼がないフリーター役が似合ってるし、他にも田淵累生さんやら、小野匠さんやら、光徳瞬さん、遠山景織子さん、近江谷太朗さん、一瞬の登場にも関わらず印象に残った高木ひとみ〇さんなど役者さんたちの奮闘があってけっこう楽しめました。
残念だったのは予算の関係でしょうか音楽監督をおかずに音楽という面では楽しめなかったこと、威風堂々の曲を入院されたお母さんの病室で流す場面があるのだけれどCD-Rに焼いたかしたのを持ち込んでいたことお母さんが元吹奏楽部だったので威風堂々と言う曲が好きで主人公も受験勉強中によく聞いていたというくだりがあるのでシエナウインドオーケストラ(に限らなくてもいいのだけれど)かどこかにお願いして映画のために音源用意してもらうかそうでなくても普通のCDを使って家族みんなで「威風堂々良いよね。」って言いながら聞く場面もいれてほしかったので☆4つにしました。
奨学金に限らずだけど社会問題を当事者目線で扱った映画ってのもいいなと思いました。
で、どうしたいの?
奨学金を借りて大学に進学した女性が生活や奨学金返済のためにパパ活をする話。
大学3年になり都内のキャンパスに通うため一人暮らしを考える中、アッフォな彼氏に提案されて、同棲を始めることになっていくけれど…序盤から彼氏に危ういニオイが漂い過ぎてw
新たなキャンパスで知り合った友人に誘われてパパ活を始める流れになっていくけれど、キャバクラででも働いた方がよっぽど健全だし堅いと思うのは自分だけ?
それに将来的に少子化対策の名のもとに学費が無償化されるかも知れないけれど、現時点ではそうではないし、わかって借りて文句言うのは筋違いですよね。
終いには急に図太くなるしなんですかそのムダ使い。
奨学金がなんちゃらといいたいところはわからなくもないけれど、主人公がダメ過ぎてすんなりとは入って来なかった。
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