劇場公開日 2025年1月3日

「どうせから、やっぱりと感じたこと」カルキ 2898-AD kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5どうせから、やっぱりと感じたこと

2025年1月15日
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鑑賞方法:映画館

ヒーロー的な強さを有した人間が出てくるインド映画は神様の生まれ変わりという設定が多い気がする。でもこんなSFでも神が生まれ変わる設定が登場するとは思わなかった。
でもその設定がうまくハマっている感じはしない。話が少し複雑になるし、登場人物の相関関係もわかりづらくなっていたから(インドの神々に対する理解度が低いことも影響しているが)。さらには主人公と思われる賞金稼ぎのバイラヴァが敵なのか味方なのかハッキリしないのも話をわかりづらくさせる要因。彼にまつわるコメディテイストのシーンも余計な気がする。
SFであってもファンタジーの様式をとる映画はたくさんあるしそれを古臭いとも思わないが、あんな未来になっても大昔の伝説や言い伝えが残っているかな。科学技術が進歩しても、世界を救うのは新たに生まれる(生まれ変わる)神や英雄という認識はやはり若干の違和感を覚えてしまう。インド映画っぽいといえばそれまでなんだけど。
これでアクションがもっと面白ければ楽しめたのだが、期待ほどではなかった。CGの技術のせいなのか、ワイヤーのせいなのか、動きが滑らかでなかったし迫力も足りなかったように思えた。そもそもアクションシーンがあまり多くなかったし。余計なコメディテイストのシーンを減らしてアクション多めでよかったのに。
話がなかなか進まないなと中盤で感じていたので、あぁ続編があるんだなと覚悟をしていたら案の定そうだった。最近のインド映画は事前告知のない、続編前提の映画が多い印象がある(インド映画に限らないけど)。最初からどうせこれもそうなんだろうなと思っていたから、中途半端なまま終わってもやっぱりとしか思わなかった。でも、乗りかかった船だから最後まで乗っていようと思う。続編ではスッキリした結末を期待する。

kenshuchu