劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来のレビュー・感想・評価
全1547件中、661~680件目を表示
映画版しか見てないので
随所で回想を挟むことでテンポが悪くなっている感はありました。 原作...
アニメのチカラってすごいネェ…
大迫力の映像美
戦闘シーンはもちろん無限城を無限に感じさせる映像が凄い!!現代の技術があってこそ無限に感じさせる城が出来上がっていると思う。セル画じゃ無理よ本当に!!!
感動しました。鬼も全員ニンゲンだった時に色々あり、鬼に落ちてしまっているが炭治郎を通して皆人間の心を取り戻して行く。
上弦三の鬼 アカギ(?)は記憶さえ戻らなければ炭治郎と富岡に勝つことが出来たであろう。新しい鬼として進化していただろう。
胡蝶さん本当、悔しい!!!でも胡蝶さんが育てた継ぐ子がきっとヵやってくれると信じてる!!!
(私は楽しみにしているのでコミック読んでない)
他の映画と比べて
琴線に触れる台詞たち…(入城五回目4DX、6回目IMAX)
愈史郎くんの台詞、炭治郎の台詞、
ハッとさせられたり、改めて自分もそうなりたいと思わせてくれたり、
私にとっては、現代の道徳。
※追記①…
平常や平穏に慣れてしまって、ソレを喪ってから…自分達が今いるトコロが薄氷の上だったと気付く。
しのぶさんの回想…善逸の回想…炭治郎の回想…猗窩座の過去
中には長い・クドい・ウザったい…と云う人がいるけれど、
ソコには何が映っていましたか?
しのぶさんなら、カナエさん…カナヲ以外の継ぐ子達、
善逸は、桑島のじいちゃん…人間だった頃の獪岳、
炭治郎は…にこやかで朗らかな家族達
猗窩座は、愛されていた事実…
皆んな…生きていたんですよ😭元気だったんですよ😭
人間いつかは死にます。それが自然の摂理です。
でも、それは邪な感情によって理不尽に奪われていいもんじゃない!断じて無い!
刹那的に享楽的よりも、もっと大切に大事に、今を生きていこう?って問われている様な、そんな作品に思います。
※追記②…(2025.8月19日㈫ユナイテッドシネマ春日部にて)
五度目は4DXで鑑賞。
ちょっとしたアトラクションですね、最早。
凄い没入感。
猗窩座の滅式で伝わる振動が涙腺を奮わせにくる😭😭
※追記③(2025.9月13日㈯ユナイテッドシネマ浦和にて)…
6度目はようやっとIMAXで鑑賞。北米や欧州、中東などでも上映が始まりましたね。
猗窩座が何故…あれ程鍛錬し、それこそ…人の道を棄てて鬼👹になったのにも関わらず至高の領域=無我の境地に到れなかったのか?何だか分かった様な気がします。
アイツ、めちゃくちゃ優しい奴なんです。他者が凡そ【苦】と感じる事を苦とも思わず、大切な人に尽くす事を当然の事のように当たり前と思える。
自分の事よりも常に他者を思いやれる…そんな奴なんです。
色々とアレヤコレヤと考え過ぎてしまう…優しさ故に。
そんな考えしいに無我の境地は難しいと思うのです🙇♂️
迫力はあった
無限城の造形美、圧巻のバトルシーン、狛治幸せになって
鬼滅の刃
漫画最終巻まで既読
アニメ柱稽古編まで鑑賞済み
25.7.22 地元の映画館
25.8.1 IMAX
の順番に感想
初見感想↓⭐︎4
楽しかった…!!
原作の通りだけど、無限城やバトルシーンがさらに濃密で濃くなってた。
覚えてるところつらつらと
序盤お墓参りシーン
こんなにも多くの隊士が犠牲に…
原作よりさらに多く見えるお墓も、見えているお墓はおそらく一部。
こんなにも多くの隊員を葬った鬼の悲惨さが伝わってくる。
そして、これだけの数を弔い丁重に扱っていた歴代のお館様まじ感謝偉大。
あの多くのお墓を見ると無惨貴様!!ってなる。
普通落下中は踏ん張りきかないから炭治郎のようになるはずなのに、柱含め猪之助も善逸もとんでもないな?
義勇さん落下中に加速したのはなんかわろた
落下中に踏ん張りが効くのは受け入れることにしても、岩柱の破壊力凄すぎてわろたと共に鉄球こっっわ
落下シーンだけでも映画館で見た価値あるよ…よかった…
無限城、柱稽古編ラストでも驚いたがえげつないな??
文字通り無限に広がって本気で底が見えない
漫画では表現できないところ補完してる
大きな城という建物があって一つ一つの部屋の扉を開けても開けても先があるって感じに想像してたけど、四次元空間?に通路とか部屋が伸びてく感じでしたね
上を見上げたら逆さの階段があったり、壁に人が立ってたり、エッシャーのだまし絵の世界で良かったですね。
カラスが飛び上がって全体図が映るって果てしないし膨張していくしこれは無限だなと。
映画キューブを思い出したのは私だけじゃないはず…
原作未読にネタバレ
↓
↓
↓
↓
こんなに広げたら体力回復するとき人間集めるの大変だよ?無惨さま?
落下からの着地シーンもそれぞれ能力差、個性あってド派手で良かったけど、鬼に向かって廊下を走りながら戦う柱たちのバトルシーン最高でした…
特に岩柱と無一郎コンビ、おばみつコンビ
原作では出番少なめだった無限城でのおばみつバトルシーン多くて大歓喜。
キューブのスマブラの百人斬りのようなバッサバッサなぎ倒す爽快感最高。
柱の強さ実感しました。
みんな落下からの登場だったのに、風柱すでに正座待機してるのはなんかおもしろかった。ちな、落下中に剣振り回すのも異次元だけど、正座しながら剣振り回すのも腕含め上半身の筋肉相当えぐい。
兄貴兄貴って探し回る玄弥、兄貴のことめっちゃ大好きやん。兄貴はお館様守れなかったって号泣してますよ。
一般隊士の戦いもあってよかった。
柱でバグってたけど、普通こんな戦いになるよな。
童磨戦、声優の演技凄まじいものでしたねぇ…
いつもニコニコで敬語キャラのしのぶさんのドスの効いた顔と声で怒りが伝わります
そりゃあ姉を倒した鬼だから当たり前だけど
みなさん言ってますが舌打ち惚れそうですね
童磨のひょうひょうとした感じ、憎たらしい
こちらもみなさん言ってますが、童磨の声優さんやばいですね声のインパクト強い
バトルシーン本当いいっすね
柱であるしのぶさんが、自分が小柄で鬼の首を切れないことなどの弱音吐いてるところがね。
確かに、と思いつつ首が切れなくても鬼を倒す方法考えて実行できるだけでもとんでもないことだよと思いつつ。
姉さんの叱咤激励シーンはしのぶさんの願望、心の奥底のしのぶさんの本心かな、説。
しのぶさん回想シーン泣いた。
両親が鬼にやられてるところしっかり映されていてね、幸せからの落差よ。
平和な日常を壊されなければ、ふたりともきっと幸せに生きていただろうに。
なんでこいつ毒効かないのよ!好き
カナエさんはしのぶさん生きていてほしかっただろうなあ。
無限城の地図の作成、漫画では輝利哉様と妹2人だったけど、隠と協力熱い。
あの数の地図3人で処理はむずいもんね。
というか8歳はヤバすぎ。
宇髄さん煉獄父シーンは原作の方が好きかもしれん。どんと構えてる感がある。
母が煉獄父を煉獄さんと思って、生きてたの?って言っててわろた。
鱗滝さんの声がまじでいい…しっっぶ…
最終局面ってしぶ…
獪岳戦、普通によかった
三途の川でのじっちゃんと善逸のシーンは泣いた。
しのぶさんは願望、本心説だけど、三途の川は善逸が死にかけて本当に三途の川にいた説と願望説半々くらいの気持ち。
嫌いだけど、人から悪口言われていたら殴るくらいには獪岳のこと尊敬して特別で大切だったのにね。
自分のことしか考えてない獪岳はまじで救いようないのでサラッと出番無くなって良かったよ
一応上弦倒したのでカラス伝いで報告して士気上げてもらえません??
しのぶさんの報告すぐだったやん??
本当にすまないけどあんまり思い入れなくて感想薄くてすまない
愈史郎良いよね良いキャラしてる
獪岳に心のとどめをしっかり刺して、おそらく本人が1番嫌だったであろう惨めな死に方をさせめ、その後善逸助けるの好き
珠代さんのところにいたいはずだろうに、珠代さんの願いを聞いてしっかり隊士助けて味方してる
珠代さんしか興味なさそうなのに、周りの人間(鬼も?)のことしっかり見てる
早くしてくださいよ先輩わろ
村田さんと義勇さん、炭治郎の水の呼吸のエフェクトと違くておもろいね
繭にこもった無惨様、まーーーーじで気持ち悪かった
繭が脈打っててリアル、気持ち悪い
ずっと繭に閉じこもって出てきてこないでもらえますかね??
原作読み返しけど、無惨の居場所わかってて誘導もしてたね
映画だと広がり続ける恐怖感があったね
無惨様はどこかわからないけどめちゃくちゃ奥深いとこにいるし、うごうごしてるし最悪
何度も言うがこれ簡単に出くわさないやろ
鳴女さんに無惨をもっと中央に出してもらうか、隊士が無惨のところに行くように仕向けるのかな
猗窩座戦おもしろかったなあ…。
めっっっちゃ上の方から一層ずつ異種瓦割りみたいなことして近づいてくるのおもろ
原作だと隕石みたいに突き抜けて落ちて来てたけど、ここは映画のじわじわ近寄ってくる感じ好きよ
義勇さんの凪って力技らしいので、それ知ってから義勇さんクールに見える脳筋としか思えなくなった。
猗窩座ってクールぽいのにめちゃくちゃ距離感(ガチな距離だけじゃなく、敵なのに下の名前で読んだり鬼になれとか勧誘したり褒めたり)近くて饒舌なのおもしろい
義勇さんの名前めっちゃ聞いてて、一方通行のの君の名は。かと思ったわ笑
気合い入ってるなーと思わせるようなバトルシーン、猗窩座も義勇さんも凄すぎるね
こんな命取り合う戦いしてて頭突きはおもろい
効果あるのえぐい
歯で喰われそうなのに顔に近づけるのすごすぎ
義勇さんふっとばされたところ、あまりのスピードでよく見てなかったのでもう一度飛ばされたシーンちゃんと見たい
戻って来た後、怒りと背中の痛さでアザ出た義勇さん笑
怒りも痛みも心拍数関係あるから、アザが出てもおかしくないだろうけど、久々に喋ったと思ったらこのセリフはおもろいw
個人的に炭治郎あまり好きではないので、思考巡らしてるところはもう少し短くてもよかった
心の声多過ぎ
たしかに戦いの最中で伊之助の会話と父の見取り稽古は中弛み?
ほかの方の感想見て、今からお前の首を切る!と宣言したことで正々堂々同じ土俵に立てた。
その結果勝てなかったら本当に自分の負けと認められる。
これが不意打ちなら首を克服してたのかもね。
猗窩座の心境は知らないはずなのに、図らずも良い戦いができた(?)
まっすぐ系の炭治郎は猗窩座との相性は良かったんだろうな。
原作から猗窩座の人間編は大好きエピソードなんですが、しっかりと泣きました
嗚咽一歩手前
強さを求めていたけど、その大元は父の為。
基本的に狛治って父の為、恋雪の為なんだよな…
看病することを本気で迷惑にも感じず、つらい、嫌とも思ってなさそうで本当に心優しい
病気で床に伏せる前に、父は狛治のこと大切に育てたんだろうな
物心着く頃から病気がちでも、しっかり狛治と接していた結果だよこの優しさ
墓石シーンで狛治が泣くの見て、本当にお父さんのこと大事やったんやなって。
迷惑じゃないし、悪いことしてないのに謝る必要ない、何をされても親父のためなら耐えれる、って狛治…良い子すぎるやろ…。
骨の浮いた父の背中を拭く狛治のシーン嗚咽級。
病気をしたほうは迷惑かけてごめんって思うのは当たり前だと思う
つらいのは自分の方なのに、咳をしたくてしてるわけじゃないのに、って狛治に共感すぎる…
病気の父と重なった…
思い出して泣ける…
恋雪の看病もなんら迷惑に感じてなさそうで本当…良いやつかよお前…
花火のことも、下心とかなんもなしに、当たり前のように恋雪のために花火連れて行くところとか…。
母親が命を経ってしまったから恋雪は看病させることを裏目に感じてるだろうな。
そんなところに、こんな優しくされたら好きになっちゃうよ…。
わざわざお墓まで報告しに行くような父思いの良い子が…。
こんなに良い人なのに、なんで幸せになれないんだ…
このときもなぜ自分が生きて大切なひとたちが死ぬのかってすごくすごくつらかっただろうな…。
妓夫太郎兄弟に引き続き、幸せになって欲しかった鬼トップ3に入る。
猗窩座の技って人間のときの綺麗な思い出が技になってて、見返していたらこれ雪だな、これ花火だなって切なくなる。
毒がなければ、師範の大切な素流を血塗れにすることもなかったし、親父の遺言のまっとうに生きろも守れたのに。
人間ができすぎている。
最後に救われて良かった本当に。
列車編の猗窩座の体の柄見てなんだろうって疑問に思うの推理力高めやんすごい
ストーリーに関係しそうなところの察知力高め、勘が鋭い
時系列
しのぶさん、童磨と戦う
ギリギリでカナヲ入室
カナヲとほぼ同じタイミングで善逸、獪岳と戦う
善逸勝利
愈史郎の手当て中、義勇さん炭治郎、猗窩座再来
義勇さん炭治郎勝利
童磨、カナヲの前で狛治の気配を感じる
↓
童磨が本気出さずにいただろうけど、
獪岳戦、猗窩座戦の間カナヲひとりで童磨を相手にしてるのやばすぎ。
原作のグレードアップとはこのことか…
無限城だけ楽しみにきたけど、バトルシーンも回想シーンも全部よかった。
他の人の感想でハッとしたのだが、無限城三部作ということは、
地上戦の無惨戦は別枠なのでは??という説。
超ありえそうで、完結まであと何年なのか心配なところ。
予想 原作未読はネタバレあり
↓
↓
↓
↓
2 童磨戦1時間強、兄上戦岩柱合流くらいまで?
3 兄上戦、無惨繭から飛び出る、地上に出させる
最終戦 無惨戦、炭治郎戦かなあ
あと映画2回分で完結まで行かないよなぁ
兄上戦が回想多いからどこまで描写するか楽しみなところ
25.7.22 映画館
IMAX感想⭐︎3
画面でっか。前の座席との距離近め。
やはり真ん中より後ろじゃないと見にくいかなあ。近すぎる。
4DXと比べたら窮屈に感じる。
狛治本当泣ける。声優さんの凄さ感じますね。
猗窩座と狛治でここまで演技変えられるのがね。
他の方の感想見て、お手玉は狛治の大切なものを表してる、と…。
鬼化?してからお手玉が床に落ちてるシーンがね。大切なものがこぼれ落ちた、持っていくことができなかったのかなと。本当悲しい。
無惨に血を与えられているところ、顔の血が涙のようで、何も考えたくない的なセリフだったけど、涙を表してるのかなって。
周りからもすすり声聞こえてきた。
無限城落下シーン本当すきやわ。
無限城落下シーンと猗窩座戦、おばみつシーン、岩柱強すぎシーンが見れたらいいかな。
映画一回目よりは飽きてしまって、確かに回想多くて間延び、というか戦いの最中だから戦いの興奮冷める感じがあったかな。
無限城と戦闘シーンは映画館で見てほしいけど、とりあえずもう満足かな。
二作目を楽しみに待ってます。
回想の多さでここ飛ばしたいって思ってしまい、⭐︎4から⭐︎3にダウンです…。
25.8.2 IMAX
良い作品。しかし問題点も・・
濃厚で密度の高い作画とセリフ。
ファンにとっては最高の作品だろう。
しかし、やたらに挟まれる回想や心の声はテンポが悪く、戦闘の高揚感や感動が続かない。
説明的セリフも多すぎる。
例えば、猗窩座が隣の剣術道場で虐殺を繰り広げた後の、奉行所の取り手の指揮官の「67名を素手で・・」といった長ゼリフ。
原作を読んでいないので知らないが、原作にもあるのかもしれないし、猗窩座の怒りを表す演出に必要なのかもしれない。
しかし、映像と一言で説明できるものでもあり、上映時間が長尺化していることを考えれば、不要と言えなくもない。
こうした部分がいくつか見られ、鬼滅ファンではない観客には、作品が濃密であるがゆえに、反って作品への没入感を減少させてしまう。
とはいえ、全体的によくできた作品であることは間違いなく、劇場で鑑賞する価値はあると思う。
感想
無限城にて、人は何を失い、何を取り戻すのか
鬼滅の刃 無限城編 猗窩座再来をめぐる哲学的思索
鬼滅の刃という作品は、戦いと情熱のアニメーションであると同時に、きわめて哲学的な作品でもある。中でも無限城編、そして猗窩座の再登場は、物語の核心にある人間とは何かという問いを観る者に強く突きつける場面である。
私はこの映画を観終えて、不思議な余韻に包まれた。あれほど心を揺さぶられたのに、音楽の記憶が一切残っていなかった。映像の中で確かに音は流れていたはずなのに、その旋律もメロディも、全く思い出せない。だがそれは不満ではなかった。むしろ音楽すら不要と感じさせるほど、映像と演技だけで感情が完結していた。音楽の存在を打ち消すほどの作品力。それは演出としての奇跡であった。
この作品が与えた主題は明確である。死とは何か。愛とは何か。欲望とは何か。そして人間の愚かさとは何か。それは世界中の哲学者が向き合ってきた普遍的命題であり、猗窩座という鬼を通して、物語はそれに正面から挑んでいる。
猗窩座は、死を否定し、死から逃れた存在である。彼は人間として生きていた時、父を想い、恋人を愛していたが、そのすべてを喪い、その喪失から逃げるようにして鬼となった。彼にとって死は、愛する者を奪い、自分の努力を否定するものだった。だからこそ、彼は死から最も遠い存在となり、不死という呪いの中に閉じこもった。
だが、不死であることは生きることとは違う。猗窩座の不死は、死から目をそらし続けることで成り立っていた。彼は死を拒むあまり、生の実感も失った。一方で炭治郎は、家族や仲間の死と日々向き合ってきた。死を受け入れ、死を継承し、死と共に歩く彼の姿は、死を遠ざけた猗窩座とは対照的である。死を避けることで人間性を喪った者と、死を抱くことで人間性を高めた者。その違いが、両者の最後の戦いを決定づけている。
次に問われるのは、愛とは何かということである。猗窩座はかつて狛治という名の青年だった。父を想い、恋雪という女性を心から愛していた。しかしその愛は毒殺という暴力によって断ち切られ、彼は愛そのものを否定するようになった。鬼となってからの猗窩座は、愛を記憶の底に封じ、ただ強さを求める存在に変わった。だが、愛は完全に消えてはいなかった。
炭治郎の言葉、仲間の想い、それらは猗窩座の中に沈んでいた愛の記憶を呼び起こした。かつて恋雪が見せた微笑み、父が遺した言葉。それらが彼の魂の奥底から浮かび上がり、最後に彼は狛治としての記憶を取り戻す。人は愛を忘れることで鬼になり、愛を思い出すことで人に戻る。その過程をこの映画は丁寧に描いていた。
さらに、強さを求める猗窩座の姿は、欲望というテーマを突きつける。猗窩座の欲望は単なる破壊ではない。自分が強くなければ、大切な者を守れないという痛みから来ている。彼の強さへの執着は、失った者への罪悪感であり、赦されたいという祈りでもあった。しかしその欲望は次第に孤独な暴走に変わっていく。強くなりすぎた彼は、誰からも認められず、誰も愛せなくなった。強さが目的化したとき、人は他者とのつながりを喪い、自分の存在意義さえも見失う。
猗窩座の欲望は、人間誰しもが抱える承認欲求の極限である。誰かに認められたい。役に立ちたい。愛されたい。その純粋な感情が、満たされずに肥大化するとき、人は鬼にもなり得る。だが、炭治郎や義勇の存在が彼の中に残る人間性を呼び起こし、彼は欲望の檻から抜け出すことができた。欲望とは呪いではなく、理解と共感によって、もう一度人に戻る道でもあるのだ。
そして最後に、人間の愚かさとは何かが問われる。猗窩座の最も根本的な愚かさは、過去と向き合うことから逃げたことにある。失ったものを見ない。自分の記憶を封じる。その行為は一時の安寧をもたらすが、やがて心を蝕み、誰も愛せず、誰にも愛されない存在にしてしまう。彼はずっと、人間のままでいたかった。しかし自ら鬼となり、人間であることを捨てた。
しかし、最後の最後で彼は泣いた。父を思い出し、恋雪を思い出し、自分が何を失ってきたのかを思い出したとき、猗窩座は鬼であることをやめ、人に戻った。人間の愚かさとは、自分が愚かであると気づかぬこと。だが、その愚かさに気づいたとき、人は変わることができる。誰かを赦し、自分を赦し、再び人間として終わることができる。
無限城とは、そうした心の牢獄を象徴する空間である。上下も左右もなく、終わりなき戦いが続くあの城は、過去の痛みに囚われ、赦せぬ記憶の中で彷徨い続ける者たちの内面そのものである。猗窩座はその迷宮の中で、自ら築いた牢獄を破壊し、自分自身を解放した。それは敗北ではなく、解放だった。
そして、この壮大なドラマを通して、私の記憶に残ったのはただ一つ。音楽がまったく記憶に残っていなかったという事実である。だが、それはこの作品にとって欠点ではなかった。むしろ、音楽が消えるほどに、映像と声優の演技が圧倒的であり、余計な装飾を必要としなかったという証だと感じた。
この映画は、音楽を必要としないほど、作品そのものが強烈な表現力を持っていた。音楽があったはずなのに、それを意識させないほど、魂のやりとりが画面の中で完結していた。それはもはや、芸術としての完成ではなく、人間の真実そのものだった。
鬼滅の刃の無限城編、猗窩座再来は、戦いの物語ではない。それは人間の本質に迫る物語であり、死と愛と欲望と愚かさに向き合うすべての人にとっての、鏡である。鬼になった者の中に残る人間性。人間の中に潜む鬼性。そのどちらも直視しなければならないという覚悟を、この映画は私たちに問いかけてくる。
音楽を忘れた映画。それはつまり、魂の音が聞こえたということだった。
待ちに待った無限城編!もう!
童磨の少年時代には同情の余地無し
5年前公開の「無限列車編」で誰もが愛するさわやか食柱煉獄杏寿郎を死に至らしめた憎き猗窩座とのリベンジマッチなんだけれど竈門炭治郎と冨岡義勇が二人掛かりでもとうてい太刀打ちできずめっちゃ強くてその前に前座で胡蝶しのぶと対決する童磨が卑劣でえげつないだけに正面から戦う格闘家猗窩座に少しづつ感情移入できる道筋を作り狛治少年であった人間時代の悲愁物語りが全体尺を無視して延々描かれるにつけ例によって「鬼が不憫」になる主役入れ替わりの展開、恋雪との花火シーンで全ての人が涙するのである。P12何ずるものぞで夏休みの映画館は小学生がわんさか押し寄せ連日20回以上のヘビロテ上映で恐るべし吾峠呼世晴「無限城編」あと二章がどうなることやら・・・アーメン。
続きが早く見たい
また見に行きたくなる
原作履修済みですが、やっぱり個人的にしのぶさんと童磨の戦いが1番切なくて心が痛くなります。圧倒的に強い相手にも自分のあるべき姿を貫き通していてかっこよかったです。
そしてこの映画を通して猗窩座により感情移入できました。
激しい戦いと過去編の緩急も魅力的です。
もう登場人物みんな好きになってしまう。
パンフレットを読んで、作業量や関わる人の多さに改めて驚きました。第2弾3弾も楽しみです。
面白かった
赤座のシーンが多かった。
人によって賛否両論が別れるシーンだと思った。
1回でまとまりきらない長さということは理解してるけど、個人的に終わり方が好きじゃなかった。
時間が長かったけど、戦ってるシーン1つ1つに
重点を置いていてよかった。
善逸のシーンや、しのぶのシーン、赤座のシーンにすごく感動した。
次の映画も楽しみにしてます。
一見さんにはキツイかも
のっけから疾走感溢れる無限城の映像に度肝を抜かれ、時間のたつのもあっという間でした。特に水柱の戦いは圧巻のひと言。
でもこれ、単に「なんか話題だから」、「スゴイらしいから」と初めて観に来た方には無理でしょう。ただただ凄まじい展開に翻弄されるだけで、酷評レビューが多いのもわかる気がします。
章仕立てで楽しめた前作までと違い、今作(以降)はこれまで積み上げてきたお話の集大成。ここまでを知っているのといないのとでは、響き方がまるで違います。クライマックスだけ観ても面白くないのは、どんな物語でも同じですよね。善逸の怒りも、猗窩座の慟哭も、珠世の決意も、水の剣士(!)村田の覚悟も、彼らそれぞれのストーリーがあってこそ。
私は結末まで知っているので敢えて言わせて頂くと、この先はこうした展開が輪をかけて続きます。しかもかなり殺伐と。なので、今作を観て史上最悪とか起承転結ガーとか沸騰している方は、ここで離脱されたほうが良いでしょう。そして鬼滅以外であなたの幸せを見つけてください。
でも、少しでも感じるモノがあった方は、ぜひ原作漫画や、これまでの映像作品をご覧になることをおすすめします。そしてアニメーション表現の粋とも言える映像で、炭治郎達の長く苦しい戦いの行く末を、その目でしかと見届けましょう!
不満は2か所。あとは全体が素晴らしいの一言。
[60代男です]
物語も映像も音楽・音響も素晴らしい。
その中で僕の不満は2か所。
善逸の兄弟子で、急に上弦の鬼となって出て来たキャラクターが、外見のデザインも背負った過去の話も、普通過ぎて面白くなかったこと。
もう一つは、本作全体の舞台である、異次元空間の無限城が、もはや城とは呼べない、地平線の彼方までひろがっている無限都市なのは、ちょっとやりすぎに思えたこと。
原作のような閉鎖空間で、空間をゆがめ、もつれた糸のようにあっちこっちが不規則にグチャグチャに繋がり合っているために、有限の空間が無限に感じられる、というふうにしてほしかった。
とても御屋形様の子供たちが筆でマップを描ける規模じゃないよ。
地平線まで出されると、こんなものを作れるのは神だけじゃないかと思ってしまった。
と言ってみたが、そんな不満はささいなことだ。
凄すぎる全体の前には消し飛ばされるような細部にすぎない。
僕は100%完璧だと感じる映画など見たことがないので、どんな作品にも大なり小なり不満点はあるのだ。
最初に観終わった日の夜には、もう一度観たいなと思える場面がいくつも頭の中によみがえってきたので、後日二度目を観た。
すると記憶に残っていた印象以上に、アクションシーンの物量的な豊富さと見事な絵と音の迫力が凄く、一度目以上に圧倒された。
そして物語もより心に響いて感動した。
密度の高さゆえ、繰り返し鑑賞でその凄さがより理解できる。
映像は言うまでもないが、今回も音響が見事だった。
クオリティ高い、面白い、でも
全1547件中、661~680件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。