「視覚的ごちそうで素晴らしい!…でも、ちょっと惜しい」劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来 Ellさんの映画レビュー(感想・評価)
視覚的ごちそうで素晴らしい!…でも、ちょっと惜しい
メガソーラーとかリアル世界は最近まじでろくでもないことが多く、個人的に映画などの娯楽を心から楽しめる状況じゃないと思って配信待ちの構えでした。でも、近くの映画館がいまだに鬼滅を1日1回一番大きいシアターで上映していることが分かり、それほどの特別待遇に興味をそそられて観に行ってきました。
結論としては、大きいシアターで見て良かった!公開から2カ月近く経過した平日だというのに人もまだけっこう入っていて、根強い人気を感じました。
映像的にはまさに視覚的なごちそうのオンパレード。音響も、刀が床をこすっていく音とか色々すごかった!。目も耳も大喜び。
前半部分はアクション、コメディー、そして戦闘する各キャラクターのバックストーリーが程よく織り交ぜられて緩急が素晴らしく、すごいスピード感がある映像が続く中、過度な緊張で疲れることもない絶妙なバランスが感じられました。
後半は猗窩座のバックストーリーに大きく時間が割かれた関係上、バランスが若干崩れて、「緩」が長く感じられることも。物語全体としては必要な長さであり、テレビシリーズなら気にならなかったでしょうが、映画作品としては若干違和感を感じてしまいました。それでもその「緩」を楽しめたのはひとえに猗窩座役の石田さんのうまさでしょうね。少年から青年、人間から鬼と、微妙な変化がはっきりと声から感じられるのはさすがだと思いました。
石田さんだけでなく、全体を通して声優さんたちが各キャラクターの魅力を存分に引き出しています。(「ぃい~夜だねぇ」とか最高では?!)
泣けたかどうかでいえば、今回私は泣けませんでした。無限列車の最後辺りではボロ泣きしたのですが、今回はところどころでホロリとする程度でした。中盤はさらっと次の戦闘場面に移ってしまいますし、終盤辺りは「よかったね」とホッとするような感じだったからかもしれません。
全体的には映画としてのペーシングは完璧ではなかったかもしれませんが、「鬼滅の刃」の最終編3部作の1作目としては素晴らしい出来でした。2時間半、世俗の憂いを忘れ、最初から最後までとても楽しめました。UFOTABLEはどこまで進化するのでしょう。2作目も楽しみです。
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。