「鬼の目にも涙、人の目にも涙、観客の目にも涙。そして、私も鬼になる。」劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来 チャキオさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0 鬼の目にも涙、人の目にも涙、観客の目にも涙。そして、私も鬼になる。

2025年8月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

楽しい

 普段は劇場でのアニメは避けていたが、ことの成り行きで、鑑賞することに。世間の子供たちは、夏休みの真っただ中で、劇場は満席。年齢層は当然、若い。平日の真っ昼間ということもあり、大人の私は、溶け込めず浮いていたに違いない。
 最初に、私は鬼滅ファンではないし、原作も未読、TVや劇場で過去作を視聴したこともないことを断っておく。また、私は、アニメかどうかにかかわらず、映画はストーリーが一番大事な要素と考えている。原作が存在するアニメである以上、それを大きく逸脱するような脚本は難しいことは理解している。
 その上で、今回が「鬼滅」初体験だった感想は、まず、「鬼」と「人」の対決が多すぎるように思う。そもそものタイトルは、鬼の「猗窩座再来」となっているのだから、「猗窩座」戦のみにフォーカスして深堀りした方が尺がまとまるはず。「猗窩座」戦以外にも、「童磨」戦や「獪岳」戦があることに加え、戦闘途中に「鬼」と「人間」のそれぞれの過去の回想が描写されるために上映時間がとても長い。疲れる。
 私は、この回想シーンは、「鬼」と「人」のこれまでの生い立ち、すなわち、「なぜ鬼になったのか」とか、「その鬼との因縁」など、観客を「鬼滅ワールド」へ誘う、言わば、感情移入させる重要な場面であるために欠くことは出来ないと思う一方で、そうであるならば、今回のメイン・タイトル・マッチである「猗窩座」戦だけを描けば充分だったのではないかとも思う。初めての鬼滅体験だった私でも、「猗窩座」戦だけで十二分に泣けたし、他の観客も涙してました。「なぜ首を切ったのに死なないんだーっ」とか、「鬼の瞳にある、『上弦』とか漢数字の『参』、『弐』、『弌』って何だーっ」とか、「頭(かしら)←(ずぅーっと柱のことを勘違い)って何だーっ」とか、初心者なりの楽しみ方もできた。
 ただ一つ、これは、ほぼ難癖に近い物言いで勝手な解釈だが、そもそも何故、「人」は「鬼」を殺そうとしているのか? 別の言い方をすれば、なぜ人が鬼になったのか? を考えると、「猗窩座」にしても、「童磨」にしても、「獪岳」にしても、究極のところ、そこには「人」が大きく介在している。もし、そうならば、いくら必死に「鬼」を倒したところでほとんど意味はないよなぁ、なんて考えたら、元も子もないようなことだけど(笑)、急に興醒めしてしまった。次回作を見るかと聞かれれば、今作と同様な作り、「戦闘+回想」を詰め込むような感じであれば、鑑賞しません。ごめんなさい。原作はどうなんでしょうね。
 私の隣の席には、若いカップルがバカでかいポップコーンをもって入場。当初は静かだったものの、映画後半以降は、なかなかの食いっぷり、騒音っぷりで、参りました(泣)。花火大会を見ていて、最初は、夢中になっていたけど、そのうち、飽きてしまい、焼きそばやリンゴ飴を食べるのに集中してしまった、って感じだろうか。
 「炭治郎」くんへ。映画上映前の「マナー告知」に、是非とも、「ポップコーンの正しい食べ方」も追加してください(笑)。大人の事情ゆえ、「買うな」「食べるな」とは言えないと思いますが・・・・・。でないと、私も「鬼」になりそうです。

チャキオ
2025年8月16日

初見で猗窩座戦で泣くほどなら、お時間があればぜひ原作も読んでみて欲しいです。
心に刺さります(*ˊᗜˋ*)
アニメなら今アマプラで見れると思います。
先の内容知ってても第二章は観れますし、今までの物語を知らないとちょっとわからないと思います。
原作の絵が映像化されるときれいでびっくりしますよ♪

レビューしてみます|・ᴗ・ )੭⁾⁾
はくあさんのコメント
2025年8月16日

この映画を擁護したいわけではないのですが、回想+鬼の戦闘くだりについて。
まず第一に原作及びアニメTV劇場版を未読未視聴の方については、この映画は合わないです。
何故なら、この映画は鬼滅の刃のストーリー上「最終決戦」なんです。RPGで例えればラスボスがいるラストダンジョン前に控えるボスキャラ攻略戦です。
各キャラの深掘りや鬼の特徴、成り立ちについては過去に語られ終わっているんです。
若干ネタバレしますが、鬼の頭領の血を飲むと人喰い鬼になる。という吸血鬼のようなものだと考えてもらえれば問題ありません。

なので、この映画についてはほとんどストーリー展開はありません。ラスボスを探している間にダンジョン内のボスや雑魚を倒す。が大まかな流れです。

ただ、そこに鬼の回想や鬼に殺された家族、弟子同士の因縁といった部分で作品をより深く味わうことができるようになってます。
特に鬼の回想の多さや鬼殺隊の過去回想については「鬼と鬼殺隊の因縁、歴史」と「鬼は哀しい生き物」というテーマ上より丁寧に描かれていると思います。
それを魅力と捉えるか、蛇足と捉えるかは
読者視聴者に委ねられております。

ちなみに映画は忠実に原作通りに描いてくれております。次回作も同じかと思いますので、合わないと感じたなら次回作には期待しない方がいいでしょう。
私は、この鬼滅の刃のテーマが好きなので、より分かりやすく伝わりやすく圧巻の演出で見せてくれたと満足しました。

はくあ
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