アイミタガイのレビュー・感想・評価
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レベルが高い
演技のできる役者だけでやるって誰かが決めたんだろうね。
シーンに安定感があってレベル高いなと思うの。
観ててボロボロ泣くね。
喪失から立ち上がってくる話だから心の動きが分かりやすくて感情移入しちゃう。
そして事情の絡ませ方がうまい。
エピソードをじわじわと準備していって、ラストにこれでもかとやってくる。
アイミタガイがタイトルになってるの納得だよ。
西田尚美よかったな。
近藤華が目当てで観に行ってやっぱり良かった。白鳥玉季も良かった。
冷静に振り返ると練りに練ってエピソードを絡ませただけの話にもみえるの。
でも人の死が中心にあって、そこで嫌でも心が動くので、ストーリー重視でも面白いね。
それでも「信じたい」と言わなければならない大人は「現実」を直視しているのだと思う
2024.11.5 イオンシネマ京都桂川
2024年の日本映画(105分、 G)
原作は中條ていの同名小説
親友の死と向き合う女性の再生を描くヒューマンドラマ
監督は草野翔吾
脚本は市井昌秀&佐々部清&草野翔吾
物語の舞台は、三重県桑野市
ウェディングプランナーとして働く秋村梓(黒木華、中学時代:近藤華)は、恋人・澄人(中村蒼)と、「結婚を前提としない」お付き合いをしていた
その為か、仕事ではどことなく行き詰まるところがあり、そういった愚痴は親友の郷田叶海(藤間爽子、中学時代:白鳥玉季)と共有し、彼女が唯一の精神的な支えになっていた
いつものカフェでいつもの会話をして、それぞれの近況を話し合う
それは永遠に続くものと思われていた
だが、叶海は、ボランティア先で呆気なく事故死してしまう
叶海の父・優作(田口トモロヲ)と母・朋子(西田尚美)は49日を過ぎても受け止めきれずにいた
そんな折、叶海の死を知らないかのように梓からメールが届き続けるのだが、朋子は「彼女も私と同じように受け入れられていない」と感じ、そのメッセージを受け止め続けることになった
映画は、梓を支えようと考える澄人が「一歩踏み出そうか悩む」というシークエンスがあり、梓の行く先々に同行する様子が描かれる
そして、梓の祖母・綾子(風吹ジュン)
との出会いの中で、「相身互い」という言葉にふれていく
「相身互い」は「意図せぬ行動が巡って自分に返ってくる」というもので、映画では「優しさが巡って返ってくる様子」が描かれていた
この物語と並行して、優作と朋子は娘に届いたメッセージカードから、生前に娘が何をしていたのかを知るエピソードが綴られる
見知らぬ孤児院からそのカードが届き、当初は何かの悪戯だろうかと考えていた
だが、そのカードの送り元の孤児院の羽星(松本利夫)から思わぬことを知らされる
それは、毎年のように彼女が来訪し、撮った写真をトイレの壁に飾っていくという
そこで、二人は娘の痕跡を追って、施設を訪れることになったのである
物語は、「相身互い」を体現するような作品になっていて、方々で起こるエピソードがうまく絡んでいく流れになっていた
この言葉が登場するのがほぼ中盤になっていて、後半のエピソードの収束によって、梓自身がその意味を理解する、という展開を迎える
とは言え、「相身互い」は「同じ境遇や身分の人々が互いに同情し合い、助け合うこと」という意味もあるので、少しばかり映画の引用は意訳されている部分もある
それぞれの行動に意図があるかどうかというところも重要だが、映画の意味合いだと「世の中は持ちつ持たれつ」という前提の上で、「些細な行動の連鎖が自分に戻ってくる」という感じに描かれていた
そう言った世の中であることを理解できれば、自分の身の回りで起こっていること、自分自身の行動の余波というものが見えてくるので、その精神を理解すれば、世の中がよく見えるという意味にも通じるのではないだろうか
いずれにせよ、心洗われる系の作品で、基本的には悪者は出てこない
だが、優作の「善人ばかり出てくる物語を読んできて、それは嘘くさいと思っていた」という言葉があるように、映画で描かれていない部分にはマイナスの行動もあるのだと思う
優作から見れば、娘は親不孝ものに見えるし、残したものが命と引き換えのお金だけだったりする
彼がそれを手放しつつも、「善人がいる世界を信じたい」と言ったのは、相身互いの精神を持ってしても、世の中はそこまで美しくはないと言いたかったのかな、と感じた
それは、ある意味において、この物語で心が洗われた気になっている人への戒めなのかもしれません
持ちつ持たれつ、お互い様‼️
この作品は群像劇としてはこの数年で一番の秀作かもしれない‼️梓と叶海という中学時代からの親友同士の友情の物語‼️叶海が事故で不慮の死を迎えたことをきっかけに、両親の離婚のために結婚に踏み切れない梓とその恋人、倦怠期を迎えた矢先に娘を失った叶海の両親、93歳の老女とそのヘルパーを務める梓の叔母のお話を軸に、登場人物の一人一人が絶妙につながり、観る者を幸福感で満たして素晴らしい感動を与えてくれる‼️中学時代の梓と叶海の夕方6時の憩い、そしてある金婚式での草笛光子さんのピアノがホントに胸に沁みる‼️叶海の両親に初めてお会いした梓の美しい涙‼️こっちまで泣けてくる‼️ラスト、恋人の思いに応えてあげたい梓の手を叶海が引っ張り、行っちゃうシーンもホントに素敵なシーン‼️続く恋人のプロポーズを受け入れる梓役黒木華さんの演技もホントにたまらない‼️出演者も黒木華さんをはじめ、皆さん好演なのですが、いわばこの作品の要とも言うべき叶海役、成年時代の藤間爽子さん、中学時代の白鳥玉季ちゃんの二人の、まるで全編を包み込むような存在感が特に素晴らしいですね‼️そして観客一人一人に語りかけるような黒木華さんによる主題歌も忘れられない余韻を与えてくれます‼️
概ね優しい映画でしたが。。
予告編を見た時はあまり興味は沸かなかったのですが、レビューが良さそうだったので鑑賞してみました。
色々な出来事が繋がっている、という優しい映画でそれなりに良かったですが、
冒頭、主人公の友達(カメラマンの女の子)がレストランの他のお客さんの親子をいきなり勝手に撮影していたのがすぐ気になってしまい。。
いくら撮影を生業としているカメラマンだとしても、雰囲気の良さそうな親子がレストランの店内にいるな〜と思ったとしても。。なんだかいきなり盗撮していたのでちょっと幻滅しました。
(この友達の行動に何も言わない主人公にも違和感。)
学生時代の「主人公を助けるためにイジメの現場を即座に撮影した」というのは理解出来ますが、冒頭の親子へ突然撮影してしまった場面が私にはマイナス点でした。
(もし自分が勝手に被写体にされたら不愉快です。。この映画の唯一残念な所。)
*****
ただ草笛光子さんのピアニスト姿、靴に合わせてドレスも、と新調して90歳を超えても背筋を伸ばして颯爽と1人でステージを歩く姿はとても良かったです。
こういう、高齢者になっても颯爽とした佇まいでいよう、とお手本になりました。
人が繋がりあって生きている、というテーマそのものは良い作品だったと思います。
伏線
終盤にかけていろんな伏線が繋がります。どれもグッとくるのだけれど、本を落として目を覚ましたお父さんが娘に最後会えたところ、涙が溢れました。
歳をとったせいか、娘を亡くしたご両親に一番目を奪われました。親より先に逝っちゃいけないんよ、などと映画の本筋とは関係ないことが心に浮かびます。
人間どこで誰とどんなご縁で繋がっているのかわからないんですね。知らないところで誰かに助けられている。普段そんなこと忘れちゃってなんで私ばっかりしんどいの、とか考えちゃう。
忘れないようにします。
これは良い 泣ける ◎◎◎◎◎
これはすごく良かった
ファンタジーじゃないリアルな不思議な感じの話でした
悲しい泣きではなく、感動の泣きのため心地よい
見やすさ◎
ストーリー◎
キャラクター◎
没入感◎
個人的好み◎
どんどん繋がっていく伏線の数々が秀逸
ウェディングプランナーの梓さん
出張先で亡くなってしまった親友の叶海さん
梓の交際相手の澄人さん
この3人の関係した人たちがそれぞれの出来事を伏線として、回収されるとどんどん心が和まされる。
悪人はこの話にはいません(強いて言うと梓さんの客の女性が未婚の梓よりも結婚しているプランナーを希望するのは悪い奴と思うけど、悪意で言った理由でなく梓さんの結婚への変心を後押しするのに出て来ていただけ)。
叶海さんの善きと思いしていたことから、そして澄人さんの善きと思いしていたことが主人公の梓さんへそれぞれ繋がっていく伏線が秀逸でした。
梓さんの親友の死で心折れそうにしていたのに、叶海さんの生前していたことが梓さんの心を前向きにさせる力となり生きてゆける様を綺麗にまとめた傑作でした
いろんなことが繋がっててほっこりするいい作品!
予告で気になってて鑑賞!
ウェディングプランナーとして働く梓のもとに、ある日突然届いたのは、親友の叶海が命を落としたという知らせだった
交際相手の澄人との結婚に踏み出せず、生前の叶海と交わしていたトーク画面に、変わらずメッセージを送り続ける
同じ頃、叶海の両親の朋子と優作は、とある児童養護施設から娘宛てのカードを受け取っていた
そして遺品のスマホには、溜まっていたメッセージの存在を知らせる新たな通知も
一方、金婚式を担当することになった梓は、叔母の紹介でピアノ演奏を頼みに行ったこみちの家で中学時代の記憶をふいに思い出す
叶海と二人で聴いたピアノの音色
大事なときに背中を押してくれたのはいつも叶海だった
梓は思わず送る
「叶海がいないと前に進めないよ」
その瞬間、読まれるはずのない送信済みのメッセージに一斉に既読がついて……
というのがあらすじ!
伏線回収がすごかったです!
いろんなことが繋がっててここもか!って思うぐらい笑
電車の中でのエピソードやモンキーバナナ…
すごすぎて笑っちゃいました笑
それと澄人がいろいろタイミング悪すぎてプロポーズする場面は自分でもここじゃないって思いました笑
それにいつも乗る電車やバスで見かける人たち時の話がありましたけど気持ちわかりますね…
この映画で初めて相身互いという言葉を聞きました
この映画のタイトル通りにいろんな想いが繋がっていましたね…
いい話でほっこりする映画でした☺️
こんな気持ちになる映画は最近なかったのでよかったです!
それに役者のみなさんもとてもよかったですね!
素晴らしい映画をありがとうございました😊
何だ?このつまらない映画は?
エピソードは連ねれど、話しにオチがなくて、話しも繋がっていないし、亡くなった親友にLINEを送る主人公の動機が不明だし、母親が亡くなった娘に変わってLINEを送るでもないし、黒木華の彼氏と亡くなった友達の父親が出会うエピソードも特に物語の進展に関係ないし...。
原作小説があるらしいが、こんなにつまらない話しを金出して読む人いるの?
原作者は、星新一とか、筒井康隆とか、純文学に転向する前の阿刀田高を読んで娯楽小説の何たるかを学べ!まずは、そこからだ!
黒木華の子ども時代の子役の顔がよく似ていた事以外、見どころが無い映画。見なくていいよ?
邦画の底辺は「 おい!ハンサム!」だと思っていたけど、底が抜けました。
しっかし、つまらない邦画って、ばんばん出てくるな?末期のドラゴンボールかよ?
目が穢れたから、11月9日から特典が変わるヴェノムを見ようっと!あれは最高の映画だ!!
今年必見の感動作
黒木華さんが主演で、さらに主題歌も歌うなんて観にいくしかない‼︎
映画の色々な所で感動し泣きました(映画館の周りの人も泣いてました)
自然と目頭が熱くなって涙が溢れてしまう感じでしたね。
特に感動したシーンは(ネタバレ注意⚠️)
実家に帰って寝る前に梓と母の2人で話すシーン
草笛光子さん演じるこみちの綺麗なピアノに合わせて叶海の両親が写真を観るシーン
草笛光子さんは今年九十歳。何がめでたいにも出ていましたが、どちらも本当に素晴らしい演技でした。
最後の叶海の両親と梓が出会うシーン、澄人とのシーン
今書いたシーンでは無い所でも黒木華さんの演技力が光っていました。
感動だけじゃなくて澄人のちょっと抜けてる所で笑いも生まれました‼︎
そして、ストーリーもそれぞれの人達の優しさが巡り巡って繋がっていくストーリーがとても素晴らしかったです‼︎
観終わった後は黒木華さんの夜明けのマイウェイが優しく気持ちに寄り添ってくれます。
人に優しくしようと思える、素敵な映画でした。
人生はつながっている
カメラマンの女性が亡くなったことをきっかけに、その親友である梓(黒木華、主人公)や、両親、ご近所の老女が実は人生のいろんな場面でつながっていたことが明らかになっていくお話。
創作だから当然うまくつながっていくのだけど、無理のないつながり方だったので面白かった。つながる部分も、伏線というよりも、「ほらあとでつながるから覚えておいてね」って感じのカメラワークで、見やすかったです
上映時間も1時間40分ほどと見やすいものになってますので是非ご覧ください
なお、個人的には藤間爽子さんと、その少女時代を演じた白鳥玉季さんが良かったです
人と人との「ご縁」に胸が熱くなる
何でも相談できた親友を事故で失い、恋人との結婚に踏み切れないでいる主人公、亡くなった娘が児童養護施設との関係を深めていたことを知る親友の両親、自分のピアノで若者を戦争に送り出してしまったと後悔している老婦人の物語などが、同時並行で描かれる。
主人公の祖母が「アイミタガイ」の意味を説明したところで、この後、AさんがBさんを助け、BさんがCさんを助け、CさんがAさんを助けるといった展開になるのかと思ったのだが、結局、そんな「情けは人の為ならず」みたいな説教臭い話にはならなかったので、少しホッとしてしまった。
ここで描かれるのは、「ご縁」とでも解釈できるような人と人との繋がりの奇遇さで、主人公と親友が中学時代に聞いていたピアノの演奏者が老婦人だったり、親友の両親が児童養護施設に向かう時に乗ったタクシー運転手が、親友(娘)のことを知っていたり、主人公が親友と別れた駅で、主人公の恋人が親友の父親を助けていたり、主人公と恋人が結婚指輪を注文しようとした宝飾店の店主が、老婦人がピアノを演奏した式に出席していたりといったエピソードで、そうした「ご縁」が明らかになって行く。
何気なくすれ違った人が、実は「知り合いの知り合い」なのではないか、みたいなことを想像するのは楽しいが、それは、「神の視点」でしか分かり得ないことだろう。
そうした人と人との繋がりを物語として具現化できるのが小説や映画の醍醐味であり、本作の面白さも、そうした点に尽きるのだと思う。
その他にも、親友が死んだ後も、彼女のスマホにメッセージを送り続ける主人公と、それを読むのを楽しみにしている親友の母親との繋がりや、トイレに娘の写真が展示されている児童養護施設に娘の保険金を寄付する両親のエピソードなどにも、胸が熱くなるものがあった。
劇中、親友の父親が「善人しか出て来ない小説は信用できなかったが、今はそういう物語を信じたくなった」と言うシーンがあるが、その台詞をそっくりそのまま「お返し」したくなるような、何だか優しい気持ちになれる映画だった。
正にアイミタガイの物語。優しい気持ちになれる。◆途中からネタバレ。何も起きないんで人によってはよく寝れる。zzZ
もし、アイミタガイの意味が分からなくても大丈夫。
途中、吹雪ジュンさん演ずる綾子が、「世の中は持ちつ持たれつお互い様、気が付かなくても色んな想いが巡りめぐって自分に届いている」とちゃんと説明してくれる。
更に、この物語自体が、 ”アイミタガイ” てんこ盛りの物語だ。
各エピソードのつながりを、「有り得ん」と言われてしまったら、もう身もフタもないのだが、誰かが誰かを思いやる気持ちが巡りめぐって、優しい物語が紡ぎ出されていく。
きのう2024(令6)11/1(金)に見た「十一人の賊軍」(まだレビューしてない)が、血はドバドバするわ、首は飛ぶわ、裏切りはあるわで心が荒んでたので、この映画で優しい気持ちになれもした (^^)
白鳥玉季ちゃんが突然出てきて嬉しかった (^^)
叶海役の藤間爽子が「チャチャ」(コレもまだレビュー上げてないけど)でイイ味出してた凛さんだったのが驚き。
うーん、レビューの書きかけの下書きが、たまりすぎて見た映画の記憶が薄れていく。0時過ぎたんで寝るZzz。
◆◆ 以下ネタバレ ◆◆
特にグッと来たところを2つ。
後半の施設のトイレのギャラリーで、亡き娘·叶海(藤間爽子さん)が写ってる写真を見て朋子(西田尚美さん)と優作(田口トモロヲさん)は涙を流す。
僕はこの場面で泣かなかったし、2人に感情移入もしなかったが、もし自分が実際に2人の立場だったら、絶対に泣いてしまうと思った。
僕も、そして、2人も、娘が撮った写真が有るのは知ってたが、まさかその中に娘が写った写真が有るとは思いもよらなかった。
突然、かつて自分の娘は確かにここにいて生きていたんだという在りし日の写真なんか発見しちゃったら、そりゃ感きわまって泣いちゃうよ (ノ_・、)
あと、梓が叶海のスマホに「背中を押してほしい」みたいなメッセージを送ったら、朋子が「行っちゃえ」と返信したところも良かった。お互い、かけがえのない人を失ったという境遇なので、とても分かりやすいアイミタガイだと思った。
そのほか、しみるエピソードのてんこ盛り。
【”行っちゃえ!”不器用だが善なる心を持つ、多くの人達の不思議な縁を描いた見事なる群像劇。今作は、脚本が絶妙に上手く、観賞中に心がドンドン浄化されて行く人間性肯定映画であると私は思います。】
ー 今作は、繋がりのある掌編を集めた連作短編集を基に一本の映画にしたものだそうである。
それは、ムズカシイ作業ではないかと思うのであるが、今作は、見事に心に沁みる作品になっており、鑑賞後に優しい気持ちになり、明日からも前向きに生きよう!と言う気持ちになる作品でもあるのである。-
◆感想<Caution!内容に触れています。>
■今作では、
1.高校時代に苛められていた梓(黒木華)と親友である写真家の叶海(藤間爽子)との関係を中心にして
2.両親が離婚した事がトラウマで結婚願望が薄い梓と、ちょっと頼りないが、人間味あふれる男澄人(中村蒼)との恋の行方
3.車の事故で叶海を亡くし、悲嘆に暮れる両親(田口トモロヲ&西田尚美)が、娘が行っていた児童養護施設への崇高な行為を知り、再生していく姿
4.ウエディングプランナーの梓が、金婚式のピアノ演奏者を探す過程で出会った93歳の品のあるご婦人(草笛光子)との出会いで、苛められていた時の事を思い出し、彼女を助けた叶海と二人で聞いたご婦人のピアノの話をしたり
5.澄人が電車通勤の際に、寝過ごしそうになっていた初老の男との関係性や
6.澄人が梓との一歩を踏み出す理由になった梓の叔母(風見じゅん)の家を訪ねるシーン
等々が、物語が進むにつれてドンドン連関していく脚本の素晴らしさと、役者さん達の姿の素晴らしさに魅入られる作品である。
■特に沁みたのは、叶海を亡くした両親が、彼女が毎年節目節目にケーキなどを差し入れしていた児童養護施設を訪れるシーンである。
二人は、叶海の死により得た保険金一千万を、固辞する院長(松本利夫)に寄贈し、娘が遺したトイレに貼られた多数の写真を見ながら、涙を流す姿である。
■又、叶海の死を知りながらもそれを受け入れられずに、彼女のラインに日々の出来事を送る梓の姿と、叶海のスマホを見ている母の姿。
そして、ある梓からのラインメッセージ”叶海がいないと未来に進めないよ。”を読んで、澄人からプロポーズされた事を知った梓の母の決断と、送ったラインのメッセージが次々に既読になって驚く梓の表情及び、送られて来た、
”行っちゃえ!”
というメッセージは、実に沁みたな。
何故ならば、あのラインで、梓の時間は未来に向けて、動き始めたと思ったからである。
<今作は、不器用だが真面目に生きる多くの人達の不思議な縁を描いた群像劇である。そして、その素晴らしき脚本と、黒木華さんを筆頭とした、出演俳優さん達の素晴らしい演技(特に、草笛光子さんのお姿は、後光が刺しているように見えたよ。)引き込まれた作品でもある。>
ハチ公! ヘ・x・ヘ
本当は"十一人の賊軍"を観たかったのだけど、のんびり夕食を食べていたら間に合わなくなった(°▽°)
本作も華ちゃんだしチェックしていたのだが、"お涙頂戴"なのか??
今の気分的に違うんだよな。。と思い鑑賞を迷ったが、レイトショーこれしか間に合わなかったから鑑賞してきました。
と、あまり乗り気じゃなかったが、
結果、とても良い作品でした。
(泣けるけど全然お涙頂戴的な安易な構成ではなかったです)
(美紀様の"阪急電車"に似てる?)
悲しい出来事の中にも心が暖かくなる、哀しいだけじゃない、優しい涙が溢れてくる、前に進めるように背中を押してくれる作品で、私の邪念を洗い流してくれたデトックス効果もある作品でした。
(トモロヲも言っていたけど、いや、叶海の父ちゃんとしてのセリフだけどw
優しい人ばかりの小説は嘘くさい。
だけど今は信じてみたい←ほんとに!そんな気持ちになりました)
"相身互い"
実は聞いた事もない知らない言葉でした。
《誰かを想ってしたことは、巡り巡って見知らぬ誰かをも救う》
タイトルにもなっているこの言葉の意味が、作品を全て物語っていました。
そして
誰の胸にも眠っている助け合いの心を呼び起こし、何気ない毎日をやさしく照らす、あたたかな物語でした。
中学時代、複雑な環境にいた梓(華ちゃん)の良き理解者であり親友だった叶海(藤間爽子ちゃん)の突然の死。
かけがえのない存在だった友を失い、立ち止まってしまう梓。
梓の気持ちに寄り添って結婚を切り出せない恋人の澄人(蒼くん)
戦争中のある出来事がきっかけで、ピアノを弾けなくなった老婦人こみち(草笛光子さん)
突然娘・叶海を亡くし、抜け殻のようになっている両親(トモロヲ&西田さん)
それぞれの視点から描かれる日常が、触れ合い繋がる事で思いもよらない幸せに向かって動き出す。
叶海の死を受け入れられず、それには触れずに日々の些細な出来事をラインし続ける梓。
これは中学の時の約束だよね( ; ; )
もちろん叶海に届くはずもないメッセージ。
頭ではわかっている。
既読にならない。。
いつも背中を押してくれた叶海はもういないんだ。
認めたくない現実を突きつけられて思わず弱音を吐く梓。
「前に進めないよ」
私は幸いにも親友を亡くした経験がないので、その辛さや喪失感は想像の範囲でだけで、実際にはまだ分からない感情だ。
いや、想像すらしたくない。
それ程までに辛いし怖い事だ。
しかし梓の振る舞いや行動が理解出来たし納得出来てとても切なくなりました。
「行っちゃえ!」
あのメッセージは朋子の送ったものでしたが、間違いなく叶海の言葉でしたね泣
叶海は手を引いてくれた。
背中を押してくれた。
それぞれの僅かなふれあいが繋がり重なる事で、少しでも前に踏み出す事が出来る。
人間も捨てたもんじゃないと思わせてくれました。
そして
それぞれが、それぞれのペースで苦難を乗り超え、幸せに向かおうとする姿は応援したくなったし、逞しく思えたし、
私も幸せな気持ちにしてもらいました。
私は"お互い様"という言葉が好きなのですが"相身互い"も素敵な言葉ですね。
同じくらい好きになりました。
そして日本語の美しさを改めて感じました。
日本語って繊細できれいですよね。
外国語でここまで奥深い意味を短い単語で伝える事って出来ますかね??
日本語大切にしたいです。
華ちゃんはもちろん、俳優陣はみなさん達者な方ばかりで、静かなお話しですが、引き込まれていきました。
(エグザイルさんだけ謎でした)
(脚本も良かったですね)
中でも注目の玉季ちゃん!
うちの近所はドラマや映画の撮影によく使われるのですが、数年前に玉季ちゃんも来ていて、すごく礼儀正しくて美少女で、その演技力の高さとオーラに魅了されました。
この子はこれからすごい俳優になるから!
٩( ᐛ )و
と、ママ友に熱弁した記憶。。w
(誰だよ!って感じですし、もうすでに天才子役でしたが、私の周りは知らない人ばかりだった)
("永い言い訳"の時に比べると、当たり前ですが、もうすっかりお姉さんですね)
その頃から応援しているので、今作は重要な役どころを任されて嬉しかったです。
(だから誰?)
大人っぽかったり、ダークな役どころも充分にこなせますし、魅力的ですが、彼女の純粋な笑顔、正義感が強そうで利発な所も好きなので、叶海というキャラクターの中学生時代とよくマッチしていたと思います。
ナイスキャスティングでした。
着実にキャリアアップしている姿が見られて嬉しいです♪
そしてなんと言っても草笛光子さんがお美しくて凛とされていて、とても素敵でした!
昭和8年生まれだそうです!!!
数年前のちーちゃんのドラマ
"ジルバ"にも出演されていて、着飾ったお姿の美しい事!
その所作にもうっとり!
滑舌の良さ、姿勢の美しさに驚いた記憶があるのですが、その時よりも歳を重ねられたはずなのに、若々しく更に素敵なお姿を拝見出来てとても感動しました。
草笛さんのお姿を拝見すると、吹雪ジュンさんなんてまだまだ若手ですねw
いや、まぢで色っぽい♡
そして、エンディング曲までも華ちゃんでビックリ!
初めて歌声を聞きましたが、雰囲気のある歌い方で魅力的でした♪
あと、ロケーションが最高!
ちょっと懐かしさを感じる街並みや駅、
"いつもの場所"や、こみちさんのお家、ろうそく屋さん、施設の雰囲気も作品の世界観にぴったりでした。
ロケハンお疲れ様でしたm(__)m
最後に。。
澄人が起こした男性が実は叶海の父ちゃんだった!って事を知った時のみんなのリアクションが見たかったです^ ^
寒くなり始めた今日この頃。
誰かに優しくしたくなる、心がほわっと暖かくなる作品でした。
観て良かったです。オススメ♪
絆と糸
親友、叶海(藤間爽子)を失った梓(黒木華)。娘を失った父優作(田口トモロヲ)と母朋子(西田尚美)。三人が激しく涙を流すシーンはない。それで叶海が逝ってから時間が経ったこと、三人が立ち直れていないことが分かる。あまり表情を変えない梓が却って深い心の傷を感じさせる。
澄人(中村蒼)やこみち(草笛光子)と関わりながらまだ悲しみを叶海のスマホに送り続ける梓のメッセージを見つめる朋子が印象的だ。そして梓より少しだけ前進していたことでメッセージを開く。既読が付いた瞬間を見た梓は何も言わない。目が僅かに開くだけだ。頭では誰が開けたか分かっていただろうがそれでも叶海が読んだと思ってしまった。と、考えている。
でもやはり朋子が「行っちゃえ!」と送ったことに胸が熱くなった。「アイミタガイ」を教えた綾子(吹雪ジュン)も優しかったがそれ以上にこの一言が優しく感じた。「行っちゃえ!」は朋子と優作の優しさであり叶海の言葉だ。
実は原作では梓と叶海は親友でも同級生でもない。二人が中学生時代、こみちの弾くピアノを聴いていたこともない。映画より多い登場人物で全5章で構成されている。始まりは映画のように顔だけしか知らなかった澄人と優作だったが、眠って乗り越しそうな優作に澄人が文庫本を落とし起こしたことが父娘の奇跡へとなる。ただスマホは出てこない。こみちがピアノを披露する話は原作の方が好きだったりする。結婚に踏み切れない梓が祖母、綾子に「アイミタガイ」を教わるのは同じだが隣にいるのは異母弟の圭吾だ。名も分からない人まで含め全章に「アイミタガイ」でそっと繋がる人達がいる。
映画は梓と叶海を親友としたことで「アイミタガイ」は「絆」だと感じる。原作は美しい絹の「糸」だ。絆と糸。それぞれにいい。
(原作本は現在入手が難しいのでKindleで購入しました)
私が背中を押すから
伏線が全て回収されましたね。梓は叶海にメールを送り続けたのは、学生時代から叶海との約束を守り続けた結果なんでしょうね。
近藤華ちゃんとのW華共演ですが、黒木華(はる)のふりがなは、つい最近知りました。
綺麗な涙が流せて、黒木華さんの歌が最後に聴けるので最高です。
その引っぱってくれる手に。
海外出張先で亡くなった親友の叶海と、その叶海の死と、全てのことにタイミングの悪い彼氏・澄人との結婚に踏みきれず前に進めない結婚願望のないウェディングプランナー秋村梓の話。
亡くなった叶海にLINEメッセージを送り続ける梓…、叶海の死後、両親の元へ児童養護施設から娘叶海宛の手紙が届く…、叔母の紹介で金婚式でピアノを弾いてくれる年配女性を紹介され自宅に向かったが…。
それぞれの人物にスポットをあて見せる群像劇、ストーリーが進むにつれ繋がってく人物達と過去の記憶。
中学時代にイジメの現場から救ってくれた叶海、「行こう」と言って手を引っ張られた梓、行った先の空き地の隣宅から決まって夕方6時に流れてくる“ピアノ音色”と。
個人的に嬉しかったのは叶海の中学時代を演じた白鳥玉季ちゃん、リアルの性格は知らないけど彼女の前向きさ明るさみたいな雰囲気が叶海キャラにハマってて彼女の優しく「行こう」と手を引いたシーンには涙。
いつも電車で顔合わせる…、こみちのピアノ…、タクシー、宝飾店の店主と孫、児童養護施設トイレに飾られる写真の意味と伏線を絡ませながら、いつも手を引いてくれ、背中を押してくれた叶海と梓の関係性には涙で、澄人との結婚の後押し、叶海母からの「行っちゃえ」のメッセージにはまた涙で。
個人的には梓に光を差した叶海の優しさだったり前向きな明るさが良かった。
追記
11/6、本日2度目の鑑賞!
ストーリーは分かってるけれど、やっぱこの作品いい!評価は☆4.5→☆5に修正
持ちつ持たれつ
TVドラマのあったかい泣ける2時間ドラマみたいな映画でした。娘を亡くした両親、親友を亡くした彼女、その彼女を愛してるとにかくいい人の彼氏、その彼氏とお父さんの繋がり、全ては繋がってるんだ。それが自然に温かく描かれていた優しいドラマでした。
あと、友人がお婆ちゃんと信頼関係を築いたシーンもなんか泣けました。
人との縁を繋がりを大事に。人を大事に。持ちつ持たれつ。
余談、エンドロールに映る、ちょっと田舎の夜景がやけに綺麗で癒されました。あと、黒木華の主題歌も。
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