アイミタガイのレビュー・感想・評価
全206件中、161~180件目を表示
ベタですが何か?
みーんな善い人。イジメっ子を除き(笑)
丁寧に書かれたシナリオを実力あるキャスト達が描く、奇跡の連続のような心温まる群像劇。
場面を細かく散りばめて、少しずつ全体の繋がりを見せていく演出は見事。そしてじんわり涙。
封切り直後の土曜なのに… 観客ガラガラだったのが不思議なくらい、とても素晴らしい作品です。
なんかほっこり
黒木華が素敵。普通にその辺にいそうな感じが素晴らしい。歌もなんか柔らかくてよかったな。
人とのつながりというかがなんか優しい世界、不思議な縁も含めて、ちょっと周りに優しくしながら周りまわって返ってきて自分も幸せにならないかしらーみたいな感じで少し元気出る。
白鳥ちゃん好きです。どんな大人になっていくか楽しみ。
【”行っちゃえ!”不器用だが善なる心を持つ、多くの人達の不思議な縁を描いた見事なる群像劇。今作は、脚本が絶妙に上手く、観賞中に心がドンドン浄化されて行く人間性肯定映画であると私は思います。】
ー 今作は、繋がりのある掌編を集めた連作短編集を基に一本の映画にしたものだそうである。
それは、ムズカシイ作業ではないかと思うのであるが、今作は、見事に心に沁みる作品になっており、鑑賞後に優しい気持ちになり、明日からも前向きに生きよう!と言う気持ちになる作品でもあるのである。-
◆感想<Caution!内容に触れています。>
■今作では、
1.高校時代に苛められていた梓(黒木華)と親友である写真家の叶海(藤間爽子)との関係を中心にして
2.両親が離婚した事がトラウマで結婚願望が薄い梓と、ちょっと頼りないが、人間味あふれる男澄人(中村蒼)との恋の行方
3.車の事故で叶海を亡くし、悲嘆に暮れる両親(田口トモロヲ&西田尚美)が、娘が行っていた児童養護施設への崇高な行為を知り、再生していく姿
4.ウエディングプランナーの梓が、金婚式のピアノ演奏者を探す過程で出会った93歳の品のあるご婦人(草笛光子)との出会いで、苛められていた時の事を思い出し、彼女を助けた叶海と二人で聞いたご婦人のピアノの話をしたり
5.澄人が電車通勤の際に、寝過ごしそうになっていた初老の男との関係性や
6.澄人が梓との一歩を踏み出す理由になった梓の叔母(風見じゅん)の家を訪ねるシーン
等々が、物語が進むにつれてドンドン連関していく脚本の素晴らしさと、役者さん達の姿の素晴らしさに魅入られる作品である。
■特に沁みたのは、叶海を亡くした両親が、彼女が毎年節目節目にケーキなどを差し入れしていた児童養護施設を訪れるシーンである。
二人は、叶海の死により得た保険金一千万を、固辞する院長(松本利夫)に寄贈し、娘が遺したトイレに貼られた多数の写真を見ながら、涙を流す姿である。
■又、叶海の死を知りながらもそれを受け入れられずに、彼女のラインに日々の出来事を送る梓の姿と、叶海のスマホを見ている母の姿。
そして、ある梓からのラインメッセージ”叶海がいないと未来に進めないよ。”を読んで、澄人からプロポーズされた事を知った梓の母の決断と、送ったラインのメッセージが次々に既読になって驚く梓の表情及び、送られて来た、
”行っちゃえ!”
というメッセージは、実に沁みたな。
何故ならば、あのラインで、梓の時間は未来に向けて、動き始めたと思ったからである。
<今作は、不器用だが真面目に生きる多くの人達の不思議な縁を描いた群像劇である。そして、その素晴らしき脚本と、黒木華さんを筆頭とした、出演俳優さん達の素晴らしい演技(特に、草笛光子さんのお姿は、後光が刺しているように見えたよ。)引き込まれた作品でもある。>
草笛光子が主演?(笑)
「相身互い」という言葉は「情けは人の為ならず」と同じような意味かなと思っていましたが、ちょっと違うようです。
★相身互い 同じ境遇にある者どうしが同情し、助け合うこと。また、その間柄。
★情けは人の為ならず 人に親切にすれば、その相手のためになるだけでなく、やがてはよい報いとなって自分にもどってくる、ということ。
こうして並べると、やはり全く違ってますね。
さて、この作品は一組の女友達の周りで起こる15年ほどの物語ですが、群像劇であるとも言えます。余り書くとネタバレになるので詳しくはかけませんが、一地方都市(と言っても舞台である桑名市は13万人住んでいますが)での狭い範囲で起こる心温まる偶然の連続です。ちゃんと伏線回収もでき・・・っていうか、「よくできた話」過ぎるという気もしますが、中学時代に転校生である梓をかばってくれた叶海との出会いが、多くの人の心を暖かくしてくれます。
この映画に悪い人はいません。。。転校生の梓をちょっといじめる3人の女の子以外は(笑)
それにしても・・・草笛光子はすごい!
善人ばかり出る小説は嘘くさい
2024年劇場鑑賞278本目。
黒木華が出るくらいの情報で鑑賞。
この映画に出る人みんないい人で、その人たちのそれぞれのちょっとした行動がどんどんつながってさらにちょっといいことがあるみたいな感じの話です。
このレビュータイトルにあるのは劇中登場人物の一人が言うセリフの一部なので、先に言われちゃったとは思いましたが(一部なのでこの後セリフは続きます)、そんな悪い人実際そうそう周りにいないでしょう、いいんじゃないかと自分は思います。
とんでもない奇跡が起きる映画ではないので号泣という感じではないのですが、ずっとじんわり涙があふれる映画でした。
エンドロールの黒木華が歌う主題歌も歌詞を聴くと映画にあっていて沁みます。
やさしい繋がりの連鎖
アイミタガイ。気づかないうちに人の想いや優しさは巡っている。時に人は、人によって傷ついたり、悲しくなったり、前に進めなくなったり…。でもその手を引いて一歩踏み出すきっかけを与えてくれるのも人であったり。たくさんの優しさの繋がりが連鎖していって、鑑賞後は心がほっこりする。エンドロールの華ちゃんが歌う「夜明けのマイウェイ」も身体中に沁み渡る。久々に出会えた素敵な作品!
風邪をひいて?
鼻水が止まらない状態。
熱など他の症状はないのでしっかりマスクをして出かけた。
観賞中涙と鼻水が混じってマスクはぐしゃぐしゃ、ティッシュの山ができた。
いや、これは風邪のせいで…と言い訳したいくらいの惨状だった。
そのくらい泣いた。
周囲の方々は危ないジジイに引いていたことだろう。
冷静に考えればそんなに涙するようなシーンはあったかなと思う。
事故以外はそれほど大きな出来事はなく、静かに流れていく。
だが、だからこそヒロインやその周りの方々の想いがじんわりと心を満たし、
これを書いている今もティッシュが手放せない(風邪のせい)。
さらには断片的だったシーンが最後に見事に繋がって、
思いをどんどん増幅してくれる。
現実に戻るためのエンドロールが短過ぎた。
黒木華はじめ俳優陣も素晴らしかった。
何も引っかかることなく、映像に没頭できた。
この映画に出会えたことに心から感謝したい。
つまらない作品ばかりと思うこともあるが、
やっぱり映画館通いはやめられない。
原作も是非とも読みたい。
偶然が重なり、伏線回収もちゃんとしてて面白かった
ウェディングプランナーの梓は、中学の時からの親友・叶海が事故で亡くなったことを知った。そのころ梓は、恋人・澄人との結婚に踏ん切れずにいて、叶海は亡くなったが彼女のスマホへメッセージを送り続けていた。同じ頃、叶海の両親のもとに、児童養護施設から叶海宛のお礼のカードが届いた。仕事で金婚式を担当することになった梓は、ヘルパーの叔母の紹介でピアノ演奏の依頼に行った家が、中学時代に叶海と一緒にピアノ演奏を聴いていたことを思い出していた。そんな話。
相身互い、という言葉、本作にピッタリだなぁ、なかなか味わい有るなぁ、と思った。
悪人の居ない話で、物足りないかとも思えるが、色々と偶然が重なり、それまでの伏線が回収されていくストーリーは良かった。
親の離婚で母子家庭となりいじめを受けてた過去が有り、結婚に踏み切れない主人公を黒木華が好演してたし、優しいがちょっと頼りない恋人役の中村蒼もほんわかしてて良かった。
亡き親友・叶海役の藤間爽子も良かったし、草笛光子、西田尚美、安藤玉恵、風吹ジュンもさすがだった。
梓と叶海の中学生時代を演じてた近藤華と白鳥玉季も可愛かった。
黒木華が歌ってたエンディング曲も良かった
気づいてない目に見えない繋がりの縁
いい映画だったなぁとしみじみそう思います。
何ものにも代えがたいかけがえのない友を失った悲しみに立ち止まる時間。
それは大切な娘を失った両親も同じこと。
そこからまた笑顔を取り戻して欲しいと願う人。
在りし日に力を貰ったと語る人。
過去の出来事に後悔を残し、好きだった事を封印する人。
交錯するそれぞれの出来事がやがて繋がり、点は線になりました。
相身互い。
知らず知らずのうちに人を助けたり助けられたり。お互い様と言う言葉の心地良さ。
それを自然に作り出すかのような桑名という街の持つ風情が素敵です。この作品にとても合っていると思いました。
キャストの方々が素晴らしいですね。誰がでは無く皆さんです。
中学生の叶海が梓の手を取って駆け出すシーンいいですね。ここから始まる未来・友情・希望が全部詰まっていました。
黒木華ちゃんの歌う夜明けのマイウェイに心温まります。
いい映画を見ました
ハチ公! ヘ・x・ヘ
本当は"十一人の賊軍"を観たかったのだけど、のんびり夕食を食べていたら間に合わなくなった(°▽°)
本作も華ちゃんだしチェックしていたのだが、"お涙頂戴"なのか??
今の気分的に違うんだよな。。と思い鑑賞を迷ったが、レイトショーこれしか間に合わなかったから鑑賞してきました。
と、あまり乗り気じゃなかったが、
結果、とても良い作品でした。
(泣けるけど全然お涙頂戴的な安易な構成ではなかったです)
(美紀様の"阪急電車"に似てる?)
悲しい出来事の中にも心が暖かくなる、哀しいだけじゃない、優しい涙が溢れてくる、前に進めるように背中を押してくれる作品で、私の邪念を洗い流してくれたデトックス効果もある作品でした。
(トモロヲも言っていたけど、いや、叶海の父ちゃんとしてのセリフだけどw
優しい人ばかりの小説は嘘くさい。
だけど今は信じてみたい←ほんとに!そんな気持ちになりました)
"相身互い"
実は聞いた事もない知らない言葉でした。
《誰かを想ってしたことは、巡り巡って見知らぬ誰かをも救う》
タイトルにもなっているこの言葉の意味が、作品を全て物語っていました。
そして
誰の胸にも眠っている助け合いの心を呼び起こし、何気ない毎日をやさしく照らす、あたたかな物語でした。
中学時代、複雑な環境にいた梓(華ちゃん)の良き理解者であり親友だった叶海(藤間爽子ちゃん)の突然の死。
かけがえのない存在だった友を失い、立ち止まってしまう梓。
梓の気持ちに寄り添って結婚を切り出せない恋人の澄人(蒼くん)
戦争中のある出来事がきっかけで、ピアノを弾けなくなった老婦人こみち(草笛光子さん)
突然娘・叶海を亡くし、抜け殻のようになっている両親(トモロヲ&西田さん)
それぞれの視点から描かれる日常が、触れ合い繋がる事で思いもよらない幸せに向かって動き出す。
叶海の死を受け入れられず、それには触れずに日々の些細な出来事をラインし続ける梓。
これは中学の時の約束だよね( ; ; )
もちろん叶海に届くはずもないメッセージ。
頭ではわかっている。
既読にならない。。
いつも背中を押してくれた叶海はもういないんだ。
認めたくない現実を突きつけられて思わず弱音を吐く梓。
「前に進めないよ」
私は幸いにも親友を亡くした経験がないので、その辛さや喪失感は想像の範囲でだけで、実際にはまだ分からない感情だ。
いや、想像すらしたくない。
それ程までに辛いし怖い事だ。
しかし梓の振る舞いや行動が理解出来たし納得出来てとても切なくなりました。
「行っちゃえ!」
あのメッセージは朋子の送ったものでしたが、間違いなく叶海の言葉でしたね泣
叶海は手を引いてくれた。
背中を押してくれた。
それぞれの僅かなふれあいが繋がり重なる事で、少しでも前に踏み出す事が出来る。
人間も捨てたもんじゃないと思わせてくれました。
そして
それぞれが、それぞれのペースで苦難を乗り超え、幸せに向かおうとする姿は応援したくなったし、逞しく思えたし、
私も幸せな気持ちにしてもらいました。
私は"お互い様"という言葉が好きなのですが"相身互い"も素敵な言葉ですね。
同じくらい好きになりました。
そして日本語の美しさを改めて感じました。
日本語って繊細できれいですよね。
外国語でここまで奥深い意味を短い単語で伝える事って出来ますかね??
日本語大切にしたいです。
華ちゃんはもちろん、俳優陣はみなさん達者な方ばかりで、静かなお話しですが、引き込まれていきました。
(エグザイルさんだけ謎でした)
(脚本も良かったですね)
中でも注目の玉季ちゃん!
うちの近所はドラマや映画の撮影によく使われるのですが、数年前に玉季ちゃんも来ていて、すごく礼儀正しくて美少女で、その演技力の高さとオーラに魅了されました。
この子はこれからすごい俳優になるから!
٩( ᐛ )و
と、ママ友に熱弁した記憶。。w
(誰だよ!って感じですし、もうすでに天才子役でしたが、私の周りは知らない人ばかりだった)
("永い言い訳"の時に比べると、当たり前ですが、もうすっかりお姉さんですね)
その頃から応援しているので、今作は重要な役どころを任されて嬉しかったです。
(だから誰?)
大人っぽかったり、ダークな役どころも充分にこなせますし、魅力的ですが、彼女の純粋な笑顔、正義感が強そうで利発な所も好きなので、叶海というキャラクターの中学生時代とよくマッチしていたと思います。
ナイスキャスティングでした。
着実にキャリアアップしている姿が見られて嬉しいです♪
そしてなんと言っても草笛光子さんがお美しくて凛とされていて、とても素敵でした!
昭和8年生まれだそうです!!!
数年前のちーちゃんのドラマ
"ジルバ"にも出演されていて、着飾ったお姿の美しい事!
その所作にもうっとり!
滑舌の良さ、姿勢の美しさに驚いた記憶があるのですが、その時よりも歳を重ねられたはずなのに、若々しく更に素敵なお姿を拝見出来てとても感動しました。
草笛さんのお姿を拝見すると、吹雪ジュンさんなんてまだまだ若手ですねw
いや、まぢで色っぽい♡
そして、エンディング曲までも華ちゃんでビックリ!
初めて歌声を聞きましたが、雰囲気のある歌い方で魅力的でした♪
あと、ロケーションが最高!
ちょっと懐かしさを感じる街並みや駅、
"いつもの場所"や、こみちさんのお家、ろうそく屋さん、施設の雰囲気も作品の世界観にぴったりでした。
ロケハンお疲れ様でしたm(__)m
最後に。。
澄人が起こした男性が実は叶海の父ちゃんだった!って事を知った時のみんなのリアクションが見たかったです^ ^
寒くなり始めた今日この頃。
誰かに優しくしたくなる、心がほわっと暖かくなる作品でした。
観て良かったです。オススメ♪
⭐︎4.4 / 5.0
11月1日(金) @映画館
アイミタガイ
---
誰かを勇気付けると結局自分が勇気付けられ、「お互い様」って「相手を信じる事」なんだと気付く☺️ラスト梓の笑顔が素敵です
---
#movie 🎬2024
#備忘録
#アイミタガイ
#映画
#映画鑑賞
#映画レビュー
#映画好き
#映画好きと繋がりたい
#映画好きな人と繋がりたい
絆と糸
親友、叶海(藤間爽子)を失った梓(黒木華)。娘を失った父優作(田口トモロヲ)と母朋子(西田尚美)。三人が激しく涙を流すシーンはない。それで叶海が逝ってから時間が経ったこと、三人が立ち直れていないことが分かる。あまり表情を変えない梓が却って深い心の傷を感じさせる。
澄人(中村蒼)やこみち(草笛光子)と関わりながらまだ悲しみを叶海のスマホに送り続ける梓のメッセージを見つめる朋子が印象的だ。そして梓より少しだけ前進していたことでメッセージを開く。既読が付いた瞬間を見た梓は何も言わない。目が僅かに開くだけだ。頭では誰が開けたか分かっていただろうがそれでも叶海が読んだと思ってしまった。と、考えている。
でもやはり朋子が「行っちゃえ!」と送ったことに胸が熱くなった。「アイミタガイ」を教えた綾子(吹雪ジュン)も優しかったがそれ以上にこの一言が優しく感じた。「行っちゃえ!」は朋子と優作の優しさであり叶海の言葉だ。
実は原作では梓と叶海は親友でも同級生でもない。二人が中学生時代、こみちの弾くピアノを聴いていたこともない。映画より多い登場人物で全5章で構成されている。始まりは映画のように顔だけしか知らなかった澄人と優作だったが、眠って乗り越しそうな優作に澄人が文庫本を落とし起こしたことが父娘の奇跡へとなる。ただスマホは出てこない。こみちがピアノを披露する話は原作の方が好きだったりする。結婚に踏み切れない梓が祖母、綾子に「アイミタガイ」を教わるのは同じだが隣にいるのは異母弟の圭吾だ。名も分からない人まで含め全章に「アイミタガイ」でそっと繋がる人達がいる。
映画は梓と叶海を親友としたことで「アイミタガイ」は「絆」だと感じる。原作は美しい絹の「糸」だ。絆と糸。それぞれにいい。
(原作本は現在入手が難しいのでKindleで購入しました)
黒木華さんの苦しくて切ない演技に心打たれ、全編通しての空気感がとても優しく、後味が爽やかですごく気持ちのいい作品
学生時代からの心の支えだった親友を亡くし、人生のドン底から立ち直れない主人公 梓を演じる黒木華さんの演技が素晴らしい
彼女がドン底の間は何とも切ない空気が立ち込めているが、中盤からいろいろな“アイミタガイ”の連鎖によってたくさんの人達が癒され、苦しみから救われる、優しく包み込まれるような秀作
梓と藤間爽子さん演じる親友の叶海の関係もいいけど、それ以上に好きなのは草笛光子さんと安藤玉恵さんの関係、特に“ピアノ演奏後のやりとり”がすごく好きです
ちらし寿司のような優しい映画
封切りの日に観てきました。
好きです、この映画。心がじんわり温かくなる、そんな映画です。小難しい表現や複雑な人間関係もなく、安心して最後まで観られます。洋食でも中華でも、ましてやファストフードでもなく、和食。しかもおばあちゃんの作ってくれるちらし寿司のような、優しい映画です。今の私が求めていた映画です。
ちらし寿司といえば、そう、主役が主張しすぎない、脇役もそれぞれが主役のような、そんな映画でした。主人公の周りの人間も丁寧に描かれて、みんな好きになります。嫌な人がほとんど出てきませんが、そこも良かった。
主人公の友人の死が映画の主軸なのですが、彼女を起点にいろんな人と人が繋がっていく、または繋がっていた、という展開には胸が熱くなりました。脚本にもいろんなピースがハマっていく爽快さがあります。これをご都合主義だと鼻で笑うような人は観てはいけません。これでいいんです、この映画は。
こういう映画って大当たりしないかもしれませんが、悲しいことがあったり、寂しかったり、悩んで前に進めなくなったり、ちょっと疲れていたり、そんな弱っている人に寄り添ってくれる映画を必要な人がいます。
全206件中、161~180件目を表示