テルマがゆく! 93歳のやさしいリベンジのレビュー・感想・評価
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よく練られた脚本
愛する孫息子が刑務所に?という詐欺電話に引っかかってしまうテルマ婆ちゃん。
歳のわりにしっかりして愉快、ガンコでアクティブ
孫との和やかな日常に始まり、あるある高齢者ネタでクスクス笑わされ、孫息子のダメっぷりや両親がそれぞれ心配したり嘆いたり、といったちょっと素っ頓狂な家族、さらに同じく高齢の友人知人の様子、知らない高齢者との会話などなど、随所で笑えます。(笑えるシーンは必ずあとで繰り返す)
しかもストーリーが進むにつれてそういうギャグっぽいエピソードが効いてくるんです。
テルマは元気だけど、持病もあるし、他の老人はそれぞれに問題を抱え衰えてるのが表わされ、ただおかしいだけではないビターな味が良かったです
ちなみに劇場は高めの年齢層で満員でした
トム様
M:i公認!?
コックローチ あっち向いてホイ
しっかりとオマージュ
古くからのファンも多く、「劇場」としての人気が高いTOHOシネマズシャンテ。今日も「テルマ」とまではいかないものの、お元気なお姉さま方が多くご来場されています。そして大変にリラックスされているようで、上映中も思わず出てしまう独り言に納まらず、同行のご友人との(短めの)会話などもあって、序盤こそは「ちょっとちょっと」と思いながら鑑賞していましたが、まぁそれも(ある程度は)許されるような楽しい作品であり、笑い声の絶えない「いい空間」を味わえるような素敵な作品でした。
まず、本作のトレーラーでは「おばあちゃん版ミッション・インポッシブル始動!?」なんて宣伝文句が使われていますが、これは誇大広告なんかじゃなくてしっかりとオマージュです。劇中では序盤から、テルマ(ジューン・スキッブ)と孫のダニエル(フレッド・ヘッキンジャー)が『フォールアウト(イーサンがジョン・ラーク追跡のために疾走するシーン)』を鑑賞してたり、小道具としてトム・クルーズの顔がデカデカと1面にある新聞が扱われたりのフリに始まり、オレオレ詐欺に遭った犯人から1万ドルを取り返すため、トムに感化されたテルマが「遂行不可能な作戦」に挑みます。テルマ=イーサンを中心に、旧友・ベン(リチャード・ラウンドトゥリー)=ルーサー、そしてダニエル=ベンジーがチームとなって進んでいくサスペンスな展開は、案外ハラハラでまた知恵が絞られており、その上ウィットに富んだやり取り進む「作戦」は思いのほか興奮して大変に楽しめます。
そして、「老人=弱者」と決めつけてアンコンシャスバイアスしがちな家族、そして周囲の想像力の欠如を見事に逆手に取った展開の巧みさは天晴れ。更には、実は「世代なんて関係なく」人は誰しも自分の弱みや自身のなさに悩み、そしてそれが足かせで踏み出せないことが往々にしてあるもの。本作のテルマはそういうことを気づかせくれ、そして彼女の勇敢さに俄然勇気がもらえます。
必ずしも劇場必須な作品性ではありませんが、結局は劇場で感じた雰囲気も混みで「可笑しくて温かい」と思えた良い鑑賞体験でした。お気が向くようでしたら是非。良作です。
めちゃくちゃそーっとしたM:I
2025年劇場鑑賞168本目。
エンドロール後映像無し。追悼文有り。
ロール後にはありませんがクレジットの後にはあるので本編終了後すぐ立たないよう。
オレオレ詐欺に引っかかったおばあちゃんが自力で取り返そうとする話。正月一発目に見たおばあちゃんは速攻自殺しちゃったので、このおばあちゃんだったらステイサムどうしてたんだろ(笑)
DVDでM:I(あれフォールアウトかな?)を孫と見ていただけあって、93歳がミッションに挑戦していくのですが、93歳にとってのインポッシブルなミッションが目白押しで、それを一つずつケガしないようにそーっとゆーっくりクリアしていくのがいちいち面白かったです。上に書きましたおまけ映像で、この作品が実話ベースということが分かるのですが、もちろんオレオレ詐欺と戦ったのは創作だと思うのですが、この映画の監督である、孫とのやり取りは例えばパソコンの使い方とかは実際にあったやり取りなんだろうな、と思うと微笑ましかったです。
良いおばあちゃんはマネしちゃいけません
またまた元気なお年寄り映画が爆誕。
同じく詐欺に遭った『ジェリーの災難』を3月に観たばかりだけど、今度はパワフル。
悔しいのは分かるけど取り戻しに行こうだなんて。
全編に散りばめられたご長寿あるあるの数々。実際に経験したことはないけど、ありそうなのが容易に想像できる。
ガソリンスタンドの謎の立ち話とかなんだあれw
相棒のスクーターが都合よくタンデムなのもご愛嬌。
すごくスローなのに何故かテンポが良くて、ずっと笑いながら応援してた。
名前忘れたけどガン見のじいちゃん面白い。ちゃんと動くんだw
いろいろ心配はされてるけど、テルマおばあちゃん愛されてる。
とはいえ結果オーライではあったけど危ないよ。
エンドクレジットでご本人登場。まさか実話ベースだったとは⁈
そしてあの方もキャストのトメにしっかりクレジット。
全然笑えませんでした。
笑いと共に家族の事を想いだす
身近に高齢の親族がいて、常に接しているとこの作品を見てとても現実的な思いを噛みしめる。テルマおばあちゃんのすごい行動力とか孫の愛情、年寄り同士の若干ずれてるけど続ける会話など、面白いポイントは多かった。自分はまだ出来る、人の世話にならなくても自分で何とかしたい、これは元々しっかりしていた人が高齢になった時、悩みストレスに感じるポイントだと思う。ここまで高齢でなくても、オレオレ詐欺に引っかかってしまった、という人は多いし。いつまでも自立して自分で行動したいと思うのは良い事ではないだろうか。でも、人に頼るのはとても大切と言うことも、優しく表現されていて噛み締めてしまった。最後に映された実際のテルマおばあちゃんご本人のお喋りしている映像は迫力があって笑った。
トム・クルーズかちょいちょい効果的に現れるのも、笑えるポイント。ほっこりして劇場を出ました。
テルマがゆく!93歳のやさしいリベンジ(映画の記憶2025/6/7)
人生まだまだポッシブル
スローアクション
途中失速が残念。
なんと、共演トム・クルーズ様!
テルマおばあちゃん大好き
期待を裏切らない面白さだった!
テルマおばあちゃんのやる気の暴走列車は誰にも止められない。体力はおばあちゃん、でも桁違いの精神力と熱意を武器に、トム・クルーズをお手本?にして果敢にお金を取り返すミッションへ出陣!!
バディのおじいちゃんも良い。
テルマの暴走を止められないと思った時点で付いてって手伝う優しさと心の余裕がある。
そして愛に溢れた家族がまた良い。
優しい孫もいいけど、両親もいい。ちょっとダメな息子をすごーく愛してるのが伝わる。この両親だからこの息子になったんだろな。
年齢を理由に侮るなかれ。
テルマおばあちゃんはめっちゃ賢くて、しばしば訪れるピンチにも知恵とセンスで対応→クリアの繰り返し。
いくつになっても自分の事は自分でやりたいし、年を取るごとに弱くなる体とは反対に自分の意志は強くなる。
出来なくなることが増えたからって、やりたい気持ちが消えるわけじゃない。
でもやっぱ愛に包まれて生きてた人だから、悪者にすら優しいのもいい。
テルマおばあちゃん大好き。
そしてこの家族、私の心の平和のためにお願いだからこれをやって、と相手を気遣う言葉をかけるのがすごくすごくよかった。
もうめっちゃ笑えて泣けて優しい気持ちに包まれたよ。
本当にとてもおすすめ!!
映画館が何度も笑いに包まれました!
リベンジは自律心の持続
オレオレ詐欺に引っかかった93歳のテルマおばあちゃんが、騙し取られた1万ドルを取り戻すべく犯人を追うというコメディ。つい最近日本公開された『ジェリーの災難』も、マネーロンダリングの容疑者にされた老人男性が主人公だったが(しかも実際に被害に遭った当事者が主演)、お年寄りを騙す手口は万国共通なんだなと改めて認識。
体が思うように動かなくなり、身内の厄介者になっていくのではと悲観するテルマ。身内に迷惑はかけられないと犯人捜しをするその姿は傍目こそユニークだが、その実は自律心を失いたくないという意地がある。行動の意図は犯人へのリベンジだけではなく、彼女の身内に対するささやかな抵抗も含まれる(もっとも身内はテルマを厄介者とは思っていないのだが…)。社会生活に適応できず悩む孫の存在にもフォーカスしているのもポイント。
デヴィッド・リンチの『ストレイト・ストーリー』のような牧歌的な雰囲気を漂わせつつ、終盤では『〇ン〇ラッ〇メント』のパロディも。トム・クルーズがバイクで疾走するのと、テルマおばあちゃんが電動スクーターでスローに走るのはイコール。じんわりほっこりする余韻に浸れるので、旗艦劇場がTOHOシネマズシャンテなのも納得の一本。
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