「「黒いジャガー」リチャード・ラウンドトゥリー遺作! マルコム・マクダウェル、クラーク・グレッグ他共演! 笑いながら、老いとの付き合い方を考える」テルマがゆく! 93歳のやさしいリベンジ ITOYAさんの映画レビュー(感想・評価)
「黒いジャガー」リチャード・ラウンドトゥリー遺作! マルコム・マクダウェル、クラーク・グレッグ他共演! 笑いながら、老いとの付き合い方を考える
なんと、主人公テルマの相棒が、「黒いジャガー」リチャード・ラウンドトゥリーだったとは!
観た後、パンフで知って現五位だったのかと喜んだのも束の間、遺作だと知り愕然。
アフリカ系アメリカ人俳優として映画・ドラマで主演を演じた先駆的活躍の偉業を改めて称えます。
(「黒いジャガー」のテレビムービー版を数回、昼間の休日にテレビでやっていて(確か土曜日の午後、日本テレビだったような…)、BGMに「イルカの日」のテーマ曲が使われていたのを覚えてます。)
それこそ本作で描かれる通り、老いと死との折り合いについて考えざるを得ません。
テルマと彼が演じた、電動スクーターのチキンレースは、本作で一番笑った名場面でした!
家族には心配かけたくない、意地でも助けを借りたくない。
その気持ちが痛いほどわかる。
そのあげくに、一人きりになって、歩くことすらままならなくなり、文字通り天を仰ぐシーンが本当に痛い。
若い人にはわからないかも知れないが、映画を通じて少しでも伝われば、と監督も思ったに違いない。
テルマの息子が、どこかでよく観た顔だと思ったら、なんとマーベルドラマシリーズ「エージェント・オブ・シールド」主役コールソンを演じたクラーク・グレッグだった!
さらに、悪役が、あのマルコム・マクダウェル!
さらにテルマのヘタレ孫(グランドサンっていうんですね)役に「グラディエーターII」の、あの双子皇帝の一人を演じたフレッド・ヘッキンジャー、と何気に出演俳優が豪華でした。
このどうしようもないヘタレ孫も、痛いです。
どうしようもないなりに何とかしようとする。
どうしようもなくても、文句は言われても、当然、両親からは愛されている。
描かれる、そのまなざしも優しい。
ラストカットの二人の姿も暖かい。
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