SUPER HAPPY FOREVERのレビュー・感想・評価
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タイトルなし
雰囲気あっていい映画だと思うんだけど、言いたいことを言い切れていないように見えた。まあ何でも言い切ればいいってもんじゃないし、そもそも言いたいことが浅いだけなのかもしれないけど。
三宅唱の影響だと思う。「きみの鳥はうたえる」のラストは最高に素晴らしかった。誰しも憧れるぐらい完璧。そして、あれは監督が言いたいことを言い切る為にあのカットで終わるのがベスト。
「ナミビアの砂漠」も「ぼくのお日さま」もこの映画も、もっと突き詰めて突き詰めきってから撮り始めなければ傑作にはなれない。最近の若い監督のほぼほぼの作品が話の芯から距離をとって見えるけど、三宅唱とは決定的に違うかな。物語の芯に触れようとする覚悟の無さだけがこちらに伝わってくる。
結局主人公の男もその友達も赤い帽子も、何にも話し終えてないのよ。帽子は伏線のセリフ通りになったってだけで、あれで良いのかな?
ご時世もあってはっきり言えないんだけど、自分の中で表現を突き詰めきることはハラスメントにはならないんじゃないかなあ。自分一人なら何日も徹夜して精神がおかしくなってもいいんだし。
ん?ミステリー?
亡くなった妻が5年前に紛失した帽子を探す夫。果たした帽子はどこにあるのか?
妻との関係性も友人との関係性も起こるエピソードの数々も、どれもとってつけた感が否めなく。。。
どの心情も伏線も「それでは正解の映像です。」って言われてるような展開が続く。
冒頭の話から主人公の想いや経緯を読み取ろうとしたがどうにも眠くなった。。。
そして画面の前の全ての人の推理通りの帽子の居場所。そして何かあるのかと思いきやそこで終わるんかい!
この映画の言いたいことは妻の死による自暴自棄とふたりの出会いはシンクロニシティだったのかという所だと。
面白かったですよ。
構成美
構成がおもしろいといえばおもしろいのだけど、
それがむしろ感傷を和らげている気がする
ラストもカタルシスを感じなかったが、
あれ以上続けてしまうとそれはそれで、なのだろう
それにしても海沿いの旅館って魅力的
部屋の撮り方が美しかった
幸せの赤い帽子
なんと言うか、連作短編の半分くらいという印象。
多分このあとアン視点と宮田視点のパートがあって、エピローグで佐野の未来が描かれるのだろう。
主に佐野視点の現在パートと凪視点の過去パートに分かれるが、あまり連動性を感じない。
もちろん話は繫がっているのだけど、ただ順番を入れ替えただけというか。
現在に戻った後は視点がアンに移り、佐野は映りもしない。
時系列で言うと、佐野は喪失感に囚われたまま宮田が去ったところで終わっていることになる。
話としては非常に尻切れトンボだった。
風呂場の老人は凪の死を想起させ、宮田の親の話は凪も若年性アルツハイマーかと疑わせる。
そうしたいくつかのパーツの意味は分かるが、物語が中途なので効果のほどを測る術がない。
ホテルの閉館も雰囲気添え程度で本筋には絡まない。
というか、佐野の再生も堕落も描かないこの作品の本筋ってどこだ。
タイトルが宮田の所属するセミナーの名前というところも、どう受け止めるべきか…
それぞれのパート、特に過去パートの雰囲気は山本奈衣瑠の自然な演技もあってとても好き。
ロッカーの赤い帽子を最初に鏡で映す演出も。
とりあえず宮田は付き合いよすぎだし、UMBROは主張し過ぎ。
SEA YOU
不思議な作品でした。
滲みまくった青春というか、喪失感たっぷりというか、邦画なのに邦画っぽくない作りに良い感じにハマれました。
序盤の佐野の自暴自棄な感じは不快さはあれどその1歩手前で憎めなさが出てきたり、第三者視点で観るとコミカルに見えるところもあったりして、この手の邦画が陥りがちな不快一直線な人物像にならずに進んでいったのでその点も良かったです(個人差あり)。
宮田がなんやかんや付き合ってくれてるのがとても良くて、本職が看護師だから救護も咄嗟にできるし、佐野が荒くれたタイミングでストッパーに入ってくれたり、社交性たっぷりなのもあって物事が順調に進むのにそれを佐野がぶっ壊す流れが宮田には失礼ですが好きでした。
宮田のSUPER HAPPY FOREVERの指輪を佐野が海に投げ捨ててしまうという中々の鬼畜っぷりに怒るでも喚くでもなく、ガクッと肩を落として部屋を去っていく宮田の哀愁がとても良い画になっていました。
それに対して佐野がまた連絡してなーって言うのでお前さぁ…って笑いがこぼれてしまいました。
不貞腐れた佐野の見る現実から過去の凪視点の映像へ戻る演出が滑らかで痺れました。
暗く描かれる現実から明るくなっていく過去の対比の映像化ってこんな感じなんだと上手いなぁってなりました。
家族の不幸で来れなくなった友達を心配しながらも折り返しの電話を頼むあたりおいおいと思いつつも、佐野が現実で語っていた携帯電話を落としそうで落とさない女性に目がいって声が出た2人がわちゃわちゃして宮田も交えて一緒にご飯も食べてクラブにも行ってとバカンスを楽しんでいるな〜という爽やかさが前半の重苦しさを払拭してくれるのもナイスなスパイスでした。
カップラーメンを2人ですすりながらこの幸せがずっと続けばいいのにね〜と言ってるのがブッ刺さりまして、、、普段からカップラーメンを食べる時に感じる幸せって格別ものなんですが、こうやって言葉に出した作品って今まであったかなとなりましたし、2人で美味しそうにすするもんですから鳴かなくていい腹の虫が鳴いてしまって恥ずかったです笑
数日の出会いだからこそのすれ違いが後々尾を引きずる展開かと思いきや5年の期間夫婦になってるもんですから不思議だよな〜とあの展開を見ても思ってしまいます。
落ちてあった赤いキャップをわざわざ古着屋に持っていって1000円で買うところも良かったですし、一つのキーパーソンである赤いキャップの登場が落とし物ってところも良かったです。
アンさんが物語の中心をつかさどって、それでいて現在と過去を繋ぐ役目も果たしているからこそ、要所要所で登場してにこやかな表情をしてくれたり、宴会会場での歌唱だったり、赤いキャップの行方だったりと初演技とは思えないナチュラルっぷりが最高でした。
夫婦として描かれるところが微塵も無かったのも面白い作りで、その間に何があったのかを観てる側に委ねる作りになっているもんですから色んな想像ができますし、最初の出会いが結婚生活よりも何倍も幸せだったのかなと考えさせられました。
旅先での出会いやささやかな幸せがここまで尾を引くとは…佐野の落胆っぷりも凪がいたからこそですし、佐野も幸せだったと思うけれど、凪も十分幸せだったんじゃないのかなと思いました。
余韻をたっぷり残してくれる素敵な作品でした。
鑑賞日 10/16
鑑賞時間 14:10〜13:55
座席 B-11
伊豆が好きという、ただそれだけの理由で観た映画であったが・・・・・・・
伊豆には頻繁に旅行に行くので、”永遠に続く幸せの時間”を風光明媚な旅情を交え描かれるのかなぁ・・・・・・・
そんな理由で観た作品ではあったが、どうやらこの先入観は大いなる過ちであったことに気付く。
ネタバレしてしまうので詳細には触れないが、題名とは裏腹の現実!!
ただそれを許容できない人間の心の弱さ!!
忘れられない思い出を”赤いキャップ”に固執し、それを持って心の拠り所とする宗教(?)感!!
全てにおいて現実の厳しさを思い知らされる内容でしかないのだが、何とも言えぬ浮遊感のような心地よさも味わえる作品である。
因みに佐野役(佐野弘樹)、宮田役(宮田佳典)と役と名前の一致は偶然ではなく、二人から持ち込まれた企画であった為、それを生かしたとの事!!
その軽やかさがよかった
よかった。なんかいろんなものに恵まれてる映画な気もする。俳優、土地、天候。ポスターにある配色、白と青と赤、そしてラ・メール改めビヨンド・ザ・シー。海辺のホテルからのはじまりが『アフターサン』を思い出したり。
赤い帽子を探すおっさんふたりの悪態極まったところにワンカットで立ち現れる幻のようなはじまりの日々。その後の悪態を見ているが故に始まりの日々がかなりこそばゆく笑える。そして問題の赤い帽子を手にした二人を捉える街中のバックショットの美しさを見ているうちにじわっと涙が出てきて、それから幾度となく繰り返すバックツーショットの切なさというか美しさに浸る。
アート映画のような気もするけど、人の心の穴を軽やかにスケッチしていてとてもよかった。
心の奥の喪失感や寂しさを
若くして妻と死別した男が、二人の思い出が詰まった赤い帽子を探す為に友人と共に伊豆の海に滞在するというお話です。
自分の思いを何処に遣ってよいのか分からない男の苛立ちと荒っぽさばかりが目につき、その心の奥に横たわっているに違いない喪失感や寂しさが僕には透けて見えませんでした。だから、彼の帽子探しに付き合う友人が単なるお人よしにしか見えないし、赤い帽子の終盤の展開が物語の始めに呼応して響く様には感じられませんでした。
音楽の使い方を始め、いい雰囲気であっただけに残念です。
難しい感想になる・・・
余韻のあるラストで今の荒んだ1日と過去のそれこそ文字通りのSuper Happy??な1日が対比で描かれていて前半の主人公の酷さはマジで酷く、後半の奥さんの1日が本当に幸せそうに観えるからこそのラストであえて主人公を全く描かない余韻のある結末もわかり、その後を考えちゃってます・・・後半の映像が本当に前半以上に綺麗かつ長回しで本当にその場所が凄い、役者の演技を観てくれってのも分かり後半に行くのも長回しで演出されて新鮮でした
ただ観た後でどういう感想になってるのか自分でも分からないからこそキツいというかどう受け止めれば良いのか分からないというのが正直な感想。見て損な気分は一切無かったのでこの評価ですがこれも自分の感情をちゃんと表してるのか分からないです
赤い帽子を被った人は幸せになれる感じの邦画。 本年度ベスト級。
盛り上りに欠けた感じだったけど、自分好みの雰囲気の良い作品だった。
終わってみれば本作は「死」がテーマだった感じ。
閉店するお店やホテル。
失って行く色んな出来事がテーマになっていたと思わされる。
人間、いつ死ぬか解らないからネガティブにならず楽しく生きていこう!
ってメッセージを感じた印象。
5年前に他界した妻が無くした赤い帽子を探しに友達と伊豆に訪れた佐野を中心に展開するストーリー。
佐野の妻の凪を演じた山本奈衣瑠さんの演技が最高だった!
今まで存じなかった方だけど表情が豊で自然な演技が素晴らしい。
赤い帽子姿がとても可愛い!
佐野と凪の自然な出会いも印象に残る。
あんな運命的な出会い方に憧れる(笑)
出会って間もない2人がコンビニの前で食べているカップラーメンを交換するシーンとか羨ましくなる(笑)
このシーンで2人の関係が予想出来る素敵な場面だった。
ベトナム人のホテル従業員のアンの登場が謎なんだけど、ナルホドの役柄だった。
楓がアンに「また会いましょう」って言うシーン。
今、考えると切なくて泣ける。
悲しいストーリーなんだけど心が暖まる感じの作風も良い。
佐野がいつもumbroの同じTシャツを着ているのが気になりました( ´∀`)
映画の中くらいは酷暑じゃなくて良いと思う
妻を亡くして自暴自棄なのは分かるけど、ちょっとめんどくさい、自分なら置いて帰りそう。
だけど喪失感たっぷりな中、訳分からん受け取り話に付き合わされるのもまあまあな地獄だから、佐野と宮田でイーブンか。
なんとなく結末は予想できたけど、ゆるめなテンポに閉館間近の物悲しさが合わさって嫌いじゃない。
昔なら中野武蔵野ホールで上映しそう。
あのキャップは誰かの落とし物で売り物じゃないと思う。
ちょっと人格的にどうかって人も、 異性相手だと問題なく過ごせるの?...
ちょっと人格的にどうかって人も、
異性相手だと問題なく過ごせるの?
相手がこの人だったからたまたま?
それだけちょっと気になったけど、
全体通してちょっと切ない感じが良かった
『え?これで終わっちゃうの?』って思ったけど、
残念ではない、この作品らしいと言えばらしい
古着屋はたぶん1000円丸儲け
佐野弘樹お目当て。
映画の日のせいか混んでた〜
うーん。
熱海、伊東、下田の景色が混じっていて集中できなかったよ。
スマホ海に投げちゃったよ😰
あかいキャップは朝起きた時にはベットの上に確かにあった。
それからどうなったか、かぶって出かけたのかわからない?
そしてバトンは渡された的な?
古着屋はたぶん1000円丸儲け😎
大きいスプーン
最近亡くなった妻の帽子を巡る、喪失感に暮れる夫の話。
友人と共に、5年前に彼女と出会った伊豆のホテルを訪れて巻き起こっていくストーリーで、赤い帽子を見かけると手当たり次第にさぐるけど…立ち直れていないのはわかるけれど、元の性格や人間性が良くわからないし、これをどうみたら…と思っていたら、ちゃんと5年前のパートあるよねそりゃあ。
出会った時の話しは彼女視点で、かなりガッツリというかこっちの方が長い?からのあらすじ紹介でわざわざ記されているアンとのやり取りでオチは語った様なものだけど、無くした場所も知らない初見のもののハズなのにビンゴですか?そんなアホな。
そしてそこで終わりって…結局主人公の性格も良くわからんし、指輪の団体のフリも良くわからんし、ふーんという感じ。
想い続ける心
俳優陣の自然な演技に見惚れました。
敬語とタメ口が混ざり合う会話がリアリティで微笑ましかったです。カップラーメンを食べるシーンでは美味しさを噛み締めている2人の姿に胸打つものがありました。
妻がいない現在と一緒に過ごした過去…。
そこに永遠がありました。
スパハピ
公開記念舞台挨拶付きの上映で鑑賞しました。
佐野のどうしようもない喪失感と誰にでも起こり得る出来事が点と点で、時に線にもなったりしてゆっくり優しく描かれています。
人生は出会って別れての繰り返しで、タイミングだとか偶然が重なっているのだと当たり前の事だけど改めて感じます。
出演者である佐野さんと宮田さんの映画を作りたいという思いから実現した本作は、五十嵐監督の過去作を観て監督をお願いしたいと思ったそうです。宮田さんがお話しされていましたが画の切り取り方がとても素敵ですよね。本作を大切に作った思いを感じながら映画を観るとより気持ちが温まりました。
映画タイトルの由来には笑ってしまいました。でも入信しません笑
観て良かったです。(★は3.5より上です!)
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