「人生の厚みのある同士の自然体の演技がいい味を醸している。」2度目のはなればなれ mac-inさんの映画レビュー(感想・評価)
人生の厚みのある同士の自然体の演技がいい味を醸している。
マイケル・ケインの引退映画とか。
マイケル・ケインとグレンダ・ジャクソンの高齢カップルと「D-Day」を絡めた話。
夫のマイケル・ケインが、「D-Day」の記念式典に行きたくて、無断で老人ホームからフランスのノルマンディーに一人で行ってしまう。行った先と、残された妻がいる老人ホームでドラマが…。
人生の厚みのある同士の自然体の演技がいい味でした。
無理をせず、流れに任すようなストーリーも良かった。
白眉は「D-Day」の記念日に、パブで、当時の敵のドイツ兵だった老人とマイケル・ケインが会うシーン。お互い見つめ合って、なんとも言えない厳しいような、驚嘆のような表情で手を取り合う。複雑な表情。
押し付けがましい話や映像はなく、感傷的な音楽もなく、淡々とした語り口。
ラストシーンは、高齢の妻が「今度脱走するときは私を置いていかないで」と言う。
原題は「The Great Escaper」=偉大なる脱走者←題名はこっちの方がいいと思う。映画「大脱走」(原題「The Great Escape」)にかけている。
邦題は、高齢カップルが戦争当時が1度目のはなればなれで今回が2度目ということらしい。
奥さん役のグレンダ・ジャクソンは87歳で、この撮影後に亡くなった。
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