ポライト・ソサエティのレビュー・感想・評価
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ムスリム女性の異議申し立てをアクション青春ミステリーコメディとして描く!
結婚してしまう姉に取り残された気になるムスリムの女子高生の葛藤を、学園コメディとアクションとインド映画風味と陰謀論に満ちたミステリーを織り交ぜて描くという、ハチャメチャなアプローチがピンとくるかこないかで評価が分かれそうだが、ムスリム女性が日常で感じる抑圧を、どこまでムチャに破天荒に描けるかという監督のチャレンジ精神がサイコーだし、実際に全編に遊びココロが詰まっていて、落ち着きがないけれど楽しい。そして「私は怒りの化身」というセリフに象徴されているように、ムスリム女性の怒りが根底にあって、筆者は男性ながらもっとやれ、ぶちのめせ!って思ってしまう。まあ、ぶちのめすのもぶちのめされるのもだいたい女性なんだけど、おしなべて女性が暴れまわってるのも清々しい痛快さがありました。
勘違いしすぎ
パキスタン系の主人公リアはロンドン在住の女子高生。
彼氏なし、友達少なめで、両親からも学校からも将来を不安視されるが、本人はお構いなし。
プロのスタント・アクター目指し、仲良しの姉リーナに撮ってもらったアクション動画をSNSに配信し続ける毎日。
そんなある日、パキスタン人コミュニティのパーティーに参加したリーナは若いセレブ医師に見初められ、とんとん拍子に両家の間で縁談は進み婚約へ。
だが、相手のサリムをただのプレイボーイと勘違いしたリアは、姉との結婚を阻止すべく、親友二人の協力のもと次々と妨害計画を発動。
ハッキングに不法侵入、デッチ上げとエスカレートするうちに、彼女は恐るべき事実を知ることに。
突飛な主人公の多感な時期の少女にありがちな、勘違いや思い込みの妄想系?と思いきや、ストーリーはそのままあらぬ方向へ。
ならば、サイコ・ホラーの『ゲット・アウト』(2017)みたいな様相に─というのも勝手な思い込みで、物語はぐだぐだ、いや、予想外の展開でアクション・コメディのクライマックスへとなだれ込み、ラストはいよいよアクション少女リアの本領発揮?!
この作品、何かの媒体で短く紹介されていたのを見て、ロンドンのマイノリティを舞台にしたメッセージ性の高い社会派ムービーかと思ってみたら、とんだ勘違い。
解説にムスリムの家族と紹介されているのに、観ていて「ヒンズー系(インド)では?」思ったのも勘違いで、脚本も兼ねたニダ・マンズール監督自身、イギリス在住のパキスタン人女性。
そもそも、マイノリティが登場するからといって、メッセージ性を要求すること自体、一方的な決め付け。
ムスリムのコミュニティを舞台にしながら、宗教的な要素がほとんど排除されていることからも、作品に込めたマンズール監督の志向が窺い知れる。
パキスタン系の主人公の親友が白人と黒人で、中華食材店や麻雀、日本人の歌などアジア系のアイテムが散見できることから、つい深読みもしたくなるが、本当はそんなことどうでもよくて、敢えて言うなら「イギリス在住のマイノリティの女性がアクション・コメディ作って何がいけないの」というのが、本作の一番のメッセージなのかも。知らんけど。
リーナの婚約者サリムの前妻が死亡している件はシナリオの重要な伏線なのに、さらっと流しすぎでは。大事なエピソードとして丁寧に扱えば、作品に膨らみを与えられたと思うとちょっと残念(勘繰りすぎもよくないが、作品の根底にフェミニズムの要素は強く感じる)。
全体的にクオリティの高い作品と評することはできないが、美人の主人公姉妹の魅力でかなり救われている気が。
婚礼式の衣裳のデザインも綺麗だったし、せっかく撮影したんだったら、リアのダンスシーンはブツ切りにせず、きちんと見せて欲しかった。
楽しく見れる映画
期待通りに楽しい映画だった。姉と二人三脚で夢を追っていた主人公が、姉の婚約を阻止しようとしてコメディチックに暗躍する。お約束的で王道なストーリー展開だけど、小難しいことは何もなく、ただただ映画鑑賞を楽しむことができた。エキストラの緩さでさえ映画にマッチしているし、テンポやギャグも良かった。
個人的には友人との関係と姉が遠くに行ってしまう喪失より、それを夢の敗北と捉えて行動している点がいい。父親の愛を盲信しようとしているジャイアン的な同級生が、「あんなクソ親父」と最後に鍵を渡すシーンは印象的。また、結婚相手の正体を知り恋に幻滅した姉が、それでも安易に元の夢の道へと引き戻さないところ。「また描くかどうかはちょっと考えたい」いままで一心同体的に歩んでいた二人の道がまた一つに戻ろうとして、しかし決定的に分かたれたことが示唆されたようなシーン。姉の方が一歩先に現実的に大人になってしまっている。憧れの人から返信をもらえた妹と対照的で、どこか切ない気持ちにもさせられた。
存外社会派
基本的にはアクションコメディではあるけれど、あちらの文化を考えると結構骨太な作品。
姉の結婚を食い止めようとする妹が暴走に暴走を重ねる展開で、妹の疑念がラストには真実だったって物語なのだけど、この疑念の根幹が、あちらの国の文化を考えると、不当に扱われ続けた女性の尊厳に由来しているようにも思う。
元々この姉妹、姉は画家を妹はスタントウーマンを目指していて、推奨される女性の在り方とは一線を画すキャラ付けがなされている。
で、姉は画家の夢を諦め嫁ぐわけなのだけど…嫁ぎ先は女性を「子を産む器」のように見ていて、金持ちで有力者なわけだけども、かなりズレてる価値観の一族。
母親が実権を握ってたり、息子がマザコンだったりと、色々看過できない実情が、あちらにもあるのだなぁと興味深い。
興味深いと言えば、挿入歌に日本の歌謡曲が流れてきてた。歌詞もメロディもシーンにはマッチしていて、いい感じだったから、尚更驚く。
日本の歌謡曲は世界に浸透してんだなぁと感慨深い。
で、まぁ、アクションがふんだんに盛り込まれてはいるのだけれど、コイツらはイマイチ楽しくない。
素人っぽさが抜けないし、スタントらしいところもあまりない。飛び後ろ回し蹴りも…あんな雑な吊り方しなきゃいいのにと萎える。
とは言え、物語のテンポや奇抜な展開は楽しくもあったので、ライトな感覚を残しつつ社会を痛烈に批判するスタイルには好感がもてる。
画家志望の姉の方が性質的にスタントウーマンに向いてそうなのも、トンチが効いてた。
章構成になってて、姉vs妹があるんだけど、姉の蹴りはなかなかのもの。過激過ぎる姉妹喧嘩は導入もそうだけど、笑えてしまう。
ぶっ飛んだ物語ながら、締まるところが締まってれば化けたかもなと思える作品。
インド映画だと思ってたら、皆さま流暢な英語を喋って驚いた。
期待度○鑑賞後の満足度◎ いや、なかなか楽しい、マサラ映画とカンフー映画のスパイスを振りかけたイギリス製パキスタン料理の様なガーリームービー。
①あとはアジア系が登場すればユニバーサル(映画会社じゃないよ)な映画になるように思うが、空手道場のシーンから始まるし、日本語の歌も流れるから、まあいいか。
②マサラ映画の強い影響化にあると思うけれども、メインキャラクターが殆ど女性で、アクションの主体も女性、という映画はまだ男尊女卑の考え方が残るボリウッドでは作れなかったでしょうね。
③リヤとリーナのお父さんとお母さんとが言い味を出しているし、リヤの学友達も個性豊かで作品に膨らみがあるのも宜しい。
④ラスボスであるラヒーナはホント怖いオッカサンだけれども、女性に自由な選択肢のなかった時代(現代で現地ではそうかもしれない)の犠牲者という辛いスパイスも隠し味になっている。
前半が凄く退屈
アクションスターを夢見る妹が姉を助ける為に戦うんだけど、クライマックスの格闘シーンもあっさり終わってしまって、開脚回し蹴りが唯一の見どころだが、そんなにうまくない。
タランティーノの映画を意識してか、何章かに分かれているが特に目新しい進展はなく、ただただ姉妹の兄弟喧嘩を見る羽目になる。
つまらないね、配信でどうぞ。映画館で見る価値なし。
姉妹愛
ロンドン在住のパキスタン系コミュニティで
生活するリア・カーン。スタントウーマンを目指す
駄目々女子の妹。
姉の怪しい結婚を阻止する青春バトルアクション。
リアの友達の動きと表情は良い。
学校でも外でも、移民格差は付きまとう。
ミスタの母親は濃いキャラ。
家父長型で不利益に生きてきた女性。
まさか、あんな恐ろしい実験をしてるとは……。
この対決が軽快なコミカルで面白い。
大切な人を取り戻す、愛すべき少し強めな
姉妹愛の作品でした。
女達が強い。カンフーなのかはわからない。
インド映画風なのかと思って観に行ったけど、王道の洋画コメディっぽい雰囲気の方が強かった気がする。テキストの入れ方とか、出てくる人物のキャラクター性とか。
姉の婚約者がマザコン過ぎて(膝枕のシーンなど)気持ち悪いけど文化の違いかな……お姉ちゃん私が悪かったよ幸せになってねチャンチャンで終わるのかしらとか思いながら観てたのだけど、ちゃんと婚約者とその母親が悪者(?)で少し意外な展開だった。
姉と妹、そして友人たちがバッタバタと戦っていくシーンはとても爽快。あと、このシーンよりずっと前に出てくる姉妹喧嘩のシーンも、姉が妹を殺しそうな勢いでぶちのめすところがとても良かった。
妹が姉に、姉と自分を重ねてしまっていたこと・暴走していたことを自覚し謝れたところは観ていてホッとした。姉はこうであってほしい、そうじゃないと私の夢も叶わないかもしれないという強迫観念からの行動は観ていてとても痛ましかったから。
また、最後、回転蹴りがうまくいったかわからず終わる演出がベタたけど洒落ていてとても好きだ。
途中観ていてしんどいなと思うところもあったけど(妹の行き過ぎた妨害行為に対して)、後味良く楽しめていい作品だと思う。
タイトルの関連性が全くわからないが、行儀の良い人はどこにもいなかったような気がする
2024.8.29 字幕 MOVIX京都
2023年のイギリス映画(104分、G)
姉の結婚話に陰謀を感じて阻止しようとする妹を描いたアクション映画
監督&脚本はニダ・マンスール
原題の『Polite Society』は「礼儀正しい社会」という意味
物語の舞台は、イギリスのロンドン
高校生のリア(プリヤ・カンサラ)は、スタントウーマンを夢見ていて、日夜トレーニングに励んでいた
唯一の理解者は芸術家志望の姉リーナ(リトゥ・アリヤ)で、時折、動画撮影を手伝ってもらっていた
母ファティマ(Shobu Kapoor)と父レイフ(Jeff Mirza)は勉学に集中して大学に行ってほしいと願っていて、「スタントウーマンになるために学費を出しているわけではない」とまで言われてしまう
彼女には親友のアルバ(エラ・ブルッコレリ)とクララ(セフィーナ・べー)がいたが、リーダー格のコヴァックス(ショナ・ババエミ)のグループから目をつけられていて、何かと喧嘩になっていた
ある日、母の友人である富豪のラヒーラ(ニムラ・ブチャ)の夜会に招待されたリアとリーナは、場違いな場所に困惑していた
夜会の主人公はラヒーラの息子サリム(アクシャイ・カンナ)で、彼の目に留まりたい女性たちが群がっていた
退屈しのぎに屋敷を探検することになったリアは、サリムとラヒーラが密談を
している場面を見てしまう
リアは直感と妄想を働かせ、彼らが何かを企んでいると考える
だが、その不安をよそに、サリムとリーナが付き合い始め、結婚へと向かおうとしていたのである
映画は、カンフーアクションを主体として、半人前のリアが陰謀に立ち向かう様子を描いている
彼女が惚れ込むユーニス(本人役)はポスターと声の出演になっていて、この内容ならどこかに登場していても良かったように思えた
物語は、リアが陰謀だと信じて暴走するものの、そこには想像以上の陰謀が本当にあった、という内容になっている
この陰謀は正直なところ「とても気持ち悪い」のだが、映画ではサラッと説明されるだけで、肝心の「検査」とか「入植」のシーンは描かれない
いっそのこと、結婚を引き返せない妊娠まで行ってしまう方が良いのだが、婚前交渉は御法度なので、そこまで至らせるのは無理だったのかもしれない
その割には、サリムのサイズに暴言を吐いたりするので、やることはやっているのかなとか、くだらないことを考えさせる余白があったりする
物語としての起伏はそこまでなく、面白いエピソードを繋いではいるものの、やはりメインとなる陰謀論がかなりくだらないので、もう少しドギツいもの(出産した赤ん坊を売り捌く)があったほうが敵としてははっきりとしたように思う
母親のクローンをリーナの体で育てるみたいな話だが、それで生き直しができるという感じにはならないだろう
いずれにせよ、カンフーアクションものとしては面白いのだが、姉の結婚を止めたい理由が希薄で奇想天外すぎるように思えた
普通に女たらしで、夢破れた傷につけ込まれているでも良かったと思うし、遺伝子的なものを残すのなら「優良母体」のラインで留めても良かったと思う
夢に生きることと、母となることが両立するのかどうかという問題があって、それがムスリムの制度ではどうなのか、というところに言及した方が共感力が高い
この内容だと、そう言った制度云々の前に生理的嫌悪が先立つので、その割にはお仕置きも大したことがないので、社会的に抹殺されるぐらいまで大騒動になっても良かったように思えた
これがフュリオサ…
『フォールガイ』がベテランスタントマンなのに対し、こちらはスタントウーマン“志望”。
そのため、良くも悪くもそこまで能力が高くなかったのが意外だった。
ブラック・アイド・ピーズを想起させるノリのいいオープニングは好み。
そこから学校でのはちゃめちゃバトルなんかはバカバカしくて面白いのだが、中々本題に入らない。
また、後半に差し掛かるまでサリムが悪とは断定できないため、単にリアの暴走にも見えてしまう。
(ラボの段階でも、今度こそ確実に子宝をってだけならそこまで…と思ったし)
いくら味付けがコミカルでも、ストレスを感じた。
終盤はドタバタながら楽しいが、ツッコミどころも満載。
バックダンサーはどこから?とか、クロロホルムの効果とか、ネタが割れたら婚約破棄でいいのでは?とか。
最後もあんな大技決まるわけないが、まぁバカ映画なので。笑
親友との仲直りやコヴァックスの協力、両親のサポートなど押さえるとこは押さえてある。
音楽はテンション上がるし、邦楽がかかるのも嬉しい。
しかし結局みんな強かったり、エピローグで間延びしたりとなんだか惜しい作品。
とはいえ中々に笑わせてもらったし、アルバの強張った表情なんかもツボでした。
サリムの“モノ”を「粗チ〇」でなく「普通」と言う姉は、確かに優しい。
リア・カーンのキックアクション‼︎
とても笑えて楽しめました‼︎
ストーリーはシンプルで楽しみやすかったです‼︎
アクションも序盤の学校でのコヴァックスとの戦いはスローモーションなど使って楽しかったし、ラストバトルも姉妹との戦いや母とのバトル、そして最後に回し蹴りを成功させるシーンなどなど観ててとても楽しかったです‼︎
文字で〇〇vs〇〇と出してくれる演出もカッコよくて好きです‼︎
そしてクララ、アルバ、コヴァックスのクラスメイト3人がめちゃくちゃ良いキャラクターだった‼︎この3人がいるとコメディ感が強くなってとても笑えました‼︎
最後にメールが届いて姉妹で喜んでいる姿はほっこりしました〜
エンディングの入り方も良かったです‼︎
主人公の人物造形が…
夢見る不思議ちゃんのいつもの妄想かと思いきや、それを上回るあり得ない企みを持った巨悪がおり、最後は主人公の正当性が認められ、罠に嵌められそうになっていた姉も戻ってきてめでたしめでたし、ということなんだが、ここに至っても全く主人公に感情移入できないのである。なんでそんなにしつこく姉に画家の道を勧めるんだろう。姉が夢を叶えれば自分のスタントウーマンの道も叶うと思うからって言うんだけど、それって倒した敵のあり方と何が違うんでしょう。家族成員が未分化で、あなたの夢は私の夢っていうあり方を倒したんじゃなかったの?そういう意味で、各所にまぶしてあるフェミニズム的視点もからかいとしてしか機能していなかったように感じた。あと、主人公が体幹もう一つで姉の方が圧倒的に体のキレがいいのも、主人公のスタントウーマンになりたいという夢をどう捉えていいのか、困惑する要因になっていたと思う。/面白くできそうな素材だけに、という思いがめちゃある。
夢に対する尋常ではない執着を持ったお騒がせな妹ちゃん
執拗に姉の結婚の破談を画策するかなりイタイ妹ちゃんがそこまでする動機がわからないために全く共感できず、最後の方で「姉が夢を諦めたら自分の夢も叶わなくなると思った」というとんでもない事を口にし、最初は自分が字幕を読み間違えたのかと思った。
校内や自宅内での遠慮のない破壊行為、家族で格闘技の経験あるような描写(父親が変な拳法で戦ってたw)、相手側のトンデモ実験など話自体は本当に陳腐だが、パキスタン系イギリス人の女の子が鼻血を出しながらバリバリに肉弾戦をしまくるといった新鮮さと妙なパワーにはついつい惹き込まれてしまった。
欧米の学校でアジア系とイケてない白人の子が徒党を組むのはアルアル?
ジャッキー・チェン一派がやる様なバディでのファイティングポーズ、あれ欧米の人達って大好きなのかな?
せっかくなのでイギリス内でのパキスタン社会をもう少し見せてくれても良かったのではと思った。
とても面白い
観始めてすぐ《Kill Bill》みたいだなと思うの。『Chapter』が出てくるからかな。
それで戦いのシーンで『KAHN vs KAHN』とか出てくると《スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団》ぽいなと思うの。
だからタランティーノとエドガー・ライトを足した感じなんだよ。2で割らなくていいよ。
妹がお姉ちゃんの結婚が寂しくて、邪魔してくんだよね。
それも尋常じゃない邪魔の仕方で。
「さすがに思い込みが過ぎんだろ……」という感じで観ていって、ついに『いい加減にしなさい!』ってところまで来るのね。
ここで姉妹喧嘩するときにお姉ちゃんが『You are not stunt woman !』って言っちゃうんだけど、これは悲しかった。それは言っちゃいけないだろ。
しかし! 妹の直感が実は正しく、お姉ちゃんの結婚相手はおかしな奴だったのです。
でも誰も妹を信じないよね。ムチャしすぎてるし。
そこで、結婚式に姉の奪還作戦を決行するのです。
結婚式のシーンはいいね。
ダンスも『きた! インド映画!』という感じもありつつ、カンフーダンスっぽいところもあるし。
民族衣装を着てカンフーやると、衣装が描くシルエットが綺麗でいいね。
妹が高校の同級生とワチャワチャやるところも面白いね。ひとくせある同級生ばっかりなの。このワチャワチャ感も《スコット・ピルグリム》っぽかった。
細かなエピソードを面白く観せながら、あり得なそうなストーリーを「あるかもな」と思わせるように描いてきて、面白い作品だと思ったよ。戦う女の人がカッコよくて可愛いしね。
すすめです。
【"私、スタントウーマン志望です!そして、様々な望み。"今作品はかなり不思議なインド風おバカスタントアクションコメディ映画です。浅川マキの「ちっちゃな時から」も流れちゃいます!】
- 今作品のキーワードは"怒りの権化"である。クスクス。 -
◼️高校生リア・カーンの夢は憧れのスタントウーマン"ユーニス"の様な空中後ろ回し蹴りが必殺技のスタントウーマンに成る事。そんな変わった彼女の理解者は画家志望の姉、リーナだった。だが、彼女は夢を捨てお金持ちのイケメンのサリムとの結婚を選択する。
◆感想<Caution!内容にやや触れています!>
・イヤー、ビックリインド風おバカアクションムービーである。かなり、予想の左斜め"下"のストーリー展開である。
・リア・カーンの姉の結婚を阻止する為に友達とサリムの隠された悪い所を暴こうとする数々の行動が、おバカ過ぎる。
◼️それにしても、サリムのお母さんがナカナカにナイスなキャラである。サリム君、マザコン何だね!それにしても、あの予想の左斜め"下"を行く展開にはビックリしたなあ。
けれども、リア・カーンの色々な保守的な柵を友人達とぶち壊していくシーンは、ナカナカだったなあ。
<今作品はインド映画風味溢れる、おバカアクションムービーである。日本の歌謡曲”浅川マキの「ちっちゃな時から」”が流れた時には、カナーリ脱力した映画でもありました。ナカナカに珍品だよなあ。クスクス。>
インド
映画だとばっかり思ってました。少女アクション映画ってテイストが違う感じだったのですが、イギリス作成でした。お姉さんが画家になるのをやめるのを阻止する事に固執し過ぎと言う設定に違和感がありました。自分は自分の夢を追えば良いと思いますよね。
インド映画と勘違いした
イギリス・ロンドンでパキスタン系移民の家庭に生まれた育った女子高生リア・カーンはスタントウーマンを目指してカンフーの修行に励んでいた。そんな彼女は両親から将来を心配されていたが、彼女の姉リーナだけは唯一の理解者で協力者だった。ある日、リーナが富豪の息子で医者のイケメンにみそめられ、恋に落ち、彼と結婚が決まった。しかし、彼に不信感を抱いたリアは結婚を邪魔しようと彼のことを調べてみると、リーナとの結婚の裏には母親のクローンを作るという陰謀が隠されていてリーナは単に子宮が元気だというだけの理由だとわかった。リアは大好きな姉を救うため、友人たちとともに結婚式場から姉を連れ出そうとする、という話。
まず、これインド映画かと勘違いしてダンスなども楽しみにしていたけど、RRRなどインド映画とは全くレベルが違うほどショボかった。
アクションもダンスもコメディ要素も有ったが全てレベチにショボい。
ストーリーも姉が好きで結婚式を邪魔するなら、もっと早く根拠を掴むべきで、最初は頭のおかしいイカレ女かと思った。
カンフー習ってて、スタントウーマンに成りたいのに、画家をやめた姉や、姉の恋人の母に負けたり、弱すぎて何なんだ、という感想。
パキスタン系のムスリムは酒飲んでもいいの?よくわからん。
あと、挿入歌で浅川マキの、ちっちゃな時から、がそのまま日本語で流れたのには驚いた。
リヤ役のプリヤ・カンサラは小池栄子似てたがイマイチ冴えないし、姉リーナも・・・。
エンディングで、エックスレイのidentityが聴けたのは良かった。
ま、いずれにせよ、ポリウッドではないし、インド映画のレベルに達しない、イギリスの駄作としか思えなかった。
お酒を飲んでもムスリムってか?
Alba: Well, live by the sword, die by the sword.
Clara: Ria, are you hearing this? Ria?
Alba: Ria, it's gonna be at least 30 minutes.
Clara: Repeat, 30 minutes.
Ria: He's heading back to the changing room.
Alba: We need to abort mission.
Clara: No, no, no.
Alba: Abort. Abort! Abort!
Ria: No. Keep going.
前半の部分で本作の脚本を執筆した脚本家であり監督のニダ・マンズールによる言葉の巧みさは尻尾のないエイプからすれば、「ナンノコッチャ!?」ってなるかもし知れないけど、このセリフ... 臨場感ある場面で割とお堅い福音書の言葉をかませながらスリリング的ぃ~なファクターを加えて、いい塩梅なショットとなっている。
パキスタンの映画なんて思っているとイギリス発ってか!? 考えてみれば分かることで、何故かって、映画の尺が短すぎる。それとイスラム教徒の話なので、ヒンドゥー教徒とは違い「3人の娘がいれば身上つぶす。」なんて諺のような多額の結納金がいらないので新婦を殺す必要もないと思っていると...(※南の島に住んでいた時、同じフラットメイトのパキスタン女性が言っていたので... 付け加えるとインドやパキスタンでは母屋と台所が別になっていていることが多く、夜中に新郎がガス栓を少しだけひねっておく... すると次の朝、新婦が朝食の準備をしようと... 次の瞬間、ドッカ~ン💥 もっと酷いのは乙4種の引火性液体を直接かけたりもしちゃいます。でもってまた新しい新婦を迎えるってか!?)イタイ話はこれぐらいで...
Ria: Well, your dad doesn't love you.
Kovacs: Yeah, he does!
Clara: Ooh, daddy issues.
Kovacs: He just bought me a car!
Ria: But you could ask yourself, did he remember
your birthday?
フィルスコアからも80年代を蘇らせるようなスパイものサウンドをあしらいながら、どことなく『ゲット・アウト』的ぃ~なテイストにコメディの王道のようなのは、脇を固めるクララとアルバのデコボコぶりが嫌みを感じさせずに最初から最後まで楽天的キャラクターで完結される。それはこんな姉のレーナの吐き捨てるようにサリムに対して...
You drugged me!
You did tests on me!
And you tried to shove your mum in me!
And also, I may have a magnificent womb,
but your dick is
"distinctly average." なんてね⁉
監督のバイオから、彼女自身、パキスタン系イスラム教徒の世界で育っているからもっと内面的と言うか内に向かうエネルギーを感じさせる映画と思いきや弾けて、尖っていて、友情や姉妹愛をテンポの利いた回し蹴りにのせて、外向きに強烈なパンチを放つ... そんな映画に仕上げている。でもあれほどテンポの良かった作品が、ラストの間延びをしたような『卒業』のようで... 自分たちの "Identity" を感じさせない亜流のようなところが、あたしはあまり好きになれない映画になっている。
映画の内容と言うよりも個性的なフィルム・スコアにある意味、映画の存在があるのかもしれない。そんなことを監督は "Filmmaker " という季刊誌のインタビューにこう答えている。
She’s so cool in it, and I always thought, “This is punk in a
way.” And music has been an important part of the film.
Not only South Asian Bollywood music, but also Riot Grrrl
and British punk. You know, Poly Styrene of X–Ray Spex—
the last song in the film is a big X-Ray Spex song—was one
of the only Black women punks in the ‘70s when it appeared
that just white women were doing cool things. I looked at
Virginie Despentes, a French feminist philosopher who has
the King Kong Theory: “Women are more like King Kong
than Kate Moss.”
エンディング曲は、夭折した Poly Styrene による ♪Identity
※ちなみに... 姉のリーナとリアがラストに乗るスカイブルーのコンバーチブル・サンダーバードは実在するオークショナー "H&H Classics" で売りに出されていました。余計なお世話様なので失礼します。
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