ポライト・ソサエティのレビュー・感想・評価
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怒れる南アジア系俳優
怪しき陰謀に巻き込まれた姉を救おうとする、スタントウーマン志望の妹リアを描く、イギリス製青春バトルアクション。“スクールカースト”の最下層に扱われるクラスメートと力を合わせて、付け焼き刃なアクションで立ち向かうという負け犬達の逆襲というコンセプトと共に、悪役や脇役のポジションに収まりがちな南アジア系キャラの自己主張でもある。
奇しくも日本では、同じく南アジア系俳優のデヴ・バテル主演の『モンキーマン』が本作と同日公開。『モンキーマン』がブルース・リーや『ザ・レイド』、『ジョン・ウィック』テイストなのに対し、本作はジャッキー・チェンや『マトリックス』の影響を感じるのが面白い。バイオレンス度MAXな『モンキーマン』と比べるとアクションそのものはベタだし、劇伴選曲のチョイスなど全体的にタランティーノ風ではあるが(浅川マキの曲を使っているあたりはシブさを感じたが)、自身もパキスタン系イギリス人である女性監督の意地と情熱を買いたい。南アジア系俳優を覆う『ポライト・ソサエティ=凝り固まった社会』を、南アジア系女子高生がアクションでぶっ壊すのだ。
全くもって両極端な2作『ポライト・ソサエティ』と『モンキーマン』だが、共通している点も無きにしも非ずなので、見比べてみるのも一興かも。
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