ポライト・ソサエティのレビュー・感想・評価
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存外社会派
基本的にはアクションコメディではあるけれど、あちらの文化を考えると結構骨太な作品。
姉の結婚を食い止めようとする妹が暴走に暴走を重ねる展開で、妹の疑念がラストには真実だったって物語なのだけど、この疑念の根幹が、あちらの国の文化を考えると、不当に扱われ続けた女性の尊厳に由来しているようにも思う。
元々この姉妹、姉は画家を妹はスタントウーマンを目指していて、推奨される女性の在り方とは一線を画すキャラ付けがなされている。
で、姉は画家の夢を諦め嫁ぐわけなのだけど…嫁ぎ先は女性を「子を産む器」のように見ていて、金持ちで有力者なわけだけども、かなりズレてる価値観の一族。
母親が実権を握ってたり、息子がマザコンだったりと、色々看過できない実情が、あちらにもあるのだなぁと興味深い。
興味深いと言えば、挿入歌に日本の歌謡曲が流れてきてた。歌詞もメロディもシーンにはマッチしていて、いい感じだったから、尚更驚く。
日本の歌謡曲は世界に浸透してんだなぁと感慨深い。
で、まぁ、アクションがふんだんに盛り込まれてはいるのだけれど、コイツらはイマイチ楽しくない。
素人っぽさが抜けないし、スタントらしいところもあまりない。飛び後ろ回し蹴りも…あんな雑な吊り方しなきゃいいのにと萎える。
とは言え、物語のテンポや奇抜な展開は楽しくもあったので、ライトな感覚を残しつつ社会を痛烈に批判するスタイルには好感がもてる。
画家志望の姉の方が性質的にスタントウーマンに向いてそうなのも、トンチが効いてた。
章構成になってて、姉vs妹があるんだけど、姉の蹴りはなかなかのもの。過激過ぎる姉妹喧嘩は導入もそうだけど、笑えてしまう。
ぶっ飛んだ物語ながら、締まるところが締まってれば化けたかもなと思える作品。
インド映画だと思ってたら、皆さま流暢な英語を喋って驚いた。
中華街に行くと気になる鳥の丸焼きを…羨ましい💦
勢いがある!
最初は、
シスコン妹の空回りドタバタコメディかと思っていて、
「中傷をつくる!」と意気込んだあたりで、
えー、それはやり過ぎ~と、冷めそうになったところに、
あらぁ~、そんな裏が?!みたいな驚きの展開で、
そこから、一気にテンション上がり、
テンポ良く最後まで楽しめました!!
そこからのストーリーは、なかなかの面白さでした。
さらに、魔女のような母親含め、
周りの登場人物のキャラクターが、みんな個性的で最高だった!!!
特に、アルバがお気に入り。
あと、イギリスが舞台のイギリス映画ではあるのだけど、
インド映画へのリスペクト満載なので書きますが、
インドに旅行に行った時にも感じたけど、
インドの方って、人間に勢いとうか、人間強さというか、
とにかく、陽なパワーを頂けるのですよね。
子供が作ったタランティーノかパロディみたいで感情移入できない
期待度○鑑賞後の満足度◎ いや、なかなか楽しい、マサラ映画とカンフー映画のスパイスを振りかけたイギリス製パキスタン料理の様なガーリームービー。
①あとはアジア系が登場すればユニバーサル(映画会社じゃないよ)な映画になるように思うが、空手道場のシーンから始まるし、日本語の歌も流れるから、まあいいか。
②マサラ映画の強い影響化にあると思うけれども、メインキャラクターが殆ど女性で、アクションの主体も女性、という映画はまだ男尊女卑の考え方が残るボリウッドでは作れなかったでしょうね。
③リヤとリーナのお父さんとお母さんとが言い味を出しているし、リヤの学友達も個性豊かで作品に膨らみがあるのも宜しい。
④ラスボスであるラヒーナはホント怖いオッカサンだけれども、女性に自由な選択肢のなかった時代(現代で現地ではそうかもしれない)の犠牲者という辛いスパイスも隠し味になっている。
バカバカしくて楽しい、ぶっ飛びすぎて清々しい
溌剌とした女性たちが活躍する、はちゃめちゃなバトルコメディです。
イギリスを舞台にしたムスリムの姉妹が主人公です。(インド系かと勘違いしてました)
スタントウーマンを目指す主人公・妹リアは、とにかく男性・家父長制への反抗心が強く、姉リーナの結婚相手を信用できずに、あの手この手で姉の結婚を破談にしようと奮闘します。
面白いのが、主人公の敵となるのもまた女性という点です。
男性と女性の対立になるのかと思いきや、、女性の世代間のギャップ・対立の構図になっていいます。
女性であるがために自分の人生を選択する権利が奪われてきた親世代の女性と、学び・職業・生き方を自身で意思決定できる子世代の女性。
全体的にライトに観られるコメディだけれど、根底にはヘビーなテーマがあるのかなと思わされました。
姉リーナがとても素敵で、物語の転換でいつもグッとくるシーンを作ってくれています。
姉妹と無邪気にはしゃぐ姿、画家になる夢への苦悩、恋人や家族への人情深さ、逞しさ力強さ。
人として多様な側面が表現されていて、とても魅力的で印象的なキャラクターでした。
なんだか新鮮でした
楽しめました。全体的にアクションのキレが無いんだけと頑張ってる感じが良かったです。
予告では敵は大悪党とか恐ろしい陰謀とか言う触れ込みながら個人的な目的で大して巨悪でもないじゃん。
演ずるのがあの娘たちなので良かったのでしょう。失礼ながらムスリムの事は何も知らないので衣装が綺麗だなぁとか豪邸だなぁとかビンテージアメ車などの見た目の印象が強いですね。
この作品を日本人キャストで作ろうとしてもあの娘たちのようなキャラクターにはならないでしょうね。
笑いどころもたくさんあったし、特にリアの仲間2人と1人大活躍でしたね。多様性の時代だわ。拍手。
たまたまかなぁ、「友情」「努力」「勝利」の少年ジャンプ三原則がベースにあることがこの作品のストーリー安定の基なのでしょう。ベタだけどね。
気軽に観れる
前半が凄く退屈
アクションスターを夢見る妹が姉を助ける為に戦うんだけど、クライマックスの格闘シーンもあっさり終わってしまって、開脚回し蹴りが唯一の見どころだが、そんなにうまくない。
タランティーノの映画を意識してか、何章かに分かれているが特に目新しい進展はなく、ただただ姉妹の兄弟喧嘩を見る羽目になる。
つまらないね、配信でどうぞ。映画館で見る価値なし。
ムスリマ、パキスタン系、移民2世、女性、アクション
パキスタン系イギリス人の女子が主人公で女性同士がボコボコに殴り合うアクション映画、というジャンルを築いたことがまず新しい。なぜならアクション映画においてパキスタン系の主人公がまず少ないし、女性主人公はさらに少ない。イギリス発のアクション映画は多くても、自分と同じようなムスリマ、パキスタン系、移民2世、女性、などの主人公に出会えること自体が同じ境遇の女性達にはまれなのだ。彼女らが自分と同じような主人公に出会えることになった基盤を築いたことをまず評価したい。こういった「異色の」アクション映画がもっと増えて異色ではなくなるときに多様性が達成されるのだろう。
脚本は磨く余地があったと思う。前半、主人公が何度も怒りの化身と叫びつつ、何に怒っているのかわからない。進路希望に対する親の反対も、7クラスの女ボスに目をつけられるのも思春期にはありがちな悩みと言えばそれまでで、大した葛藤に見えないからだ。「家父長制反対!」と叫ぶ親友二人も含めて、具体的に家父長制に苦しんでいる描写もない。もっともインドパキスタンはじめアジア系の国々は昔から女性の地位が低く、移民であっても結婚しろという圧力が強く、その気もないのに見合い前提のパーティーに連れてこられるなどその影響から逃れられないため普段から怒りをためていることは理解できるが、やや説明不足感は否めないため主人公に感情移入しづらい。もっとも男女平等を訴える映画は他に多く作られているのでこの映画であえてそこを深掘りする必要はないのかもしれない(日本はむしろ男女平等にスポットを当てた映画をもっと作るべきだと思うが・・・)
中盤以降、姉の婚約者一家の陰謀が明らかになるあたりでぐっと面白みが増してくる。ここからのアクション、特に豪奢な花嫁衣装(30キロ以上あるらしい!)をものともしない姉の身のこなしや、パキスタンの伝統的なドレスまとった主人公の立ち回りが観ていて飽きない。
そしてこれだけは言わせて欲しい。お姉さんは画家よりアクション俳優の方が向いていると思う・・・。
怒りの権化!
ポスタービジュアルを見てインド映画かと思いきや、実は英国映画で、さらにパキスタン系移民のムスリム社会が舞台の作品(まあ、欧米人が日本と中国、韓国をごっちゃにしてるのと同じようなもんで許してほしい)。そんなわけで、やたら画面映えする主人公姉妹の美女度や、途中のダンス歌唱シーンはよくあるインド映画ふうではあるが、欧米文化の影響下で育った英国人監督の演出はタランティーノっぽく、話はボンクラ友人&実の姉とのリアル・シスターフッド・コメディ。ロック、ポップ中心の劇伴では、突然日本の昭和歌謡、浅川マキの「ちっちゃな時から」が流れたりもして驚く。
ぽんぽんと潔く切り替わる各シーンはどっかで観たようなサンプリング感で、先が読めるところはあるし、アクションもキレがいいとは言えないけど、テーマはムスリムの旧弊な社会構造や家父長制批判。新宿ピカデリーでの本編上映前に予告が流れていた男社会批判を含んだ花嫁取り違えのインド映画に比べると、当然かなり過激でストレート。で、実のところ、その点いちばん遅れているのが日本映画なんじゃないかとも思った次第…。
パキスタン系家族の関係は濃いい
お時間が有り、まぁ楽しく過ごしたいなら。
後半 一気に面白くなる
イギリス人が作ったインド映画だと思っていました。ポスターも民族衣装や「ボリウッド」の文字が前面に出ている。しかし全然インド映画っぽくない。なぜだ?
詳しく調べずに「カンフー✖️ボリウッド」で観に行ったけど。舞台はパキスタン系イギリス人、監督はパキスタン系、出演者はインド系もパキスタン系も。
映画は幾つかの章立てになっているが、前半はよくわからない。でも「VS」のバトルゲームっぽく良かった。
4章になる直前にいきなりの日本語曲。それまで(武道はカンフーだから)日本らしい所が無かったからビックリ‼️
そして話がサスペンス調になって俄然面白くなる。さらに結婚式で、パキスタンもインドの様に派手なのか。インド映画っぽいダンスシーンもあるが、ここはストーリー上で途切れ途切れなので残念。
主人公リアは何かと批判されている自身の夢を叶えたい。その唯一の理解者の姉が、夢を諦め結婚する事で、自身の夢も無くなってしまう事と恐れ、阻止したかった。でもその行為が結果オーライ。姉の危機を阻止し、自身の夢も近づいた。そしてその前に、回転後ろ蹴りも決めた。
今作で名前が出るスタントウーマンのユーニス・ハサートさん は実際にアンジーやミラ・ヨヴォヴィッチ(本人が発音を気にしてる様なのでこの表記)のスタントダブルをしているようです。
スタントウーマンを目指す妹が姉を救おうとするアクション映画。 本年度ベスト級。
思ってた感じとちょっと違ってたけど、なかなか面白いストーリーだった。
スタントウーマンめ目指す妹のリア。
ひょんな事から金持ちの男性と結婚する事になった姉のリナ。
この2人を中心に進むストーリー。
アクション映画と言いながら派手なアクションは少なめ。
先が読めない展開に満足度はソコソコだった感じ。
リアの結婚式でのダンスシーンが良かったんだけど、あっという間に終わってしまったのは残念。
妹のリアが姉のリナの結婚を妨害しようと奮闘する感じ。
姉を守るために諦めない姿が良い!
空中後ろ蹴りが伏線だとバレバレだったけど、それが決まったシーンの爽快感はなかなかだった。
ラストにある人から来たメールも良かった!
リアがスタントウーマンになった続編が観たいです( ´∀`)
鑑賞動機:ムスリム女子がカンフーアクション?10割
舞台はイギリスのようですね。ダブルデッカー走ってるし。パキスタン系ねなるほど。
思っていたよりかなりコメディよりで、主人公の暴走ぶりを面白がれるかでだいぶ印象変わるかな。ちょいちょい下ネタ入れてくるのは…まあ嫌いじゃないけど。
アクションのピークが姉妹喧嘩だったのは、まあ面白かったけど、やはりラスボスの時にしてほしかった。
衣装が素敵なのは間違いないし、いろんなチャレンジがあったのでそれは評価したい。
ところで、いきなり日本語の曲がかかってびっくりしたけど(浅川マキ「ちっちゃな時から」)、どういうことなんだろう。
姉妹愛
ロンドン在住のパキスタン系コミュニティで
生活するリア・カーン。スタントウーマンを目指す
駄目々女子の妹。
姉の怪しい結婚を阻止する青春バトルアクション。
リアの友達の動きと表情は良い。
学校でも外でも、移民格差は付きまとう。
ミスタの母親は濃いキャラ。
家父長型で不利益に生きてきた女性。
まさか、あんな恐ろしい実験をしてるとは……。
この対決が軽快なコミカルで面白い。
大切な人を取り戻す、愛すべき少し強めな
姉妹愛の作品でした。
恐ろしすぎる計画
女達が強い。カンフーなのかはわからない。
インド映画風なのかと思って観に行ったけど、王道の洋画コメディっぽい雰囲気の方が強かった気がする。テキストの入れ方とか、出てくる人物のキャラクター性とか。
姉の婚約者がマザコン過ぎて(膝枕のシーンなど)気持ち悪いけど文化の違いかな……お姉ちゃん私が悪かったよ幸せになってねチャンチャンで終わるのかしらとか思いながら観てたのだけど、ちゃんと婚約者とその母親が悪者(?)で少し意外な展開だった。
姉と妹、そして友人たちがバッタバタと戦っていくシーンはとても爽快。あと、このシーンよりずっと前に出てくる姉妹喧嘩のシーンも、姉が妹を殺しそうな勢いでぶちのめすところがとても良かった。
妹が姉に、姉と自分を重ねてしまっていたこと・暴走していたことを自覚し謝れたところは観ていてホッとした。姉はこうであってほしい、そうじゃないと私の夢も叶わないかもしれないという強迫観念からの行動は観ていてとても痛ましかったから。
また、最後、回転蹴りがうまくいったかわからず終わる演出がベタたけど洒落ていてとても好きだ。
途中観ていてしんどいなと思うところもあったけど(妹の行き過ぎた妨害行為に対して)、後味良く楽しめていい作品だと思う。
Get killing
予告を見る感じ絶対面白いよな〜と期待してたんですがちょっと物足りないなーとなってしまう作品でした。
全体的なアクションはかなりド派手で、この世界のガラスやわすぎるだろってくらいには簡単にぶっ壊れていきますし、姉妹や友人同士での喧嘩ですらバリンバリン割れていくので面白かったです。
バトルに突入するたびにデカデカとパワーフォントが挿入されるあたりもこだわりが感じられて好きでした。
ただ困ったことにストーリーは行き当たりばったりで、従来の家族や夫婦というシステムにメスを入れるという体で作られたんだとは思うんですが、姉貴が攫われたからその逆襲のためにカンフーを用いて敵をバッタバッタ薙ぎ倒していくもんだと思って観に行ったもんですからちょっと拍子抜けでした。
主人公がなりふり構わず突っ走っていく姿勢自体は悪くないんですが、それにしても手段問わなさすぎだし、アクションが良いかって聞かれると凄いけどもうちょっとやれるのでは?と思ってしまうくらいの規模でずっと進行していくのだけはいただけませんでした。
姉や友人たちの方が魅力的に思えてしまい、いると少しノイズになってしまうというのも残念ポイントです。
期待しすぎてたがためにそこまで…な作品でしたが、脚本が改善されればもっと良くなるのではという期待しています。
鑑賞日 8/28
鑑賞時間 11:25〜13:20
座席 D-14
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