「作品のファンとして」グランメゾン・パリ pekeさんの映画レビュー(感想・評価)
作品のファンとして
ドラマ版、スピンオフ含めて好きになり、作り手の料理にかける想いに感動し、毛嫌いしていた高級店に挑戦してみたり、モデルとなった料理も食べに行くぐらいにハマりました。
その立場から言わせて頂くと、ドラマ版とストーリーラインがほぼ同じであり、非常に残念でなりませんでした。
ドラマ版で、ワンマンとして行っていた事を反省し、協力する事の大切さを学んだと思っていた尾花の状態が、俺の指示に従え!文句があるなら辞めろ!という元の状態に戻っており、ドラマ版の尾花は何だったの?と、同じ事の繰り返しにしか思えませんでした。
(因みに、スピンオフ最終話では平子シェフと萌はグランメゾン東京を卒業して自分の店を出しています。)
おそらく、映画版から初めて観る方向けに舵を切っていたのかなと。
しかし、続編と言うことを意識していないとしても何か他にやり方はあったのではないかと思えたし、
展開はかなり雑であり、もう少し時間をかけて丁寧に描くべきだと思ったし、多くの人が、まあまあありがちな所に収まったかなという程度にしか思わないだろうなと思っています。
もちろん、実際のニュースで日本人シェフがパリで三ツ星を獲ったという小林シェフの奇跡のような功績を当時から鮮明に覚えていますし、出てくるお料理も叶うことなら食べたい!と思わせるのには十分でした。(KEIのフィナンシェが運よく手に入ったのでいただきましたが、最高に美味しかったです!笑)
しかしながら、一部報道で、賞に縁のない木村さんに何とか獲ってもらいたいが為にこの年末に作品をねじ込んだとも聞きましたが、
例えそうだったとしてもこの仕上がりでは厳しいのではないか、というのが自分としての正直な感想です。すみません。。
そういえば、山下達郎さんの曲はてっきりエンディングで使われるのかと思ったのですが、そのようなこともなく、本編にも使用されていなかった気がしたので、調べたらチアリングソングとかいうものらしいですね。
あのラストの雰囲気に合わなかったということでしょうか?Recipe好きだったのでそこも残念だったかな。