告発の先に
2021年製作/139分/フランス
原題または英題:Les choses humaines
スタッフ・キャスト
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ベン・アタル
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スザンヌ・ジュアネ
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シャルロット・ゲンズブール
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マチュー・カソビッツ
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ピエール・アルディティ
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オドレイ・ダナ
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バンジャマン・ラベルネ
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ジュディット・シュムラ
2021年製作/139分/フランス
原題または英題:Les choses humaines
ベン・アタル
スザンヌ・ジュアネ
シャルロット・ゲンズブール
マチュー・カソビッツ
ピエール・アルディティ
オドレイ・ダナ
バンジャマン・ラベルネ
ジュディット・シュムラ
レイプ事件の裁判の行方を描く物語。 「法廷サスペンス」ではなく「法廷ドラマ」の赴きが強いドラマです。 「性行為」は確定していて、「強制性の有無」、そして「男性が拒否されていると認識できたか?」「女性が拒否出来ない状態だったか?」が法廷内で争われます。 ですから、「サスペンス」色は薄目。それよりは、被告の男性、その両親、被害者の両親・・・彼等の苦悩と戸惑いを、物語を通じて描いていきます。 この映画、被告となった男性側の目線で描かれているのは、意図したものなのでしょう。 男性と女性の意識の差、男性側の戸惑いを上手に描いていたように思います。 物語としてメリハリがなく面白みも感じませんが、ワインスタイン事件以降の性問題をしっかりと描いた意欲作だったように思います。 私的評価は普通にしました。
これはなかなか難しい。あの中で行われていたことは当事者たちにしかわからない。性交渉をしたという事実しか証拠としてはないわけだし。 ただ、ミラが深く傷ついたのも事実やろうし、傷つけるつもりはなかったというあの青年の言葉も嘘ではないのかもしれない。自分が裁判員裁判でこのような事件に当たったらどう判断をするんやろうか。裁判をすると関係のないプライベートなことまで弁護材料として使われる。性的な犯罪は声を上げない人が多いが、公の場で全てありのままを話さなければならないってハードル高いよね。 ミラの弁護士、あの事件によってミラは生涯終身刑と言っていたが、その言葉もまたミラを縛っていくんちゃうかな。あなたは可哀想な人というレッテルをはられると立ち直る機会を奪うんちゃうかなと思う。 青年の父親は自分のことしか結局考えてないんやなと思う。あの父親を見ているとレイプは事実やったのかな…。 母親も恋人と別れたことを悲しむあたり呑気やなと思ってしもた。パーティを勧めたのも結局はあなたたちだからね。 男性と女性で見る視点が違う映画なんやろうなと思う。
真実が最後まで分からずじまいという点で考えさせられる作品だ。 レイプ被害を訴える被害者と、合意があったと主張する被告人。 被告人の男は警察に逮捕された際、全く身に覚えがないという様子だった。 被害者の女性も決して男をはめてやろうという感じではなく、うそをついているようには見えない。 男は結局、執行猶予つきながら有罪判決を受けるが、真実が気になる。
こういう裁判は難しいだろうな、
性的交渉はあったものの、同意の有無で犯罪の有る無しとなる。
逸れるが、冒頭登場の父親。てっきり父親がしでかしたと思わせるあの出来事は何だったのだろう?
男性は友人たちとのゲーム感覚で実際女性の下着を戦利品として持ち帰っている。女性は事態に驚き男の所持しているであろうナイフの怖さもあり拒絶の意志を言葉でも態度でも示すことができなかった。
はっきりとした拒否の言葉を言わないと、表情や動作では、焦らしたり恥ずかしがっていると思いどちらにしてもYESととられがち。
ただ、映像を観ると外に出るよう誘ったのは女性。
小屋を見つけて寒いから入ろうとの男性の誘いに応じて女性は入って行った。
小屋に入ることが女性にとって不利になることを知らなかったのか?
また男性も秀才が集まる有名大学に在籍して将来を嘱望された身でありながら退学して夢に描いた道からは外れて生きており、たまたま女性に会って自身の言葉でわだかまりを解きたいと話しかけに行けば逮捕され3ヶ月拘束された。
どちら側にしても、こんな筈じゃなかったと思ってしまう結果となる。
最初二人はどうすれば良かったのだろう。