十一人の賊軍のレビュー・感想・評価
全98件中、41~60件目を表示
うーん、面白く無い。
ストーリーがうっすい、オブラートくらいには薄い。
胸糞
でも殺陣はかっこいい。
以下ネタバレ
誰か1人でも裏切ったら仲間諸共始末される中、主人公が3度裏切って、仲間を危険に晒して、なんやかんや戻ってきてその結果、このまま舐められたままで良いのかよお前ら、ぶち殺してやろうぜっ!みたいな事言って、仲間もそれに答えてたけど普通に考えておかしいやろ。
仲野太賀の目が最後に観たものは?
幕末ものが大好物なので期待大で観ることに、大正解でした。山田孝之さんの演技のうまさは観ていて安心感があり流石です。仲野太賀さんが目で演技をする事に驚きました。目で感情を表すすごい役者さんですね。目を開けたまま虚空を睨む彼の目はなにを物語るのでしょう。藩のために戦って裏切られた失望感、自分の正義を貫いた安堵感でしょうか?残酷なシーンもありますが当時は罪人の処刑を見せていたのでよりリアルなものだととらえました。後に陸軍トップになる山県有朋の若き姿を見る事ができて幕末好きにには嬉しいです。ゆりやんが同盟軍におにぎりを配るシーンは画面が明るくなりました。時代劇というと遠い昔の違う世界の話ととらえがちですが、この戊辰戦争の後西南戦争を最後に日本人同士の戦いは無くなっているので日本という同じ大地のうえでおこった身近なものだととらえて観ていました。ハッピーエンドではありませんがこれだけの演技のうまい俳優さんが揃い迫力有る爆破シーン素晴らしい殺陣を見せてくれて時代劇の未来に、明るい灯が差したような満足感を覚えました。
後半から面白くなってきた
戊辰戦争の新発田藩の罪人たちの戦いを描いたものでした。
前半は夜や雨で暗くて分かりにくいという印象でした。後半は見応えのある戦闘シーンが続くので、長い上映時間でも苦にならなかったです。
家老の溝口(阿部サダヲ)が切腹を逃れた理由がよく分からなかったです。
賊軍が土佐藩(赤髪)の指揮官らをやっつけたのは痛快でしたが、溝口が鷲尾平士郎との戦いで拳銃を使うのはせこいなあと思いました。
バイオレンス色の強い時代劇で、刺激的でした。
迫力満点の時代劇!時代に弄ばれた賊軍!
昔は、週に何本もテレビでお目にかかった時代劇。今じゃ、大河ドラマくらいしかないよね。
テレビが何台もある家じゃなかったから、チャンネル権を持っているオヤジの付き合いで、よく見てた気がする。勧善懲悪で、毎週、同じことの繰り返し。安心して見れるってやつかな。
歳を取って、城歩きが趣味に加わったもんだから、時代劇も結構真剣に見ちゃいます。
このロケ地、どこのお城だろうって感じで。
本作品は、新潟の新発田城がメインでしたよね。まだ、行ったことがないので、ワクワクしながら見ちゃいました。
賊軍が陣取る砦は、撮影用ですよね。見張り台とか砲撃受けて壊れてたし。実際にあるものだったら、見に行ってみたい。
さて、内容ですが、切ない話でしたね。
罪人が無罪放免を勝ち取るために、官軍から砦を守るってことだったんですが・・・
【ネタバレ】
実は、単なる時間稼ぎだった。
新発田藩が新政府軍に寝返るため、城内の旧幕府軍が出ていくまで足止めをしなければならなかった。
次々と仲間を失いながらも、官軍に一矢を報い、無事砦を守り切ることに成功する。しかし、味方になる官軍の兵士を殺めたこともあって、罪人達は、敵として抹殺されるしかなかった・・・
罪人達を利用したことを反省し、家老に訴えようとしていた役人は、官軍との戦闘で最期を迎えてしまう。夫である役人の意思を継いで、娘は父親(家老)に罪人達の解放を訴えた。しかし、官軍とのしがらみで罪人達は処刑されてしまう。自分の非力を嘆いた娘は自害してしまった。腹の子と共に・・・
「さらばヤマト」とか「ローグ・ワン」みたいな全滅モノが大好きな自分なんですが、この作品に関しては、なぜか素直に楽しめなかった。後味の悪さが残る一本でした。
最後にもう一言。
本作品では仲野太賀さんが、賊軍と共に砦を守る侍として出ています。どちらかと言えば、オチャラケのイメージが強い役者さんなんで、いつ笑わせてくれるのかと期待してたのですが、最期までメチャクチャカッコよかった。新たな一面を見たようで楽しませてもらいました。
正義とは
正義は、それぞれの立つ位置で違う…それをまざまざと見せつけられたと感じます。
11人の賊軍…のはずなのに、罪人は10人。なぜかなと観ていましたが、最後に来て納得です。
11人目の賊軍…一緒に最後まで戦った人たちは、こちら側の立ち位置からしたら正義。
だけど国の中で血を流さなかったことも、市井の民と国を治める者からしたら正義。
何が正しいのかは分からない。
だけど、社畜のお父さんが家族を失った映画にも思える。
と書くと何ともな感じに思えますが、女性と障がいのある人に光が見えるエンディングだったことはとてもステキなエンディングです❣️
爆弾最強
正直普通に面白かった。
悪党の寄せ集め軍団が戦争を防ぐための捨て駒として砦を防衛する話で、各陣営の思惑や戦を防ぐための葛藤等をストーリーに落とし込んでいてテンポもそこまで悪く感じなかった。
中盤まで主人公がかなり悪手な行動ばかり取るのも、武士のような誇りや信念を持った存在ではないため、ただ生き残るためだけに行動していると考えれば納得もいく。
劇場で見る際の注意点を挙げるとすれば、全編通してひたすらに爆発物が活躍するので普通にこちらの鼓膜も吹き飛びそうな展開が多い。
IMAX上映とかで視聴するとほんとに鼓膜がぶっ飛ぶかもしれないので注意点かも。
基本的に滅茶苦茶不利な状況をなんとか好転するために泥臭く戦う展開はオススメできるため、是非劇場へいってみて欲しい。
ストーリがしっかりしていて面白かったです
とはいえ、官軍に手紙を送るなり人質を送るなりして、
なぜ足止めしなかったのか?疑問も残ります。
司馬遼太郎さんの小説「峠」を読んだことがある人は、
より楽しめるかも。
千原せいじさんはガタイも良いので、殺陣をやらせたら様になると
思いましたが、ずっと念仏を唱えてただけでしたね(笑)
家老の娘役の木竜麻生さんは舞台となった新発田出身ということでしたし、
演技も良かったです。鞘師さんも良かった。
結局、最後の仲野太賀さんの殺陣が見せ場でしたね。
まさかのインディージョーンズ方式がちょっと残念でした。
阿部サダヲさんにも殺陣やって欲しかった。
長時間の割りに飽きが来ることもなく、とても良い映画でした。
この尺でも足りないか。。?
基本情報によりますと。。
「本作は東映黄金期の礎を築いた
脚本家・笠原和夫さんによる幻のプロットを、白石和彌監督&「孤狼の血」チームが60年の時を経て映画化した集団抗争時代劇」だ、そうですよ。ふむふむ。
ストーリーを簡単に言うと
日本史上最大の内戦である戊辰戦争
(新政府軍vs旧幕府軍)のさなか、新政府軍と対立する奥羽越列藩同盟に加わっていた新発田藩の裏切りのエピソードって事でよろしいか??
新発田藩の家老・溝口(阿部ちゃん)の策により、罪人達が砦を守る任に駆り出される事になる。
罪人達と共に護衛作戦に就く兵士郎
(太賀君)
旧幕府軍の同盟軍として新政府軍と戦おうとしない藩に不満を募らせている。
(だから選ばれてしまったのね泣)
溝口の腹心であり娘婿の入江数馬(野村君)
荒井万之助(田中俊介さん)
の3人と、集められた罪人達は砦を守りきれるのか?!
罪人達の自由を賭けた壮絶な戦いも見所です。
もしかしたら、この溝口という人物を冷酷過ぎる!と思う方もおられるかもしれませんね。
ただ違う視点から見ると"最小限の犠牲で多くの民を守った"とも考えられました。
(この表現アウトですかね?大丈夫かな?汗汗)
侍だったか?と言われたら考えちゃいますが、策士であり政治家だったなと思いました。
小さな藩を戦場にする事もなく、戦争に巻き込まれて死ぬ人も出さなかった。
家老としては優秀な人物でした。
(兵士郎を撃った時はグギギギー!だったけど)
そして、彼個人としては痛すぎる代償を払う形になった着地には唸りました。
肝心の罪人達ですが。。
タイトルでは十一人。
だけど実際は十人でしたね。
(まさかのラスト!あの方を含んでの数字だったとは!)
政(山田君)のエピソード以外は、それぞれの犯した罪についてもさら〜っとセリフ一丁で説明されるだけですのでね。
これ以上は尺を取れないのでギリわかるように工夫はされていましたが、もう少し深掘りして欲しかった。
いまいちキャラに感情移入しにくかったです。
画面も全体的に暗いのでね。
(悪い意味ではないです)
お顔もハッキリせんのですよ。
辻斬(小柳涼太さん・元お相撲さんなんですね!)なんてずっとワタルだと思って観てました(°▽°)
エンドクレジットまで気付かず
"一ノ瀬"って出て来て、
ん?!役名が違う?! ん?!颯?! 誰?!Σ('◉⌓◉’)ってなりました。
つか、偶然すぎる一ノ瀬w
一ノ瀬颯君は二枚目でした。
ラストのおっかぁに泣いた( ; ; )
あげたら色々とムムム( ̄  ̄)な所もあるのですが、何だかんだ言ってもしっかり最後まで観れました。
(ナダルだけは。。。登場の度に現実に戻されてしまった( ̄∇ ̄)
(せいじは実際にも得度して僧侶になった様なのでギリ良しとします?犯した罪にも納得できたw)
しかし豪華キャストでしたね。
行きますよ!まず太賀君ね!!
大好きなんですよね。本当に良い顔になってきました。
太賀君の殺陣は初めて見たのですが、相当練習されたのではないでしょうか。
見事な刀さばきに加え、葛藤や怒りの表現、鬼気迫る表情が素晴らしかったですね。
胡散臭い笑顔の芝居が大好きなのですが、今回は封印。次作「本心」ではありそうなので期待してますw
そして何と言ってもこのお方でしょう!
爺っつぁんを演じた本山力さん!
老ぼれと見せかけて実は槍術師範という役どころで、官軍相手に凄まじい殺陣を披露してくれました。
炎と血しぶきと爺っつぁん!
明らかに、間違いなく"死闘"なのだけど、美しさもまとっていて不思議な感覚になりました。
命が燃え尽きる前に再び、一瞬だけ燃え上がる炎のようでした。絵になる〜!
"侍タイ"から時代劇に対してのハードルが下がったのか、苦手意識があったはずなのに、もっと見ていたいと思いました。
もう爺っつぁんから目が離せずで、なんならもう推し!
(本山さんの実年齢に驚き!全然爺っつぁんじゃないw)
W主演のようですが、いまいち見せ場が弱かった印象の山田君。
ちょっと太り過ぎでは??一緒に痩せよ♡
死罪だなんて重すぎる2人。
おろしや天音ちゃん。医学を学びたかっただけなのに〜泣 大切なお手てがぁ〜泣
こちらも、侍の女房と恋仲になっただけなのに〜泣
役名も実際も二枚目の颯君。
お顔半分えらい事になりました泣
生まれた時代が違っていたら、こんな事にはならなかった2人でした。
(不倫はアウト〜だけどね♪)
そんな中驚いたのが、紅一点のなつを演じた俳優さん。
知らない方だったので調べたら鞘師里保さんという方で元モー娘。の子なんですね!
いや、雰囲気あってとても良かったです。
モー娘。時代知らなくてごめん。
江戸幕府から明治政府へと政権が移り変わろうとしていた時代。
"正義と悪" 簡単に分ける事のできない時代の中で、正義も組織も信じられず賊となった彼ら。
あの時代に生きた、再び自由を手に入れようとする姿が印象的だった。
ありがちな"誰かを守る為に命をかける"というわかりやすい展開にならず、主人公の政も何度も逃げようとする所も新鮮だった。
(結果、大切な誰かが待つ藩を守る事を選択したが。。)
無罪にならなくても逃げ切れれば自由だ。
政はさだの元に戻りたい。
そんな思いっきり人間臭いドラマになっていたのも面白かった。
美しくもなく、ただただ、死んでいった彼らだが、その孤高の魂はとても熱かった。
その魂が繋いでくれた、救ってくれた命のお陰で、今の我々があるのだと、心にそっと刻まれた。
最後に。。
溺死したノロ(宝くん)に政が胸ドンした事で、それが心マになって蘇生した。。って事なんだろ〜けど、さすがに時間経ち過ぎてそれは無理ゲー(°▽°)
人として死ぬか、鬼として生きるか、その選択の外にいるのがアウトローかもしれません
2024.11.6 イオンシネマ高の原
2024年の日本映画(155分、PG12)
戊辰戦争下の新発田藩にて、砦を護るために遣わされた罪人と藩士を描いた時代劇
監督は白石和彌
脚本は池上純哉
物語の舞台は、1868年の新発田藩
戊辰戦争にて、新政府軍と旧幕府軍の対立を見守ってきた家老・溝口内匠(阿部サダヲ)は決断の時を迫られていた
同盟軍への恩義と時代の潮流を考えた結果、同盟軍につくフリをして、官軍に寝返ろうと考える
内匠は鷲尾(仲野太賀)にアイデアを募り、彼は「決死隊」にて峠の砦を封鎖し、官軍が藩に入るのを食いとめ、その間に同盟軍とともに偽の出撃をさせようと考えた
そこで鷲尾は、「死罪寸前の罪人」を10人集め、自身を含めた藩士4人で砦へと向かうことになった
同盟軍が藩から出るまでの時間稼ぎをする手筈だったが、一向に狼煙(合図)が上がる気配もない
そんな中、新発田藩のために死にたくない罪人の政(山田孝之)は勝手な行動を取り始める
そして、そこに予定よりも早く、官軍の先発隊が到着してしまうのである
映画は、そこでいきなり戦いが勃発し、数人の罪人が命を落としていく様子が描かれる
相手は戦の用意をしてこなかったが、立て直しの第二陣には砲撃隊まで加わり、さらに罪人たちの命が失われていく
そんな中、政の弟分のノロ(佐久本宝)は、砦にあった爆薬に油水を塗って殺傷能力を強化させ、反撃を果たしていく
物語は、純粋な侍である鷲尾が内匠の掌でで踊らされる様子が描かれ、その落とし前がラストで行われる
実質的な主人公は鷲尾であり、組織のために戦った者が裏切られ、無惨に命を落とす様子が描かれていく
侍の時代の終わりでもあり、武士道を嘲笑うかのような内匠の銃弾は象徴的であり、刀から銃へと戦い方が変わる瞬間だったように思えた
映画は、戊辰戦争自体を知らなくてもわかるように解説され、戊辰戦争が新発田藩を巻き込む過程も説明してくれる
策を弄した内匠が足元を掬われるものの、それを非道で切り抜けるのだが、その代償はあまりにも大きかった
とは言え、そこまできっちりと描いてしまったことで、155分の大作になってしまった感がある
アクションシーンが多くて、展開が早いと思うものの、政が抜け駆けしてピンチという流れが多すぎるようにも思う
また音声が非常に聞き取りづらいので、何を喋っているかわからないシーンが多いので、いつか上映されるかもしれない字幕版かノベライズで単語を補完するより他がない
動きだけ見ていても話の内容はわかるので、聞き取りづらさがストレスにならない人ならOKなのかもしれない
いずれにせよ、組織のトップの非道さと末端の言いなりの悲哀という構図があって、アウトローはその危険性をいち早く勘付いているという構成になっていた
それゆえに構図がわかりやすいので混乱することはないのだが、罪人の数人はあまり出番がないので、ふと見失ってしまうかもしれない
決死隊の侍の見分けはそこまで難易度が高くないが、新発田藩の藩士もろもろとか、先発隊の側近クラスになると意味不明な感じになってくるので、公式パンフレットの相関図を頭に入れて置いた方が楽かもしれません
好き嫌いが分かれるかもな映画でした
観終わった直後、救いのなさにちょっと唖然とした。
そうか,みんな死んじゃうんだなぁ、と。
せめて,妻のために生きようとした山田孝之くらいは生かしてあげてもいいかなと思ってしまった。
それにしても、若様と藩を守るためならどんな裏切りも汚いことも平然とこなす家老、これを冷静に演じるアベサダオも良かったが、仲野太賀の迫力ある演技が圧巻。
ストーリーにはやや無理がある展開だが、白石監督らしく、血とグロと暴力のてんこ盛りなのも私は好きで満足。
特筆すべきは,賊軍の中で1人見事な殺陣を演じる年配の役者さん、これは誰だと思わず調べてしまった。本山力さんの殺陣のシーンはそこだけ世界が変わると思うほど素晴らしかった。
少し時間が経って考えると,賊軍目線では救いはないのだけど、藩にとっては武士道には大いに反する家老がとった卑怯な作戦が結果的には人々を幸せにしてると思うと,歴史の面白さを感じた。
日本映画のいいところと悪いところを併せ持つ映画
日本映画の悪い所:
・画面が暗い。見えねぇ。
・キャラがわからん。誰や、こいつ。見た目で個性を出せ。
・さらにリアリティを追求しすぎて全員どろどろ。さらに見分けがつかない。
・血しぶきぶしゃー。無駄にグロい。
・無言の睨みあいがあればいいってもんじゃねぇ。
・話がクドい。話のテンポをあげてくれ。
・無駄に顔の売れてる芸能人を連れてくりゃいいってもんじゃねぇ。
・しつこい。そのくだりはもうやった。
・お涙頂戴要素を盛り込みすぎ。その要素、本当にいりました?
日本映画のいいところ:
・きっちり最後まで話を作りこんでくれるところ。
・自己犠牲の浪花節。二枚目、超かっこいい。
・殺陣が最強にかっこいい。じじぃ、かっけぇ!
・無駄に顔の売れてる芸能人を連れてきたかなと思ってたら、そのキャストがちゃんと自分の役割をこなしてくれるところ。特に千原せいじ。
======================
全体的に画面が暗くて汚いです。
映画はファンタジーなので、そこらへんを無駄にリアリティ出さなくてもいいんじゃないでしょうか。
二枚目を描写するような時代劇じゃないんで!みたいな感性なのかもしれませんが、見た目に違いがわからないので「これ、だれだっけ…」ってなります。
中盤以降、ぐっと引き込まれます。
状況が状況だけにああなったりこうなったりはするのでしょうが、
もうどうしようもない状況を何とかしようとしているのはとても良い。
ここまで、ネタバレをオフにするつもりでぼやかして書いたのですが、
感想としてどうしても書きたかったので、やっぱネタバレオンにします。
「そりゃその選択するでしょ。何考えてんだアンタ」ってシーンがありました。
降伏したら官軍にするぞー、って宣言くらったら、そらアンタ。誰でも寝返るでしょ。
「おまえらの親がー」とか、国が地元がとか言って説得されますが、
その国に処刑されかかってる状況で、藩や地元に愛情を注げるものなのでしょうか?
政は嫁さんラブなのでまあわからないでもないですが、他のやつらはもう自分を殺そうとしたやつらがどうなろうと知ったことかな状況じゃないんでしょうかね?
なんでそこでほだされるんだろう、という点だけものすごくひっかかってもやもやしました。
===========
最後に一言。
「じじぃ。超かっけぇ。ものすごくかっけぇ!!!!!」
勝利者などいない
東映の時代劇
時代劇の中でも東映の時代劇は
・エンターテイメント全振り
・歴史考証なんざ知らん現代的ムード
・迫力重視のブレッブレのカメラワーク
・血みどろの斬れ飛ぶ腕や足などの残酷描写
・個人描写より命令に従って死んでいく登場人物
などの思い切った作風が特徴
これは基本的に勧善懲悪の時代劇しか
なかった時代に任侠映画等で勝負してきた
東映が時代劇でも同種のスタイルで
映画作りをしてきたところ
そしてこれは時代劇がどんどん
テレビ放送に移行していき
斜陽にあった時代劇映画を
再興させるための打開策で
あったとも言える
で今作は
「日本侠客伝」「仁義なき戦い」などの
脚本を書き上げた笠原和夫が
戊辰戦争で藩に官軍を食い止める
ためだけに新発田藩の罪人が駆り出される
「十一人の賊軍」のプロットを蘇らせたもの
この脚本は結末の展開に
当時の東映社長・岡田茂が激怒し
第1稿350枚が破り捨てられ
残っていなかったとか
このエピソードを知った
「碁盤斬り」「孤狼の血」等の
白石和彌監督が現代に合うよう
メガホンを取った作品
さてその結末はどうだったか
前述したような東映エッセンスを
ふんだんに組み込みながら
ド派手に散っていく罪人たちと
精錬に藩の為に散っていく者
迫力満点でした
東映の剣会の殺陣はあの
張り詰めた空気感まで伝わってくる
ようでした
人物描写が弱い
感情移入できない
という感想もよく見ますが
そんなもんいらないのです
ただ「使い捨ての罪人たち」
でほぼ全員死ぬからです
確かに最近
人の道を外れた者たちの
彼らにも事情があるんだ!
みたいのをジャンプ漫画でも
色々見ますがそこってあんまり
必要ですかね
バトル漫画で戦いの虚しさ
とかをやたら出してくるの
正直げんなりうんざりしてます
この映画みたいに
新しい時代に生きる新政府と
それまでの社会を作ってきた
徳川幕府が日本人同士戦って
決着を付けなければいけなかった
戊辰戦争
これ以上の虚しい戦いは
ないわけでですから
この映画は新発田藩の家老
溝口内匠から剣士鷲尾兵士郎
まで自分の立場に囚われて
戦っていきます
それでいいのです
作中の描写だけで
だいたいわかるくらい
配役で使い分けされています
山田孝之演じる政なんか
超わかりやすい
別に主人公ではない
新発田藩は憎んでいるし
隙あらば官軍に寝返る
1人でも逃げたら全員無罪放免は
ナシという条件は後に
嘘八百であることが
バレますが
そもそも罪人同士が自ら
協力する義理はない
展開が進むと自然と
結局そうなっていきますが・・
あとほんとね
仲野太賀素晴らしい
お父さんもまだバリバリ
だけど二世俳優ほんとすごいよ
個人的には期待通りの
東映時代劇感満載で満足でした
血肉飛ぶ娯楽映画
今まさに自藩の家老に斬りかかろうとする足軽、鷲尾兵士郎(仲野太賀)が、憤怒の鬼と化して叫ぶ。
「俺は11人目の賊だ!」
この映画の「義」の完成と言える場面。
仲野太賀の迫力に感動した。
しかし義というものは、いつの時代も政治やエラい人に踏みにじられるものなのです。(という最後に繋がっていきます)
登場人物10人の賊は、それぞれ個性的でおもしろい。
妻を手篭めにした侍を殺した政(山田孝之)、
医者の勉強がしたくてロシアへ密航しようとしたおろしや(岡山天音)、
檀家の奥さんと密通した坊さん引導(千原せいじ)など、
悪いと言えば悪いが、仕方ないといえば仕方ない、情状酌量の余地がある罪人ばかり。
政治がよければ犯さずに済んだ罪もある。
10人全員の過去が語られるわけではないが、
そこは推して知るべし。
全員根っからの悪いやつではないと思わせてくれる。
いや、だんだん彼らこそ人間として正しいように見えてきさえする。
この11人(罪人10人足軽1人)で砦を守る戦いをするのだが、戊辰戦争の東北は、なかなかわかりづらい。
2022年公開の役所広司主演映画「峠 最後のサムライ」も戊辰戦争の東北が舞台だった。
こっちは長岡藩の街も民衆もついに戦火に覆われた。
しかし歴史的には、新政府軍のターゲットは長岡でも新発田でもなく、元京都守護職の松平容保がいる会津。
松平容保は、鳥羽伏見の戦いで幕府軍が負けると、さっさと京都から会津に逃げ帰っていた。
新発田藩としては、どっちにもつきたくない戦いたくない、来ないでお願い〜って気持ちかもしれない。
藩主も若くてオドオドしている。
だから家老溝口内匠(阿部サダヲ)みたいな存在が必要になる。
この家老が大変イヤなやつ。
卑怯。
卑怯という言葉がぴったり。
自分の考えばかりが正しいと思う政治家。
人を使い捨てにする、嘘をつく、他人の命はゴミより軽い。
でも結局、最後の最後には、同盟を裏切ったおかげで新発田藩は戦火を免れ、民百姓は殿や家老に感謝するという幕切れになっていた。
…この最後のシーンに複雑な思いを抱いた。
歴史的事実とはいえ、阿部サダヲには最後の最後まで卑怯で腹黒で、憎まれものでいてほしかった。
同盟を裏切ったのも、賊たちを使い捨てにして殺したのも、みんな民百姓を守り国を守るため致し方なかったのだというふうに見せてほしくなかった。
善人面するなコラと思った。
ずっと卑怯で腹黒いイヤな奴でいてくれればよかった。
死んでいった賊たちを思えば、いたたまれない。
阿部サダヲの娘が自刃したのも、砦で死んだ恋人、入江数馬(野村周平)のあとを追っただけではなく、父の卑怯な行いを知ってからの絶望の自刃にしてほしかった。
「すまなかった」と娘の亡骸に向かっていう言葉も薄っぺらい感じがした。
もっと後悔しろ!と思った。
(もう溝口家老と阿部サダヲの線引きがなくなってる!笑)
★いかさま賭博師の赤丹(尾上右近)は魅力的だった。
声もいい。甘さと精悍さが両立してる。
★謎に腕が立つ爺っつぁん(本山力)もカッコよかった。
「元毛利家槍術指南役」と、最後の斬り合いの場面で明かされる。
やっぱりねーっ!そうだと思ったー!かっこいいー!と、心の中で喝采。
★血も首も肉片も飛びまくる。
斬り結ぶ敵味方の真っ只中にいるような実在感ある戦闘シーンは見事
★ゆりあんリトリィバァの登場は何なんだ?あそこで映画への没入感が一気に引いた。
★娯楽映画として見よう。
良い作品になる可能性がいっぱい詰まった「佳作」
言いたい事は山のようにあるのだが、悪い作品であったかと言えば「否」
ただ、少しずつ「惜しい」が重なって、評価としては佳作どまりだった・・・
11人の賊たちの個性の表現、溝口家老の鬼気迫る感じの演出、脚本が「違う」感(阿部サダヲさんは最高なのだか彼の眼力やお芝居だけではカバーしきれていないのが残念)
原油はあんな燃え方しないのにとか、いつの間にか鉄砲隊が全くいなくなるとか
大砲は山道は運べないのにとか、ナダルだけはどうしても違和感しかなくて受け付けなかったとか・・・はみんな横に置いてもね
でも、官軍の将、二人と対峙する長州藩士の最後の殺陣や仲野太賀さんのラストの立ち回りとその絶命した時の表情は最高だった
あと、鶴瓶さんの息子さんは最近どんな役も見事こなしていて実は密かに「推し」である
あと、砦のストーリーはフィクションだと思うが奥州小藩新発田藩の辿った道は史実通りなのでこれで歴史に興味持った方は是非そちらの世界へもどうぞ
幕末エクスペンダブルズ
時代が大きく動いた幕末。
〜勤皇の新政府か幕府を助ける佐幕か〜
越後の一藩、新発田藩も難しいかじ取りを強いられた。藩論は早くから勤王にまとまっていたが、佐幕諸藩に包囲された状態にあり、同盟軍の圧力によりしぶしぶ奥羽越列藩同盟に参加することに。
しかし実際戦列には参加せず、出兵には応じるなど慎重に行動しつつ、新政府軍と連絡を取り合い、新発田に上陸すると直ちに同盟を離脱した。
これが奥州戦争の帰趨を決め、歴史に「新発田の裏切り」と呼ばれる出来事になる。
(新発田藩からすると裏切っていないが)
この間の権謀術数の駆け引きは、やはり史実の方がおもしろい。
長い割にスッキリしない。
ちょっとフィクションすぎた印象。
新発田城下を戦火から守るため、新政府軍と同盟軍が衝突しないよう、同盟軍が新発田を出るまで要の砦を守りきれば無罪放免とする言い渡し。
時間稼ぎに罪人を使う時点でコレあるか?と思うが、ここまではまぁ面白い感じ。
後にこの無罪放免が嘘で「守っても守らなくても処分」ということがわかるが、コレをひっくり返さないのが残念なところ。
十一人が賊軍として同時に揃わないので、なんだかなぁ…(八犬伝のあとだから余計に感じる)
しかも各キャラが薄いので感情移入しにくい、登場時に字幕でキャラ名出してもらいたかった。
御家老、
処分の仕置きは逃がしてもよかったのでは?
首なんか似た奴でいいのでは?
銃で解決するところも小物感。
同盟軍を煙に巻いた策士はどこへ?(怒)
最終戦は剣の勝負で家老斬ってもよかった。
(史実上生存した人物は殺せないのか)
ナダルの演技に驚いた。
普段の大げさな感じがむしろ大河に合うのではないか(笑)
スッキリしない。暗いのが、偉いのか?痛快時代劇じゃいけないのか?
仲野太賀好きです。
本作では、真っ直ぐさが良かった。
そこは絶対報われてほしかった。
全体として、面白かったのですが、もっとスカッとした痛快時代劇が良かった。
理不尽な結末を、すでに予告編でネタバレするのもどうかと思ったし(最初から無罪放免にする気はなかったって)、何か、悲惨な末路や暗い話にした方が、作品の格が上で、明るい面白さは格が下だとでも思ってるのではないか。
『八犬伝』の馬琴の言葉「現実はそうはいかなくても正しいものは報われる世の中であってほしい」を思い出した。
時代劇にしては最後がスッキリしない
戊辰戦争のなんたらは解るのだが、百歩譲って突っ込み処満載なのも許せるのだが...アベサダの大老役が最後にやられない(殺されない)のは賊軍側の武士役の仲野太賀の無念極まり無い為、時代劇としては全くNGである。特にアベサダの大老は農民達をあんなに殺生しておいて最後迄生き残ってはいけない。(史実であったとしても…)
監督は時代劇が何たるかを理解していない。史実を元に大老が殺されていないとかなら別の老中を創ればよかっただけなのに…。
これでは観た者達が納得出来ないし、胸のすく思いがしない。
アクション映画としては良いが、設定が時代劇なので最後は皆スッキリしたいのだ‼︎
ノベライズに比べると
ノベライズ本を読んだ時は、話はまあまあだけど、映画にすると面白いんだろうな、という印象であったが、実際の映画は、怪力男がそれほど怪力でもなく、生臭坊主もそれほど生臭でなく、火付け女?は三味線を弾かなかいなど、萌えポイントがことごとくスルーされていて、超がっかり。何のために戦うかも、途中ぼけてしまい、感情移入したくてもできなかった。ノベライズ本の勝ちかな。主人公がどれほど奥さんを大事にしているかの冒頭部分を削っているので、そこで既に負け試合。
新堀田と書いてシバタと読む(笑)
いやぁ、3時間弱があっという間に終わっちゃった😂
山田孝之のヘタレっぷり、仲野太賀のカッコよさ、阿部サダオの狂気が絶妙過ぎて、最後まで一気に駆け抜けて、バッドエンドなんだけど、何か清々しい気持ちにさせてくれる極上作品です😆
ナダルやゆりあんも思ったほど酷い大根ではなかったし、野村周平が本人とは真逆のメチャクチャ好青年だし、アイツが全ての和を乱している元凶だから早くいなくなれって思ったら見事に退場してくれたし、でも音尾琢真は早すぎだよって思ったら、子供に若返った中尾明慶君、まさかの生き返りで裏のMVPと、もうてんこ盛り🤣
玉木宏も贅沢すぎる使い方しよるわ、爺さんも本田忠勝ばりの活躍しよるわ、もう、とにかくよかった☺️
全98件中、41~60件目を表示