十一人の賊軍のレビュー・感想・評価
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平和の裏に犠牲あり
日本版スーサイドスクワッドな時代劇なんだけど、悪人達が自分等の個性や技を活かして戦場を掻き回すとかそういう華々しさとか爽快さは全然なく、なんか若干の胸糞ってかやるせない嫌な気持ちになりました。
何事にも犠牲は付きものって言うけど、もう少し救いが欲しかったわ。
何もめでたくない。
推しの俳優が多数出演していた為鑑賞。
主演の山田孝之、仲野太賀をはじめ脇を固めるのも実力派が多い為、演技は凄く良かったと思う。また、新潟県民の自分から見ても越後訛りが自然な感じで良かったです。
キャストについてだが
山田孝之は好きなんだけど、今回の役はあんまり感情移入できなくて微妙だったかな。
最初から一貫しててブレねえなくらいの印象。
仲野太賀は演技、殺陣共に凄く良かったと思う。今まで見てきた仲野太賀の中で一番かっこ良かった。
赤丹役の尾上右近は飄々とした胡散臭さが良かったけど、もう少し見せ場が欲しかったかな。何かしてるようで何もしてないんよなこの人。
一家心中の生き残りの松浦祐也は流石の演技力。賊軍の中で一番演技が良かったし、越後訛りが上手い。見せ場もそこそこ。
槍使いの爺ちゃんの本山力はザ・いぶし銀って感じの老獪な魅力があってかっこ良かったし、殺陣が一番綺麗。
千原せいじはスケベ坊主が凄く似合ってたな。まぁ実際にリアルで僧侶やってるしね。しっくりくるわな。でもリアルで僧侶をやってるだけにお経は南無阿弥陀仏を繰り返すだけじゃなく、ちゃんと読んで欲しかったな。
おろしやの岡山天音は頭脳派兼救護班キャラの割にそこまで見せ場がなく残念。武士道を皮肉る所と死に際くらいしか見せ場がなかったな。
二枚目は死に際がかっこ良かっただけであとはなんとも。何かこいつだけ闇が無いキャラだったな。闇が無くて印象が薄い。
辻斬りは戦闘シーンは派手に暴れてて良かったものの、演技はいまひとつ。もっと傍若無人であれ。
そして間違いなく今回のMVPのノロ。
彼の活躍はデカかったし、難しい役柄だったけど演技がかなり印象に残った。
あと、推しの佐野和真と佐野岳。彼らのアクションが久々に見れて良かった。
っていうか佐野和真、ガチバンの頃から全然変わらんな。
まぁ賊軍をはじめ、全体的に見せ場のあるキャラは多かったとは思うけど、キャラの印象が薄かったかな。
賊軍はもう少し自己紹介に時間割いても良かったかも。
この薩長or幕府の時代の中、この物語と同じ事が日本中の至る所であ...
この薩長or幕府の時代の中、この物語と同じ事が日本中の至る所であり、この物語と同じく、義に徹する者は死に、偽に徹する者は生き残ったことでしょう。他の方のレビューからかなり血生臭い映画の印象を受けて観に行きましたが、ブレる藩主(経営者)とその犠牲になる郷士や民(社員や下請け)、その間で挟まれる家老・藩士(中間管理職)と、サラリーマン生活の長い私には会社組織とも重なり、なんだか切なさが先に残る映画でした。
とはいえ、全般的にこれでもかと続く殺陣シーンは迫力があり、特に爺っつぁん(本山 力)と鷲尾兵士郎(仲野 太賀)はエラいカッコ良く、それを見るだけでも価値ありと言えます。また、玉木 宏さんのあいかわらずの「若き征服者」っぷりも堂に入った感があり、笑う映画ではないけど笑ってしまいます。阿部サダヲさん(溝口内匠役)も良い人悪い人の二面を行ったり来たりと上手でした。「家庭に戻れば、みんなイイ人なんだよ」と、ここでもサラリーマン感。
ストーリーもテンポよく、後半、各人にクローズアップしたことで尺が長くはなりましたが、ダルさを感じることもなく駆け抜けて終わった感じです。観に行くかちょっと迷ったのですが、行って良かった映画でした。
昭和の時代はサラリーマン社会を重ねることで共感を呼びましたが、令和の今は単なる悪者にしか映らないのでしょうね。
原案は『仁義なき戦い』『二百三高地』の名脚本家・笠原和夫氏。
氏の60年前に執筆した幻のプロット(脚本は消失)を白石和彌監督が令和の時代に蘇らせた『十三人の刺客』(1963)『十一人の侍』(1967)『十兵衛暗殺剣』(1964)『忍者狩り』(1964)など東映伝統の「集団抗争時代劇」の系譜を受け継ぐ作品。
戊辰戦争を題材とした映画には岡本喜八監督、三船敏郎氏主演『赤毛』(1969)や同じく岡本喜八監督の『吶喊』(1975)などありますが、幕末・王政復古の混沌した時代に諸大名は幕府か官軍のどちら側に付くか、いずれもドラマティック、悲劇的に描かれていますね。
『十三の刺客』『十一人の侍』もどんなに悪徳な藩主にも武士の一分として忠義を尽くす敵側の家老の悲哀が漂う姿が描かれていますが、本作でも家老溝口内匠(演:阿部サダヲ氏)が忠義を尽くし、藩を守るため深謀遠慮を巡らしますが、昭和の時代は会社の命令は絶対のサラリーマン社会を重ねることで大いに観客の共感を呼びましたが、たぶん令和の若い観客には単なる悪者にしか映らないのでしょうね。
罪人を集めた「賊軍」のプロットは望月三起也氏の『ワイルド7』のようですね。
本作品では10名の個性豊かな罪人たちが集められ、個々の素性は徐々に明かされていくかたちで、感情移入もクライマックスに向けてピークを迎えましたね。
令和の時代にこれだけ骨太な作品を観られたことに感謝ですね。
人の性のエグい部分が最高に良いな!
人の性のエグい部分が最高に良いな!
タイトルにも書きましたが、これが感想です。
『日本で一番悪い奴ら』『孤狼の血』『碁盤斬り』『十一人の賊軍』と白石監督の映画を全部観たわけじゃないのですが、究極状態になった時の人のそれぞれの性を、本当に面白く見せる監督だなと思いました。
生まれた時からそんな奴だったのか、仕事がそうさせているのか、もしくは身分なのか…
それぞれ違う立場の人間だからこそ、それぞれ違う矜持があって、それが最後にまとまって11人になるところが、めちゃくちゃかっこいい。
まぁ、最終的に考えれば結構重たい部分はあるのですが、それはそれこれはこれで、一大スペクタクル時代劇として、めちゃくちゃ楽しめました。
個人的に尾上右近の昭和の時代劇俳優みたいな台詞回しが、ツボでした。
歌舞伎調といえば歌舞伎調だけど、なんかそれとも違う 笑
あと、右近は踊りもキレキレでしたね。
歌舞伎役者の性か…
爺っつあんの殺陣がかっこよすぎる
国を治めるとは
もう少し
みんな強すぎw
侍版「ワイルドバンチ」?
十一人目仲野太賀の殺陣が熱い
ポスターのビジュアルから伝わってくるのは「七人の侍」への熱烈なオマージュで話は和製「スーサイドスクワッド」。大好きな白石和彌監督が「仁義なき戦い」の脚本家・笠原和夫のプロットを映画化したと聞いて期待値が上がりすぎないように用心していた。前作の「碁盤斬り」がちょっと肩透かしだったのだけれど最後に無理やり殺陣シーンを設けたのもこの企画の前哨戦、時代劇予行演習なんだろうと納得していたのである。千葉県鋸南町に砦や吊り橋の大規模なロケセットを作って官軍との攻防を撮影したのだという、予告編を何度も見せられるにつけこのインディージョーンズ的な制作手法がハリウッドの真似事で終わることを危惧したが白石監督にとってはより大きな予算を掛けて思いっきり遊べる現場を手に入れたということなのだろう、子どもの頃切り崩した山の斜面でやっていた戦争ごっこをこれだけの兵隊をそろえて遠慮なく合法的にできるのだから楽しくってしょうがないに違いない。晩年の黒澤明巨編のごとく大味になることを恐れたがそこは白石監督の手腕はさすができっちり面白く及第点にまとめて見せた。NHK大河のイメージが残る山田孝之のキャスティングが残念で綾野剛ならばと思ってしまうのだ。
幕末スーサイドスクワッド
信念を貫くということ
凄え見応えあり!
中野太賀が頑張ってた!2026年大河ドラマ主演だけに〜
時は幕末!
徳川幕府に従う複数の藩に囲まれた東北の小さな藩では
周囲の藩との同盟を裏切り、
実は新政府軍に着きたいと密かに考えており
なんとか周辺の藩に悟られずに新政府軍に与する方法を
模索する中で、処刑が確定している罪人達に
無罪放免と引き換えにある任務を与えるところから始まる。
限られた空間で少数の人数で、多数の敵と戦うと言えば
「七人の侍」の系譜の映画で、
ちょっと前には「十三人の刺客」と言う、
これまた私の好きな傑作と同じような
シチュエーションの映画でした。
中野太賀が頑張ってた!2026年大河ドラマ主演だけに〜
それと今回紅一点として鞘師里保(サヤシ リホ)が
時代劇にありがちなか弱い女性ではなく
積極的に何かを守ったり、やり遂げようとする
現代的な女性を魅力的に演じていて
ああ、日本の俳優さん、本当にそうが厚いな〜〜と
実感した作品でした。
ダイナミックなシーンも多いですが
音響の凄さは映画館でしか味わえないので
是非是非、劇場で!!!!
で、月に8回くらい映画館で映画を観る中途半端な映画好きとしては
白石和彌監督の映画らしく、
血飛沫は普通、指はまるでフランクフルトの様に転がり
腕は蓮根の様な断面を残し、
生首はゴロゴロ転がり、なんなら時にスイカ割り状態!!
ゴア描写がかなり激しいので苦手な方は要注意です。
山田孝之とダブル主演の仲野太賀さんは殺陣も頑張ってました。
基本、罪人達なので、本気の殺陣が要求されるのは
仲野太賀さんと罪人の中にいた剣豪役の山本力さん。
山本さんの殺陣のシーンはここ最近
時代劇鑑賞が続いている中でもキレッキレ!!
藩と領民を守るため他藩を欺き大事な家族まで失う家老の
板挟み的苦悩を演じる阿部サダヲ。
こういう役が本当に上手いわ。
ただ、全部見終わった後、よく似たような作品として
「十三人の刺客」を思い出して
「ああ、『十三人の刺客』面白かったな〜〜」
そんな帰り道〜〜でした。
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