十一人の賊軍のレビュー・感想・評価
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阿部サダヲの異次元さに気づけるかどうか
阿部サダヲさん、死刑にいたる病などはあまり好きではなかったのですがここまで次元が違う役者さんだとは私の見る目がありませんでした。
あまり考えずに見れば家老の結末がバッドエンドと勘違いしてしまいそうになりますが、サダヲさんの声質、表情筋などが全て家老のシナリオ通りの一人勝ちエンドだと気づいてしまいます。2回見てはっきり分かりましたがこの演技プランが登場〜ラストまで一貫してるんですよ、凄すぎませんか?
恐らく監督や台本には忠実に演じられていると思うのですが、その上で遊んでいるような狂気まで感じました。
日本の宝です。もっともっと評価されねばなりません。
やっぱ太賀くんは上手いわ。
話は複雑なんだけど、整理されていたので分かりやすかったですね。
今回太賀くんと山田孝之くんのダブル主演みたいだけど、役柄のせいもあるんだろうけど、圧倒的に太賀くんの見せ場が多かったですね。
というか、太賀くん、やっぱ上手いわ。
今回吉本の芸人さんも主要メンバーでキャスティングされてましたが、特に違和感なかったし、良かったと思います。
血の海と爆発と大音響がお好きならどうぞ‼️❓
千原せいじとナダルが主要な役回りであることで、この映画の品質をご理解ください。
やたら長くて、意味のない首切りや、ドタバタの連続、燃える、体の破片が、やたら多い、それに難聴になりそうなほどの大音響。
対して、それらしく見えるのは仲野太賀くらい、あゝ、名演技だ。
二時間半、体の破片と血と炎と爆発と怒号を延々と見せられて、ストレスが大変。
たけし監督の首や、侍タイムスリッパーの爪の垢でも飲んで欲しいです、とほほ。
背景がウェブの無料壁紙みたいで興醒め、ロケ無しの撮影所撮りなんでしょうか。
なんか、仲野太賀意外、ヤクザ映画の人たちみたいでした。
○○人のホニャララ
東京国際映画祭が開かれているこの時期、私がよく利用する中央区の映画館はその劇場としても使われているため、スケジュールやシアターの割り当てがいつもに比べるとややタイト。今週、私が注目していた作品第一候補は残念ながら観やすい条件ではなかったため、第二候補のこちらをTOHOシネマズ日本橋で鑑賞です。ファーストデイでしたがあまり客入りは良くありません。
本作、原案は笠原和夫さんということもあって、白石和彌監督による『仁義なき戦い』オマージュが確かに感じられる作品となっております。とは言え、ルックはしっかり時代劇感があって前作『碁盤斬り』(同監督の初の時代劇作品)からのアップデートも感じます。また、脚本も池上純哉さんの堅実な仕事で、史実を基に無理を感じないオリジナルストーリーは観ていて違和感を感じさせません。正直、予告編からはもう少しスペクタクルでエンタメに振っているのかと思いきや、案外硬派に作られており見応えがありました。
そして「○○人のホニャララ」と作品名が付けば、当然その人数に該当する者たちのキャラクターはしっかり立てなければなりません。今作はそれが「死罪を目前に待つ罪人たち」で構成されており、もれなく個性豊かな人格と特技で雑なキャラがいないところも秀逸です。特に思い入れ強めに観ていた3名から、まずは尾上右近さん。序盤こそ「ちょっとやり過ぎかな」と思える演技も、演じている「赤丹」という人となりが解るにつれて、右近さんの演技プランや白石監督のキャラクター演出に納得がいきます。やはり歌舞伎役者ということもあり所作も完璧で素晴らしいです。次に「爺っつぁん」こと本山力さん。刀を構えただけでもう強い雰囲気バリバリでおっかない。中野太賀さん等皆さん、殺陣を相当に練習されたようですが、本山さん一人、ずば抜けて格の違いを感じます。観終わって調べればそれもそのはずで、この方「〝5万回斬られた男〟福本清三の後継者」と知り激しく納得です。そしてもう一人は「なつ」を演じた鞘師里保さん。私、この方もお姿を存じ上げなかったため調べて「ああぁ」と。以前、ラジオ番組で(確か)松岡茉優さんが「サヤシが、サヤシが」と興奮しながら連呼していて記憶にありましたが、この方でしたか。とても雰囲気を感じる演技は、決してまだ「巧い」というレベルではないかもしれませんが、とてもポテンシャルを感じますし、何なら思いのほか魅了されました。特に最後のシーンは涙腺を刺激されるほど。今後、更に良い「俳優」になっていきそうで今後に注目です。
と言うことで、充分に楽しめた本作。ケチを付けるわけではありませんが、最後にどうしても気になったこと二点。一つは「生首の重み」が感じられないシーンが幾つか。恐らくは見た目のリアルさだけでなく、重さも実物に寄せているのではないかと想像するのですが、その扱い方によっては軽く見えてしまうような気がして若干ノイズです。まぁ、この作品に限ったことではありませんが、時代劇にとっては重要アイテムの一つなのでどうしても。。もう一つ、「これフリかな?」と思ってしまったシーン(結果、そうではなかったのだけど)。必死で同盟軍の疑心を躱そうと苦心する溝口内匠(阿部サダヲ)。家老自ら白洲に出て行う「アレ」に付き物の「とある演出」を見て「健康被害はないの?」と心配(w)になりました。
圧巻の殺陣。それ以外は非凡な白石作品
とび散る血しぶき。もぎ飛ぶ指、腕、首…
この残虐さは白石作品の真骨頂。
ラス前の特攻殺陣からラストの殺陣。
さすがとしか例えようがありません。
死に物狂いで剣を振る。
一太刀では人はなかなか死なないのだと表現してくれるのがありがたい。
それ故にドラマパートの描き方にイマイチ感が…
裏切り者は消え去るのみ(笑)のハードボイルドを期待しちゃうんだけどな。
罰があれだけじゃ物足りなさが残ります。
時代劇感は前作の『碁盤切り』の方が好き。
今作は火薬使い過ぎ(笑)
痺れるほどに格好いい泥臭さ
原作は未読で鑑賞。
白石監督のお得意とするであろう
泥臭さ、残酷さ、そして男の格好良さが詰まっていて最高の時代劇でした。
ネタバレなので誰とはいいませんが
特にとある人物が二対一で戦う際は
あまりの格好よさに口角が上がりまくるくらい
その貫禄と鬼気迫る演技が素晴らしかったです。
時代劇でここまで口角が上がったのは初めてかもしれない、
というくらいには未知の体験でした。
犯罪者たちのバックボーンがなかったことが残念。
十人の犯罪者と一人の剣術家で砦で足止めするのだが、犯罪者らしい?粗野で無頼な振る舞いがなどがあまりなく、とても無法者集団に見えなかったため迫力が今一つ感じられなかった。
それぞれの罪状をよく見ると強盗殺人と辻斬り以外は密航、姦通、賭博、一家心中、脱獄幇助などとても極悪人とは言えない連中が大半の集まりだったので、それぞれの得意技(ノロの花火など)をもっと活かしながら立ち向かうというストーリーにすれば、より個々が掘り下げられ感情移入でき、尺も長く感じることもなかったのに・・・。
ノロ役の佐久本宝くんは難しい役を上手に演じ達者さを感じたが、白く綺麗な歯並びを見るたびに残念さの方が上回った。
阿部サダヲさんの内に秘めた狂気の表現が怖く、途中から目がイっちゃっておりなかなかの見応えだった。
グロく暴力的な描写が得意な白石監督だが、本作も腕が切り落とされたり肉片が飛び散ったりと、救いようのない物語を言いようのない無情さと残酷さでエンタメ感を後押しした面白い映画でした。
戦いと裏切り。
守りきったら無罪放免?どうせ騙されてんだよ。ほら案の定。10人しかいないぞ、11人目はなるほど彼か、納得。大スペクタクルでは無かったが合戦シーンは見ごたえあり。
一見ひ弱そうな花火師のノロがなかなかの活躍でした。
仲野太賀の目がヤバい!
前作「碁盤斬り」のレビューで「白石和彌史上最もマイルドな映画」と書いた。が、最新作でもある本作「十一人の賊軍」は白石作品のイメージ通りとでも言いますか、エグみとグロさ全開バイオレンスのアクション時代劇。苦手な人はとことん苦手だろう。振り幅がヤバい。
ただバイオレンスなだけではなく、立場や考え方を異にする者たちが「やむを得ず」共闘し、必死になってわずかな希望を求める物語でもある。
誰のどんな立場に思いを馳せるかで、見えてくるものが変わる。新発田藩の侍3人は、家老・溝口(阿部サダヲ)の考える足止め作戦を成功させたい。道場を構える鷲尾(仲野太賀)は旧幕府軍として官軍を迎え討つ任務を全うしたい。罪人たちは「勝てば無罪」の約束を信じ生き延びたい。新発田藩士に女房を襲われた駕籠屋の政(山田孝之)は死んでも作戦に協力したくない。
砦の攻防に参加する面々だけでも、大まかに分けてこれだけ差があるのだ。さらに外側では進撃してくる官軍、新発田藩に出陣を迫る旧幕府軍、まだ若年の藩主などの思惑も錯綜する。
それが映画の中であらわになっていき、それぞれの感情や考えが絡み合って物語を推し進めていく。
その視点の切り替えは登場人物の目線で捉えた映像によって、スムーズに行われているのだ。
例えば、火付けで捉えられた女のなつ(鞘師里保)が、脱走しようとして手枷を嵌められた政に握り飯を渡すシーン。なつが政を見下ろす目線で、歩くリズムにあわせてカメラも揺れる。我々の視点がなつの視点になり、その後のシーンは彼女の気持ちの方に引っ張られるのだ。
ただでさえ苦しい生活の上、亭主はお縄。女郎か乞食しか選択肢のない人生。復讐なんてしなくて良い、ただ二人で支え合って生きていけたなら…、そんな政の女房の気持ちを彼女が代弁する。
だから「残してきた女房を助けられるのはお前さんだけ」というセリフが、上っ面ではない説得力を生む。
興味深いと思ったのはノロ(佐久本宝)の存在である。
ノロは白痴でそれが故に巡り巡って賊軍の一人となるのだが、罪人の間でも、罪人を率いる侍の間でも、いわゆる「おまめ」のような扱いをされている。「ノロはノロだから仕方ない」というような。
かと言って、「足手まといだから早々に始末しよう」ともならず、ふらふらしていても必ず誰かが面倒をみてくれているのだ。
ラスト近くでは政に「オメェは呆けだから大丈夫だ、殺されたりなんかしねえ」とも言われている。
無害だから狙われない、と。
罪人だから使い捨てにしても構わんだろう、からスタートする物語の中で、ノロは見捨てられない。
対比のように、少数の「役立たず」を見捨てることで藩と領民を守ろうとした溝口は、最も守りたかったものを失うことになる。それはむしろ溝口自身が彼の大切なものから「見捨てられた」結果であるとも言えるだろう。
勝ち負けだけが「正義」を決める時代の中で、官軍も旧幕府軍も罪人も、全員が「勝利」という名の希望をもぎ取ろうとしていた。手段を選ばずに邁進するもの、勢いと人数に任せるもの、理想と忠義に身命を賭すもの、目先の条件に釣られるもの。
だが、最後の最後に、勝利することよりもっと大事なものが出来てしまったのが政と鷲尾だったのかもしれない。
二人が最後に選択した行動だけは勝利とは程遠く、勝てないのであればそれは「賊軍」と見做されるものだからだ。そして二人とも「それで構わない」という覚悟だった。
「孤狼の血」のレビューにも書いたが、相変わらずアップの迫力が凄い。ゴア表現やバイオレンスを特徴のように言われる白石作品だが、本当に特徴的なのは毛穴まで見えそうなアップの使い方だ。感情にフォーカスする時、そのキャラクターの息遣いや鼓動が聞こえそうな気さえしてくる。
今回は山田孝之と仲野太賀のW主演で、当然二人のアップはかなり多かったのだが、物語の中で最も翻弄された鷲尾を演じた仲野太賀の目や表情には、鬼気迫るものを感じた。
実直で、一本気な鷲尾のキャラクターを支えたのは間違いなく仲野太賀の演技力だろう。
バイオレンス表現が炸裂する今作だが、キャラクターの心情が入り乱れる人情味あふれるヒューマンドラマでもあり、胸が締め付けられて思わず落涙してしまったシーンもある。
個人的に白石和彌のファンでもあり、今最も新作を心待ちにしている監督がコンスタントに重厚な映画を撮ってくれるのは嬉しい限り。
次回作も超超期待してます!
伝統的東映任侠映画の幕末編
慶應4年(1868年)に勃発した戊辰戦争。その一幕を飾った新政府軍と奥羽越列藩同盟の戦いのうち、新発田藩を巡る攻防にヒントを得た時代劇でした。白石和彌監督が、山田孝之、仲野太賀、阿部サダヲらの芸達者を擁してどんな作品になるのか楽しみにして観に行きましたが、結論から言うと伝統的東映任侠映画の舞台を、戊辰戦争に置き換えた作品と言う印象でした。それもそのはず、「仁義なき戦い」の脚本を担当した笠原和夫の原案を映画化したそうで、ナレーションの感じなんかは「仁義なき戦い」そのものでした。
奥羽越列藩同盟に加わりながらも最終的に新政府軍に”寝返る”ことになった新発田藩の話は、史実そのものではあるものの、それをヤクザ同士の抗争に見立てて組み立てられたストーリーは、中々面白かったです。ただ、”素人には手を出さない”のが建前の任侠の人達とは違い、阿部サダヲ演じる新発田藩の家老・溝口内匠に、奥羽越列藩同盟側との外交交渉のために農民の首を何人も刎ねてしまうというエグイことをやらせていたりと、任侠映画で感じるある種の爽快さとは逆に、権力側のどす黒さがリアルに感じられ、その辺はあまり好きな部類のお話ではありませんでした。
また、山田孝之演ずる政のキャラクター設定にも、今ひとつ同意できないものがありました。妻を新発田藩士に犯されたため、政はその新発田藩士を殺すことになり、罪人となります。当然新発田藩への恨みはあるものの、奥羽越列藩同盟を欺く方便として結成された決死隊に参加させられ、新政府軍と戦うことに。まあその辺はいいとして、新政府軍に寝返ろうとしたり、新政府軍に殺されそうになると再び決死隊に戻って戦ったりと、全く落ち着きがありません。事の起こりを考えれば致し方ないとは思うものの、キャラクターとしての政の魅力がこうした右往左往で半減してしまった感じがして、非常に残念でした。
ただ、幕末の空気感は良く表現されており、その辺りは期待通りの”時代劇”でした。そして何よりも出演者の演技が素晴らしく、特に仲野太賀のアクションが注目でした。阿部サダヲは相変わらず非情というか、サイコパス的な役をさせると一級品だということを再確認しました。
そんな訳で、本作の評価は★4とします。
多数のキャラが皆、魅力的
白石監督らしい、たぎるVFX、燃えるアクション。
そして、『仁義なき戦い』リスペクトな印象の、登場人物が誰も幸せにならない後味の悪い内容がよかった。
山田孝之演じる政の、生き残るために足掻く姿がかっこ悪く始まり、最後にはとてもかっこよく見える。
11人に加えて、敵味方に多数のキャラが配置されているのに、破綻することなくそれぞれの魅力・個性が伝わるという作りが秀逸でした。
数人、演技力に劣る出演者もいましたが、粗を目立たせず素人っぽさが味になる撮り方・編集だったのもよかった。
新たな時代劇の傑作誕生!必見!仲野太賀さんかっこよすぎる!
時代劇を普段見ない人にもオススメのスタイリッシュな映像で魅せる大傑作でした。
一切の無駄が無いストーリーテリングと手に汗握る見所満載の研ぎ澄まされたアクション、印象に残る魅力的なキャラクター、CGに頼り切らない特殊メイクと笑って泣けるエンターテイメントがバランス良く凝縮された一作。
お笑い芸人さんもかなり出演していますが変なことは一切やってません。黒澤明が好きなら絶対に見るべきですし格好いい侍アクションをみたいなら絶対に見るべきです。特に仲野太賀さん!格好よすぎる。。。泣きました!
11月はこの作品をリピートすることにしました。
奥羽越列藩同盟
東北出身(岩手県盛岡市、南部藩)の自分にとって、会津の悲劇は許すまじ件であり、賊軍扱いした新政府軍とやらの薩長には令和の時代になっても思うところがあるのです
古くは坂上田村麻呂の阿弖流為(アテルイ)討伐の時代から、東北地方は歴史の犠牲側であり、維新と名の付くものにろくなものがないことは証明済みであります(あくまでトンデモ私感であり、平成維新軍は除きます)
この映画を観て、真の侍は仲野太賀と越中詩郎(サムライシロー)であったことを確信しましたョ
(゚∀゚)
いい年こいて、何だこの感想…
オワリ
太賀さんなまらかっこいいんですけど
テレビ番組の「ボクらの時代」を見て、コレは見なくちゃとまんまと番宣に乗っかってしまったんですが
なかなか面白かった
あまり内容を知らないままに見たのですが驚いてしまった
仲野太賀さんのも見たかったし
「虎に翼」で完全にやられてしまった私は嬉しい
私の古郷「新潟」が出てくるじゃないですか
おもに新発田という土地なのですが言葉は新潟弁
ほとんど変わりはないし懐かしかった
って言うか最近新潟弁をよく耳にします
先の「虎に翼」でも新潟編があったすけね
幕末は「勝てば官軍」などと、正義が曖昧な時代
まだ一つの国になっていなかった頃のお話
組織(新発田藩)の者は組織の言うことを聞かなきゃならない
しかし罪人達は何か自分達に得なことがなけりゃー動きもしない
価値観も考え方も違う
藩の家老がなまら悪い奴に思えてしまうんです
でも、彼の正義もそこには確かにある
真面目に正攻法でとうしていたらあの時代の日本はどうなっていたのだろう
隠された幾つもの罪の上に今があるのならこの世は手放しで喜んでいいのだろうか
罪人もヒーローになれる
それに比べて今の世はもっと怖い
一般市民が正義を振り回して人を落として行く
その様を野次馬のように多くの人が踏みつけて行く
人類総監視カメラ状態でドラマや映画よりも恐ろしい
今朝もNHKで「あなたからの投稿を待ってます」と言っていた
NHKさん、どうか分別のある投稿を選んで下さい。
個性ある役者さんが多数登場‼️
出足の音響は!まるでIMAXで鑑賞しているかの様な迫力で驚き‼️
さらに展開が早く次々と新しい場面の映像が繰り出して来るのでテンポが良くて間延びする様なシーンが無いのが良い‼️
時代劇の極め付け的な迫力映像が沢山出て来る。
11人の剣の達人が活躍するのかと思っていたらば、全く異なり、11人それぞれがその役割を生かしてチームワークを発揮して戦うストーリーでした。
ラストは目に熱いものが‼️
義に寄って助太刀致す
時代劇やチャンバラ活劇って独特の間合いみたいなものがあるんでしょうかねぇ。白石監督好きだけども時代劇になるとどーも何かが散漫としている様に感じてしまう。それでも要所要所の熱量が素晴らしいので観れちゃうんですけども。今作は仲野太賀氏と本山力氏の熱量に寄る所が大きかったし、そこの満足感で結果的にお腹いっぱいになれました。いわゆる"委員会"や"制作"の覚えがめでたいメジャー監督の方々にはバンバン時代劇を撮って頂いて、炎を絶やさなき様に伏してお願い申し上げたい次第でございます。
カタルシスある時代劇
白石和彌監督作品。
「仁義なき戦い」の脚本家、笠原和夫のプロットを元に作っているからなのか、江戸幕府末期の侍の終わる混乱した時代感を11人以上のキャラクターを上手く割り、カタルシスある作品だった。
北越戦争で長岡藩が敗れたことは役所広司主演の「峠最後のサムライ」で観ました。今回は新発田藩の生き残り戦略です。
鳥羽伏見の戦いから始まった戊辰戦争は新政府軍の進攻により長岡藩を中心とした北越戦争に突入。
奥羽越列藩同盟の中心であった長岡藩は河井継之助の奮闘虚しく敗退。
長岡藩の敗戦は役所広司主演で「峠最後のサムライ」と言う映画になりました。
十一人の賊軍は冲方丁原作ですが、史実としては弱小藩であった新発田藩は奥羽越列藩同盟に名を連ねたけど、実は旧幕府軍の旗色は悪いと思っていて本当は新政府軍につきたかったと言うことで、このような賊軍があったのかは分かりません。
多分フィクションだと思いますが、ストーリーとしては面白かったです。
新発田藩を存続させるために、集められた罪人と派遣された新発田藩士は誰も個性的でした。
彼らを最後まで戦えば解放すると騙して利用し最後は殺害を目論んだ家老は筋書はその通りとなりましたが、その結果家老の最愛の娘が、罪人の監視を命じられた許嫁が戦場で殺されたこと、父親が助命の約束を反古にしたことに心を痛め自害してしまいました。
家老としての職責は果たし新発田藩は守ったものの、愛娘を失うと言う最悪の最期を迎えてしまう。
悲しいストーリーです。
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