劇場公開日 2024年11月1日

十一人の賊軍のレビュー・感想・評価

全275件中、261~275件目を表示

4.0伝統的東映任侠映画の幕末編

2024年11月1日
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鑑賞方法:映画館

慶應4年(1868年)に勃発した戊辰戦争。その一幕を飾った新政府軍と奥羽越列藩同盟の戦いのうち、新発田藩を巡る攻防にヒントを得た時代劇でした。白石和彌監督が、山田孝之、仲野太賀、阿部サダヲらの芸達者を擁してどんな作品になるのか楽しみにして観に行きましたが、結論から言うと伝統的東映任侠映画の舞台を、戊辰戦争に置き換えた作品と言う印象でした。それもそのはず、「仁義なき戦い」の脚本を担当した笠原和夫の原案を映画化したそうで、ナレーションの感じなんかは「仁義なき戦い」そのものでした。

奥羽越列藩同盟に加わりながらも最終的に新政府軍に”寝返る”ことになった新発田藩の話は、史実そのものではあるものの、それをヤクザ同士の抗争に見立てて組み立てられたストーリーは、中々面白かったです。ただ、”素人には手を出さない”のが建前の任侠の人達とは違い、阿部サダヲ演じる新発田藩の家老・溝口内匠に、奥羽越列藩同盟側との外交交渉のために農民の首を何人も刎ねてしまうというエグイことをやらせていたりと、任侠映画で感じるある種の爽快さとは逆に、権力側のどす黒さがリアルに感じられ、その辺はあまり好きな部類のお話ではありませんでした。

また、山田孝之演ずる政のキャラクター設定にも、今ひとつ同意できないものがありました。妻を新発田藩士に犯されたため、政はその新発田藩士を殺すことになり、罪人となります。当然新発田藩への恨みはあるものの、奥羽越列藩同盟を欺く方便として結成された決死隊に参加させられ、新政府軍と戦うことに。まあその辺はいいとして、新政府軍に寝返ろうとしたり、新政府軍に殺されそうになると再び決死隊に戻って戦ったりと、全く落ち着きがありません。事の起こりを考えれば致し方ないとは思うものの、キャラクターとしての政の魅力がこうした右往左往で半減してしまった感じがして、非常に残念でした。

ただ、幕末の空気感は良く表現されており、その辺りは期待通りの”時代劇”でした。そして何よりも出演者の演技が素晴らしく、特に仲野太賀のアクションが注目でした。阿部サダヲは相変わらず非情というか、サイコパス的な役をさせると一級品だということを再確認しました。

そんな訳で、本作の評価は★4とします。

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鶏

4.0多数のキャラが皆、魅力的

2024年11月1日
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鑑賞方法:映画館

白石監督らしい、たぎるVFX、燃えるアクション。
そして、『仁義なき戦い』リスペクトな印象の、登場人物が誰も幸せにならない後味の悪い内容がよかった。

山田孝之演じる政の、生き残るために足掻く姿がかっこ悪く始まり、最後にはとてもかっこよく見える。
11人に加えて、敵味方に多数のキャラが配置されているのに、破綻することなくそれぞれの魅力・個性が伝わるという作りが秀逸でした。
数人、演技力に劣る出演者もいましたが、粗を目立たせず素人っぽさが味になる撮り方・編集だったのもよかった。

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コージィ日本犬

5.0江戸幕府と明治政府の犠牲者たち

2024年11月1日
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鑑賞方法:映画館

新潟ってこんな感じだったんだ、と思った

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プロテイン

4.5新たな時代劇の傑作誕生!必見!仲野太賀さんかっこよすぎる!

2024年11月1日
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泣ける

悲しい

興奮

時代劇を普段見ない人にもオススメのスタイリッシュな映像で魅せる大傑作でした。
一切の無駄が無いストーリーテリングと手に汗握る見所満載の研ぎ澄まされたアクション、印象に残る魅力的なキャラクター、CGに頼り切らない特殊メイクと笑って泣けるエンターテイメントがバランス良く凝縮された一作。
お笑い芸人さんもかなり出演していますが変なことは一切やってません。黒澤明が好きなら絶対に見るべきですし格好いい侍アクションをみたいなら絶対に見るべきです。特に仲野太賀さん!格好よすぎる。。。泣きました!

11月はこの作品をリピートすることにしました。

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ザ・アナキスト

4.5奥羽越列藩同盟

2024年11月1日
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東北出身(岩手県盛岡市、南部藩)の自分にとって、会津の悲劇は許すまじ件であり、賊軍扱いした新政府軍とやらの薩長には令和の時代になっても思うところがあるのです

古くは坂上田村麻呂の阿弖流為(アテルイ)討伐の時代から、東北地方は歴史の犠牲側であり、維新と名の付くものにろくなものがないことは証明済みであります(あくまでトンデモ私感であり、平成維新軍は除きます)

この映画を観て、真の侍は仲野太賀と越中詩郎(サムライシロー)であったことを確信しましたョ
(゚∀゚)

いい年こいて、何だこの感想…

オワリ

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うんこたれぞう

4.0仲野太賀の殺陣!開眼!

2024年11月1日
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彼の演技の素晴らしさを存分に味わうことができる秀作です!久々に殺陣を楽しめる映画でした!
SHOGUNといい侍タイといい、いい時代劇が最近楽しめることが嬉しいですね

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ひらっち〜

4.5太賀さんなまらかっこいいんですけど

2024年11月1日
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悲しい

知的

難しい

テレビ番組の「ボクらの時代」を見て、コレは見なくちゃとまんまと番宣に乗っかってしまったんですが
なかなか面白かった
あまり内容を知らないままに見たのですが驚いてしまった
仲野太賀さんのも見たかったし
「虎に翼」で完全にやられてしまった私は嬉しい
私の古郷「新潟」が出てくるじゃないですか
おもに新発田という土地なのですが言葉は新潟弁
ほとんど変わりはないし懐かしかった
って言うか最近新潟弁をよく耳にします
先の「虎に翼」でも新潟編があったすけね

幕末は「勝てば官軍」などと、正義が曖昧な時代
まだ一つの国になっていなかった頃のお話
組織(新発田藩)の者は組織の言うことを聞かなきゃならない
しかし罪人達は何か自分達に得なことがなけりゃー動きもしない
価値観も考え方も違う
藩の家老がなまら悪い奴に思えてしまうんです
でも、彼の正義もそこには確かにある

真面目に正攻法でとうしていたらあの時代の日本はどうなっていたのだろう
隠された幾つもの罪の上に今があるのならこの世は手放しで喜んでいいのだろうか
罪人もヒーローになれる
それに比べて今の世はもっと怖い
一般市民が正義を振り回して人を落として行く
その様を野次馬のように多くの人が踏みつけて行く
人類総監視カメラ状態でドラマや映画よりも恐ろしい

今朝もNHKで「あなたからの投稿を待ってます」と言っていた
NHKさん、どうか分別のある投稿を選んで下さい。

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カルヴェロ

4.0個性ある役者さんが多数登場‼️

2024年11月1日
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出足の音響は!まるでIMAXで鑑賞しているかの様な迫力で驚き‼️
さらに展開が早く次々と新しい場面の映像が繰り出して来るのでテンポが良くて間延びする様なシーンが無いのが良い‼️
時代劇の極め付け的な迫力映像が沢山出て来る。
11人の剣の達人が活躍するのかと思っていたらば、全く異なり、11人それぞれがその役割を生かしてチームワークを発揮して戦うストーリーでした。
ラストは目に熱いものが‼️

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デコ山

3.5義に寄って助太刀致す

2024年11月1日
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鑑賞方法:映画館

時代劇やチャンバラ活劇って独特の間合いみたいなものがあるんでしょうかねぇ。白石監督好きだけども時代劇になるとどーも何かが散漫としている様に感じてしまう。それでも要所要所の熱量が素晴らしいので観れちゃうんですけども。今作は仲野太賀氏と本山力氏の熱量に寄る所が大きかったし、そこの満足感で結果的にお腹いっぱいになれました。いわゆる"委員会"や"制作"の覚えがめでたいメジャー監督の方々にはバンバン時代劇を撮って頂いて、炎を絶やさなき様に伏してお願い申し上げたい次第でございます。

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lynx09b

4.0カタルシスある時代劇

2024年11月1日
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白石和彌監督作品。
「仁義なき戦い」の脚本家、笠原和夫のプロットを元に作っているからなのか、江戸幕府末期の侍の終わる混乱した時代感を11人以上のキャラクターを上手く割り、カタルシスある作品だった。

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サート

5.0北越戦争で長岡藩が敗れたことは役所広司主演の「峠最後のサムライ」で観ました。今回は新発田藩の生き残り戦略です。

2024年11月1日
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鑑賞方法:映画館

興奮

知的

鳥羽伏見の戦いから始まった戊辰戦争は新政府軍の進攻により長岡藩を中心とした北越戦争に突入。
奥羽越列藩同盟の中心であった長岡藩は河井継之助の奮闘虚しく敗退。
長岡藩の敗戦は役所広司主演で「峠最後のサムライ」と言う映画になりました。

十一人の賊軍は冲方丁原作ですが、史実としては弱小藩であった新発田藩は奥羽越列藩同盟に名を連ねたけど、実は旧幕府軍の旗色は悪いと思っていて本当は新政府軍につきたかったと言うことで、このような賊軍があったのかは分かりません。
多分フィクションだと思いますが、ストーリーとしては面白かったです。

新発田藩を存続させるために、集められた罪人と派遣された新発田藩士は誰も個性的でした。
彼らを最後まで戦えば解放すると騙して利用し最後は殺害を目論んだ家老は筋書はその通りとなりましたが、その結果家老の最愛の娘が、罪人の監視を命じられた許嫁が戦場で殺されたこと、父親が助命の約束を反古にしたことに心を痛め自害してしまいました。

家老としての職責は果たし新発田藩は守ったものの、愛娘を失うと言う最悪の最期を迎えてしまう。
悲しいストーリーです。

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映画好きの67歳!ボケ防止のために感想を記録しています

4.0迫力はあるがそれぞれの人物描写が物足りないかも

2024年10月29日
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鑑賞方法:その他

東京国際映画祭2024オープニング作品!
監督、俳優陣登壇ありでの鑑賞!

時代劇物はあまり見ないのでこういう機会じゃなかったら見てなかったと思うので体験として見れて良かった気がする。
和製「スーサイドスクワッド」的な感じ?

思ってたより生首だったり切られた体の断面、大砲でぶっ飛んだ肉片描写があるので、苦手な人は注意かも…
個人的には大砲とか爆薬でぶっ飛び肉片がちょっと…

結構豪華な俳優陣が揃っているが、
思いの外バンバン人が死ぬ!
なんならまだそんなに活躍しないのに!?ってくらいで死んでいく…
贅沢な使い方といえばそうだけど、なんかもっとそれぞれの個性を活かした活躍描写欲しかったなぁ、個人的にはもったいないって印象。
でも実際の戦争ってそんなもんなのかもなぁ、別に個性強いやつが活躍するわけないし、なんもしないけどそこそこ生き残ったりした人もいただろうし。

またなんか終わりにかけて若干ギャグなのか?みたいな部分もあり、え?って感じがあったかな…

とりあえず阿部サダヲが憎たらしい感じ。
くっそーー!ってなる。
阿部サダヲさんも登壇して欲しかったなぁー

あと本山力さん演じる老いた侍がかっこ良かった…強いじぃが結局かっけーのよ!

刀の戦いも多いけど、結構意外なくらい爆発するので多分思っているより迫力も楽しめる気がするので、鑑賞の際は大きめの画面で爆発に巻き込まれてください!

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ごはん

3.0最後石碑が出るかと思いました

2024年10月28日
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鑑賞方法:映画館

笑える

単純

萌える

戊辰戦争に新潟での戦はなかったはずだけどと思い期待してました、
血飛沫など惨殺シーンはどの作品と比べてもかなりシュールに見れたけれど
脚本に無理が有ったなあと残念に思いました。
舞台挨拶もこれまでで一番楽しかったです。

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おおとり

4.0リアルな描写

2024年10月16日
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鑑賞方法:試写会

興奮

幕末の戊辰戦争を描いた作品。
戦いのシーンは少し痛々しいシーンもありますが、
リアルな描写で迫力があります。
どの俳優さんの演技もすごいですが、
特に中野太賀さんが際立ってました。

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シネマスキー

3.5主役と裏主役

2024年10月15日
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鑑賞方法:試写会

白石監督と阿部サダヲさんの名前を見て
またすごい阿部さんの演技が観れる✨と
期待値爆上がりで試写で観させていただきました!!

主役は仲野太賀さんと山田孝之さんですが
このおふたりの演技はもう大安心、大安定の上手さとおもしろみのあるものなので
思う存分ストーリーや世界観を楽しむことが出来ました。

他の作品では観ないテイストの殺陣のリアル感と
主役でもお構い無しのやられ方。
リアルはたしかにこんな風に急にくるなんて当たり前だっただろうし、恐ろしさを感じました。
他には無いそういう所も個人的には好きでしたね!

後半の仲野太賀劇場はもう、さすがすぎて
太賀くんの瞳の変わりようが観ててゾクッとしたのと
本気度がすごくて、思わず涙が出ました。

そして裏主役といっても良い、阿部サダヲさん。
やっぱり白石監督とあらば、そうかな?と思ってましたが案の定😂
もうほんと、怖すぎる!
阿部さんの瞳の操り方どんだけすごいん!
と思いながら
恐怖を感じながら観てました。

公開されてからも観に行った作品です!

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ふーみん