劇場公開日 2024年11月1日

十一人の賊軍のレビュー・感想・評価

全306件中、261~280件目を表示

4.0あれが…

2024年11月2日
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白石和彌が満を持して手掛けた時代劇の2作目。
豪華キャストで飽きさせない演出だが、いかに言っても2時間半越えは長い… 彼なら2時間ちょいくらいに出来たはず。

殺陣とちょっとしたゴア描写などお手のものって感じだし、アクションシーンの整理の仕方などはさすがだけど。
妙に時間を割くシーンがあると思えばその割に登場人物の掘り下げが足りなかったり、なんからしくないところもあるなと…
しかしまぁ、仲野太賀の堂々たる主演作だね。殺陣も決まってた。中途半端に山田孝之をダブル主演にしてあの役の出番を増やさなくても良かったと思う。
それにしても、あれが鞘師里保か…

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ぱんちょ

4.0『八犬伝』が綺麗事なら これは『泥臭いリアル』 二人の主役が映画らしい ゆりあん どこに出てた❓

2024年11月2日
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泣ける

楽しい

興奮

東映 集団抗争もの 『仁義なき戦い』故笠原和夫 プラス『狐狼の血』白石和彌
コレは面白く無いはずがない❗️

泥臭く血生臭い
W主演 山田孝之 仲野太賀 が魅せます 漢気

特に最後 仲野太賀が持ってった感がデカい

観客は 捉えられた罪人たち 利用され の目線だから
その目線に立てる 仲野太賀 師範 剣道師範❓役の 心❤️に感じ入る

新発田藩 枠組みは真実だけども あとは 劇場と 有料🈶パンフで確認を
山縣有朋 あんなに アグレッシブ❓は言わないお約束

奥羽越列藩同盟 新政府 156年後の俺に言わせりゃ 全て賊軍

でも 新発田藩家老 阿部サダヲさんは 敢えて この役 2人のW主人公を引き立てる❗️
ハシゴの御旗🏳️‍⚧️長岡藩 米沢❓も・・・
北越戦争
10人の捕えられた罪人 賊軍 キャラが比較的わかりやすい
でも主人公は あくまで 賊の籠屋の政 山田孝之  と 正統派役人の 仲野太賀 それはぶれない

兄貴と慕う ノロ(佐久本宝)スケベ生臭坊主 引導(千原せいじ) 女郎 火付 なつ(鞘師里保)
新発田出身元力士 辻斬(小柳亮太)正統派剣術お爺さん(本山力)
等 賊軍10人➕1 の個性が 泥臭く躍動

先週の『八犬伝』と好対照で こちらの 賊軍は キャラがわかりやすく同感しやすい
野村周平等の 正統派新発田藩決死隊がかえって目立たない

でも最後は共感できた。千葉 鋸南町がロケ地 新発田城🏯 表門 一の丸 だけは実写
あとは セット基本にVFX追加 吊り橋 は本物もミニチュアも実写
『ワイヤーCG』は控えたとのこと
【有料🈶パンフからの受け売り チコっとだけ高いけど 面白く 学習部分は少ない 是非おすすめ@1,100】

政治がうまくいくというのは綺麗事でないかもな スクリーンで確認を❗️
尾上右近さんの有料🈶パンフ発言には いい意味で騙された❗️
そうだよなぁ 最後は心意気❗️ 大義も正義も悪も関係ない❗️

ただ 西暦も併記してや 勿論 前提知識あるけど・・コレは個人的な要望
歴史少しでも好きならイイかもね

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満塁本塁打

2.5バイオレンス

2024年11月2日
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怖い

バイオレンスな描写が私には
耐えられなかった。
この手の映画表現がダメな方には
ストーリー以前の話だと思います
この監督の常
素直に面白かったとは全く言えない
もう少しシンプルかと思っていた
アベサダは上手いが
誰かと思えばナダル・・
ゆりあんも
やはり鋸山での撮影(奥の東側)
以前に鋸山登山で近く歩いたら凄く
怒られ、車で強制撤収された?
立禁でも何でも無いのに・・#
嫌な奴らだった

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Leojiji

4.5予測を裏切る

2024年11月2日
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テンポ良く最後まで楽しめました😊
多少、ドタバタ感はあったけど、迫力があり「えぇーそこで、こっちが爆発しちゃうの」ってツッコミ入れたくなる。

誰かを守るために何かを犠牲にする
阿部サダヲさんの2面性がこわーい💦
最後は、そこは拳銃じゃないだろーって言いたくなった。
仲野太賀さんが非常に格好良くて最高でした。

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カイ

4.5戦争と平和

2024年11月2日
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鑑賞方法:映画館

ウクライナやガザを思うと、今見ることで考えさせられる映画でした。平和とはなにか考えるいい映画でした。

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まさ

4.0日本のシビル・ウォー!

2024年11月2日
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ドッカン ドッカン 爆発シーンが映画館ならではの大音響で楽しめる火薬系チャンバラ映画。
知らない俳優さん達も沢山出てるが、皆さんルックスがまったく違うので混乱することは無くて個性的。山田孝之、仲野太賀のダブル主演のようだが、野村周平、鞘師里保、本山力なんかもいい味出してる。中でも阿部サダヲが良かった。「こんな役も出来るんだ」と感心。
後、なかなかお帰りにならない駿河太郎も不気味でいい。

戊辰戦争の事を少し調べて観賞したのが大正解だった。

※千葉県での撮影の合間に山田孝之と野村周平は魚釣りをよくしてたらしい。

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ナイン・わんわん

4.0大義

2024年11月2日
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鑑賞方法:映画館

153本目。
地元の映画。
高校新発田だし、観ない訳にはいかない。
それに、地元出身の役者さんが出てるのも嬉しい。
いきなりクライマックスが来そうな雰囲気。
でもこの長丁場、飽きることなく見せてくれるけど、どことなく物足りなさは感じたりもする。
最後に男を見たと思うけど、大義がどこにあるかにもよるんだよなあと思う。
でも、ヤツをこのまま終わらせるのは納得がいかない、誰かヤツをと思ってたら、そうかそっちか、最も応えるなと。
なんだろうな、うーんどうなんだと。

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ひで

4.0いつもの阿部サダヲではない

2024年11月2日
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鑑賞方法:映画館

阿部サダヲ家老役。
序盤の戦闘シーンの音量を下げてほしい。耳が悪くなりそう。

罪人たちが10人出てくるが、それぞれの来し方をもう少し描いてほしかった。
ただ時間がないから仕方ないのか。でも、足りないよな。
爺さん侍や辻斬りは説明が欲しかった。
爺さん侍、長州だったとは。殺陣が素晴らしい。

しかし、生首が幾つも転がる時代劇だな。
最後に官軍の山縣狂介の前に出したのは、入江の首?
あの家老なら、ありえるか。だから、むすめが、、?
一瞬だったので、おかしな連想をしてしまった。

峠の砦から、新発田の城下が見渡せるのは素晴らしい。
新潟だから石油も出るし、話はおかしくないのだが、
裏切り者の評判がもともとあるけど、新発田藩をそこまで
卑怯者に描いていいのかな?殿様も家老も。

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myzkk

2.5猿芝居

2024年11月2日
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悲しい

興奮

知的

戊辰戦争下、新発田藩が出兵を渋っていた背景ではこんなことが起きていた的なことをみせるフィクション…てことでOK?

聾唖者の妻を新発田藩士に手籠めにされた男を始めとする咎人が、砦を守る戦いに参戦すれば無罪放免という条件を突きつけられて、任について巻き起こっていくストーリー。

いくらまだ子どもとは言え、ザ・バカ殿のもと、家老が練った作戦を、そうとは知らずに遂行していく10人の咎人と決死隊たちという物語で、何を信じれば良いのか、自分の信念は、みたいな話しではあるけれど…自分が観賞した劇場のせいかも知れないが、暗くて良くみえないシーンは結構あるし、セリフが聞き取りにくいところが多々あり捲り。
ただでさえ登場人物の背景描写が少なくて感情移入し難いのに。

それでも内容的にはなかなか面白いエンタメだったけれど、大まかな流れや起きていることはもちろんわかるけれど、細かいところが入って来なくてめちゃくちゃストレスが溜まったし、余計に長く感じた。

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Bacchus

4.5白石和彌節炸裂

2024年11月2日
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殺陣、迫力、音、爆発、血、仲野太賀
この映画、やっべぇぞ!!

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ももじろう

5.0正真正銘の娯楽時代劇の傑作

2024年11月2日
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原作はなく、脚本家の故・笠原和夫が 60 年ほど前に執筆した原案を元にしている。幕末の歴史的な状況を下敷きにしたフィクションであるが、山縣狂介や岩村誠一郎、溝口直政、溝口内匠といった実在の人物が登場する。当時は悲劇的すぎるとして映画化が見送られたものを今回ようやく映画化に至ったものである。「虎狼の血」の監督と脚本家による映画化であるので、戦闘シーンのリアルさに期待して見に行ったら、はるかに期待を上回る出来だった。冲方丁の小説版があるが、この原案をノベライズしたものであり、にもかかわらず結末が違っている。

新発田藩は上杉家が豊臣秀吉の下命で会津に移封された後に、溝口家が入府して6万石(後に 10 万石)を 12 代にわたって領した小藩である。長岡の牧野家 14 万石が徳川譜代で幕府に対する忠誠心が高いのと比較すると、かなり様相が違っている。新発田藩は、徳川幕府を守ろうとする奥羽越列藩同盟に仕方なく加盟したが、若年の藩主直政は官軍入りを希望しており、列藩同盟に一旦は参加すると表明した以上、表立って列藩同盟を裏切ることもできないという微妙な立場に立っていて、これはかなり史実に沿っている。

列藩同盟の先遣隊が城下にいる間は同盟軍として官軍の侵入を防いで見せなければならないが、出て行った後は官軍を迎え入れて全面的に官軍と合流することで重臣たちは合意していた。同盟軍がいる間だけ、城下への入り口にある小さな砦を守って官軍の通行を阻止しろという藩命を受けた3人の若い藩士が、手下に使って良いと言われたのが 10 人の囚人たちである。囚人たちの罪状は、殺人や放火から海外密航未遂など様々であるが、業務が成功した暁には無罪放免という条件が餌になっている。中にはイカサマ博打など微罪の者もいて、命懸けの業務には割りが合わないのではと思わせられる者もいる。

藩士と囚人という立場の違いや、藩士同士や囚人同士でも軋轢があることが描かれていて、決して一枚岩ではない様子が見られる。序盤で特筆すべきことは、それぞれの藩士と囚人のキャラクターと行動原理がしっかり立っていることで、黒澤明の「七人の侍」を彷彿とさせるほどである。原案が書かれたのは「七人の侍」公開から 10 年目の頃に当たるので、二匹目のドジョウを狙ったのかも知れない。話の濃密さは全く引けを取らなかったと言って良い。見事な脚本である。

砦は深い渓谷に隣接しており、渓谷にかかる吊り橋が重要な役割を持っている。その使い方がまた絶妙だった。橋を落とせば守備は楽になるが、官軍を迎え入れるためには落とせないという事情がある。更に、血縁もない囚人の一人を兄と慕う土着の青年が加わり、花火師の息子なので焙烙玉(手榴弾のようなもの)を作れるという設定も重要なポイントになっている。石油まで湧き出しているという話になっているが、生憎石油は秋田周辺まで行かなければ実際には出ない。

岩村誠一郎は、長岡藩で河井継之助と交渉した時に、能力不足のため河井の説いた中立の立場の合理性を全く理解できず、一方的に交渉を無意味なものにして長岡城下を凄惨な戦場へと化したという前科がある。今作でも考えの足りない猪武者という描き方であるが、これも史実にかなり忠実だったと思われる。このような無能な男が威張り散らしたせいで、長岡も会津も酷い目に遭わされたのである。

「碁盤斬り」ではほとんど戦闘シーンがなく、物足りない思いをしたが、本作では「虎狼の血」の監督らしさが全開になっている。リアルな処刑シーンや晒し首に加えて、戦闘中に切り落とされる指などが非常にリアルに描かれているので、デートなどで観に行くのは全くお勧めできないが、この時代の戦闘とはどのようなものであったのかが窺い知れるような演出になっていて、非常に感心した。

致命傷を受けても戦意を失わないのが本当の侍である。仲野太賀が演じた鷲尾兵士郎の奮闘は凄まじかった。侍でもないのにそうした行動を見せた山田孝之が演じた囚人の政も見事なものであった。更に、本山力が演じた長州藩で槍術師範だったという老武士の腰の据わった立ち回りも非常に見応えがあった。阿部サダヲが演じた新発田藩家老の溝口内匠は、全ての陰謀の主体であり、最後の最後まで目が離せない存在だった。

音楽はあまり時代劇らしからぬ曲風だったのが惜しまれたが、エンディングで全く関係のない歌謡曲を流さなかったのは偉かった。
(映像5+脚本5+役者5+音楽4+演出5)×4= 96 点。

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アラ古希

3.0十一人の罪人

2024年11月2日
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スゴイですね。

爆弾スゴイ威力。

なつとノロが生き残り。

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完

5.0仲野大賀のポテンシャルに★5!!あと鞘師♪♪

2024年11月2日
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悲しい

怖い

興奮

仲野大賀君、これが初時代劇・初殺陣てマジか

朴訥で泥臭く、骨太で真っ直ぐな新発田藩士
主演の看板を背負い、それにふさわしい演技・後半殺陣の立ち回り
素晴らしい役者

幕末戊辰戦争の混乱や凄まじさ・凄惨さをこれでもかと見せつけられた
今年は『将軍』しかり、『侍タイムトリッパー』に『八犬伝』(未鑑賞)、そしてこの『十一人の賊軍』

日本の時代劇、なんだかいまむっちゃ熱くない??
バチクソ面白かったけど、自分の観た回は全然人が入ってなかった。何で??(苦笑)

群像時代劇、鉄板だけど、やはり嵌ると傑作が産まれるな
でも観終わった後に爽快感は無いなww(これが初期に映画化されなかった理由)
でももう2~3回は観たい。映画館で!

あと初めて知った鞘師。こちらも元AKBの子と知って驚き。すっごい新人女優さんが出て来たなと思ってました

両者とも、今後に要注目!!!

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maomaochan

3.0長いっ

2024年11月2日
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とにかく上映時間が長く、辛かった。。
ドラマ向きな展開と尺ではないでしょうか?

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SHO

4.0感情が入ってしまう

2024年11月2日
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悲しい

興奮

幕末の戊辰戦争。新発田藩が官軍と旧幕府軍に揺れる姿と犠牲になる人々を描く。幼い領主に振り回され、嘘で塗り固めて藩を護るが戦う人々の梯子外しが往々にして起き、感情が入り込み胸を締め付けられる。

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ショカタロウ

5.0撮影が実に素晴らしかった!

2024年11月2日
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時代劇なので、とうぜん観ました。

劇場で何度か予告編を観る中で、大きな期待と"爆発効果"をお約束の如く、入れてくる東映時代劇の薄弱さに、「将軍家光の乱心 激突(1989年)」のイメージが重なり、ハードルを少し低めに構えていた事もあるが
第1シーンから、この映画の素晴らしい展開と考証力に、圧倒され、映画に飲み込まれていきました。

特に撮影の素晴らしさは圧巻で
池田直矢 撮影監督、そして照明を担当した 舘野秀樹さんは、無名なようで、なかなか調べても略歴が出てこないが、今後が大いに期待できる両氏でした。<撮影賞><照明賞>

出演者も全員のキャラクターが立ち、山田孝之さん、仲野太賀さん、佐久本宝さん、本山力さん、そして 阿部サダヲさん
名前を全員書ききれなかったが、どの方も素晴らしい存在感を示し、これだけの人数のキャラクターをみごとに成立させた
池上純哉さんの脚本力と演出をされた 白石和彌監督のレベルは相当高い。<脚本賞><監督賞><助演賞>

戊辰戦争で、官軍が使ったのは、かの有名な"アームストロング砲"で、
劇中にでてくる大砲は、いかにも"チープなハリボテ"なのが残念だったが、
アームストロング砲は、鋳造砲ではなく錬鉄製の 後装式ライフル砲 で、
尚かつ 球弾ではなく、現代にも通じる榴弾であった。
映画的には、砲撃シーンがとても迫力があったので、良かったが、その辺の細かい事を言うのは、つまらぬこと
逆に、足軽が使う長銃が、旧式火縄銃と最新式の前装式エンフィールド ライフル銃等で、外見は少しアレだが、混在して使われている考証点は素晴らしかった。

阿部さんが 演じた‘’家老‘’だけれど、
家老の重席は、失態の責任は他に振れるレベルなら、無理矢理にでも なすりつけ 自分は、踏み止まり、悪に徹しきれなければならないと、日頃から、考えています。
家老が、命を差し出すのは、主君の命の身代
に成れる場合だけに限ります。
この場合、代わるのは、命であって、名誉や責任等ではありません。その時は、主君の名誉を回復させる1点に全力を尽くす役目が存在するからです。
家老とは、そう言う 悪な役職です。

同じく 東映から2025年に公開される「室町無頼」は大いに期待しようと思う。

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YAS!

5.0捨て駒

2024年11月1日
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百五十年前の戊辰戦争を死刑囚・軍団の活躍をスペクタルに描く
大傑作時代劇。
白石和彌の時代劇の圧倒的なリアルと壮絶・面白さ‼
新発田藩の生き残りを賭けた家老・溝口(阿部サダヲ)の非情な演技。
いつものユーモラスな阿部サダヲと正反対の狡猾で情け容赦ない
裏の実質•藩主。
戊辰戦争で新潟の新発田藩が、家老のずる賢さと冷徹な目で
城と民を守りきった逸話を題材にした。

嫌々ながら恩赦を餌に戦うことになった罪人十人(賊軍)の、
目の覚めるような戦いぶりを、
血みどろ泥まみれ大爆発・爆音スペクタルで魅せる
池上純哉の脚本の力強さ、
脚本を絵にするリアルに輪をかけた剛腕監督・白石和彌。
ゆりやん以外は全て細腕の名もなき女優たち。
十人の賊軍は種々様々な男たち。
いやぁ非常に面白かったです。
橋向こうに攻めてきた官軍(新政府軍)。
【砦の死守】
家老(阿部サダヲ)は官軍への寝返りを画策する。
【砦を死守】
秘策としての捨て駒に、死刑囚(の十人を)恩赦と引き換えに、
働かせる。
その決死隊のリーダーに選ばれたのが、道場主で剣の達人・仲野太賀。
賊軍の中心人物は逃げ腰の捻くれ者の元籠屋・山田孝之。
おロシア・岡山天音は、橋を落として官軍を阻止しろ派。
これも一理ある。
隠し玉はノロと呼ばれる頭のトロイ花火師。
ノロの作る花火の火力は凄い威力で、十人は吹っ飛びます。
嘘が真か?重油の流れ出る山があって、そこを掘ると原油が
噴き出して来る。
それも利用して大々爆破をするくだり。
血が沸き肉踊った。
ドルビーシネマでも轟音シアターでもなかったけれど、
爆破シーンは3D以上に派手なスペクタルで怒涛の爆上がり。
丁度、長い縄で編み込んだ吊り橋。
嵐で大揺れの吊り橋の落ちる物凄さ。
その手前で官軍は大砲や火縄銃をバンバン撃って来る。

武士の生き様は死に様。
鷲尾(仲野太賀)と家老・溝口の対時。
溝口は相変わらず汚い奥の手を使う。
怒りを二乗するのは憤り。
仲野太賀の剣は冴え渡った。
歴史には死屍累々・数多の捨て駒がいる。
そんな捨て駒が吠えて散った。

十一人目の賊軍は俺だ‼️

「碁盤斬り」で黒澤明と較べたら、失笑されたけれど、
もう誰も笑わないよね。

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琥珀糖

4.0時代劇だということを忘れて、スクリーンにすぐ没入できます。

2024年11月1日
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悲しい

怖い

興奮

首をはねるなどの残忍なシーンはありますが、物語がとても良いテンポで進むのであっという間に見終わり、しばらく余韻に浸ることができます。

仲野太賀さんの鬼気迫る演技が特に印象に残りました。
命の尊さや大切さについて実感できる映画です。

初日に見ましたが、観客が少なくて残念。
たくさんの方に観てもらいたい映画です。

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hiro

3.0映画三本分・血と生首・山田孝之

2024年11月1日
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人足姿の山田孝之が疾走するオープニング、つかみは完璧。しかし中身は、少なくとも映画三本分のストーリーと登場人物を、人斬りと爆弾と血と生首で混ぜ合わせた150分。長い。

山田ら10人の「罪人」が、無罪放免の約束と引き換えに決死の戦いに身を投じる話かと思いきや、途中から、彼らと行動を共にする侍(仲野太賀)を主人公とする正義のヒーロー譚のようになっていく。さらにこの戦いをつくった張本人-戊辰戦争で苦悩する弱小藩のマキャベリスト家老(阿部サダヲ)-の話もほぼ同程度の重みをもって描かれる。ぐちゃぐちゃドロドロ血みどろ。

しかし個々のストーリーや登場人物は十分に魅力的だ。罪人たちの傭兵軍団にしぼって一段掘り下げれば、もう一つの(闇の?)『七人の侍』ができそう。この軍団、山田の演じるタフな一匹狼を筆頭に、インテリ、二枚目、ムードメーカー、老人、「バカ」、女、と分かりやすくキャラ設定され、それぞれの役者がいい味を出していて(特に、インテリ役の岡山天音、ムードメーカー役の尾上右近)、観客をぐいぐい引き込む。そして何といっても山田孝之。実際はそんなことはないのに、ド迫力のクローズアップを見続けたような印象が残る。巨大スクリーンを一人で支配してしまう。千両役者と、それを撮りきったカメラに喝采。

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Tama walker

3.0映像は凄い

2024年11月1日
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鑑賞方法:映画館

プロットからして予想はしていましたが、想像以上に「七人の侍」でした。それも薄味の…。
作戦が上手くいったら無罪放免をエサに集められた罪人たちと、彼らを率いる侍で決死隊を結成し、激闘を繰り広げる。最初は牽制し合っていたけれど、次第に絆がうまれ…的な、テッパンで男臭く熱いストーリーのはずなのですが、イマイチ燃えてこない。決死隊が闘う動機がイマイチ弱かったり、全体像(城代側のあれこれ)が若干複雑で状況把握がし難かったり、登場人物が多いことで一人一人の掘り下げが弱く感情移入や愛着が湧いてこないのでクライマックスの盛り上がりも微妙だったり…。(やたら強い爺ちゃんはカッコ良かった)

と、結構不満も多かったけれど、戦闘シーンは迫力がありビジュアル面では満足度は高かったので、映画館で観て良かったです。
主役は完全に仲野太賀さんだったな〜。

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まだまだぼのぼの