十一人の賊軍のレビュー・感想・評価
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時代劇ブームこないかなぁ
孤狼の血の1作目が好きで
白石監督の本作も期待していました。
上映時間は編集でもう少しコンパクトにできたのでは?
という部分はありますが、長尺だれることなく楽しめました。
数名の芸人の方々もきちんと演技できてたし個人的には問題なし。
セリフが新潟の方言で展開されるのですが
そのおかげでリアリティが出て俳優が役に馴染んでます。
ただ、他の方も書かれていますが
1部セリフが聞き取りにくいところはありました。
見せ場も多く、娯楽時代劇としては十分ですが
生首の数が多すぎ、時代劇史上最大ではないでしょうか。
指や腕もよく飛びます。
私は殺陣の切り株描写が大好きなのですが苦手な方はご注意を。
ラストはオリジナル脚本と違うそうですが
どっちがよかったのかな?好き嫌いわかれそうです。
人を集めて勝ち目のない戦いをする系の映画は大好物なのですが
個人的には「十三人の刺客」は超えてなかったかな。
1月公開の「室町無頼」に期待します。
若い人にも観てもらって、時代劇が復活するといいですね。
追記
イオンシネマの普通上映でしたが
爆音上映なのか?というくらい爆音でした。
それと仲野くんは
これまで、愛嬌のあるキャラが多かったので
いい役もらいましたね。
これから快進撃が止まらないでしょう。
えっ?それだけ⁈
娯楽映画としては面白いのだけれど、焦点の当て方が偏っており、少しがっかり。
というのも、小藩の生き残り策としては、家老は有能だったわけです。
家老の工作のおかげで、新発田藩の市民全般の安全を確保したうえ、城下の破壊を免れたのです。
人口比で言えば、11人の犠牲でそれらを確保したのだから、最小の犠牲で、最大の利益を確保したとさえいえるのではないでしょうか。
・マキャベリズム(*)的な観点から言えば、為政者として特段責められることはしていない。
*日本語では権謀術数という言葉が使われることが多いので、悪いイメージが強いが、政治目的(この映画では、新発田藩の延命=藩内の市民の命と町の平和を守ること)に一定の正当性があれば立派な行いといってもいいのではないか。
・哲学的な命題として有名な「トロッコ問題」という観点からも倫理的な観点で一方的に断罪できる話でもない。
ある鉄道路線で10人の作業員が線路上の2か所で8人と2人に分かれて作業をしている。その時、暴走したトロッコが分岐点の手前を走っている。レバーを引かなければそのまま8人が犠牲になる。レバーを引いて進路を変えれば2人が犠牲になる。
人の生死に関わる判断を先送りして傍観者となるか(結果、犠牲は8人となる)、レバーを引き2人を犠牲にするか(その場合、自発的に意思を発動することで、傍観者とはならない)。
新発田藩の延命(市民の命)と10人の罪人+1人の下級武士の命を天秤にかけざるを得ない。この場合に倫理的な正解はなく、現実に即した冷徹な判断をするしか選択肢はなかったのではないか。少なくとも家老は傍観者ではなく、主体的な判断をした。
為政者の判断の正当性には触れられず、ただの日和見主義、卑屈な損得勘定のように描かれており、殺される側からの視点のみで展開される暴力はただの暴力でしかなく、見ていて辛くなるだけだった。
賊軍が油を使って爆弾の威力を高め、敵を殲滅しようとする行為(設営した基地を破壊して退却させる等の目的ではなく、できるだけ多くの敵を殺すことが目的化)は、敵とみなしたならば、どんな酷い殺し方でも許されるという残虐性が正当化されるわけで、『シビルウォー』のジェシー・プレモンスと本質的には変わらない。
良くできた正統派時代劇です。でも・・
個人的にはとても良くできた正統派時代劇だと思います。
官軍に徹底抗戦し焦土と化した長岡藩の歴史を思い浮かべながら本作を見てました。
脚本も良く練られていますが、かなりビターエンドな味付けです。
個人的にはとても気に入ったのですがお客さん少なかった。
正直、この先も客入りはあまり期待できないのでは
・マイナーな題材(全国的は無名の新発田藩の物語)
・それなりにグロい(よくPG-12で収まった)
・ハッピーエンドではない
・動員力高い出演者はそんなにいない
時代劇を取り巻く環境は厳しいのでたくさんのお客さんがつめかけるといいなあ、と思うけど正直難しいような。
誰に対しての「賊」か。「義」はどちらにあるか
「武士は相身互い」と言う。
「同じ立場の者は、
互いに思いやりをもって助け合うべき」との意だが、
この「同じ立場」がいやらしい方便。
上の者にはおもねるし、
下の者には居丈高になる。
それを如実に現わしたのが本作。
平民と一部の武士を除くほとんどの登場人物が
いけ好かないのだ。
『白石和彌』の監督としては十五作目。
そのうち時代劇は
〔碁盤斬り(2024年)〕に次いで二本目。
ハートウォーミングさが前面に出た前作に比べ、
今回は殺伐さが目立つ。
もっとも過去の暴力的な描写は健在で、
それゆえの「PG12」なのだろう。
戦の場面が多いので、
身体はばすばすと斬られ、肉は飛び散り、
血しぶきは際限なくほとばしる。
幕末の新発田藩では「奥羽越列藩同盟」に参加しながらも
新政府軍には恭順の意を示し、
両者の間を渡り歩きながら、
藩を主君を領民を守ろうとする。
そのために、進軍する新政府軍を数日足止めする要に迫られ、
死刑囚として牢内に居た十名と、お目付け役の武士数名を藩境の砦に派遣する。
ことが成れば罪を減じ、無罪放免にすると約束して。
勿論、これが空手形なのは最初から判っていること。
重臣たちは藩と主君のためであれば、
下位の者の命など塵芥に過ぎない。
その十名の罪状は様々。年代も性別も多様で、
皆一様にキャラが立っている。
もっとも各々の特性が、うち二人を除いては
実際の戦闘時にほぼ役立っていないのは至極残念。
造形の弱さとも見える。
ほとんどのお目付け役が人命を軽んじるなか、
唯一『鷲尾兵士郎(仲野太賀)』は違っていた。
相手が誰であれ、約束は約束。
当初の指令を履行するために奮闘し、
「義」のために最後まで猛進する。
その対極に在るのが城代家老の『溝口内匠(阿部サダヲ)』。
先に挙げた目的のため策を弄し、
(自分で)軽重を付けた領民や下級武士の命を平然と扱う。
もっとも、自身も手痛いしっぺ返しを喰らう。
それと併せ、維新後の体制は彼が望んだ通りなのだろうか。
当時幼かった主君は、華族にはなるものの、
最後は家運が傾くのだが。
大団円近しと思わせておきながら、
更に一波乱二波乱を見せるのは脚本の妙。
二時間半の尺を、緩急を付け乍ら
一気呵成に描き切る。
「門閥制度は親の敵でござる」と言ったのは『福澤諭吉』。
その制度を守るために破壊者たる新政府に組することの皮肉。
冒頭の場面では、のちに死刑囚となり
戦いに駆り出される『政(山田孝之)』が、
妻の元へと悪路を突っ走る。
しかし、彼は旧弊に囚われている。
最後のシーンでは生き残った者たちが
軽やかに駆け出す。新しい時代に向かって。
共にアップになる、その足でも、
まるっきり異なる印象を鑑賞者に与える見せ方は見事だ。
スッキリしない
残念ながらワクワクしない。ドキドキしない。
誰かが何かを成し遂げたのか?
新発田藩の日和見、と言うか裏切りを、改めて世に知らしめることの意味は?
…映画の題材としては、あまり好みではありません。
今回初BESTIA、爆破シーンの迫力は凄かった!
一八のエンターテイメント
作品ではあるが、登場人物が多すぎてか人間ドラマとしては、面白みにかける
その中、地味顔(失礼)切れ長な小さな目、元モーニング娘(知らなかったわ)鞘師里保さんの演技が、時代背景にもマッチしていて素晴らしく思えた
ままならないし、正しくないし、綺麗じゃない
なにしろ賊軍の物語だ
主人公たちは罪人であって英雄じゃない
危険な作戦に命を賭け、寡勢で大軍に立ち向かい、民草を戦火から救うために戦う、という字面だけを追えば文句なしに英雄譚なのに、よくぞここまで、というくらいに主人公サイドが悪因悪果に見舞われる
だから、いつ誰が命を落としてもおかしくない危うさがあって、続きが気になる、惹き込まれる、という感覚があったように思う
タイトルに書いたとおり、ままならないし、正しくないし、綺麗じゃない
だから、とても、人間らしいと感じられた
ままならない
思い通りにならない
正しくもないし、綺麗でもない
それでも、汚くても諦めなかったから、立ち向かったから、賊軍だったのだと思う
個人的には好きな作品だけれど、自分が好ましく感じた部分をそのまま好ましからざるものと感じる人も少なくなさそうなので、その分として星は一つ減らしておいた
名俳優に紛れた大根芸人で全て台無しに
阿部サダヲ、山田孝之らの名演でシリアスで奥深い物語になった。これは久々の名作が来たかと思いきや、シリアスな駆け引きで重要な役割に芸人のナダルが顔を出す。上手ければ良いがひどく大根役者で、もはや見せしめのようなキャスティングだ。
ゆりあんレトリバーも参加し、豪華な俳優の演技が全て台無しに。
せいじはまだ見れたものの、これら芸人のせいでぐっと評価が下がる結果となった。「大人の事情」のせいで笑いを生業にする彼らもまた被害者なのかもしれない。
戦国スーサイドスクワット
幕末の戊辰戦争期に、越後の国で官軍の足止めを命じられた、罪人達の決死の戦いの話。
白石監督らしく、人間のドス黒い感情などリアルで、描写もグロい。(殺陣もそんな派手ではない)罪人達は個性豊かで良い(尾上さんさすが!)が、罪人のスペシャルスキルで闘うというのが無かったのが少し残念(医術や爆薬はあったけど)だが七人の侍的な話でもないし。
また、主人公二人の対比も面白い。一本筋を通す最後までカッコいい、仲野太賀さんと、はじめ、ヘタレだったけど、ラストに決める山田孝之さんの演技はさすがです。悪役?阿部サダオの人選も妙で、素直に憎めない複雑な役を上手く演じてます。
ストーリーは展開やオチなど単純なハッピーエンドでないところも良かったと思う。
最高です!
山田孝之、玉木宏、仲野太賀、岡山天音などなど、好きな俳優が多数出演しているし監督は白石監督だし時代劇だしで観ない選択肢は無い。
結果、スゲー面白かった。
山田孝之も良かったけど、仲野太賀がハンパじゃなく素晴らしい。
この歳でコメディからシリアスな役まで幅広く演じているけど、そのクオリティがスゴい。
今でも充分凄いんだけど、将来も楽しみな俳優ですね。
それ以外でも、ノロや爺っちゃん役の俳優も良い味だしてて良かったよ。
白石監督らしく、グロい場面もあって楽しいです。
不満なところは、罪人の個人個人の掘り下げが甘いのでイマイチ感情移入出来ない。
ダイジェストみたいな感じでも良いから、罪人それぞれの罪を犯した所を映像にして欲しかった。
それと、これは劇場のせいなのかこういう作品なのかは分からないけど、声がボヤけてると言うかクリアでは無いせいでセリフが聞き取りづらい。
そこに方言も加わりなおさら何を言ってるのか聞き取りづらい。
それが勿体無いなぁ。
でも、それを抜きにしても面白かったです。
史実の徒花にはなるまいと
荒波が岩に打ちつける昔の東映オープニングから始まるので、む、そういう感じなのか。
観たあと、やたら骨子がしっかりしてるなと思って、調べてみると史実。しかも笠原和夫の幻のプロットを拾い起こした、とのこと。道理で納得
殺陣はもちろん砦防衛戦の妙が凄い。張った伏線回収も無理がないし、爆発、雨もあるので迫力もある。
あと何よりキャストのフックアップがスゴい。メインはもうみんな知ってるから言及しませんが、鞘師里保さん、このひと元モーニング娘だったの?せいじ、ナダルもハマってたし、本山力さん、殺陣師なのかな。二枚目、辻斬り、おろしやもスゴくよかった。阿部サダヲは酷い家老だけど、裏を返せば名家老として名を残す、というリアリストな面とかもいいし、これは傑作でした
爺っつぁんが かっちょえがったすぅー。o(^o^)o"
映画が長いのは仕方無いが その前の予告編とか
少し減らしてもらいたい。尿意がぁーーー。
隣に\(゜ロ\)置いといて(/ロ゜)/
皆さんのレビューを参考にして 耳栓持参したので
聞き取りずらいセリフが 更に聞こえなくなりました。
(⌒▽⌒)アハハ! しゃーねーもんね。
とにかく 面白い映画でした。かたじけない。
皆がそれぞれ 頑張ってました。
やっぱり 約束は守らないとね。!('-^*)/
2024ベスト
#十一人の賊軍
かなり期待に胸を膨らませて行ったが、期待を大きく上回る大好きな作品
おそらく、2024ベスト作品は本作になりそう
みんな同じ事を言うと思うが、 #仲野太賀 も過去1素晴らしかった
#白石和彌監督 が次にどんな作品を撮るのか非常に興味が高まる
#野村周平 もいい役者になってきた
生き残るための選択
内戦が多発する世が移り変わる時代に、藩として、武士として最後まで生きるために健闘する姿が印象的。
罪人たちが藩のために戦うなんて口を裂けても言えないが、彼らにもある種の生き様がある。
仲野太賀の表情と殺陣回りに見応えある。
パッケージ詐欺
なんというか主人公の行動が一貫性もなければそれによって無駄に味方側に損害を出していてずっと不快でした。最後の最後までパッとしないと思っていたら最終的に主人公でも何でもなかったんだなという事が半ば明かされるので若干溜飲が下がる思いです。素材は面白くなる要素しか無いのにここまで後味の悪い気持ち悪い話を作れるのは凄いですね。人の死や欠損だけ気持ち悪いくらい明確に描写しましたが物語上本当に必要なのかが甚だ疑問です。言ってはあれですが花火に精通してる方のキャラクター性のせいで物語の腰がずっと折れて見てられませんでした、やっと退場させたかと思えば復帰させるというのも信じられなかったですね。
超大作邦画がつくられつづけますよう
戊辰戦争、新政府軍と旧幕府軍が鬩ぎ合う狭間の地で要衝の港を握る越後新発田藩
脅迫に近い秋波が双方から派手に送られる中で、外交の交渉上、藩としてどうしても稼ぎたかった数日間が翻弄する人生の物語
ジリジリと弱るわが国時代劇産業が、総力をあげ万難を振り切り叩き込む咆哮のような、刀で斬りあうならば、銃で撃ちあうならば、人の体はおそらくこうなる
本作あんまり認知されてない気がするけど大丈夫かな、簡単に酷評するのも個人の勝手ではあるけど、そうこうしてこういう超大作邦画が作られなくなると悲しい
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