劇場公開日 2024年11月1日

「阿部サダヲの無表情がストーリーをかっさらった。」十一人の賊軍 お茶と同情さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5阿部サダヲの無表情がストーリーをかっさらった。

2024年11月17日
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鑑賞方法:映画館

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シートに身を預け、身も心も解き放つ155分ならなんの問題もないが・・

攻め上がってきた「官軍の大樹」に埋もれるか「奥羽越列藩同盟に忠誠を誓うか」の切羽詰まった戊辰戦争のエピソードがいささか長い。

新発田藩々主が幼いからといって、徹底抗戦を選んだ一人の家老の判断で、前線に送り出された受刑者11人が、山に分け入った少人数の官軍を相手に、吊り橋をはさんで睨み合うシーンが延々と続く。

家老の策略と、死を免れたい死刑囚の悲劇が交錯。引率する剣士が孤軍奮闘する"大菩薩峠か座頭市"の運命やいかにというところが山場でそれなりに面白い。

妻を寝取られた死刑囚・山田孝之の怒りが余り伝わって来ないのは残念で、阿部サダヲの無表情がストーリーをかっさらった。

お茶と同情