「死去して神様になった笠原和夫原案を」十一人の賊軍 病人28号さんの映画レビュー(感想・評価)
死去して神様になった笠原和夫原案を
脚本にしたのが狐狼の血の池上淳哉。神の書きし原案を脚本にするのは相当なプレッシャーだったと思うが、プレッシャーに負けて155分の作品になってしまった。
この脚本の長い所は、物語中盤の合戦シーンなんだけど、面白いんだけどちょっとしつこい。映画ファンは長い作品になればなるほど喜ぶというマゾ気質があるけど、デートでたまたま映画を見るような層にはキツイと思う。
韓国映画の傑作映画シルミドの如く、殺される筈だった死刑囚をより集めて、敵陣にぶっこむという胸熱のストーリー。
お互い、大砲で撃ち合うんだけど、役者が陣取っている所ギリギリに砲弾が着弾するんだけど、かなりギリな所が爆発していて、怪我人が出なかったのが不思議。CGを使っていたのなら、凄い技術だな?
ようやく、砲弾の攻撃も終わって、敵も虫の息になる。ここで、悪人共は逃げれば助かったのに、棍術使いのお爺ちゃんが、自分の名前と得意技を語って、敵に戦いを挑む。
駄目!お爺ちゃん!それは映画では死亡フラグよ?
死亡フラグを立てたお爺ちゃんはやっぱり死ぬ。
生き残りの賊軍達は、まだ大量に生き残っている敵軍を始末しようとするも、弾薬も残りわずかとなる。
どうする?賊軍?
この後の展開は見てのお楽しみ。
賊軍の代表は山田孝之。
役者の伸びしろを潰す死神、福田雄一監督の呪いが解けていないので、何をやっても勇者ヨシヒコにしか見えないのは可哀想。
孤狼の血シリーズの池上淳哉の脚本だから、見応えは充分にあります。中盤の中弛みシーンがなければ完璧だったのなぁ?残念。
とはいえ、全ての役者の本気が見れるので暑苦しい映画が好きな映画ファンにはお勧めです。