ザ・バイクライダーズのレビュー・感想・評価
全97件中、1~20件目を表示
言い尽くせぬ儚さとノスタルジーが込み上げる
ジェフ・ニコルズが創り出す映画にはノスタルジーを感じさせる映像の美しさとアウトサイダーの心理模様が同居する。私はバイクへの憧れなど微塵も持たない人間だが、それでも本作が描く60年代、疎外感を抱えた個々がバイクに思いを重ね、繋がりあい、価値観や居場所を共有する生き方には共振を覚えるし、一方でそれが制御を失い道なき道を暴走し始めた時の恐怖や危うさもわかる気がする。そうした目で見た時、この映画には何かしらの普遍性と、もう二度とはそこに戻れない儚さや痛みがあふれているのを感じた。まるで古いアルバムをめくるような感覚というべきか。ニコルズ監督流の落ち着いた語り口と構成、ベニー、ジョニー、キャシーが織りなす両者一歩も引かない人間関係も親しみを抱かせる要因となろう。特にトム・ハーディの役柄にはマッチョな体の中の繊細なハートを感じた。過去を美化するのではなく、現在地も含めて人を包み込む視点がここにはある。
バイク乗りでも、異端児でもないけれど。
jeff
まぁどうしょうもなくくだらない生き様だね。
時代背景とか文化の違いとかも有るし、こういう生き方をした連中もアメリカにはいたのかも知れないが、ただのstupidとしか思いませんね。勿論憧れもしません。(もうジジイ間際だし…)
自分もハーレー乗りなんで少なからず興味をそそられた映画でしたし、ファッションとして捉えるならカッコいいのですけど、ストーリーにハートが共鳴はしませんでした。
ただ、こういうのを見て憧れて“ごっこ遊び”をしちゃう輩がいるんだろうな…と思うと残念です。(実際にだいぶ前にこういうチームに誘われた事が有りましたが、一度集会に誘われてついていきましたが、それ以来フェードアウトさせてもらいましたw 撃たれる事は無かったですけどねw)
私はつるんで走るのは苦手なのでこういう映画も好きじゃないです。ましてダラダラとたむろするなんてまっぴらですね。
最後にベニーがリーダーのジョニーの死を知らされて、復讐に行くのかと思ったらそうではなくて、最後にマイアミかどこかで平和に暮らしてて、何やねん!コイツ…と思いました。せめてそこは男気を見せて終わるストーリーにして欲しかった。
俺達は男である、そしてそれは致命的
バイク乗りのリーダーと鉄砲玉の若い男の暗闇での密談の様子がほぼキス、セックスとして機能している映画で、それを画面で見せられたらもう信頼するしかない。
男性性をここまで気持ち悪く、近寄りたくないものとして描き、そして映画的に気持ちよく見せる映画は本当に稀有だ(他にありますか?ポール・トーマス・アンダーソン作品はそうか)
女性たちは母親として消費され、男たちは破滅の中でエクスタシーを感じている気持ち悪さ。
システムを作るのに長けている男性性、運営するのに長けている男性性、そして都合の悪いことに目を背けることに長けている男性性(一瞬、コンマ数秒だけ女性から目を逸らす、その演技、演出が秀逸でしたね、これだけでこの映画を見る価値が十分あります)、変化にクソほど弱い男性性。
まるで俺を見ているようだと、思わせる映画。
素晴らしかったです。
映画は最初の数ショットを見ればこの映画の楽しみ方がわかりますが、この映画は最初から緊張感と美学と気持ち悪さを感じさせる映画でした。
自宅鑑賞には向かない感じの映画でした(残念!!)
多分映画館の暗闇の密閉空間なら、
ロックの大音量、
バイクの爆音、走行音、
ライトで映り出される高速道路を隊列で走るバイク、
バーの雰囲気、1960年半ばのファッション、ライダールック、
めちゃめちゃかっこいい映画なのかなぁ、
そう思いながら見てました。
主役のキャシー(ジョディ・カマー)が雑誌の取材を受けてて、
自分の恋愛と当時のモーターバイク・ギャングと呼ばれた
ヴァンダルズの(1960年代半ばから10年くらい)のシカゴで、
ブイブイ肩を切って仕切っていた
バイクライダーたち(ヴァンダルズ)の栄枯衰退を、結構、“淡々“
言い換えれば“クール“に、語る映画でした。
キャシーが一目惚れする寡黙なライダーが
ベニー(オースティン・バトラー)。
プレスリーそっくりに似せてた黒髪の「エルヴィス」よりも
またまたイケ面なオースティン・バトラーさん。
(ジェームズ・ディーンみたいです)
(これは、キャシーでなくても、惚れるわ!!)
柄の悪いバーの片隅でビリヤードしていたベニー。
当時、恋人のいたキャシーは、送られた家の外で、一昼夜以上、
ただただバイクに跨ってタバコを吸って待っているベニーに
根負けした形で五週間後に結婚します。
しかしそれからは、警察や裁判所、刑務所にも通った・・・
大変な日々ではあった。
酒に女にギャンブルにマリファナ、
そしてモーターバイクを群れて走らせる。
1960年代のシカゴが、田舎道に見える。
国道だか?公道だか知らないけれど、道幅も狭くて
なんか田舎道に見えちゃうのですね。
そしてライダーを仕切ってるグループ「ヴァンダルズ」のリーダーが
ジョニー(トム・ハーディー)
ジョニーの凄さがキャシーの言葉と再現フィルム映像では
あんまり伝わって来なかったです。
結局は10後に、ジョニーは、新規参入グループに呼び出されて
呆気なく銃で撃たれて死んでしまいます。
この辺りギャングの抗争的ですが、キャシーの言葉が
ともかく冷静で落ち着いている。
ジョニーはキャシーが好きだったらしく、
好き勝手をして大事な時(キャシーが襲われそうになった時も、)
助けてくれたのはジョニーで、ベニーは近くに居なかった。
そう嘆くのが1番の山場でした。
ジョニーの死にショックを受けたベニーは、シカゴに舞い戻ってきて、
やっと定職に就き、キャシーに平穏と幸せが訪れる・・・
(うーん、ドラマがない、)
ベニーの留守の時とか、生活費はどうしてたの?
ちょっと謎だった。
(盛り上がらない・・・気がしちゃうのでした。)
公開時、TQHOシネマズのロビーに
トライアンフ650ccが飾ってありましたね、
バイクにはまったく詳しくないのですが、
「イージーライダー」は、別格のヒッピー映画でしたね。
ピーター・フォンダが乗って走るハーレーのチョッパー。
前部を改造して凄い横長で、星条旗をはためかせて走る姿は
目に浮かぶ位格好良かった。
ヒッピーが毛嫌いされて虫ケラのように殺されちゃうラストも
エモくて最高だった。
トム・ハーディーは撃たれて、ビックリお目目を、
見張ってましたねー。
でも男臭かった、いつもトム・ハーディーだった。
最初にも書きましたが、劇場鑑賞したら、感動は爆上がりだった、と、
そう思います。
バイク乗りに憧れました
バイクは自由なのに、何故か群れる不自由さ
僕はもう50年近いバイク歴ですが、バイクの何が一番の魅力かというと、体を外気に直接さらして風を受けて一人で走る自由さにあると思っています。自動車には束縛を感じてしまいます。だから、バイクに乗りながら群れて走るという人の気持ちが理解できません。でも、世界中のどこでも、ライダーは群れていつしか「暴走族」になってしまうんですよね。
本作は、1960~70年代にシカゴに実在したアウトローズ・モータサイクル・クラブをモデルとした物語です。バイク好きの気の合った若者のグループが徐々に大きな組織となり、そのヘゲモニーを巡る争いへと発展していくというお決まりの展開。でも、その遣る瀬無さをメンバーの妻の眼を通して描く事で、勝手な自己憐憫から少し距離を置いて描けているのがよかったな。
アウトロー・ダイアリーズ
1960年代~1970年代、シカゴを拠点とした実在のバイク乗り集団“アウトローズ・モーターサイクル・クラブ”。
彼らの姿を捉えた写真家による写真集からインスパイアされた作品。
モデルとなったバイク集団も知らない。作品の基となった写真集も知らない。そもそもバイクにすら興味ない。
ただただ旬のキャストに釣られて鑑賞。
そんな私でもこのバイクに乗れるのか…?
不良やバイクとは無縁の生活を送っていた真面目なキャシー。
ある日、クールなバイク乗り、ベニーと出会う。彼は地元のバイク乗り集団の一員で、束ねるジョニーの右腕的存在。
が、群れる事を嫌う一匹狼。そのワルな魅力ある惹かれたキャシーは、僅か交際5週間で結婚。
やがて集団は“ヴァンダルス”という本格的モーターサイクルクラブに発展、勢力を拡大していくが…。
ハイ、ズバリ、日本のヤンキー映画まんま。
ワルな男たち。
いけないと分かっていても、危険な恋に落ちてしまう。
熱い生きざま。孤高の生きざま。
勢力が拡大する一方、内部は分裂。ライバルグループとの抗争。
ジョニーとベニーの友情も…。
キャシーとベニーの関係も…。
走り続けた彼らの終着点は…?
旬のキャストが60年代~70年代のアメリカを疾走する。
後のキャシーの回想インタビュー形式。キャシーの視点で語られていく。
ジョディ・カマーの美貌光るが、本作はやはり男たちが魅力を放つ。
トム・ハーディの男臭さ。
何よりオースティン・バトラーのワルな魅力と色気は同性でもKO級。こりゃ惚れるなというのは無理。
トム・ハーディはマッドなアクションのタフなイメージ、オースティン・バトラーは伝説反骨児のイメージもあり、バイク乗りアウトローはぴったり。
古き良きアメリカへの郷愁。
アウトローたちの何処か切なく儚い栄光盛衰。
キャスト(特にオースティン)もしびれるほどカッコいい。
それらはいいのだが…、
話や作品の作りはちと乏しかったかな、と。
もっとバイク・アクションがあるのかと思いきや、そうではない。
そもそもバイク・アクションがメインの作品ではなく、バイク乗りのシーンもそう多くなかったような…。
監督がジェフ・ニコルズなので、エンタメを目指した作品ではない。
インディーズ・シーンで活躍し、本作は1960年代や1970年代の米インディーズへのラブレターのようにも感じた。
抗争や友情の亀裂などドラマチックな面もあるが、アートの雰囲気漂う。
バイクの魅力より、若者たちの姿にフューチャー。
バイク・ファンには様々なオールド・バイクが登場して唸らせる一方、もっとバイクを見たかったという不満もあるだろう。
バイクに興味無い私から見ても、つまらなくはなかったが、結局何を特に見せたかったのか、今一つピンと来ず…。
ワイルドだね!オースティン・バトラー
配信(アマゾンレンタル)で視聴。
一番観たかった作品がやっと観れて良かった。オースティン・バトラーがワイルドなバイク乗りで革ジャンを着る姿はなかなかかっこいい。アメリカの1960年代の話だが、時代背景、社会が思い浮かび観ごたえがあった。オースティン・バトラーをはじめ出演者の演技も良かった。ただ、バイクに興味がない方は辛い作品。
飛行機で視聴
理屈じゃないんだよね、ハートだよ。
いい俳優のいい仕事ぶりが観れる
これは大好きだった
主役三人の魅力が堪らん
マッドマックス的な?暴力要素もありつつ、主要三人物の関係性がいい塩梅で描かれている良作!
新年一発目。本厚木kikiで鑑賞。
トム・ハーディ演じるジョニーがハマり役。
口数が少ない無骨な役が似合う。
本作の語り部キャシー役のジョディ・カマー。クラブの外側からの(一般人のドン引き)視点、ベニーへの感情に翻弄されながら自身の強さもみせる魅力的な役。
そして主役のオースティン・バトラーはDINE2のフェイド・ラウサでしか知らなかったけど、紙を生やすと超絶男前。無口でケンカっ早いが魅力に溢れるベニーにフィットしてた。後半出番があまり無いのが残念。
演出面では、カットの繋ぎでの音楽の使い方が絶妙。これでシームレスに次の場面に繋がる。
サントラが欲しくなった。
実話ベースなので、結末はスカッととはいかないが、余韻を感じれるいい映画だった。
一点、自分が観た劇場の都合なのか、元々の映像がそうなのかは分からないが、スクリーン上下に余白が入ったのだけは残念。
画で魅せる映画なので、そこがノイズになるのは勿体無い。画面がとても小さく見える。
全97件中、1~20件目を表示