「もう一つくらい仕掛けが欲しかった」映画検閲 つとみさんの映画レビュー(感想・評価)
もう一つくらい仕掛けが欲しかった
信用ならない語り手というジャンルがある。主人公やそれに類する視点キャラクターが言っていることや見ているものに信憑性がない作品をいう。
本作もそのジャンルの作品で、主人公の行動が正しいのかどうか分からなくなっていく様子をみる、一応ホラーカテゴリだ。
特にルールがあるわけではないだろうが信用ならない語り手として最低限のバランスはとれていた。
ギリギリの瞬間まで結果を先延ばしにできたのも褒めていいだろう。
だがしかし、面白いかというと、これが中々微妙だ。
ハラハラ感とか、謎がある感じとか、何でもいいのだが、あともう一つくらい鑑賞娯楽度を上げる仕掛けみたいなものがあればよかった。
少々シンプルすぎるし、道筋も真っ直ぐすぎたように思う。
観る価値はそんなに感じないけれど、つまらないわけでもないので及第点くらいはあげてもいいんじゃないか。
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