ニューノーマルのレビュー・感想・評価
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不条理と因果応報が混在のオムニバススリラー
6人の主要人物に絡む恐怖体験をオムニバス形式で描きつつ、微妙にリンクさせていくスリラー。この種のジャンルだと近年では『悪なき殺人』が印象深かったが、こちらはテイスト的に『世にも奇妙な物語』っぽさも。「M」、「ドゥ・ザ・ライト・シング」、「殺しのドレス」などなど、各エピソードに付けられたサブタイトルが既存作品になっているのが妙。
主要人物が常人だったり軽犯罪者だったり、顛末も不条理だったり因果応報だったりな点もオムニバススリラーらしい。特にラストの「マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ」の鬱屈ぶりは、観る者をダウナーな気持ちにさせる映画を作らせたら抜群な韓国らしさを感じた。というかこのエピソードこそ監督が一番作りたかったのでは…と思えたほど。あとエンドクレジットがなんか粋。
例によって韓国俳優には全く疎いが、唯一分かったのはチェ・ジウ。なんでも久々の銀幕復帰らしく流石に熟年したなと思わせるも、やっぱり美人。美人だから余計に…
フィルム・スコアがねぇ
個人的には...本作の製作者である人達のフィルム・スコア、特にCapter 2 『Do The Right Thing』では、あたしには合わなかった。あたいの嫌いな監督の一人、デビッド・リンチはドキュメンタリー映画『Making Waves: The Art of Cinematic Sound』の中でこんな事をのたまっていた。
“Films are 50 percent visual and 50 percent sound.
Sometimes sound even overplays the visual.”
それと始まりが『The Blair Witch Project』が代表するようにホラー映画につきものの主観ショットのPOVとまでは言わないにしろ、その臨場感を演出する接写感はあだとなっている。悲しいかな、女性の老化は見ている者にそれまで抱いていた頭の中のイメージをガラガラと...? ここまで言っておきながらとお思いの方には「すみません」けどこれぐらいに...
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