「コンビニ店員役のハ・ダインが良かった!」ニューノーマル ツッチーさんの映画レビュー(感想・評価)
コンビニ店員役のハ・ダインが良かった!
ストーリーは印象に残っていません。最終章のコンビニ店員役のハ・ダインが、この映画で唯一感情移入できる人間です。仕事柄普段は、心の中の怒りを表に出すことはしませんが、酔っぱらって自分に絡む中年オヤジを道路の真ん中まで追いかけて罵声を浴びせかけたり、クレーマーの客に対して、電話で憎まれ口を叩いたり・・・この時は心の中で「いいぞ。もっとやれ」と応援していました。アパートに帰れば、部屋の中には「Fuck The World 中指突き立て」のイルミネーションがありますが、中指のランプが光りません。何かがうまくいかない彼女の状況を表しているようでした。母親に「公演?の準備で忙しい」とメールしますが、その準備のシーンはなく、出てくるのはコンビニとアパートとコンビニから帰る時の電動バイク?のシーンだけ。コンビニ客から受けるストレスは溜まっていく一方です。食事もコンビニから持ち帰った期限切れの食品のみ。彼女の怒りは何の展望も見いだせない自分の将来への絶望から来るのかも知れません。雰囲気から、ミレニアムシリーズのノオミ・ラパスを思い出してしまいました。今度は韓国版ドラゴンタトゥーの女として怒りを爆発させて欲しいと思います。
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