劇場公開日 2025年3月14日

「ロミオとーーーー」お嬢と番犬くん 唐揚げさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ロミオとーーーー

2025年3月24日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

幸せ

萌える

瀬名垣一咲は瀬名垣組組長の祖父の元で育ったことから、同級生たちから孤立し友達も少なかった。
高校入学を機に普通の生活を手に入れて、普通の青春をしようと張り切る一咲だったが、幼い頃からボディガード的存在の若頭、宇藤啓弥がなんとクラスメイトとして入学してくる。
過保護すぎる啓弥の行動に飽き飽きしながら一咲は普通の青春を謳歌しようとするのだが……

今年もやって参りました!
春、そう!青春キラキラ映画の季節です!
なんだかんだ毎年一本は観ているこのジャンルだけど結構好きで、恋愛してない時に観るとかなり良いところに刺さるんですよね。
それで本作はというと、最高でした。
小林啓一監督、政池洋佑脚本、福本莉子ヒロインって時点で私的には勝ち確だったんですけど、想像以上に良かった。キュンキュンした。
王道で大衆的ではあるけど、どこか切なくて最高純度に尊い。
今後おっさんになっていこうともこういう美しい映画は絶対映画館に観に行くから。

まあ何が一番良かったかって主演のお二人の圧倒的国宝感ですよね。
自分は福本莉子目当てで行ったんだけど、ジェシーに完全にやられてしまったわ。
演技も良かったし、あのカッコ良さはもう才能としか。
啓弥、ズルいですよ。
最初は過保護っぷりが本当にウザい。
でもカッコいいんだよな。それで可愛くもあるんだよな。
冷酷な感じの悪カッコいいを見せてたかと思ったら次の瞬間には犬になってるのよ。
あんなん男でも惚れちゃうよ。
イケメンキャラで役者をカッコいいと思ったのかなり久しぶりな気がする。
そしてもちろん福本莉子も素晴らしかった。
あんなにお姫様感のある女優さん、私は今の日本映画界で彼女以外知らない。
キミスイの時の浜辺美波をずっと持続させてる感じ。
正真正銘、東宝シンデレラ。
マジでそろそろ国が保護するべき。
あの透明感だけでもなんとかして。
動物園デートの時なんか、あれモネの絵だろ。
ポンコツ演技もまた味があってよし。
叫ぶところとかめちゃくちゃ棒で面白いんだけど、決めるところはしっかり決めてくるから信頼してる。
ラストの屋上シーン、声出そうになった。
小林啓一天才かっ!!

あと、佐々木希改めて本当にすごい。
あんな色んなことがあったのにあの人のそばに居続けて、今もこんな圧倒的な色気と美でスクリーンに生きてる。
年齢調べたら37だってさ。
尊敬。

流石は絵作りも綺麗。
小林啓一監督作品ってどこかに和の美しさがあって、日本家屋とか日本の夏みたいなのがとても似合う。
この手の映画には珍しいシンプルエンドロール&エンドロール後の映像なしってところにこだわりを感じる。
音楽も良かった。
設定ガバガバなとことか極道の描き方とかツッコミどころはあるけれど、その方が逆に少女マンガ感あっていいかもしれない。
ただ、杉本哲太がおじいちゃんなのはビックリしたわ。
冒頭の説明ちゃんと聞いてなくて一咲の親くらいなんだと思ってたら、あらすじ書く時に祖父と知って衝撃。
まあ物語に支障は全くないからいいけど。
唐突ぐんぴぃには笑った。
ロミジュリ練習中に割って入ってくる啓弥も面白かったな。

出会いと別れの季節。
この春から社会人になる自分だけど、過保護なところが嫌だった親の存在を少し重ねてしまったかも。
一番近くにいる人を大切にして、伝えられる時に思いを伝えて、どんな運命が待ち受けようと、今この瞬間を大切にしなくちゃ。
それは恋愛にもそれ以外にも言えること。
あーーもーー恋愛したいっ!

※こういうレビューは深夜テンションでするに限るぜ。

唐揚げ