「“赤”に憧れた全ての者たちへ」ひどくくすんだ赤 加田瀬恋さんの映画レビュー(感想・評価)
“赤”に憧れた全ての者たちへ
幼い頃、画面越しに見る“赤”は、いつも強くそしてどの色よりも輝いて見えた。自分もいつかは“赤”の様になりたい!でも、社会はそんなに単純じゃない。悪の組織も助けてくれるヒーローもいないのに、いつも困難にぶち当たる。ならいっそ…自分の好きにやってみたらどうだろう
正直言って、本作の主人公 吉田は自分勝手な男。金も目的もなく、過去に縛られて生きている。唯一の強みは、“強い”こと。他の誰にも負けない力強さを持ち、そして支えてくれる仲間がいた。しかし吉田は、結果的に彼らを裏切った上に、トラウマを植え付けた。本作ではその“罪滅ぼし”が描かれるが、その内容も自分勝手である。
ただ、昨今何かとアイデア競争に走る戦隊に対し、吉田は純粋な強さと欲望を持つ“赤”の象徴であった。特に、吉田の最期は誰よりも“真”に赤いヒーローだった。
あと、赤は“不滅”だよね?
続編?期待してます!
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